八日目 『百鬼夜行 Wars』

+ ...
通りゃんせ 通りゃんせ
ここはどこの 細通じゃ
天神さまの 細道じゃ
ちっと通して 下しゃんせ
御用のないもの 通しゃせぬ
この子の七つの お祝いに
お札を納めに まいります
行きはよいよい 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ 通りゃんせ

ミーロ「なんで・・・なんでなんですの・・・!」
零「何で、もないだろう」
ポセイドン「人狼が生き残っているのだから、当然ではあるのである」
小雪「・・・・・・・・・絶対・・・に・・・・・・許さない」
小雪「・・・紅・・・・・・ハゼルラ・・・」
小雪「仇は・・・・・・討つ」


~八日目 『百鬼夜行 Wars』~


小太郎「もう時間は一刻も無い!」
春「うん・・・そうだね」
春「こんなこと、もう終わらせなくちゃ・・・」
ポセイドン「であるが、まずは人狼を見つけなければ話にならんのである!」
セピア「でもポセイドンさん、そんなのどうやって・・・!」
ライ「・・・・・・和さま」
春「―――えっ、ライ・・・? 和は・・・もう」
ライ「前回、和は春さまの代わりに処刑されました」
ライ「そもそも、春さまを処刑しようとしたのは霊媒結果を見極めるためです」
ライ「・・・なら、霊媒結果を聞くのが今における最善手かと思われます」
ライ(でも和さまは春さまの替わりに処刑されました。なら、霊媒結果は多分―――)
大地「確かに・・・ライの言う通りだな!」
美貴「霊媒師は・・・えっと」
小雪「・・・・・・小太郎、そして・・・・・・セピア」
ミオ「確かに、その二人でした!」
結城「じゃあ・・・霊媒結果、頼む!」
小太郎「こっちは東風和、人間だ」
セピア「あ・・・和さん、人間でした」
春「・・・っ、そんな・・・・・・!」
ライ「・・・・・・想像通りでしたが・・・これは・・・」
春「っ・・・・・・だから・・・言ったのに・・・」
春「これじゃ、和・・・・・・無駄死に、じゃない!」
ミーロ「春・・・さまっ・・・・・・!」
レイムス「前向きに考えた方が、いいですよぅ」
レイムス「そう・・・人狼候補が一人減って、的中率がアップですよぅ?」
春「そんな、言い方!」
零「・・・・・・しかし、参ったな」
零「これでは、一歩も進展することが出来ん」
零「やはりこれは春を処刑するしかないだろう」
ポセイドン「っ・・・・・・!」
大地「零、いきなり何を!?」
零「当然のことだと思うがな?」
零「昨日は春の代わりに和を処刑した。・・・だがこうして、結果は出なかった」
零「なら、当初の予定通り春を処刑するしかないだろう」
春「・・・、それも、そうかも・・・知れない」
零「・・・和に感謝することだな、一日長く生き延びれたのだから」
春「・・・・・・れない」
春「・・・・・・・・・私は、生き延びる」
春「紅が小雪の中で生きているように、和も私の中で生きている」
春「・・・私が死ぬと、和も死ぬ。だから、死ぬわけにはいかないんだ!」
零「だからどうした」
零「なら、人狼が誰か推理して見せろ」
春「・・・・・・推理・・・!?」
春(できるわけがない! 和は無駄死に、人狼に喰い殺されたのだって・・・!)
春(・・・えっ、人狼に喰い殺された?)
春(今日、喰い殺されたのって確か・・・・・・!)
春「・・・推理だね! わかった! じゃあ―――」
零「いや、推理はもういいだろう」
零「推理の材料は昨日とほとんど変わらない。推理するだけ時間の無駄だ」
セピア「確かに・・・そう思います」
ミオ「同じところを堂々巡りになっちゃいますね・・・」
小太郎「いや、和の処刑によって変わった部分はあると思うぞ」
レイムス「同意です。的中率もアップしてることですしぃ?」
結城「こっちはそうは思わない。大して推理の材料になるとも思えない、早いところ処刑してしまおう」
結城「その方がいいと思わないか、大地、美貴?」
大地「・・・確かに、今のままで推理しても昨日とほとんど変わらないのが落ちだとは思う」
美貴「まぁ、同じことを繰り返すのはかったるいし。・・・・・・不謹慎だとは思うけども。」
零「・・・・・・そういうわけだ、とっとと投票に移ろう」
春「・・・・・・」
春「・・・・・・ごめん、和。私は・・・」

