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魔法戦争27

最終更新:2017年07月24日 17:38

jelly

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Chapter27「オットーの愛1:俺はリンドヴルムになりたい」



「オットー。何か新しい情報は得られたか」

 空から声が降ってくる。見上げるとセルシウスの姿があった。

 火竜王の厳しさのせいもあってか、火竜は人々から恐れられている。なので、私が各地に点在する人の集落で情報を集めている間に、セルシウスはそこで得られた情報をもとに空を飛び回り、賢者の居場所を探ってくれている。

「いえ、なにもわかりませんでした。セルシウス殿、そちらは?」
「この前の浮島の村で聞いた島に行ってきた。しかし噂は間違っていたようだな。住んでいたのは風竜のひと家族だけだ。賢者ではない」
「ふむ……まぁ、仕方がありませんよ。雲をつかむような話ですからね」

 賢者。それは魔法を極めし偉人である。
 この世界のあらゆる生き物は魔力を持つというが、人はその中でもとくに魔力限界が低く、魔法適性が低い存在であるとされている。
 だがその人の身でありながら、弛まぬ努力と修行の末に達人の境地に至った者、それが賢者だ。その魔力は竜と同等……あるいは、それ以上とも言われる。
 しかし、そんな賢者たちがどこに住んでいるのかを知る者はほとんどいない。彼らは伝説のような存在であり、仙人のように浮世離れしているらしい。

 それほどまでの力を持つ者が我々の味方になってくれるのであれば、これ以上に心強いことはないだろう。彼らはこの世界において最強クラスの存在。わずか一人を味方に迎えられるだけでも、我々の戦力は劇的に向上すること間違いなしだ。

 そこで私はその賢者を捜すために、セルシウスの協力のもと、賢者についての情報を集めて各地を回っている。
 賢者について知る者は少なく、なかなか情報をつかめないまま時間だけが過ぎていった。まったく順調とは言えない状況だ。

 だが王子のためを思えばこの程度、苦でもなんでもない。実の父親と祖国をトロウにいいようにされて、王子はもっと辛い思いをしているはずなのだから。
 そしてフレイヤ様も……。きっと今ごろ悲しい思いをされているはずだ。それを思うと私まで心が痛くなってくる。

「そもそも賢者など本当に存在するのか? 竜をも超える魔力を持つ人間など……申し訳ないが、私には到底信じられない」

 セルシウスがそう思うのも仕方がない話だ。賢者については、実は自分も半信半疑なところがある。しかし、どんな小さな噂でも賢者に繋がるのならば信じたい。トロウを倒すためにはわらにもすがりたい思いなのだ。

「とはいえ、我々には他にあてがありません。それに私はセッテのように顔が広くない。ユミル国外には知り合いがいない。しかしトロウの目がある以上、ユミルに戻るのは難しいですからね……」
「うむ……。祖国に戻れないのは私も同じだ。今やムスペルスはトロウの支配下。知り合いに頼ろうにも、おそらく捕虜にされてしまっていることだろう……」

 あてがないもの同士。ならば、他はあてのある者に任せて我々はあてのない者を捜そう。ということで賢者を捜すことに決めたのだが、これは本当にあてがなさすぎる。大儀のためとはいえ、さすがに神経が疲弊してきてしまった。
 ついでに次に聞き込みをする場所のあてもない。知っている集落はだいたいすべて回ってしまったからだ。

 仕方がないので、ここで一度休憩を挟むことにした。
 情報を整理し直すのもいいし、一旦気を紛らせてから改めて考え直してみれば、何か新たに気付くこともあるかもしれない。


 ……あと正直なところ、”俺”もセルシウスも堅苦しいタイプなので、ちょっと息が詰まってきた。

(セッテみたいに腹を割って話せればいいんだがな。でも相手はムスペの王子だし無礼な振る舞いはできないよな……)

 翼を下ろして隣で休んでいるセルシウスに目をやる。と、火竜の巨体がどっしりと存在感を放っている。
 ううむ、やはりでかい。クルスも俺から見れば大きな竜だが、セルシウスはさらにでかい。まぁ、ヴァルトはもっとでかかったが、今はそれは置いといて。

