血の粛清の首謀者とされているロイドを両親の仇と憎んでいるせいで、血の粛清後に叔父夫婦を頼って移り住んだ町・ルインの住人達(叔父夫婦含む)から忌み嫌われている(ルインはロイド達の手によって復興した町であり、血の粛清後も町の住人達はロイドの無実を信じ続けている為。しかし、後に物語終盤で和解する)。
前述の通り迫害を受けて育った事が影響しているために基本的には臆病者で、自分の意志で何かを決定することが苦手。
実は彼の正体は、大樹カーラーンの精霊ラタトスクそのものである(大樹カーラーンが一度枯れた後は、魔界への裂け目を管理している)。
ただし、リヒターからの攻撃で一度死んだために精霊としての記憶や知識は物語終盤まで失っている(リヒターに殺された記憶は残っている)。
半年前の血の粛清の際、マルタの呼びかけに応じて目覚めるも不完全な状態だったため
マルタの額にラタトスク・コアの偽物を埋め込んで自身の身代わり(ラタトスクの騎士)としている。
ラタトスクの人格はエミルとは対照的に好戦的で粗暴。人間及びハーフエルフに大樹カーラーンを滅ぼされた事で、彼等ヒトを「世界にとっての害虫」と思い込む程、深く憎んでいる。
エミルとして旅を続ける内にエミルと同様マルタの事は大切に想うようになるが、それでも彼女以外の人間の命は省みなかった。
エミルの頼みで心の精霊・ヴェリウスに一度は封じられるも、終盤、もう1人の自分と向き合う決意をしたエミルとギンヌンガ・ガップで再び対峙。彼の中の勇気を認め、エミルでもラタトスクでもある本来の人格に戻ってからは、ヒトを滅ぼすという発言を取り消した。
アステルを殺した事への懺悔として、扉の封印を守る為に1人孤独に生きていく決意をするが、リヒターの提案で彼の身体を宿り木にし、コアと実体とに分離。結果、「エミル」という1人の人間として生きていく事が可能となった。
攻略本ではトゥルーエンドで戻ってきたのは二つの人格を統合したラタトスク自身と言われている。
ちなみに、ラタトスクを裏切ったという「ハーフエルフの少年とその仲間たち」はミトス・マーテル・クラトス・ユアンを指しており、終盤でのサブイベント(デリス・カーラーンに居るクラトスから、世界樹を通して通信が届く)で、それが明確になった。
本物の「エミル・キャスタニエ」はまったくの別人であり、血の粛清で既に他界している(公式サイトの「エミルの日記」は殺害された本人のもの。小説によると黒髪の少年)。
公式サイトの「エミルの日記」によると二年前は崩壊前のパルマコスタの学問所で学生をしていた時にロイドを見たことがあるらしい。
OPでの両親を追いかけている視点、「お母さん!」という下野紘ボイスはエミル本人のもので、直後にロイドに化けたデクスに殺されている。
本物のエミルと「エミル(ラタトスクの擬態している姿)」は似ても似つかないらしい。
彼の姿はラタトスクに殺害されたリヒターの親友、アステルのものである。
あらすじでは「偶然」と書かれているが、実際には自身を殺したリヒターが自身を狙うのを阻止するためでもあったと思われる。
彼が「エミル・キャスタニエ」となったのは、本物のエミルの母親が彼を「エミル」と呼んだことで、記憶を失っていた彼自身が「エミル」という疑似人格を生み出したからである。
緑目「エミル」は作中では擬似人格や分離してしまったラタトスクの良心と言われているが、
実際にはどちらもラタトスクである(その証拠に緑目にもリヒターに殺された記憶がある)。
よってエミルはルークに続く歴代2人目の「『人』であるが『本当のヒト』ではない」主人公ということになる。
因みに全てのテイルズを含む場合だと、「テイルズオブブレイカー」のミカが加わる事でエミルは三代目になる。
また、年齢は16歳ということになっているが、これは実在したエミル本人の年齢であり、ラタトスク自身は1万年以上前から存在している。
ちなみに外見年齢(アステルが殺害された時の年齢は18歳+「エミル」として生きてきた半年)は18歳前後。
実質の最年長主人公(歴代の男性キャラでも最年長)である。
小説版ではラタトスクモードの時に目の色が赤くなる理由を「瞳に浮かんだラタトスクの紋章が赤く光っているから」と書いている。
原作でも、最初にラタトスクモードになった際に瞳にラタトスクの紋章が浮かぶ描写がある。