ライ「待ってください」
ライ「皆さま。・・・一つ、提案があります」
零「・・・・・・何だ、ライ? 投票があるから手短にな」
ライ「はい、それでは――」

ライ「―――私を、処刑してください」

春「え・・・・・・・・ち、ちょっと待って! な、何言ってるの・・・!」
零「・・・・・・どういうことだ、ライ?」
ライ「最近のことです。よく、夢を見ます」
セピア「え・・・だって、ライさんは、ヒューマノイド・・・」
ライ「―――私が狂う、醜く、そして悲しい、夢です」
ライ「その夢で、私は・・・よく分からない気持ちで、女の子を殺そうとします」
ライ「終わりは、いつも私が壊れるところです」
ライ「―――大事な人を、悲しませるところで終わってしまいます」
ライ「・・・春さまが死ぬと、和さまも悲しみます」
大地「おい、ライ・・・・・・和は、昨日!」
ライ「和さまは、生きています。春さまの、中で」
ライ「夢の中で、私は―――女の子を、殺そうとしました」
ライ「だから、私は―――守りたい」
春「・・・・・・ライちゃん・・・、・・・・・・・・・・いいの?」
ライ「はい」
春「・・・っ、ごめん、ごめん・・・おねがい」
ライ「・・・謝らないでください、これが私に、できることですから」
零「ちっ、・・・・・・投票に入る!」

~投票中~

ライ「・・・・・・わタシは、いっタい・・・」
ライ「・・・メモりー・・・そんシょウを・・・・・・かクにん・・・」
ライ「・・・・・・ヲもいダし、まシた」
ライ「トうひョうケっか・・・・・・ラい・・・じュう、サン、ひョウ・・・で・・・」
ライ「・・・・・・わタしは・・・ヤくに・・・・・・タテまシた・・・でしょウか・・・」
ライ「・・・ね・・・・・・ス・・・さン・・・」
ライ「・・・シ・・・・・・・スてむ」
ライ「・・・・・・しャッと、・・・ダ、う、ン・・・・・」

~ 八日目 Fin ~

投票結果
ライ 13票

死亡者
人狼:ハゼルラ
投票:ライ

生存者(12人)
ポセイドン
ミオ・ヘスティア・ティターン
レイムス・デメテル・ティターン
ミーロ・ロレンス
南風原春
狩月零
安土小太郎
村松美貴
桜井大地
川原結城
セピア・ネープルス
小雪

~ おまけ ~
ライ「というわけで、今回からよろしくお願いします」
ハゼルラ「いやいや、ちょっとまて。あのエンドの後にすぐ出るのはどうかと思うぞ?」
ライ「おまけですので問題ないと思われます」
和「いやいや、流石にシリアスブレイカーはどうかと」
ピア「本編ではっちゃけておいたくせに何を言い出す、和」
Dr.「しかし、増えたねここも?」
結火「何しろ14人も死んだわけだ。全く、たかが4匹に何を手間取っている」
紅「本当にね、全員燃やせば解決するのに」
ウルカヌス「燃やすなカスい。」
ルシフェル「しかし、バニー服のストックがよくこんなにあったな?」
Dr.「趣味の一環でね」
香「やだ・・・変態・・・」
和「・・・しかし、目のやり場に困るなこれ」
水華流「・・・へー、困っちゃうんだ」
暁「こんな服で目のやり場に困るって子供だねー?」
紅「うふふ、和くんも着てみる?」
和「い、いやいや! おれにはこの男に支給されているタキシードでいいっての!」
香「でも、着てみたら? きっと似合いますよ?」
ピア「・・・和のバニー服か、興味はあるな」
ウェヌス「・・・・・・(目を輝かせて)」
ライ「面白そうですね、混ぜさせてください」
和「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」

ナイーガ「あっちはあっちで大変なようだな」
Dr.「賑やかなのはいいことだよ?」
Dr.「本編と人数も逆転したし、おまけが本編とするのもいいかもね? ほらハゼルフ、ご注文の品だよ?」
ハゼルラ「ハゼルラだ。・・・おおさんきゅ。」
ハルチェ「ところでさっきから気になっていたんだが、Dr.・・・なぜお前もバニー服を着ている?」
Dr.「言っただろう、くっくっく?」
Dr.「趣味の一環だよ?」
~ おまけ Fin ~

