それから、綺麗な海岸線をバイクで走り綺麗な夕日を見ながら家路へと付いた
夜の涼しい風に体を身震いすると前から気遣うような声がかかる
「寒いの?」
「大丈夫ですよ」
「そう」
「寒いの?」
「大丈夫ですよ」
「そう」
静かな住宅街を大きな音を立て走るバイク
家の前でその音は止み、地面に足を付ける
家の前でその音は止み、地面に足を付ける
ヘルメットを取ると視界が一気にクリアになった
「あの、雲雀さん。今日は、本当にありがとうございました」
「うん、いいよ。僕も楽しかったよ」
「うん、いいよ。僕も楽しかったよ」
空は幾多もの星が散りばめられていて時たま瞬きを繰り返す
ふわりと体を包まれた
そっと耳元でささやかれた言葉は
好きだよ、の一言
そっと耳元でささやかれた言葉は
好きだよ、の一言
またバイクにまたがった雲雀はバイクを走らせて去って行った
「・・・・」
耳元に手をやればまだ、音が残っていて頭の中で好きだよが、反響する
肩に手をやればまだ雲雀の体温が残っている
耳元に手をやればまだ、音が残っていて頭の中で好きだよが、反響する
肩に手をやればまだ雲雀の体温が残っている
一人夜空の下にいるというのに、まったく寒さを感じられない
むしろ、体が熱く感じられる
心から体の芯があったまっている
むしろ、体が熱く感じられる
心から体の芯があったまっている
「こんな気持、本当に、初めてだ」
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