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魔法戦争5

最終更新:2017年06月04日 02:09

jelly

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Chapter05「魔導船グリンブルスティ」



「見た目は子ども。中身はドラゴン。その名はジオクルスっ!」
「ええい、やめんか! 私はお主よりもずっと年上だと言っておるじゃろうが!」

 クルスの案内で船の元へと向かう道すがら、セッテとクルスはずっと二人で言い合いをしていた。
 一方的にクルスがからかわれているのだが、端から見れば仲の良い兄妹のように見えないこともない。

「年上って、じゃあいくつっすか?」
「レディに年を尋ねるとはデリカシーのないやつじゃのう」
「じゃあその口調から、お婆ちゃんっすね」
「むぐぐ。お婆ちゃんって言うな!」

 クルスの店の奥には隠し扉があり、その先は地下へと続く階段が伸びていた。
 階段を降りると、その先にはまた扉が。その先は大樹の枝の中だった。くり抜かれた巨大な枝のトンネルを抜けると、枝先に空いた穴から外へ出る。そこは見上げれば緑、左右を見ても緑、さらに見下ろしても緑。大樹の覆い茂った葉の内側にあたる空間だった。

 ユミル国の街は大樹の最上層の枝の上にある。空の青と葉の緑に囲まれた景観のいい街並みだ。今いるのはちょうどその下の層にあたる。
 見回すと緑の背景の中に、橋のように伸びる枝がいくつも見える。そして振り返るとそびえ立つ断崖絶壁のような大樹の幹がそこにある。こうしてみると改めてこの大樹ユグドラシルは途方もないほど大きいのだと実感できる。

「私たちは大地の恵みの上に生きておるのじゃ。それを忘れてはならんぞ。それを脅かすものは地竜として許してはおけぬ。あのトロウとかいう奴は、大樹をかじる毒虫のような奴じゃ!」
「それは同感っすね。あいつだけは許せねえ……絶対に。絶対にだ!」

 やはりこの二人すごく気が合うのではないかとフレイは思った。もっともそれを指摘すると、二人ともむきになって否定するのだろうが。

 さらに枝の上を歩いてその先端のほうへ。先端は緑の壁の向こう、つまり大樹の表面を覆う葉を突き抜けて外に飛び出している。
 カーテンのように大きな葉を押しのけて外へ出ると、大空のパノラマとともに目の前に立派な魔導船が姿を見せた。決して大きな船というわけではなかったが、小ぶりでも黄金に輝く豪華絢爛な船だった。

「見よ! これぞ、私の自慢の船。その名もグリンブルスティじゃ」

 駆け出して一足先に船の前に立ったクルスは、両手を広げて自慢げに船を紹介する。

「人間というのは、こういう金ピカのものが好きなんじゃろう? 知り合いのファフニールがそう言っておったのじゃから間違いあるまい」

 黄金の船を見た三人は開いた口が塞がらなかった。

「なんというか……派手だね」
「さすがに悪趣味だ」
「目が痛いっす」

 期待していたものとは正反対の反応に、クルスは再び悔しそうな表情をみせた。

「なんじゃと!? この私の船が気に入らんと申すか!」
「いやぁ……ダメとは言わないっすけど、これで空を飛ぶんすか……」
「ふむ。はっきり言って目立ちすぎだな。これでは追手に見つけてくれと言っているようなものだ」
「あ、兄貴ぃ。そんなストレートに言わなくても」
「王子の為を思ってのことだ。そのためなら子どもが相手だろうと容赦はしない」

 クルスは悔しそうにオットーをにらみ付けた。

「おのれ緑め……まるでリンドヴルムみたいな男じゃの。ええい、仕方がない!」

 クルスが指を鳴らすと、魔導船の表面は木造のような見た目に変わった。
 帆のない帆船のような造形で、マストの代わりに一本の木が生えている。船の周囲を飾るように葉が覆い茂っており、停泊時なら遠目に見ればカムフラージュの効果も期待できるかもしれない。
 エンジンやプロペラといった動力に関する部品は見当たらないが、魔導船は魔力に基づいて航行するため、そういったものを必要としない。

「ほれ、リンドヴルム。これで満足か」

 声をかけられたオットーがきょとんとした表情で振り返る。

「それは私のことか?」
「貴様の容赦のなさは、奴にそっくりじゃからのぅ」

 クルスは嫌味に笑いながら答えた。
 リンドヴルムは風竜の中でも暴君として知られる、あまり評判の良くない竜だ。もちろんクルスは嫌がらせのつもりでオットーをそう称したのだ。
 しかしオットーは、