九日目 『奇想天外 Miracle』

+ ...
ずいずいずっころばし
ごまみそずい

茶壺に追われて
とっぴんしゃん

抜けたら、どんどこしょ

俵のねずみが
米食ってちゅう、
ちゅうちゅうちゅう

おっとさんがよんでも、
おっかさんがよんでも、
行きっこなしよ

井戸のまわりで、
お茶碗欠いたのだぁれ

ポセイドン「・・・今度は、大地であるか」
美貴「・・・・・・なんで、頑張っていた人から喰い殺されるのかな」
ミオ「・・・やりきれません、こんなの!」
ポセイドン「気をしっかり持つのである」
ミーロ「そうは言っても、もう、気が・・・・・・狂いそうですの」


~九日目 『奇想天外 Miracle』~


零「さて、手短に聞くぞ。結果は?」
小太郎「ライか。 ・・・言うまでもないだろうが、人間だった」
セピア「こっちも・・・人間でした」
結城「貴重な人間が、二日連続で無駄死にか」
零「これ以上無駄な犠牲を払うわけにもいかん。」
零「よって、今日こそ春を処刑する。異論は今度こそ無いだろうな」
レイムス「・・・まぁ、もう春をかばう理由も無いですよぅ」
春「・・・私はまだ! 素数を数えて落ち着く! 1、3、5、7、11・・・!」
小太郎「・・・・・・もう、諦めた方がいい、春」
小太郎「今さら粘ったところで何にもならない。 ・・・俺たちにとっても、お前にとっても、な」
小太郎「人狼の気まぐれで喰い殺されなかった、という幸運があればもう充分だろう」

小太郎「・・・・・・・・ん、人狼に喰い殺されなかった・・・?」
小太郎「ちょっと待て・・・それって、おかしくないか・・・!?」
小太郎「考えろ・・・、なぜ、こんなことが・・・」
小太郎「そうか、分かったぞ・・・、これならヤツの不自然な態度も説明が付く」

小雪「・・・・・・春に、投票・・・?」
零「ああ。今日こそ、春を処刑する」
ミオ「・・・無駄な血を、流してしまいました」
結城「だがそれも、たぶん今日で終わる」
零「よし、投票に移るぞ!」

小太郎「待ってくれ」
零「・・・・・・今度はお前が、春の身代わりになるっていうのか?」
春「こ、小太郎・・・! 私なんかのために、命を捨てるのはもう・・・!」
零「・・・そういえば霊媒師だったな、小太郎。ちょうどいい、お前を処刑することでどっちが本物か分かるかもな」
小太郎「勘違いするな。 ――南風原春の処刑には賛成だ」
春「―――――ッ!!」
小太郎「いや、南風原春の処刑と言う表現もいささかおかしいものだ」
小太郎「なぜなら、南風原春は―――既に、死んでいるのだからな」
ポセイドン「な、なんだってであるーーー!?」
美貴「そうなんだ・・・春が! 人狼、だったんだ!」
小太郎「違うな」
小太郎「この南風原春は人狼ではない。妖狐だ」
春「え・・・? あ、あはは。何言ってるのさ?」
小太郎「よく考えれば、お前の行動は一貫して不自然だった」
小太郎「不自然なほど緻密な推理。 ・・・普段の南風原春なら、考え付かないであろう推理をな」
小太郎「そして、最初に「妖狐」の可能性について言及したのも・・・思い返せばお前だ」
小太郎「さらに不自然の極みだったのが、7日目だ」
セピア「七日目・・・あ、た、確か・・・!」
小太郎「七日目。・・・・・・お前の推理が、わずかな間とは言え・・・鈍った日だ」
小太郎「なぜ鈍ったか? それは、六日目にある」
小太郎「紅。そしてピア。二人の占い師が死んだ日だ。 ・・・ピアの方は五日目だがな。」
小太郎「ここで訊こう。占い師が死んで、一番得するのは誰だ?」
ポセイドン「それはやはり、人狼ではないのであるか?」
小太郎「はずれだ。・・・人狼には、占い師騙りがある」
小太郎「占い師が喰い殺されたりした場合、必然的に疑いの目は偽物の方に向けられる」
小太郎「人狼は占い師を騙れるが故・・・占い師が死ぬと確実に得するわけではない」
小太郎「しかし、妖狐の場合はそうはいかない」
小太郎「妖狐は占い師に占われたら一発で死ぬ・・・人狼以上の脅威だ。」
小太郎「そのため、妖狐は占い師を死亡させるのが最優先事項となる。」
小太郎「そして、六日目にその目的を達した春は、下手に口を出さないようにした」
小太郎「占い師が死んだ今、下手に推理に口を挟めば自分が疑われる可能性もある。」
小太郎「だから、お前は黙ることにした。 ・・・無能のおかげで疑われることになったようだがな」
春「・・・・・・」
小太郎「以上だ。・・・反論があれば、手短にな」
春「・・・・・・証拠は、あるの?」
小太郎「無い。だが、確証はある」
小太郎「お前は、不自然なくらいに人狼、狂人、妖狐の役職について詳しかった」
小太郎「Dr.に直接聞かされてもいないのに、な・・・」
春「・・・・・・そう。まぁ、どっちにしろ今日処刑されることだし、粘ってもどうしようもないようじゃな」
春「さて、妖狐としては初めまして、じゃな。妾はそなた等の噂なりける妖狐ぞ。」
零「・・・妖狐!」
春「それにしおっても平和に暮らしておるのに邪魔とは無粋よの。もう少し楽しませてくりゃせ?」
レイムス「・・・・・・でも、無粋はそちらだと思いますよぅ? 春を殺して、紛れ込んでいるんですから」
春「これこれ、物騒なことを言うでない。まだ、この身体は生きておるぞ?」
春「・・・もっとも、自我は既に美味しく頂いたがの。くきき、それなりに美味であったぞ」
小雪「・・・・・・どういう・・・こと?」
小太郎「察するに・・・身体は春のものだが、意識は妖狐が乗っ取ったようだ」
春「うむ、その解釈で大体あっておる。感嘆すべき理解力よの」
ミーロ「・・・・・・妖狐さま、あなたはいつからその身体にいたんですの?」
春「うん? よくは覚えておらぬが、ほんの数週間前からじゃの」
春「少なくともこのげぇむとやらが始まる前からにおったでな」

