ChapterXI「神と呼ばれる竜」
(執筆:たまごっつ)
フレイ達が浮島に上陸して3日目の朝を迎えた。住民が少なそうな島に上陸し、小さな寝床を作って雨風を防げるようにした。そこで衝撃的なことを聞いたのはつい昨日のことだ。
フレイ達が船の修理をしていた時にこの浮島の住民が数人やってきた。そこで住民はこの浮島はもうすぐ沈むと言い始めたのだ。フレイ達は何のことかさっぱりわからなかったが、クルスだけは何か納得している様であった。そしてクルスは船の修理をフレイ達に任せて、住民と共に森の奥に入って行ったのだった。
「クルス、どこ行ってしまったのでしょうね…」
「もう船の修理も終わったし、あとは出発するだけなのですが…」
セッテとオットーがフレイに話しかける。
「とりあえず待つしかないな…」
とフレイが返す。
この会話は3度目だ。
「やっぱり探しに行くべきっすよ。もう明るいので迷う心配もないですし」
「そうだな。いくらなんでも遅いな」
フレイも同意する。
「では私と王子で探しに行きましょう。セッテはここにクルスが戻ってきた時のために待機しておくということで」
「いや、オットー、君に留守番を任せるよ。僕とセッテでクルスを探してくる」
「…わかりました」
そう言って、フレイとセッテは森の中に入っていった。
「もう船の修理も終わったし、あとは出発するだけなのですが…」
セッテとオットーがフレイに話しかける。
「とりあえず待つしかないな…」
とフレイが返す。
この会話は3度目だ。
「やっぱり探しに行くべきっすよ。もう明るいので迷う心配もないですし」
「そうだな。いくらなんでも遅いな」
フレイも同意する。
「では私と王子で探しに行きましょう。セッテはここにクルスが戻ってきた時のために待機しておくということで」
「いや、オットー、君に留守番を任せるよ。僕とセッテでクルスを探してくる」
「…わかりました」
そう言って、フレイとセッテは森の中に入っていった。
森の中は鬱蒼としていたが、少し歩くと小さな小道があった。おそらくクルス達は登っていったに違いない。そのように二人は考え、山の方へ歩いて行った。小道は一本道だったので、フレイとセッテはそのまま山を登っていったのであった。
「もうすぐ山頂っすよ。クルスは本当にこの山を登って行ったんっすかね?」
「そうだな。山頂まで行って何もなかったら、一旦帰るか。もしかしたらクルスが戻ってるかもしれないしな」
フレイもセッテも昨日からクルスが帰ってこなかったので心配であまり寝れていなかった。その上数時間歩いたので疲労がたまっていた。しかしオットーを連れてこなかったのは正解だったとフレイは思う。夜中に目を覚ますと毎回オットーは起きていたからだ。
「うわあああああ」
フレイがそんなことを考えているとセッテが叫んだ。
「セッテッ!」
フレイが慌てて反応する。
セッテは10メートルほど転げ落ちていった。
「セッテ、大丈夫か?」
「大丈夫っす」
こんなことならセッテじゃなくてオットーと来るべきだったと思いつつ、セッテのもとに降りていった。
「この祠、土地神を祀ったものじゃないっすか?」
セッテが見つめている方を見てみる。
「確かにそうだ。しかし何故こんなところに?普通はこの島の一番いいところに立っているはずじゃないのか…」
「その疑問にはわしが答えよう」
懐かしい声が聞こえた。
「「クルス!」」
そこにはいつものクルスが立っていた。
「どこ行ってたんっすか?心配してたんっすよ」
「お主らがここにおる理由はオットーから聞いた。心配かけて悪かったの」
どうやらクルスは一度戻っていたらしい。
「とりあえず戻ろうかの。オットーにも話すべきじゃろ」
「そうだな。山頂まで行って何もなかったら、一旦帰るか。もしかしたらクルスが戻ってるかもしれないしな」
フレイもセッテも昨日からクルスが帰ってこなかったので心配であまり寝れていなかった。その上数時間歩いたので疲労がたまっていた。しかしオットーを連れてこなかったのは正解だったとフレイは思う。夜中に目を覚ますと毎回オットーは起きていたからだ。
「うわあああああ」
フレイがそんなことを考えているとセッテが叫んだ。
「セッテッ!」
フレイが慌てて反応する。
セッテは10メートルほど転げ落ちていった。
「セッテ、大丈夫か?」
「大丈夫っす」
こんなことならセッテじゃなくてオットーと来るべきだったと思いつつ、セッテのもとに降りていった。
「この祠、土地神を祀ったものじゃないっすか?」
セッテが見つめている方を見てみる。
「確かにそうだ。しかし何故こんなところに?普通はこの島の一番いいところに立っているはずじゃないのか…」
「その疑問にはわしが答えよう」
懐かしい声が聞こえた。
「「クルス!」」
そこにはいつものクルスが立っていた。
「どこ行ってたんっすか?心配してたんっすよ」
「お主らがここにおる理由はオットーから聞いた。心配かけて悪かったの」
どうやらクルスは一度戻っていたらしい。
「とりあえず戻ろうかの。オットーにも話すべきじゃろ」
帰りはクルスが竜になって運んでくれたおかげで楽に戻ることができた。歩いて帰っていたら、セッテが怪我をしていることもあり夜になっていたかもしれない。
寝床まで戻り、クルスが昨日のことを話し始めた。
寝床まで戻り、クルスが昨日のことを話し始めた。
クルスはこの浮島に上陸した時から違和感を感じていた。そして住民から浮島が沈むと聞いたとき、土地神に何かあったのだと思ったらしい。
土地神とは島を浮かしている竜のことだ。一般に浮島は2種類に分けられる。1つは土地自体が浮いている島、そしてもう1つが土地神によって浮かされている島だ。この浮島は後者にあたるらしい。土地神がいることによって浮島はぶつからずに移動できている。またぶつかったとしてもその衝撃を和らげることによって浮島の損害を極力減らしているのだ。そして土地神と他の竜の大きく違うことは火、土、水、風の4属性を持っていることだ。その力は火竜王や氷の女王以上の力を持っていると言われている。しかしその力を使うことはこの数百年起こっていない。
クルスは土地神のことが心配になり、祠まで行くことにした。しかし山頂にあるはずの祠がなくなっており、少し山を降りたところで祠を発見した。そして祠の近くに落ちていた不思議な石を見つけたらしい。その石は拳ほどの大きさをしておりクルスは何らかの力を感じるらしい。実際にフレイ達はクルスから石を見せてもらったが何も感じることはできなかったが。
その後村まで行って情報収集してきたが有益な情報は得られることができなかった。
それから帰ってきてオットーから話を聞き、フレイ達を迎えに行ったということだった。
土地神とは島を浮かしている竜のことだ。一般に浮島は2種類に分けられる。1つは土地自体が浮いている島、そしてもう1つが土地神によって浮かされている島だ。この浮島は後者にあたるらしい。土地神がいることによって浮島はぶつからずに移動できている。またぶつかったとしてもその衝撃を和らげることによって浮島の損害を極力減らしているのだ。そして土地神と他の竜の大きく違うことは火、土、水、風の4属性を持っていることだ。その力は火竜王や氷の女王以上の力を持っていると言われている。しかしその力を使うことはこの数百年起こっていない。
クルスは土地神のことが心配になり、祠まで行くことにした。しかし山頂にあるはずの祠がなくなっており、少し山を降りたところで祠を発見した。そして祠の近くに落ちていた不思議な石を見つけたらしい。その石は拳ほどの大きさをしておりクルスは何らかの力を感じるらしい。実際にフレイ達はクルスから石を見せてもらったが何も感じることはできなかったが。
その後村まで行って情報収集してきたが有益な情報は得られることができなかった。
それから帰ってきてオットーから話を聞き、フレイ達を迎えに行ったということだった。
クルスが話し終えた。
「だから遅くなったんっすね」
「心配かけて悪かったの」
「それにしても土地神はどこに行ったのでしょう?」
皆が疑問に思っていることをオットーが聞く。
「何者かが土地神を殺したか連れ去ったのではないんっすかね」
「その可能性も考えてみたが村の住民は平穏に過ごしていたらしい。さすがに土地神が戦うと皆が気づくじゃろ」
「そうっすよね」
クルスの言葉にセッテが納得する。
「土地神が浮島を放置することなどありえんからの」
クルスが発した言葉に全員が黙る。この問に答えを出そうとしても出てこなかったのだ。
「だから遅くなったんっすね」
「心配かけて悪かったの」
「それにしても土地神はどこに行ったのでしょう?」
皆が疑問に思っていることをオットーが聞く。
「何者かが土地神を殺したか連れ去ったのではないんっすかね」
「その可能性も考えてみたが村の住民は平穏に過ごしていたらしい。さすがに土地神が戦うと皆が気づくじゃろ」
「そうっすよね」
クルスの言葉にセッテが納得する。
「土地神が浮島を放置することなどありえんからの」
クルスが発した言葉に全員が黙る。この問に答えを出そうとしても出てこなかったのだ。
「これ以上考えても答えは出てきそうにないな。とりあえずこの問題は置いておかないか」
フレイがそう言ったのと同時に大きな地響きがした。フレイ達が急いで外に出ると、そこには見たことがある竜がいた。だがその姿は傷だらけで前に会った時の迫力は感じられない。
フレイがそう言ったのと同時に大きな地響きがした。フレイ達が急いで外に出ると、そこには見たことがある竜がいた。だがその姿は傷だらけで前に会った時の迫力は感じられない。
「セルシウス!!!」
セッテが叫びながらセルシウスのもとに駆け寄った。
セッテが叫びながらセルシウスのもとに駆け寄った。