「竜の称号を賜るとは光栄だな」

 と、ありがたく受け取ってしまった。
 思惑通りにいかず、クルスはぎりぎりと歯を噛み締めた。

「ま、まあまあ。ともかく、この船なら目立たないだろうし、これで移動手段は確保できた。ところで僕たちは誰も魔導船を操縦したことがないんだけど、この船の所有者ということはクルスは運転ができるんだよね?」

 険悪な空気を察して、フレイがクルスを立てようと話題を変えた。

「む。もちろんじゃ! 私を誰だと思うておる。翼の怪我のせいで今は空が飛べんからの。この船はなかなか役に立っておる」
「あ、ちゃんと使ってたんすね。ペーパーキャプテンじゃなくて安心したっすよ。じゃあ、クルスに任せておけば、おれたちはどこへでも行けるわけっすね。おかげで操舵手を雇う手間が省けて助かるっすよ」
「そうじゃろう、そうじゃろう! どこへでも連れて行ってやるぞ。私に感謝するんじゃな」

 どうやら機嫌を取り戻してくれたらしい。
 見た目は少女でもやはり竜族。立派にプライドは高いらしく、自分の思い通りにならないとすぐに機嫌を損ねてしまうが、褒めたりおだてたりすると簡単にのぼせ上がってしまうようだ。

「へぇ~、ちょろいモンっすね……」
「ん? 何か言ったかの」
「なんでもないっす。それよりもクルス船長! これから期待してるっすよ!」
「ふっふっふ。クルス船長か、悪くない響きじゃのぅ。よろしい、セッテよ。お主を副船長に任命してやろう。それでまずはどこへ行きたいのじゃ。ほれ、遠慮はいらぬ。クルス船長に申してみよ」
「申すっすよ。さ、フレイ様」
「ああ」

 フレイは火竜を説得して味方につけることでトロウの力に対抗し、さらに戦争を未然に防ぐためにも火竜の国ムスペルスを目指すことを説明した。
 クルスは黙ってそれを聞いていたが、フレイが話し終えるとひとつ質問した。

「ムスペか。別に行ってやってもかまわんが……お主、ムスペに行ったことはあるのか?」
「初めていく。だが、ここにいるセッテが昔ムスペで魔法を修行していたんだ。だからなんとかなると思う」
「なるっすよ」

 しかしクルスは険しい顔で答えた。

「認識が甘いな。火竜は基本、人間を嫌っておる。それにあそこはかなり過酷な環境じゃからの。ただの人間では到底耐えられぬ。見たところ、それらしい準備はなさそうじゃな。本当に大丈夫なのか」
「おれがいるっすよ。魔法で耐熱障壁を張ればマグマの池に飛び込んでいかない限りは平気っす。それにムスペにはおれの知り合いがいるっすからね。まずはそこを頼ってみようかと考えてるっす」
「ほほう、お主に火竜の知り合いが? あの火竜どもが人間と親しくなるとは意外じゃの。セッテよ、お主一体どんな魔法を使ったのじゃ」
「ただ普通に会話して、ただ普通に魔法の修行を共にしただけっすよ」
「信じられん!」

 クルスは驚きのあまり目を丸くした。
 そのあとも何か貢ぎ物でもしたのか、あるいは弱みでも握ったのかと詮索を続けたが、当然何もでてこなかった。

「さてはセッテ、お主本当は火竜なんじゃろう」
「違うっすよ! おれとセッちゃんの絆は魔法とかワイロとか、断じてそんなんじゃないっすからね」
「ふぅむ、珍しいこともあるもんじゃのう……。まあよい。そういうことなら、ムスペへ向かってやろう」
「さすがっす、クルス船長! じゃあお礼にアメちゃんやるっすよ」
「だから子ども扱いするなと言っておろうに! ほれ、私の気が変わらんうちに早う乗れ」

 そう言ながらも、クルスは押し付けられたアメを口に放り込みながら操舵室の方へ入っていった。




 甲板を歩くとカツンカツンと硬い音が響く。見た目は木造の船だが、本質は木ではないらしい。といって金属のような響きでもない。どういった素材で造られているのかはわからないが、木でも金属でもなければムスペに近づいても熱の影響で船が燃えたり熔けたりする心配はなさそうだ。
 おそらくさっきクルスが一瞬で船の外見を変えてしまったように、もとの黄金の船も魔法で外見を変えたものだったのだろう。