ミーロ「じ、じゃあ和さんと、ライさんは・・・」
春「・・・・・・くききききききききききききききき、笑いを堪えるのも大変でおったわ!」
春「妾が凡ミスを犯した時はどうしようかと思うたが、天から渡しとはこのことであるの!」
小太郎「・・・天から渡しなんてことわざは存在しない」
春「およ、そうかの。日の本の国の言葉は難しくて困りおる。」
ミーロ「で、では・・・和さんと、ライさんが殺された時のは・・・・・・!」
春「名演技だったじゃろ? 狙うは助演女優賞でな。」
春「くきききき、もっともこのような茶番では客が入るかどうかすら怪しいがの!」
零「・・・・・・投票に入るぞ」
零「・・・・・・首を洗って覚悟しろ、妖狐」
春「それはそれは、重畳。楽しみに待つとするかの。」
春「く・・・・く、くききききききききききききききききききききききききききききききききき!!」

~ 投票中 ~

春「・・・・・・人の世も、なかなか楽しい物よの。」
春「さて、この三十八万二千七百五十二体目の転生体もお別れかの」
春「次の転生先は・・・くきき、実に楽しみでありゃせ」

~ 九日目 Fin ~

投票結果
南風原春 11票

死亡者
人狼:桜井大地
投票:南風原春

生存者(10人)
ポセイドン
ミオ・ヘスティア・ティターン
レイムス・デメテル・ティターン
ミーロ・ロレンス
狩月零
安土小太郎
村松美貴
川原結城
セピア・ネープルス
小雪

~ おまけ ~
春「久しぶりー、和! もうホンットに久しぶり!」
和「まさか、ずっと妖狐だったとはな・・・」
ピア「不自然には思わなかったのか?」
和「いや、全然。あれ春がいきなり賢くなった?とは思ったけど。」
水華流「無能ですね」
結火「無能だな」
和「何で俺がボロクソ言われないと駄目なんだ!?」
春「・・・本当に全然気付かなかったの?」
和「すっげー人真似上手かったじゃないか? 完全に騙されて・・・」
春「和、ちょっとホームランバットかして」
和「ん、おお。ほい。何に使うんだ?」
~ おまけ Fin ~

十日目 『絶体絶命 Danger』

+ ...
ヤンキードゥードゥルが
子馬に乗って町へ行った
帽子に羽根をつけて
イタリア仕込みの洒落男

ヤンキードゥードゥルその調子
ヤンキードゥードゥルいかしてるね
音楽にあわせてステップ踏めば
女の子たちだってイチコロだ!

