石川啄木(1886-1912)は、明治期の歌人、詩人。本名は石川一。
略歴
人物像
歌集
代表歌
東海の小島の磯の白砂に
われ泣きぬれて
蟹とたはむる
われ泣きぬれて
蟹とたはむる
砂山の砂に腹這い
初恋の
いたみを遠くおもひ出づる日
初恋の
いたみを遠くおもひ出づる日
いのちなき砂のかなしさよ
さらさらと
握れば砂のあひだより落つ
さらさらと
握れば砂のあひだより落つ
不来方のお城の草に寝ころびて
空に吸はれし
十五の心
空に吸はれし
十五の心
たはむれに母を背負ひて
そのあまり軽きに泣きて
三歩あゆまず
そのあまり軽きに泣きて
三歩あゆまず
一度でも我に頭を下げさせし
人みな死ねと
いのりてしこと
人みな死ねと
いのりてしこと
はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢつと手を見る
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢつと手を見る
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
花を買ひ来て
妻としたしむ
花を買ひ来て
妻としたしむ
ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく