さらなる迷走 ◆3wukAoAu.Q


「ここにも、人の気配はないか……」

粗末な照明に照らされた通路の中を歩く、コート姿の女性。
巨大な基地施設に支給機体と共に放り出された彼女は、周辺地域の調査を行っていた。
区画の建物内をいくつか調べてみるも、他の参加者と思しき人影は見当たらない。
今探索を行っているこの地下施設が、この付近では最後となる。

しばらく歩き続けると、開けた場所に出る。
ロボットの格納庫、だろうか。やはり人気はなく、しんと静まり返っている。
だがハンガーの一つに、龍の頭を模ったような肩の、赤いロボットが停められていた。
まだ起動はされていないようだ。

(この階層に誰かいるのか……?)

機体があるということは、それを支給された参加者もまたこの場にいると見て間違いない。
それが並みの人間なら、生身での戦いに限ればサイボーグである彼女の敵ではないだろう。
だが最初に集められたあの場所には、明らかに普通ではない者が数人見られた。
ここに潜んでいるのが、そう言った連中だとしたら……自然と警戒が強まる。
彼女の合図と共に、腕に巻きつけていた布が、一本の棍へと姿を変えた。
手に取り、構える。サイボーグである彼女の戦いに、果たしてこの棍がどこまで付いてこられるか。
普段使用する重火器に比べれば心許ないが、支給された機体のためにも扱いに慣れておくに越したことはない。

その時、彼女の人間離れした聴覚が、男の悲鳴をキャッチした。

「!! この声は……!?」

危害が目前に迫った人間が発する、恐怖を帯びた叫びだ。
つまり、この場には最低でも二人以上の人間がいると考えられる。
即ち、この悲鳴の主と、それを襲撃した……恐らくは殺る気になった人間。

「ちっ……!」

警戒を強めつつ、彼女……ルネ・カーディフ・獅子王は、声の聞こえた場所へと駆け出した。
声には聞き覚えがあった。ソール11遊星主との激戦の中で出会い、共に戦い抜いた男。
ソルダートJ。聞こえた悲鳴は、彼の声にあまりに酷似していた。

(Jの名前は名簿には載っていなかった……だが、まさか……?)

遊星主との最終決戦、その直後の時間から呼び出されたルネ。
ボロボロだった自分の体は、まるで何もなかったかのように完全に癒えていた。
だがGストーンとJジュエルの共鳴、あの手の熱さは今でも鮮明に思い出せる。
三重連太陽系で戦っていた自分が、どういった手段でここに召還されたかはわからない。
ただ、勇者達の勇気ある誓いは、こんな馬鹿げた殺し合いを許すために交わされたのではない。
彼女の取るべき行動は決まっていた。当然、このバトル・ロワイアルの破壊だ。

「ぐああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

悲鳴の聞こえた場所までやってくる。そこは、赤い機体のコックピットからだった。
目の前にしてはっきりと聞こえてくる、装甲を隔てての男の悲鳴。

(この声……間違いない!?)
「待て、やめろ! 離れてくれぇぇぇぇ!!!」
(ん……? ほんとにJか、これ……?)

声色は妙に間の抜けたものに聞こえたが、確かにJの声だ。
他にも何やら得体の知れない声が聞こえる。
戦闘態勢を整え、ルネはコックピットの中へと飛び込んだ。

「J!!」

しかし、そこで彼女が見たものは。

『ハロゲンキ!ハロゲンキ!』『キャー!ユウキサマーー!!!』『イエーイ!ダーリンステキジャーン!!』
「やめろ、やめてくれぇぇぇぇ!!」

大量の丸い物体に揉みくちゃにされている、誇り高き空の戦士の姿だった。

「そ、そこに誰かいるのか……ぐぇっ!」
「……」

大小様々色とりどりの丸い物体が、我先にとソルダートJにじゃれ付いている。
……どうやら懐かれている……らしい。
その重みで潰され哀れな姿を晒すJ……というより、兜がずれて明らかに別人の中身が見える。

「す、すまない君! ちょっとこいつらを俺から引き離してくれないか!」
「……」

見てはいけない、あるいは見たくなかったものを見てしまった気分だった。
見なかったことにしよう、私は何も見ていない。そう心の中で自分に言い聞かせる。
そして無言のまま、その場を立ち去ろうと彼らに背を向ける。

「なっ、待ってくれ! 頼む、手を貸し……うおっ、息ができなっ、苦しい!」
「……ああもう!! 世話のかかる奴だね!!」

あまりの惨めさに、傍から見ている自分のほうが無性に情けなくなってくる。
仕方がないので、このJの格好をした不審な男を助けることにした。
とはいえ体温調整のできない自分の手で直接彼を引っ張るわけにもいかない。
棍を布に戻し、その手でハロ達を彼の体から払いのけようとする。