 こんな大きな相手にも臆せずフランクに接することができるセッテが、本当はうらやましい。
 なんせ相手は誰もが恐れる火竜で、しかも王族なんだぞ。当時はまだ子どもだったとはいえ、自分から火竜のところへ乗り込んで行って、しかもあっという間に打ち解けてしまうなんて、怖いもの知らずもいいところだ。
 俺はそんなセッテをすごいと思うし、時にはうらやましく思う。できることなら俺もそうしてみたい。
 が、頭の固い俺にはきっと無理なんだろうな、とも思う。

「そういえば、セルシウス殿は弟のセッテにはずいぶん良くしてくださっているんですよね」
「なに、良くしてもらっているのは私のほうだ。彼は私を友と呼んでくれる」
「何かご迷惑をおかけしてはいませんか? あいつは王族に対する礼儀というものがまるでわかっていませんので。いつもきつく注意しているんですが……」

 違うそうじゃない。どうして俺はこんなことを言っているのだろう。
 当たり障りのない雑談でもして、少しでもセルシウスとの距離を縮められたらと思った。なのに気がついたら俺はセルシウスに頭を下げているのだから。

「本当に申し訳ありません。これも私が兄として至らないばかりに……」

 いや、本当に至らない兄だよな、俺は。セッテはあっという間に誰とでも仲良くなってしまう。でも俺にはそれができない。簡単な雑談すらできないなんてな。

 それはきっと俺に勇気がないせいだ。
 おそらく俺は他人に嫌われることを怖がっているのだと思う。だからどうしても他人とは一歩距離を置いてしまう。本当の俺は臆病なのだ。
 でもそんな自分を知られるのが嫌で、それを隠すために騎士のように王家に忠実であるよう振る舞ってきた。そうすれば立派に見えると思ったからだ。

 立派な人だと思われれば、誰にも嫌われる心配はない。だからそうあるべし、と宮廷魔道士になったときから自分に言い聞かせ続けてきた。
 もちろん王子のことを大切に思う気持ちに嘘はないし、城に仕える以上は王家に忠誠を誓うのは当然のこと。それは礼儀であり、常識だ。でも俺はずっと”私”を演じ続けてきた。俺はずっと本当の自分を隠し続けてきた。

 今はもうそれに慣れてしまって、”俺”も”私”も自分自身になっているわけだが、だからこそ今さら本当の自分を出せないために辛く思うこともある。

 ……きっと。きっとフレイヤ様に自分の気持ちを伝えられないのも、俺のそういうところが原因なんだろうな。
 フレイヤ様は王女。俺はただの従者の一人。身分違いの許されない恋だということはわかってる。それが常識だし、夢のまた夢だということもわかってる。
 でも本当の俺はそれでもフレイヤ様のことが好きだと思っている。伝えたい、けど伝えられないこの気持ち。それが俺はとても辛かった。


 自己嫌悪に囚われながら押し黙っていると、こんどはセルシウスのほうから声をかけてきた。いかんいかん、このままじゃボロを出しかねないな。
 私はオットー、私はオットー……よし。

「これは失礼、少し考え事をしていて……何と仰いました?」
「いや、大したことではないのだが。その、オットー殿はセッテの兄なのであったな。私としてはセッテと同様、貴殿とも親しくなれればと考えているのだが……いや、無理にとは言わんのだが。もし気を悪くしたのなら謝らせてもらう」
「あ、いえ、こちらこそ。いつも弟が世話になっているのですから、セルシウス殿には何度お礼を言っても足りないぐらいです。いつもありがとうございます」
「ああ、いや、こちらこそ感謝している……」

 そして会話はそこで途切れてしまった。
 ……なんだこれ、気まずいぞ。

 今のはチャンスだった。せっかくセルシウスのほうから距離を縮めようと声をかけてくれたというのに、また俺は壁を作ってしまった。
 つい他人行儀な態度を取ってしまうのは俺の悪い癖だ。そのせいでよく俺は怒っていると勘違いされたり、誤解されたりすることがある。本当は違うというのに。

 とにかくこの気まずい空気だけはなんとかしたい。
 何か話さなければ。話題、何か話題はないのか。

「そ、そういえばセルシウス殿。弟はあなたのことをセッちゃんと呼んでいるみたいなのですが……。いや、本当に申し訳ないです。ムスペ国の王子をあろうことにもあだ名で呼ぶなんて、無礼にも程があります」

