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圧縮系カード

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アクションカードの中で、手札(または山札)のカードをデッキから消す(廃棄する)はたらきをするカードを「圧縮系カード」と呼ぶ。また圧縮系カードを用いてデッキから銅貨屋敷呪いカードを消すことを「圧縮」と呼ぶ。圧縮は、持っていても効果の低いカードをデッキから減らすことによって、手札に強力なカードを引く確率を高める行為であり、ドミニオンのプレイにおける重要な概念である。圧縮系カードがサプライにあるかないか、デッキの圧縮がうまくいっているかどうかによってゲームの展開は大きく左右される。 。


圧縮系カードは、まず大きく(a)カードを廃棄するかわりに別のカードまたはコイン値を獲得するものと、(b)単にカードを廃棄するだけで別のカードやコイン値を得ることがないものの二つに分けられる。ここでは仮に (a)を「交換廃棄」、(b)「単純廃棄」と呼ぶ。そしてこの(1)交換廃棄/単純廃棄の別に加えて、(2)購入コスト、(3)廃棄できるカードの枚数と種類、(4)アクション値の使用の有無、(5)(交換廃棄系のカードの場合)獲得できるカードの種類、(6)廃棄以外の効果の有無によってそれぞれ性能に差がある。個々の圧縮系カードの性能を把握することは、より戦略的なプレイを行うために必須であり、ドミニオンの上達のコツでもある。


礼拝堂

コスト2,単純廃棄,廃棄数最大4(任意),アクション値使用 コストが2であるため1ターン目または2ターン目でかならず入手でき、手札のうち最大で4枚までカードを廃棄できる。財宝・アクション・勝利点の3種類のカードのうちどれかしか廃棄できないという制限はない。入手の容易さと廃棄の制限の少なさから、デッキの圧縮という点では最強クラスに位置する。銅貨・屋敷を廃棄し、銀貨・金貨を買ってデッキ内をおきかえていくだけでも有効であるし、アクション+系とドロー+系のカードの組み合わせをメインとする場合も強力。宝の地図がある場合、礼拝堂をつかえば地図を二枚手札に引く確率を大きくあげることができる(礼拝堂・宝の地図コンボ)。また詐欺師、魔女など他のプレイヤーに呪いカードを送るカードがサプライにあっても、礼拝堂を使えば呪いカードによる妨害をかなりしのぐことができる。終盤になると使い道がまったくなくなる。

金貸し

コスト4,交換廃棄、廃棄数1(銅貨のみ)、アクション値使用 手札の銅貨を一枚廃棄し、かわりに3コイン分を得る。銅貨しか廃棄できない(屋敷や呪いは廃棄でない)という欠点はあるが、序盤で3コイン分が得られる点はそれに十分見合う。たとえば手札が銅貨×3、金貸し、屋敷であれば、金貸を使ってコスト5のカードが購入できる。序盤においてコスト5のカードが取れるのは大きい。たとえば幽霊船か拷問人があり、かつ灯台と堀がないという場合、自分がこの二つをとって先んじて使えば、相手はデッキを作りにくくなりそれだけで優位に立てる。

改築

コスト4,交換廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値使用 手札から1枚カードを廃棄し、そのカードのコスト+2以下のカードを1枚獲得できる。廃棄できるのは1枚だけで、銅貨・呪いに改築を使った場合、コスト2のカードが、屋敷に使った場合、コスト4(または3以下)のカードが手に入る。そこで、サプライにコスト2のアクションカード(中庭、抑留、灯台など)があり、加えてコスト4(または3以下)のめぼしいカードがある場合には改築は都合がよい。逆にコスト2のカードがない場合(銅貨に改築を使うと屋敷を取るしかないため)圧縮にやや不利になる。このカードは圧縮にも有効だが、もう一つ強力なのが「金貨・改築コンボ」である。金貨(コスト6)に改築を使えば、6+2=8のカードが手に入る。すなわち金貨を犠牲にして属州を得ることができる。終盤で属州1枚が手に入るのは非常に大きい。改築の真価は圧縮と金貨改築コンボの二刀流にある。

