遠くで3時間目の授業開始のチャイムが聞こえる
応接室の前に付くと扉の前では草壁が片手に紙袋を持って立っていた
草壁が静かに応接室の扉を開けると開けられた部屋の中へ綱吉の手を握ったまま応接室へとはいって行った
その後を獄寺も駆け足で付いていく
その後を獄寺も駆け足で付いていく
中へ入るとソファーに座るように促されて座ると、草壁がお盆に3つのカップを載せて戻ってきた
カチャリと陶器の音が響いた
一口コーヒーを口に含むと品の良い香りが口いっぱいに広がってくる
やはり雲雀のことだからこだわりがあるのだろう
そこいらに売っているインスタントでは出せない香りがある
やはり雲雀のことだからこだわりがあるのだろう
そこいらに売っているインスタントでは出せない香りがある
「それで、わざわざコーヒーを飲ませるためだけに俺たちを連れてきたのかよ。何かあるんじゃねーのかよ、用ならさっさと言いやがれ」
「君はいちいちうるさいよ。もうちょっと落ち着いたらどうなの」
「果たすぞ、テメェー」
「君はいちいちうるさいよ。もうちょっと落ち着いたらどうなの」
「果たすぞ、テメェー」
立ち上がろうとした獄寺に綱吉はカップを机に置くと抑えるために腰に腕をまわして立つのを抑える
平常で入れるわけがない
目の前で好きな子が他の男の腰に抱きついているのだから
目の前で好きな子が他の男の腰に抱きついているのだから
突然とげのある声で名前を呼ばれて思わず体がびくりと跳ねる
「草壁」
「はい、今」
「はい、今」
草壁は綱吉の隣に来ると手に下げていた紙袋を綱吉にどうぞと手渡す
「えっ、」
草壁の顔を見上げると委員長からですと一言
「雲雀さんから・・・・?」
雲雀の顔を見るとあげるとまた一言
「開けてみて」
「怪しいもんじゃないだろうなー!」
「なんで、僕が沢田に・・・、そんな怪しいものを上げなきゃいけないのさ」
「怪しいもんじゃないだろうなー!」
「なんで、僕が沢田に・・・、そんな怪しいものを上げなきゃいけないのさ」
ガサゴソと紙袋から白い包装材で包まれた物を取り出し止めてあるテープをはがしていく
包装材を広げるとそこには温かそうなセーターだった
包装材を広げるとそこには温かそうなセーターだった
色は白で肌触りはとてもいい
上質そうな糸で編まれているのが綱吉でも分かった
それを広げてみる
上質そうな糸で編まれているのが綱吉でも分かった
それを広げてみる
「そろそろ、寒い時期に入るからね。君体調管理とか下手そうだし・・・・その、家とかで私服とかにして、着るといい。っ、要らなかったら、捨ててくれて構わないから」
「そんな、捨てるなんてもったいない!ありがとうございます、大事にしますね。」
「そんな、捨てるなんてもったいない!ありがとうございます、大事にしますね。」
素直に嬉しかった
自然と出た満面の笑み
白い頬が自然と赤みを差す
自然と出た満面の笑み
白い頬が自然と赤みを差す
初めて綱吉が雲雀へ向けた笑顔だった
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