ミオ「・・・・・・とうとう、9人ですね」
美貴「今日、食べられたのは?」
小雪「・・・・・・ポセイドン」
ミーロ「確か機械鎧を着てましたよね、それなのに喰われたんですの?」
ミオ「その機械鎧が・・・強い力で、破壊されてたの」
小太郎「確か、Dr.が俺たちと同等か、それ以上と言ってたな・・・」
零「Dr.のヤロウ、どう見ても俺たちより強いのはどう考えても明らかだろう・・・!」
レイムス「本当、Dr.は死んでしまえばいいのにぃ」
結城「もう死んでるけどね、ハハハ」


~ 十日目 『絶体絶命 Danger』 ~


美貴「・・・・・・・」
ミオ「・・・・・・・」
小雪「・・・・・・人狼は・・・あと・・・何匹?」
小太郎「さあな・・・・・・、春・・・、いや、妖狐のせいで占い師は死んだだろうからな」
美貴「それなんだけど、本当に・・・占い師は、死んだのかな?」
美貴「ほら、紅のように実は隠れてて・・・」
結城「恐らくそれは無い。」
結城「妖狐は占われると死ぬ。実際、春は占われてもおかしくないくらいに目立っていた。」
結城「だが、春・・・妖狐は昨日に至るまでずっと生き残っていた。」
結城「占い師が死んでいるのはほぼ間違いないだろうな」
零「・・・さて、聞くまでもないだろうが一応聞こう」
零「霊媒結果だ。・・・春が演技した、と言う可能性もあるしな」
小太郎「よく言う、演技? そんな可能性、微塵も考えていないくせにな」
セピア「あの・・・えっと、人間でした」
小太郎「こっちも人間だった」
ミオ「人間・・・!? じゃあ、春さんは!」
結城「慌てんな、美桜」
小太郎「Dr.は言及してなかったが、恐らく妖狐は霊媒結果は人間と出るだろう」
(作者注:Dr.に説明させるのを忘れてただけで、妖狐の霊媒結果は「人間」となります)
小太郎「それに妖狐でなければ説明のつかないところもあった。春=妖狐はまず間違いない」
零「・・・さて次なる課題だ」
零「セピア・ネープルスと安土小太郎。どちらが、本物の霊媒師なのか―――だ」
小太郎「愚問だ。俺に決まっている」
セピア「・・・ぼ、僕が本物です!」
零「当然、本物は一人なわけで・・・さて困ったな。どうするべきか」
結城「提案がある。一人ひとりの推理を聞いてみたらどうだ?」
零「名案だな。じゃ、あいうえお順で訊くとするか。」

①アヅチコタロウ
小太郎「霊媒師は俺だ。」
レイムス「でも、ピアの占い結果と食い違っているんですよぅ?」
小太郎「占い結果が食い違っているのはセピアも同じだろう」
小太郎「よって、俺の主張では・・・紅が真占い、ピアが偽だ」
ミオ「・・・でも、紅が人狼と占ったピアは人狼に!」
小太郎「ここで、一つの仮説が立てられる」
小太郎「ピア狂人で、・・・紅は、ピアに嘘の人狼判定を出したんだ」
零「ほう・・・本物の占い師が偽の判定を出したと? ばかげた話だな」
小太郎「紅は自身が本物と分かっていた。だから、ピアが偽物とも分かっていた。」
小太郎「だから紅自身も驚いたはずだ。ピアに人間判定が出たことにな」
小太郎「勿論紅も馬鹿じゃない、すぐに狂人の可能性が頭に浮かんだだろう」
美貴「だったら・・・正直に、狂人と言えばいいじゃない」
小太郎「いや、紅からしたらそうもいかないだろう」
小太郎「狂人・・・人狼の味方とはいえ、貴重な人間だ」
小太郎「人狼を処刑することが最優先だったあの空気の中では、狂人はもう無視されると考えたのだろう」
小太郎「だが紅からすればそうもいかなかった」
小太郎「狂人とはいえ、偽とはいえ、一応は占い師を名乗っていた。紅よりもっと早くにな」
小太郎「もし、占いに嫌疑がかけられた場合・・・誰かが、ピアの方を信じる可能性がないとも限らない」
小太郎「紅はそれを恐れ、・・・手っ取り早く処分するために人狼判定を出した」
小太郎「逆に人狼にそれを利用され、「ピアは人狼に喰われたから真占いだ」とハメられたわけだがな」
小太郎「どうだ? 反論の余地はあるか?」

②カツキレイ
零「パスだ」
零「俺の仕事は仕切りだ、頭脳労働じゃない」
零「まぁ・・・俺からすれば本物はセピアだろう」
零「小太郎、お前の推理はこじつけみたいな印象を受けるんだよ」