鉱山

コスト5,交換廃棄、廃棄数1(財宝カードのみ)、アクション値のみ 手札の銅貨に使うと銀貨に、銀貨に使うと金貨にかえることができるというカード。屋敷と呪いには使えない。交易場と比べると、交易場は銅貨2枚から銀貨1枚、鉱山は銅貨2枚から銅貨1枚銀貨1枚という差があり、銅貨1枚分交易場より圧縮が遅い。銀貨が金貨にできる点は交易場にまさるが、手札のバランスの良さを考えると手札に銅貨と銀貨があったとき鉱山を使うべきは銅貨であるから、このカードは実際上銅貨を銀貨にかえるだけになる。金貸しと同じく廃棄できるのが財宝カードのみで、廃棄できる数が1枚、廃棄以外の効果はなく、終盤アクションカードと金貨の比率が増してくると使う場面が減るという性能の狭さをかかえており、圧縮系カードの中では最下位の性能といってさしつかえない。


仮面舞踏会

コスト3,単純廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値使用、+2ドロー このカードを使うと手札へ2枚ドローされ、自分の直前のプレイヤーが自分に1枚カードを送り、自分は直後のプレイヤーに1枚カードを送る。そして手札の中から1枚カードを廃棄する。このカードは圧縮については(よく言えば)使いやすく、また(悪く言えば)平凡だが、2枚ドローされる点が大きく、序盤では金貸しほどではないにしろカードが購入しやすくなり、終盤でもそれほど手札の邪魔にならない。使って損にならないカードといえる。詐欺師と仮面舞踏会がサプライにあると、ほほえましい呪いカードのおしつけあいを見ることができる。

執事

コスト3,単純廃棄、廃棄数2(任意、固定)、アクション値使用、+2ドローまたは+2コインも選択可 +2ドロー、+2コイン、手札のカード2枚廃棄の3つの効果から1つを選択できる。効果を選択でき、1枚廃棄のカードが多い中2枚廃棄なのは強力。しかし2枚固定の単純廃棄が欠点にもなりうる。たとえば手札が銅貨2、屋敷2、執事1の場合、執事を使って屋敷2枚を廃棄したあと、コスト2のカードしか購入できない。これが引き揚げ水夫ならば屋敷1枚を廃棄してコスト4のカードを購入できる。1枚廃棄+ほしいカードが買えるのと2枚廃棄+ほしいカードが買えないとの差を考えると、2枚廃棄できるから即ほかのカードの上位互換であるというわけではない。


改良

コスト5,半交換半単純廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値不使用、+1ドロー 手札のカード1枚を廃棄し、そのカードのコスト+1のカードを獲得できる。廃棄したカードよりコストが1上のカードを獲得するということは、銅貨と呪いに使ってもかわりにカードは手に入らず、屋敷に使うとコスト3のカードが手に入ることを意味する。つまり改良は交換廃棄と単純廃棄の中間的な性能をもつ。このカードの利点はアクション値を使わず、1ドローもされるところにある。手札が銅貨2、屋敷2、改良1の場合に、屋敷に改良をつかって銀貨に取り換え、加えて+1ドローで銅貨が来れば銀貨を買うことができる。また銅貨2、屋敷1、民兵、改良と持っているとき、ほかの圧縮系カードであれば民兵を使って妨害するか、屋敷をなくするかどちらかを選ばなければならないが、改良ならば屋敷を廃棄して民兵を使うことができる。このようなスムーズさは非常に強力で使いやすい。ただしコストが5であり3-4、4-3のスタートでは即座には購入できず、終盤では改築(金貨・改築コンボがある)や執事(アクション+カードが手札にあれば+2ドローや+2コインが有効)とちがって影がうすい。

