チェンジ・ザ・ワールド☆
act.9(白波瀬)
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streetpoint
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就職難民 黙って俺についてこい!
選考も兼ねて、30分間の休憩が与えられた。
私は社長に「少し出てきます」というと、廊下へと飛び出した。社長は私が何をするつもりか分かっていただろうけど、止めたりはしなかった。私の役目はとりあえず終わったという事だろう。
廊下に出て辺りをキョロキョロと見回していると、背中から声を掛けられた。
「誰をお探しですか?」
「白波瀬さん!」
現れたのはまさに私が探していたその人だった―――。
「お話したい事がありそうですね。ここではなんですから、少し出ましょうか」
「はい」
そう言うと白波瀬さんは私を導いて歩き出した。その背中はいつも見ていたままで、私の胸に何かが鋭く突き刺さった心地がした。
白波瀬さんが私を連れてきたのはホテルの最上階に作られた空中庭園だった。
「今の時間、ここなら人も来ないでしょう。さぁ、なんなりと」
そう言って私を促す。
「まずは……お礼を言わせて下さい」
「お礼?」
私からの申し出に白波瀬さんは心底意外そうな顔をした。
「はい。吾妻屋さんの事です。本当に有難うございました!」
勢いよく頭を下げた後、顔を上げ改めて白波瀬さんに視線を合わせると、彼はなんだか困ったようなそんな表情を浮かべていた。
「まさか、この期に及んでそんな事を言ってもらえるとは思いもよりませんでした」
白波瀬さんが自嘲気味にそう笑うので、私は両手に力を込めて自分の気持ちを律した。
「あの時、罪滅ぼしって言いましたよね?」
「言いましたっけ」
「言ったんです。それはつまり、私に悪いって……罪悪感を持ってくれてたって事ですよね」
「…………」
肯定も否定もしない白波瀬さん。だけど私はお構いなしに言葉を続ける。
「優しくしてくれた事も、相談に乗ってくれた事も、嘘なのかも知れません。でも! あの時のあの言葉は嘘じゃないって信じてます」
「そう……。葉月さんは良い人ですね。純粋で真っ直ぐで」
そう言うと白波瀬さんは一つ大きく溜息を吐いた。なんだかとても苦しそうだ。その時、白波瀬さんの携帯が鳴った。
「すみません、ちょっと出ますね」
私にそう断りを入れると白波瀬さんは電話に出て「そうか、分った」とだけ告げると、携帯を胸ポケットにしまった。
「おめでとうございます。最優秀賞は美成堂さんに決定です」
「え……。ほ、本当ですか?」
「はい。会場に戻らなくていいんですか? きっと御影山もあなたが来るのを待っていますよ」
白波瀬さんはそう言うと、遠く天空へと視線を馳せた。その姿は余りにも儚く見えて、私は思わず立ちすくんだ。
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