③カワハラユウキ
結城「俺はセピアを信じていくぜ」
結城「ピアはまず間違いなく、狂人だろう」
結城「紅が偽の占いを行った。そこまでは判る」
結城「―――だが、それが分かったところで小太郎、お前が本物と言う事にはならん」
結城「何故ならば、一度も紅の占い結果と霊媒結果を照会したことがないからだ」
結城「紅の占い結果はただ一回。「ピアが人狼」だけ。」
結城「―――しかもそれは嘘で、さらにピアは人狼に喰われた!」
結城「なので、どちらの霊媒師が本物か・・・その決断はまだ下せない」
小雪「・・・・・・だったら・・・何で・・・・・・セピアが・・・本物・・・・・・と?」
結城「怪しいんだよ。唐突に饒舌になって、な」
結城「特に昨日の春も、主にお前主導だったよな?」
結城「人外は自分の都合にいい様に推理で印象工作する・・・、春と言う前例もある。」
結城「推理小説で言うミスリードだ。」
結城「・・・・・・とまぁ、こんなところだ。ここでオシマイ。」

④コユキ
小雪「どっち・・・が、・・・・・・本物・・・でもいい」
小雪「紅と・・・・・・ハゼルラの・・・仇が・・・・・・討てたら・・・それ・・・でいい」

⑤セピア・ネープルス
セピア「あの・・・えっと、お願いします!」
セピア「推理とか、そういう難しいことは分からないんですけど・・・」
セピア「僕が本物なんです、信じてください!」

⑥ミオ・ヘスティア・ティターン
ミオ「えと・・・あのー、そうですね」
ミオ「小太郎さん、かなと。」
ミオ「小太郎さんは妖狐も見つけましたし・・・小太郎さんなら間違いないんじゃないかな、と」

⑦ミーロ・ロレンス
ミーロ「小太郎さまを、信じますの」
ミーロ「ミオさまと同じで・・・小太郎さまの推理は、合ってましたの」
ミーロ「ミスリードとかそういうのはよくわからないけど・・・なんとなく、小太郎さんならいい気がしますの」

⑧ムラマツミキ
美貴「結城には悪いけど・・・私は、小太郎を信じる」
美貴「ピアがウェヌスに人狼判定を出した時のこと・・・、忘れられない。」
美貴「あの時のウルカヌスのことが・・・忘れられない。」
美貴「・・・セピアが本物だとしたら、あの時のウルカヌスが可哀想!」
美貴「感傷かもしれないけど・・・・・・ウェヌスは、人間であってほしい」
美貴「だから、小太郎を・・・信じる。」

⑨レイムス・デメテル・ティターン
レイムス「・・・・・・小太郎派4人、セピア派3人ですかぁ」
レイムス「それじゃ、私はセピア派としますよぅ」
レイムス「え、そんな適当でいいのかって? いいんですよぅ」
レイムス「だって、どちらが本物か分からないから―――推理ごっこしてるんですよねぇ?」
レイムス「フィフティフィフティなら・・・楽しい方が、いいじゃないですかぁ!」

零「よし、全員分終わったな」
零「なら―――投票を、行うぞ」

~ 投票中 ~

零「投票結果・・・安土小太郎、か」
美貴「5VS4・・・大接戦、だったよね」
零「まさか小太郎が処刑されるとはな、計算外だった」
零「小太郎ならもう少し粘ってくれると思っていたが、な・・・」
美貴「・・・後味悪いね」
零「もう慣れた。 ・・・消灯時間だ。美貴、お前が出たら部屋の電気を消すぞ」
美貴「そう。んじゃ、おやすみ」
零「ああ。いい夢をな」
零「・・・・・・」
零「・・・・・・」
零「・・・・・・来たか、人狼」
零「そうだな。小太郎が死んだのは惜しかった」
零「あの推理力は本当に惜しかった」
零「だが、計画に変わりは無い」
零「決着も、近い。」
零「最後に笑うのは・・・俺たち、人狼だ」