 ああ、俺は何を言っているのだろう。
 こういう話をしたかったはずではないのに。

「そうかね。私はそれほど悪くはないと思っているがな」
「えっ?」
「私のことを親しみを込めてそう呼んでくれる者はセッテぐらいしかいない」

 父親の火竜王はとても厳しい竜だったし、母親はセルシウスがまだ卵の中にいた頃にニヴルとの戦争で亡くなったために会ったこともないという。
 その他の者たちはセルシウスのことを王子や殿下、あるいは敬称をつけて呼ぶので、セッテのようにあだ名で呼んでくれる者は他にいないそうだ。

「だから私はあだ名で呼んでもらえると嬉しい。そのほうが親しみが湧く」
「な、なるほど。そういうものなのですか」

 王子だからこその悩み、というやつなのだろうか。俺には想像したこともなかった悩みだ。もしかしてフレイ様も同じような悩みをお持ちなのだろうか。
 それにしても、竜でも人と同じように悩むんだな。あれだけ身体が大きくて力も魔法も強いとなると、悩みなどなさそうに思えたものだが。

「ああ、そうだ。いいことを思いついたぞ」

 突然セルシウスが声高に言った。

「オットー殿も私にあだ名をつけるといい。それでより親しくなれるはずだ」
「私が……セルシウス殿にあだ名を? セッテのようにですか」
「うむ、それがいい! 前々からクルス殿が貴殿をリンドヴルムとあだ名で呼ぶのを見て少し気になっていたのだ。だから私も貴殿をあだ名で呼ぼう。構わんな?」
「しかし私は王族ではありません。あなたをあだ名で呼ぶのは無礼かと……」
「構わん構わん。祖国は今やトロウの占領下。つまり今の私は王子ではないので、何も気にする必要はない。さあ、私のあだ名を考えてくれ、リンドヴルム殿!」

 セルシウスはさっそく俺のことをあだ名で呼んでくれた。
 というか、そこはリンドヴルムなんだな。最初にクルスにそう呼ばれたときは知らなかったので何も気にならなかったが、あとでクエリアからそれは「めちゃくちゃ強い風竜の名前だぞ」と教えてもらった。正直なところ、名前負けしている感じがしてならないのだが……。
 とにかく、セルシウスが再びくれたチャンスだ。こんどは無駄にしたくない。

「では、そこまで言うのでしたら……」

 と、俺はセルシウスにつけるあだ名を考え始めたが、いい案はまったく浮かばなかった。というのも、そもそも俺は今まで誰かとあだ名で呼び合うような関係を築いたことがない。誰を呼ぶにも、とにかく敬称をつけていた。そういうのが立派な人物像だと思っていたからだ。

「なんなら、リンドヴルムも私のことをセッちゃんと呼んでくれて構わないぞ」

 なかなか決められない俺を見かねてか、セルシウスが提案してくれた。
 ってセッちゃん? 俺がセルシウスをセッちゃんと呼ぶのか。

 ……想像したこともなかった。
 セッテと並んでセルシウスの前に立つ俺。そして二人して呼びかけるのだ。

『セッちゃん! 今日は兄貴といっしょに来たっすよ』
『セッちゃん! いつも弟が世話になってるな。今日は俺もよろしく頼むぞ』

 ……いやいや、これはないな。これは俺のキャラじゃない。どちらかというと、まだフリードのほうが似合いそうな気がする。

「どうしたヴルム。もしかして照れているのか? 遠慮はいらぬぞ」

 いつの間にかリンドヴルムが省略されてヴルムになっている。
 あだ名のあだ名だと!? なんてハイレベルな。俺にはついていけない。
 だがせっかくセルシウスは俺に歩み寄るチャンスをくれているのだ。これに応えなければ、かえって無礼になってしまうというもの。
 ええいままよ。男ならば勇気を見せろ。

「セ……」
「セ?」

 セルシウスは期待を込めた眼差しで俺を見つめている。
 この火竜、堅物だと思っていたが、こういうキャラだったのか。

「セッ……」
「セ!」

 セルシウスは身を乗り出した。
 くッ、なんというプレッシャーだ。だがここで負けるわけにはいかない!