「ほら、お前ら邪魔だからどきな『ガオォォォォォン!!!』

不意に、ハロの中の一体がルネ目掛けて飛び掛ってきた。
突然の抵抗にルネは避けきれず、その端整な顔面にクリーンヒットを許す。

「ぶっ!」
『ナンダコノネーチャンハ!!』『ダーリンニナニスルジャン!!』『シメテヤルダワサ!!』

間髪入れずに、大量のハロ達が怒涛のごとく押し寄せてくる。
あまりの数に対処が追いつかない。次々と腕やら脚やら噛み付いてくる。
普通ならば取るに足らない相手のはずが、狭いコックピット内ではろくに暴れることもままならない。

「あっこら、お前ら離せ!! やめろ、どこ触って……うわっ!」

やがてバランスを崩し、転倒するルネ。
そこに大量のハロ達が容赦なくのしかかり、彼女の動きを封じてしまう。

『ヒトノコイジヲジャマスルヤツハァァァ!!!』『ハロニツブサレジゴクヘオチロォォ!!!』
「この、お前ら!! 下手に出てると思って調子に乗るな!!」
『モハヤモンドウムヨウ!!』『ゆっくりしね』『ヤッテヤルゼェェェ!!!』
「くっくそっ! どけ、やるって何をするつもりだ!」
『ウフフ』『アナタヲ、ワルイコニシテアゲチャウコ・ト!』
「なっ……よ、よせ、やめろ! う、うわああああーーーーッ!!!」





激しい攻防は十分以上の長きに渡った。
苦戦の末、ルネはようやくユウキをコックピットから引きずり出すことに成功する。
ハロ達はコックピット内に閉じ込めている。一体たりとも、外に出てきてはいない。
肩で息をする。この二人を取り巻く環境は、ようやくの落ち着きと静寂を取り戻した。

「す、すまない、助かっ―――!?」

礼を言うべくルネに向き直ったユウキは、背筋を凍りつかせた。
彼怒りや苛立ちの綯い交ぜとなった、怒れる獅子の如き彼女の視線が、ユウキに突き刺さる。
どうやらご機嫌斜めらしい。

(ど、どうする? 俺は何と声をかければいい!?)

彼女の気迫に、ユウキは完全に気圧される。新たな身の危険すら感じていた。
どう答えればいいのかわからない。下手なことを言えば殺されるのではないか。

「だ、大丈夫だった、か……?」
「……」
「お、おかげで助かった。れ……礼と言っては何だが、紅茶でも……」
「……」
(何を言っているんだ俺は! そういう空気じゃないだろうに!)

次の言葉を選ぼうと四苦八苦するユウキに、ルネは口を開いた。

「……それで?あんた、名前は」
「な、名前?あ、ああ……」

はき捨てるかのようなぶっきらぼうな問いかけに、思わず声を詰まらせる。
この時、改めて名を聞かれたことで、ユウキの中で唐突に羞恥心が生まれた。
見るからに怪しすぎる格好、少し前まで晒していた彼らしからぬ情けない醜態。
そこから発生した羞恥心と目前の緊迫感……立て続けに襲いかかる混乱に、彼の思考は正常からありえない方向へ外れていく。

どう答えればいい? こういった場合……そう、タスクあたりならどうするだろうか。
何かしらユーモアを交えて、場の空気を少しでも和ませるだろうか。……ならば。

「わ、私はソルダートJ! この殺し合いを破壊する、仮面の戦士―――」

問答無用で鉄拳が炸裂した。

ユウキは吹っ飛ばされながら、自身のあまりのユーモアセンスのなさに自己嫌悪を覚えていた。
そして今の自分を、カチーナ中尉やレオナ達にしばき倒されるタスクの姿と重ねあわせる。
なぜ彼を参考にしてしまったのかと、心の底から後悔した。




……その後、気を取り直した両者は、改めて話し合いの場を設けた。
双方共に殺し合いに乗る意思がないことを確認し、情報を交換する。
その中で、互いの住む世界の過去の歴史に、矛盾や食い違いがあることに気付く。
だが、ユウキがシャドウミラーの実態、異世界や並行世界の存在を認識していたことは大きかった。
二人がそれぞれ別の世界の地球の出身であるとして、互いの相違点の疑問はあっさりと解消された。

「異世界に、並行世界……ね」
「他の皆も、俺達とはまた別の世界から呼び出されているのかもしれないな。
 奴らがどこでそんな高度な技術を手に入れたかは、甚だ疑問だが」