「それにしても、クルスの魔法はすごいな。僕らのものとは比べ物にならない」
「王子は魔法には二種類あるのをご存知ですか?」
「精霊魔法と精神魔法のふたつがあるんだっけ。魔法学は苦手だったから、詳しくは説明できないけど」
「我々が扱うのは前者の精霊魔法ですね」

 おほん、と咳払いをすると、オットーはふたつの魔法について説明を始めた。

 【精霊魔法】とは、精霊の加護を受けて発動する魔法のことを言う。
 魔力とはあらゆる生物に潜在的に眠っているものとされており、個人差はあるが種族ごとにある程度の限界が決まっている。人間は魔力限界がそれほど高くないため、精霊の力を借りることでやっと魔法を使うことができる。精霊には火や水などいくつか種類があり、例えば火の魔法なら火の精霊の力を借りる。
 魔法を使う前に行う呪文詠唱は、精霊に力を借りるための儀式を簡略化したものである。修行を重ねて魔力を鍛えれば、自分の魔力で補うことでさらに呪文を短縮したり、省略することも可能になる。

 一方で【精神魔法】は精霊の力に頼らない魔法のことを言う。
 精霊魔法はその精霊の司る現象の範囲内での魔法しか扱えないが、精神魔法は属性に縛られないあらゆる事象の魔法を扱うことができる。クルスが行った記憶改変や変性の魔法もこれにあたる。
 ただし、こちらは精霊の力を借りないので、すべてを自分の魔力で行う必要がある。人間の魔力ではまかない切れないことが多く、精神魔法を操れる魔道士はかなりの修行を積んだ賢者ぐらいのものだ。

「つまり精神魔法のほうが色んなことができるけど、魔力に優れてないと扱いきれないわけか」
「クルスの態度の大きさは気になりますが、魔力の強さはさすが竜といったところですね。戦力としては期待できそうです」
「船のことで気を取られていたけど、たしかにそれもそうだ。トロウに対抗するためには少しでも戦力が欲しい」

 二人で話し込んでいると、操舵室のほうから声が聞こえた。

「おーい。二人とも何してるっすか。出航式やるっすよー」

 セッテに呼ばれて、全員が操舵室に顔を揃えた。
 一歩前に出たクルスが船長らしさを演出するために出港の音頭をとり、続いてデッキに出ると船に向かって呪文を詠唱し始める。

 竜族は精神魔法はもちろんのこと、生まれながらに精霊魔法も無詠唱で行える程度の魔力を持っている。とは言っても万能というわけではなく、火竜なら火の魔法を精霊の力を借りずに扱えるが、それ以外の属性のものには詠唱を必要とする。地竜のクルスなら、大地の魔法以外は詠唱が必要になる。
 棲んでいる環境だとかあるいは遺伝的なものだとか諸説はあるが、相性があるのか複数の属性をまたがって使いこなす者が少ないのは、人も竜も同じである。
 クルスは風の精霊に祈りを捧げ、船を空に浮かばせた。

「行くぞ! 魔導船グリンブルスティ、出航じゃ!」

 一度飛んでしまえばあとは簡単だ。
 目的地までは魔法が運んでくれる。燃料も必要ない。もし途中で目的地が変わったりトラブルが起こった場合は、改めて魔法をかけ直せばいい。

「なるほど。これなら俺でも操縦できそうだ」
「やってみたいか、リンドヴルム? ふふん、残念じゃったのぅ。やりたければ次の機会を待つことじゃな! どうだ、悔しいか」
「まあ別に気にはしないが」
「ふん……まあよい。私は疲れたので寝てくる。ムスペに着いたら起こしてくれ」

 そう言ってクルスは船の下のほうへ降りていった。




 魔導船グリンブルスティは風を切って空を進んでいく。
 セッテも船の中へ入っていったので、今は船首のほうにフレイが一人立っているのと、マスト代わりの木の上ではオットーが見張りを買って出てくれている。
 後ろを振り返ると大樹がどんどん遠ざかっていく。ユミル国から出たことがないフレイではなかったが、今回の船出は単なる旅行やニョルズ王の政務の付き添いとは違う。
 しばらく帰ってくることはないだろう。果たしてそれがいつになるか。十分な力をつけてからか、あるいはトロウを倒すときか。