「セ……セッちゃんッ……………………殿……」

 ああなんてこった。
 だめだ、勝てなかった。つい敬称をつけてごまかしてしまった。
 俺はなんて臆病な人間なんだろう。きっとセルシウスを失望させてしまったに違いない。やはり俺にはあだ名をつけるなんて、次元が違いすぎたのだ。

 恐る恐るセルシウスの顔を見上げる。さぞがっかりしていることだろう、と心配しながら見上げたその表情は、意外にも笑っていた。

「セッちゃん殿か。まさかそうくるとは思わなかった。だが面白いではないか! いかにもオットーらしい……いや、違ったな。ヴルムらしいあだ名だ!」
「も、申し訳ありません。どうにもこういうのには慣れなくて」
「ならばこれから慣れれば良い。そうだ、せっかくだから敬語もナシにしてくれ。そのほうがより親密になれるし、私も気兼ねなく話せていいのでな」
「そ、それだけは! さすがに無礼すぎます。周囲の者からどう思われるか……」
「周囲の目など気にするな。誰に何と言われようと、自分のやりたいようにやればいい。それが竜というものだ。でなければ、その竜の異名が泣くぞ」

 俺は竜じゃない。そう言いかけたが、セルシウスの言うことも一理あった。
 たしかに今まで俺は、本当の自分を心に押し止めて我慢ばかりしてきた。それが礼儀であり常識だ。人間というのはめんどくさい生き物なのだ。
 俺は弱かった。心が弱かったのだ。他人に嫌われるのが怖くて、他人にどう思われているかを気にして、自分を良く見せようとばかりしていた。
 だからこそ俺は、クルスにもらったリンドヴルムという名に負けていると思ってしまうのかもしれない。

 しかし、セルシウスの言うとおりだ。
 自分のやりたいことは誰に何と言われようともやるべきなのだろう。なぜなら、それこそが本当の自分なのだから。それをしないということは、本当の自分を隠すということだ。

 勇気を出せ、オットー。いや、リンドヴルム!
 その名に恥じないよう振る舞ってみせろ。今までもずっと”私”を演じ続けてきたのだ。だったら”リンドヴルム”を演じるぐらいどうってことはないだろう!
 俺はリンドヴルム、俺はリンドヴルム……よし。

「わかった。私は……いや、俺はリンドヴルムだ。セッテ共々、これからもよろしく頼む。セッちゃん殿」
「うむ、だいぶ良い顔になった。これで我々も晴れて友だな。よろしく頼むぞ」

 人とはいくつもの自分を使い分ける生き物だ。
 俺は俺であり、俺は私でもある。そのいくつもの自分は、最初はただそう振る舞っているだけにすぎないが、使い分けるうちにそれは自分の一部になっていく。
 いつの日か、俺はリンドヴルムにもなりたい。そう願う。




 お互いにあだ名で呼び合うようにした結果、たしかに今までよりもセルシウスの距離がずっと近いものに感じられるようになった気がしてきた。
 そういえばセッテは他人によくあだ名をつけている。クルスはちびっこだし、竜くずれにはヴェンさん。ヴァルトもたしかヴァルちゃんなんて呼ばれていた。

(もしかしたら、それがセッテが誰とでも仲良くなる秘訣なのかもしれないな)

 そんなことを考えながら、仰向けになって空を流れる雲を見上げていた。
 さて、そろそろ休憩は終わりだ。まだ賢者は見つかりそうにないが、次はどうするかセルシウス……いや、セッちゃん殿と話し合ってみるか。
 そう思って立ち上がろうとすると、雲の隙間を何かの影が通り過ぎた。

「あれは!?」

 俺が慌てて立ち上がるのと同時にセルシウスが声を上げた。どうやら、ふたりともあれに気がついたらしい。
 俺はあれに見覚えがある。しかもつい最近見かけたばかりだ。

「天馬だ。ヴァルキュリアの乗る……」

 ヴァルキュリアはユミル国の女兵団だ。その誰もが魔力を込められた武器を手にして、必ず全員が天馬に乗っている。
 そしてそのヴァルキュリアを束ねるのは、フレイヤ様だ。

「セッちゃん殿。さっきこう言ったな。竜ならば『誰に何と言われようと自分のやりたいようにやれ』と。ならば今、俺は竜になりたいと思っている」
「ふむ、あれが気になるのか?」
「ああ。何と言われようが、俺はあの天馬の先にいる者を追いたい。頼めるか?」
「友の頼みならば当然。さあ、私の背に乗れ」

 セルシウスが翼を広げた。俺はその背中に飛び乗ると、振り落とされないようにしっかりとしがみつく。そして次の瞬間には雲を突き抜け俺たちは遥か上空へ。
 弾丸のように飛び出したセルシウスは、小さくなっていく天馬の影を見失わないように追っていった。


Chapter27 END

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