そう纏めながら、ユウキはカップの中の紅茶を口にした。

「おい……どうでもいいが、ここで紅茶を飲む必要はあるのか……?」
「ああ、気にしなくていい。コミュニケーションの一環と考えてくれ」
「……まあいいさ。あたしが持ってる情報は、今言ったことで全部だよ」

もはや怒る気力もなく、ルネもまたカップに注がれた紅茶を飲み干した。

ユウキの仲間はギリアム、ヴィレッタ、タスクの三人。
要注意人物はウェンドロ、アギーハ、ウォーダン。この内ウォーダンは主催の息がかかっている可能性が高い。
一方知り合いのいないルネは、代わりにこの1時間で調べたG-2区画の調査内容をユウキに提供した。

「ここはかなりの設備が整っているようだな。宇宙エリアへと向かうための設備まで完備か……
 今後の要所の一つとなる可能性は高いと思う。その分、人も集まりやすいといえるだろう」
「で、あんたは結局どうしたいんだい? まさかここでお仲間が来るのを待ちぼうける気じゃないだろうね」
「いや……むしろ一旦、この基地を出たいと思っている」

ユウキの下した決断は、ルネの予想とは正反対のものだった。
基地施設の重要性を把握した上で、彼はあっさりとここを放棄すると言うのだ。

「後々の為に、ここを押さえておくんじゃないのかい? てっきり今のあんたの言い草だと……」
「これだけの広さだ、現実的に俺達だけで押さえきれるもんじゃない。
 それどころか、これだけ開けている地形だ……襲撃者の、格好の的になりかねない」
「まあ確かに……殺し合いに乗った連中が、獲物を求めて来る可能性は高いだろうね」
「それに、ここの設備を有効活用できるスキルも、俺達は持っていない。
 だったら、何もせずここに留まるよりも、仲間との合流を優先するべきだ。
 知り合いだけでなく、少しでも多くの仲間を集める。この殺し合いに抗う、同じ志を持つ者を」
「ここの設備を有効に使える連中も、そこから探そうって? 随分と気の遠い話だね」
「いや。空間転移技術を完成させた過去のあるギリアム少佐なら、あるいは……」
「空間転移……一応、反抗のためのあてはあるってわけね」
「だから理想を言えば、この基地は極力戦闘に巻き込ませたくはないんだ。
 これだけの規模の施設だ。俺達の反撃のための拠点としても、利用できるかもしれない。
 俺達に填められた、この首輪の解析を行うにしても」
「首輪の……そんな余地を許すほど、奴らの管理が甘いとは思えないけどね」
「だからといって、諦めて手を拱いているつもりはない。
 手始めに、この基地の周辺地域の探索から始めようと思っている。
 仲間の捜索は勿論、後々のために地の利は少しでも把握しておきたい」
「へぇ……」

それなりに考えているのかと、ルネは素直に感嘆する。ざっと聞いた限り、特に大きな粗はないように思えた。
そんな彼女をよそに、ユウキは紅茶を飲み干し、立ち上がった。

「そういうわけで、すぐにでも出発しようと思うが……構わないか?」
「……その前に、私はまだあんたと行動するとは一言も言っていないんだけど?」

元々、ルネは単独で行動するつもりだった。ユウキとの接触はあくまで成り行きでしかない。
ただ一方で、一人での限界にも少なからず自覚はあった。ユウキはそこを遠慮なく突いてくる。

「君もこの殺し合いを止めたいと思っているんだろう? だったら味方は多いほうがいい」
「もし私が……乗っている側だったらどうする?」
「その可能性は低いと思っている」

ユウキは事も無げに即答した。

「乗っているというなら、さっき俺を助けた理由がなくなる。
 さっさと見捨てるか殺すか、選択肢があったはずだ」
「随分あっさりと人を信じるんだね」
「そこまで楽観的なつもりはないが……過度の疑心は暗鬼を生ずることになる。
 心は常にニュートラルに……だ」

そう言ってふっと笑うユウキに、ルネは半ば観念したかのように大きく息を吐く。
ユウキの言葉は正論だ。それに、彼と違ってルネには何のあてもないのは事実だった。
そんな状況で闇雲に動き回ったところで、埒は明かない。

「……まあいいさ。この殺し合いを潰す目星が少しでもついているなら、それに乗っかってやるよ」
「そう言ってくれると、助かる。では、改めてよろしく頼む、ルネ」

手を差し出してくるユウキ。握手を求めているのだろう。
ルネはユウキに自分の体の欠陥のことにまでは、まだ言ってはいない。
ほんの少しの間、その手を凝視し……ぷいと、ユウキに背を向ける。

「あいにく、必要以上に馴れ合うつもりはないよ」
「? そうか……ところで、君にも機体は支給されているんだろう?」
「……ま、外に出ればわかるさ」
「そうか、では先に行っててくれ。俺もすぐに機体を発進させる」