~ 十日目 Fin ~

投票結果
セピア 4票
小太郎 5票

死亡者
人狼:ポセイドン
投票:安土小太郎

生存者(8人)
ミオ・ヘスティア・ティターン
レイムス・デメテル・ティターン
ミーロ・ロレンス
狩月零
村松美貴
川原結城
セピア・ネープルス
小雪

~ おまけ ~
Dr.「おまけが本編と言ったがスマン、ありゃ嘘だった。まぁ過大広告ってことでさ、こらえてくれ!」
ポセイドン「広告詐欺であるな!」
Dr.「くっくっく、しかし次回は本当かも知れないよ!」
ポセイドン「わぁ、アイザックすごぉいである!」
水華流「バッ●ーノ・・・」
春「い・・・今起こったことをありのままに言うよ!」
春「おまけが始まったと思ったらバッ●ーノのモノマネがはじまっていた」
春「な・・・何を言ってるか分からないと思うけど、催眠術だとか超展開とかそんなチャチなものじゃない」
春「もっと恐ろしい物の片鱗を味わったよ・・・」
結火「・・・・・・モノマネが流行っているのか?」
紅「ここは私もノート片手に「計画通り」とか「くそっ、やられた!」とか言うべきところかしら?」
和「やめてくれ、もっとカオスになる」
大地「えるしっているか じんろうは リンゴはべつにたべない」
ウルカヌス「食べないのかよ! カスいな!」
大地「いや、食べるかも知れないけど」
ウルカヌス「どっちだよ!?」
和「収拾付かないのでまた明日~」
~ おまけ Fin ~

十一日目 『注意一秒怪我一生 Security is the greatest enemy』

+ ...
どうか嘆かないで。
世界があなたを許さなくても、私はあなたを許します。
どうか嘆かないで。
あなたが世界を許さなくても、私はあなたを許します。
だから教えてください。
あなたはどうしたら、私を許してくれますか?

Frederica Bernkastel
(「ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編」より)

ミーロ「美貴さん・・・安らかに、眠っててくださいですの」
小雪「もうすぐ・・・・・・終わらせる」
レイムス「さぁ・・・人狼と、決着を付けるべき時ですぅ」


~十一日目 『注意一秒怪我一生 Security is the greatest enemy』~


結城「・・・よし、いいだろうか。みんな、聞いてほしい」
結城「もう、七人になった。・・・人狼の残りの数によっては、今日で全てが終わるかもしれない」
ミオ「・・・・・・人狼って、今何人いるんでしょうか?」
零「確証は得れないが、少なくとも一体は処刑できただろう」
セピア「少なくとも? それって、どういうことなんですか?」
零「Dr.が言っていただろう?」
零「人狼と俺達の数が同じになった場合はこちらが全滅させられるだろう、・・・とな」
小雪「もし・・・・・・4匹なら・・・昨日・・・・・・で、終わって・・・いた?」
結城「なるほど、確かに処刑した時点で8人だったからな・・・」
ミオ「そういえばセピアさん、小太郎さんの霊媒結果はどうでした?」
セピア「はい、・・・人狼でした」
レイムス「セピアの霊媒結果が本当なら・・・人狼は確か残り一匹、ですよぅ?」
ミーロ「たしか・・・ウェヌスさま、ナイーガさまが人狼判定・・・でしたの」
結城「・・・すると人狼は残り一匹。なるほど、今日で終われるかもしれないな」
ミオ「・・・・・・やっと、終われるんですね」
零「ああ。・・・・・・たった十日ほどだったが・・・長かった」
小雪「気を抜く・・・のは・・・・・・まだ・・・早い」
レイムス「小雪の言う通りですよぅ? 大逆転!となったら悲惨交々ですぅ」
結城「それにしても本当、いろいろあった」
結城「占い師。霊媒師。共有者。妖狐。・・・そして、人狼」
結城「これらを交えた推理ゲーム・・・なかなか、斬新だったよな」
ミオ「・・・人の命を賭けるという点では、斬新でしたね」
零「人狼を作ったのはDr.だったな、そういう面では実にDr.らしい悪趣味なゲームだ」
小雪「・・・・・・それとも・・・狙っていたかも・・・・・・知れない」
小雪「Dr.は・・・こうなることを・・・・・・予想してた・・・かも」
セピア「・・・・・・あり得ない話・・・では、ありませんね」
ミーロ「・・・・・・」
結城「どうしたんだミーロ、黙りこんで?」
ミーロ「気になる点が、一つありますの」
零「気になる点?」
ミーロ「占い師、霊媒師、共有者、妖狐、人狼・・・」
ミーロ「・・・ひとつ、足りませんの」
ミオ「そういえば・・・・・・足りませんね」
結城「・・・そういえば、あったな」
小雪「・・・・・・・・・狩人。」
レイムス「そういえば・・・一度も、出てきていないですねぇ」
零「何言ってる、出てきただろう」
零「南風原春。あれを喰おうとした時、邪魔されたんじゃなかったのか」
結城「・・・零、ついにボケたか?」
結城「南風原春は妖狐だ。・・・狼には、喰われない」
零「ん、ああ。・・・そういえばそうだった。うっかり勘違いしていた」
零「悪い。春のところに行ったのは俺じゃない奴だったからな・・・」
ミオ「・・・・・・っ!」
ミーロ「今の・・・発言・・・」
セピア「・・・それ・・・・・・って・・・!?」
零「ん? ・・・・・・ああ。」
零「ちっ、まずったか・・・」
零「まぁいい、言い訳など無意味だろうしな。 ・・・俺が人狼だ。」
小雪「・・・・・・人・・・狼・・・・・・ッ!!」
結城「・・・最後の最後で、油断したな・・・・・・!」
零「・・・・・・やれやれ、これでゲームオーバーか」
零「ゲームオーバーついでに一つ教えてやる。・・・人狼は、残るところ俺一人だ」
レイムス「それは・・・安心、ってところですねぇ!」
結城「・・・・・・人狼、情けをかけてやる」
結城「お前を処刑するのは、投票してからだ」
結城「皆の怒りを一心に、その身に受けてこの世から消えろ・・・!」
零「いいだろう。・・・さて、俺は誰に投票するか」
零「よし、俺はミーロ・ロレンスにでも投票するぜ―――」