見張り

コスト3,単純廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値不使用、廃棄の際、山札に1枚カードをもどし、1枚を捨てる このカードは手札でなく山札の一番上の3枚から1枚を選び廃棄する。山札の上のカードは後で手札に来るから、手札のカードを廃棄するのを先取りしたにすぎず、手札と山札の差自体は大きくない。アクション値を使わないため、改良と同様にほかのアクションカードと競合しない。コスト3で1ターン目から手に入り、そつなく圧縮に役立つ。欠点は終盤になると(山札の3枚を引いたときに3枚とも強力なカードで)廃棄したくないカードを廃棄する可能性があることで、そのため終盤は圧縮系カードの通例として使い道がなくなる。

交易場

コスト5,交換廃棄、廃棄数2(任意、固定)アクション値使用 手札からカードを2枚を廃棄し、かわりに銀貨を手札に獲得する。このカードは2枚廃棄で銀貨が「手札に」入るという2点が強力で、非常に使いやすい。2枚廃棄が1枚廃棄よりも圧縮が早いのもさることながら、手札に銀貨が加わるのが序盤のデッキ構築に役立つ。たとえば手札が銅貨2,屋敷2,交易場の場合、屋敷2枚を廃棄して銀貨にとりかえ、銅貨2枚とあわせてコスト4のカードを買うことができる。また銀貨と銅貨を廃棄して銀貨を獲得すれば、単純廃棄も可能。たとえば手札が銀貨3 銅貨1 交易場のとき、属州は買えないが(鍛造などは別として)コスト7で買えるカードがないというとき、銀貨と銅貨を廃棄して銀貨をとり、コスト6で金貨を買うということができる。終盤は金貨やアクションカードの比率が高くなるため、使い道がなくなる。

引き揚げ水夫

コスト4,半交換半単純廃棄、廃棄数1(任意)、購入+1、アクション値使用 引き揚げ水夫は改築の兄弟と呼ぶべきカードで、廃棄したカードのコストのぶんだけコイン値が加わるという効果を持つ。銅貨と呪いに使うと単純廃棄と同じになり、屋敷に使うとコイン値が+2される。たとえば手札が銅貨2、屋敷2、引き揚げ水夫のときには屋敷につかってコスト4のカードを買うことができる。銅貨の廃棄においては金貸し・改築に劣り(金貸しはコイン値+3、引き揚げ水夫は+0、改築はコスト2のカードを獲得できる)、屋敷の廃棄においてはやや改築に劣る(引き揚げ水夫はコイン値+2されて購入フェイズで1枚カードを買える、改築は屋敷をコスト4以下のカードに取り替え、購入フェイズで別のカードを買える)。しかし終盤では改築よりさらに有用。改築は金貨改築コンボがあるが、引き揚げ水夫は金貨以外にも銀貨やアクションカードを犠牲にしてコイン値をかせぎ属州を買うことができる分、終盤では手広い。おまけ程度ではあるが、購入+1もついている。一言でいえば「序盤はそこそこ、終盤は抜群」と形容できる。

コスト4、廃棄なし、1(任意)、アクション値使用 このカードはほかのカードに使うとそのカードといっしょにデッキからなくなるが、デッキからなくなった島と島の対象となったカードの点数はゲーム終了後の点数計算に加算されるというもので、勝利点カードの点数が消滅していないことから、本来は圧縮系カードには入らない。しかし手札に勝利点カードが来る確率を下げる効果があるため、圧縮の効果ももつ。このカード自体が勝利点カードであるため、手札が悪く属州を買えないときに買ったり、庭園工房と同時にサプライに出たときに点数かせぎのために買ったりする。呪いカード・財宝カードに使ってもそれほど効果がない。このカードは圧縮を主目的で使うのではなく、少し圧縮にも使う勝利点カードとみなすのがよい。