ユウキは荷物をまとめ、グランヴェールのコックピットへと向かっていった。
ルネはそれを尻目に、ここまでのやり取りを参考に、彼を評する。

第一印象の醜態から、最初は単なるヘタレとすら思っていたが、そうでもないらしい。
置かれている状況と自分の力量を把握した上で、尚且つ為すべき事を見据えている。
冷静な判断力を備えている上、そこそこ肝は据わっている、と見るべきだろうか。

「よし、起動させるぞ。席を空けてくれ」
『ナンダテメェハ!』『ユウキサマハドコー?』『オメェノセキネェカラ!!』

だが、一方でどこか甘っちょろさが抜けない。心の奥底で、非情になり切れていないような節がある。
そんな危うさも同時に持ち合わせているように感じた。

「ちょっと待て、俺だ! わからないのか!」
『ダマレ、ソシテキケ!』『ダーリンヲカエスジャン!!』『ニーサンハオレノモノダァァァァ!!』

まあいい。この際だから、その程度のフォローはしてやってもいい。
この殺し合い、そしてそれを仕組んだシャドウミラーを潰すためにも、今は付き合ってやる。
私も丸くなったもんだと……。

『ガォォォォォォン!!!』『フルボッコニシテヤンヨ!』『コウチャゲンジンメ、シネエ!!』
「ぐわぁっ! 待て、やめろ!何をするギャアー!!」

…………。

「ああもう!! どこまで世話焼かせんだあいつは!!」

こめかみを押さえながら、彼女は再びグランヴェールのコックピットへと飛び込んでいった……。

そして、再び無駄な時間が費やされる。




「くっ……どうして俺がこんなことに……」

ソルダートJの格好のまま、ユウキはグランヴェールのシートで大きくため息をついた。
どうもハロ達が懐いているのは、このソルダートJの姿の彼のようであるらしい。
衣装を外すと、敵対感情むき出しで襲い掛かってくるのである。
やむなく、ユウキはJの格好を続けざるを得なくなってしまった。

『ミトメタクナーイ!』『ワカイノサ』『ソノカッコウ、イエスダネ!』『ダーリン、アイシテルジャーン!』
「ほら、お前ら静かにしてろ」

騒ぎ立てるハロ達を制する。ハロ達は思いの外彼の言葉に忠実だった。
正面からきちんと接してやれば、それなりに言うことは聞いてくれるようだ。
ただ、機体の外へは出てくれなかったが。
おかげでシート周りや背後はハロで溢れ、落ち着かないことこの上ない。

「ほら、ボサッとしてないでさっさと出発するよ!!」
「あ、ああ、わかった……」

蝶か植物を思わせる、どこか妖艶さ漂うオリジナル7のヨロイ――ダリア・オブ・ウェンズデイ。
そこから、ルネの怒声が響く。通信機のモニターの向こうから、ポール……いや棍を手にした彼女の姿が見える。
彼女の機嫌の悪化は明白だった。
下手に刺激すまいと、当たり障りのない返答でやり過ごす。
そんなユウキの心労など察することもなく、周囲のハロ達が再び騒ぎ出した。

『オオ、コワイコワイ』『ブスネーチャン、オコルトシワガフエルジャン!』『ポールダンス、マダー?』
「うるさいね!! いっそその機体ごとぶち壊してやろうか!!」
「頼むから勘弁してくれ……」

言い争うルネとハロ達を横目に、ユウキは一人頭を抱え込んでいた……。


【ユウキ・ジェグナン 搭乗機体:グランヴェール(魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL)withハロ軍団
 パイロット状態:脱力。ソルダートJのコスプレ
 機体状態:損傷なし、ただしコクピット内がハロで埋め尽くされている
 現在位置:G-2 基地施設
 第一行動方針:基地周辺の探索
 第二行動方針:仲間を集め(タスク、ヴィレッタ、ギリアム優先)、脱出方法を模索
 第三行動方針:なるべく基地は戦闘に巻き込ませたくない
 最終行動方針:打倒主催
 備考:グランヴェールはハイ・ファミリア使用不可能。
    紅茶セット一式を所持】

【ルネ・カーディフ・獅子王 搭乗機体:ダリア・オブ・ウェンズデイ(ガン×ソード)
 パイロット状態:不機嫌
 機体状態:損傷なし
 現在位置:G-2 基地施設
 第一行動方針:基地周辺の探索
 第二行動方針:仲間を集め(タスク、ヴィレッタ、ギリアム優先)、脱出方法を模索
 最終行動方針:バトル・ロワイアルの破壊】

【一日目 8:00】


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最終更新:2010年01月17日 19:29