(待っていてください。父上、姉上、そして国の皆……いつの日か必ず)

 決意を胸に行く先の空を見つめる。
 空は深い青と浮かぶ雲の白に染まっている。まだ行く手には何も見えてこない。
 この空にはムスペルスやニヴルヘイムの他にもいくつか小国があるが、ユミル国のように大地を持っている国はほとんどない。
 ムスペルスは雲塊の中に火山を含む大地が、ニヴルヘイムは島雲の上に大氷塊がそれぞれ載っている。逆を言えば、そういった大きな土地がなければ大国にはなり得ないのである。

 島雲と呼ばれる特殊な成分を含んだ雲は上に立つことができて、大抵はその上に集落ができることが多い。
 あるいは島雲の上に大地の断片が載った浮島というものもある。
 浮島の形成は、嵐などによって地上から岩石などが飛ばされてきたものが偶然に島雲に載るか、または意図的に地上から持ち込まれてできる。

 フレイが空を眺めていると、桃色の丸みを帯びた生き物がすぐ近くを通った。

「メぇ~」

 それはフレイのほうを一瞬見たが、すぐに興味を失って雲の向こうへと消えた。

 今のはメーという生き物だ。人間が両手で抱えられる程度の大きさで、流線型の体形は例えるならば、背びれと尾びれのない小さなクジラかシャチと言ったところだろうか。竜に似た顎を持っているが基本的には無害の空の野生動物だ。
 翼は持っていないが、魔力か何かで空中を泳ぐように浮遊する。

 再び別のメーが現れてフレイの近くを通り過ぎる。
 こんどはフレイが何やら呪文を唱えると、船の周囲から生えている草のあたりから蔦が伸びてそのメーを捕まえた。

「メギっ!? メッ、メぇーッ」

 メーはしばらく暴れていたが、やがて疲れておとなしくなった。

「思ったより見かけるようになったな。これなら食料の心配は減るか」

 空の世界ではメーは食料として一般的に狩られている。
 煮たり焼いたりして調理され、味は淡白だがそれでいて大味ではない。例えるならば、海でいう魚のようなものだ。
 地上から人間が空へやってきた頃はまだメーは存在していなかったらしいが、フレイが幼い頃にはすでに一般的なものとなっていた。ここは高度が高すぎるのか鳥はあまり見かけないが、それに代わるような存在としてメーが飛んでいる。

「僕が子どもの頃はこんなにメーを見かけることはなかったけどな。そういえば、トロウが城に来たあたりからメーの数が増えたような気がするけど何か関係が?」

 捕まえたメーをじっとみつめる。
 と、メーもまた白い大きな目でこちらを見つめ返してくる。

「さすがに関係ないか。そういえば、この船には料理をできる者がいないな。クルスは料理できるのかな。あとで聞いてみよう」

 そのとき遠くからメーの鳴き声が聞こえてきた。
 見ると、風の乗って数匹のメーが舞っている。少し遠い。
 遠景に転がるメーの姿は、青い空に舞う桜の花びらのようにも見える。
 なんて風情に浸っている場合などではなく、続いて魔導船グリンブルスティを突風が襲った。

「くッ……」

 吹き飛ばされないようにフレイは必死で船体にしがみつく。捕えたメーが風にさらわれていったが、気にしている場合ではない。マスト木の上ではオットーが何やら叫んでいるようだったが、風の音にかき消されてよく聞こえない。

 しばらくしてようやく風は収まった。自然現象にしてはやけに長く吹いていたように思う。身体を伏せて突風に耐えていたフレイは、風が収まったことを確認するとゆっくりと顔を上げた。すると、

「見つけたぞォ。フレイ王子ィィィィィ!」

 前方に巨大な風竜の姿があった。
 竜はフレイたちと比べるとどれもが巨大と言えたが、この風竜はカペレイオンで見たクルスよりもさらにずっと大きかった。人間でも図体のでかい奴がいるが、それを竜で言えばちょうど目の前のこいつぐらいになるのではないか。それぐらいにその姿は大きかった。

「な……おまえは!?」
「オレ様は第五竜将ヴァルト! トロウの命令で、おまえを捕まえに来てやったぜェェェッ!!」


Chapter05 END

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