変成

コストポーション1、交換廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値使用。 ポーションによって購入する圧縮系カード。財宝カードに使うと変成、アクションカードに使うと公領、勝利点カードに使うと金貨を獲得できる。屋敷が金貨に化けるのは魅力的。アクションカードが公領になるのは序盤では無用だが終盤では非常に大きい。公爵がサプライにあるときはさらに有効。だがポーションを購入し、ポーションが手札に来たときに変成を購入し、変成が屋敷といっしょに来たときに使って金貨にするという手順をとるため、最速でも3ターンかかる(2-5スタートだとさらに遅れる)また銅貨を3つ4つ変成に変えてもその後持てあましてしまうため、銅貨の廃棄にはあまり向いていない。出足の遅さと銅貨廃棄の難、金貨・公領獲得の利の二つを天秤にかけて使うかどうか判断せねばならない。ほかとちがって癖の強いカードといえる。

弟子

コスト5、単純廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値不使用 手札のカード1枚を廃棄し、そのカードのコストの数だけカードをドローするというカード。廃棄とドローの効果を持つカードに仮面舞踏会もあるが、仮面舞踏会に対してこちらはアクション値を使わず、2枚ドローに対してコストによって枚数が変動する。この点で弟子は仮面舞踏会の上位互換といえる。銅貨と呪いについてはドロー効果は起きず、この二つの圧縮については改良・見張りと同程度の性能しかない。しかしコスト枚ドローは終盤で無類の強さを発揮する。金貨1枚を犠牲にすれば+6ドロー、属州を犠牲にすれば+8ドロー。これだけドローすればよほどのことがない限り属州・植民値を買える。14コイン以上、購入+1が成れば属州と金貨を買うことができるため、金貨の犠牲もほとんど気にならない。1+アクション、2+ドローの研究所と同じコスト5であり、先発のカードと後発のカードのバランスの悪さを端的に示している。

交易路

コスト3,単純廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値使用 圧縮系カードの中ではめずらしく、トークン値がかかわっているカード。圧縮の性能自体は普通。おまけ程度に購入+1もついている。トークンをうまく利用できればよいが、そうでないならば他の圧縮系カードの利点と比べると見劣りする。

造幣所

コスト5,単純廃棄、廃棄数不定(財宝カードのみ)、このカードを購入時にカードを廃棄 このカードは手札内の指定した財宝カードを獲得できるというのが主効果だが、このカードを購入する際に財宝カードをすべて廃棄する効果があるため、島と同様に圧縮の働きをもつ。屋敷の廃棄はできないこと、序盤で5コストのカードを買うには銀貨に頼る場合が多いため銅貨といっしょに銀貨を廃棄する可能性があることを考えると圧縮には使いにくい。加えて圧縮は序盤で行うほうがよいが、手持ちの財宝カードを獲得できるという効果を考えると、序盤に持っていてもデッキに銀貨を増やせるだけであまり意味がない(終盤ならば金貨、白金貨の複製は有効)。使い道にやや難がある。

拡張

コスト7、交換廃棄、廃棄数1(任意)、アクション値使用 手札のカードを廃棄し、そのカードのコスト+3以下のカードをかわりに獲得できる。改築の上位互換。コスト7であるためゲーム開始後すぐには手に入らないが、コスト+3以内のカードを獲得できるのは非常に強力。銅貨と呪いは銀貨になり、屋敷はコスト5のアクションカードになり、銀貨は金貨になり、金貨なら白金貨になり、属州が植民地になる。

鍛造

コスト7、半交換半単純廃棄、廃棄数任意(任意)、アクション値使用 手札から好きな枚数選んで廃棄し、そのカードのコストの合計に等しいコストのカードを獲得する。銅貨と呪いはコスト0のため、鍛造を使った際に加えても獲得できるカードに影響はない。この点で単純廃棄になる。一方コストのあるカードについては組み合わせ方で好きなカードと交換できる。廃棄できる枚数に制限がないため礼拝堂なみの圧縮の性能(ドローカードを使わない限り手札に来るのは5枚であり、5枚以上同時に廃棄する場面はそれほどないため、特に序中盤では礼拝堂と同程度)を持ち、終盤では引き揚げ水夫を数枚使ったのとほぼ同じはたらきをする。

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