~ 投票中 ~

ミーロ「あ、・・・あ、ひぃぃ、ぁ、ああああああっ・・・!」
零「・・・愉快だな、じゃあ、何が起きたか教えてやる」
零「投票結果。狩月零3票。ミーロ・ロレンス4票。」
零「確かにゲームオーバーだ。・・・お前たちのな」
ミーロ「そ、そんな・・・どうして、そんなに・・・・・・!」
零「さぁな。だが、一ついいことを教えてやる」
零「セピア・ネープルスも人狼だ」
ミーロ「だ・・・だって、あなたは・・・・・・さっき、人狼は残るところ一人、って・・・!」
零「ん? ああ、嘘だ」
零「狼少年って知ってるか? 嘘ばっかりの話だぜ?」
零「まぁ・・・・・・狼少年は人間だがな、ははははははは!」
零「・・・・・・さて、始めようか」
零「処刑、をな・・・!」
零「俺たちの腹の中で、ゆっくり推理して来いよ―――!!」

~ 十一日目 Fin ~

投票結果
狩月零 3票
ミーロ 4票

死亡者
人狼:村松美貴
人狼:人間
人狼:人間
人狼:人間

生存者(4人)
人狼
人狼
人狼
狂人

~ おまけ ~
零「まさか人間敗北ENDとは思わなかったぞ」
水華流「人狼!? きゃあああっ! えんがちょ!えんがちょ!」
零「一応、設定的には人狼に喰われたことになってるんだからな、俺は」
零「今、「え、そうなの?」って言った奴、一日目見てこい。」
レイムス「メタいですぅー」
和「そっち見んな。」
春「それにしても、みんな死んじゃったんでしょ?」
春「次回予告によればまだあるらしいけど、誰がいるのかな?」
暁「ああ、それはねー」
暁「こういうゲームではバランスブレイカーになっちゃう、あの人だよ」
大地「あの人?」
結火「私とかな」
紅「あえて言いましょう。 ・・・・・・ないわー」
結火「燃やすぞ、そこのババァ」
紅「若いからって調子に乗らない事よ? そもそもまだ若いわよ私は?」
ハゼルラ「でも二人とも美容品とかガンガン使って・・・」
結火&紅「燃えろ(なさい)っっ!!!」
ハゼルラ「ぎゃあああああああああああああああああっっ!!」
小雪「・・・・・・南無」
ハゼルラ「だ、誰か助け・・・げほぅ!」
小太郎「・・・口は災いのもと、だな」
ウェヌス「・・・・・・(こくこく)」
ミオ「・・・さて、「汝は人狼なりや?」の本編はこれで終わり、次回は蛇足となる解答編です」
ミオ「あなたの推理は本当に正しかったのか?」
ミオ「ぜひ、今からでも「誰が人狼で狂人だったのか?」を推理して見てください。」
ミオ「そうすることで、解答編はより一層楽しめると思います。」
ミオ「それでは・・・」
アレス「・・・・・・また次回也!」
ハルチェ「よりによって〆がアレスか!最悪だ!」
~ おまけ Fin ~
最終更新:2010年10月17日 20:46