メタディア外伝 chapter19 - TPC@wiki

終章「Terminus　for Story」

（執筆：parad）

あらゆる予測不可能な事象、あらゆる出会い、そして精神と機械。
これらは舞台上で脚本なしで役者が演じるほど奇怪でぎこちなく、そして感情を呼び起こすものであった･･･｡
しかしこの舞台にも脚本家は存在し、脚本どおりに事が運んだとは彼らが知る由もない、その脚本家はｹﾞﾝﾀﾞｰ達の存在を最も必要としているために
自身の立場と技量を駆使してここまでを導いたのだ。

「違うかね？例え眠りについても精神とは在り続けるもの」

しかしここから彼の脚本通りに進むことはない。彼は精神と機械の世界に生きながら精神の根本を理解しようとはしなかった･･･
表立って機械の恩恵を受けてきた生物にとって精神とは影と言えるものである
つまりは物質的概念を克服したものがはじめて精神体となってその域に達し、理解する事を可能とするのである。
それを放棄した脚本家は心のない精神として永きを生きる、彼らにその思いを託してそれを進化させていくことを願って

「そろそろ彼らの声を聞いてやってくれんかね？私は君たちに波長を合わせるのに疲れた･･･」

精神という概念を失った今、機械と精神で調和の取れていたこの世界で膨大なｴﾈﾙｷﾞｰが衝突を繰り返した
この事象が意味した次の現象こそ･･･世の断りに沿った「創造と崩壊の連鎖」である
現代技術で解明できない過去の産物は崩壊の原因となった想像をはるかに超えた存在である事が多い
それが生物であれ無機物であれ、ｹﾞﾝﾀﾞｰたちはそれを知っていたとしても自分たちがまさかそうなるとは思いもしなかった。
世界崩壊の瞬間を目にしたものは大勢いたがそれを伝える事ができるものはその場にいたのだろうか･･･

映像として機械に残せるわけでも無く、記憶として精神に残せるわけでもない
　鯰も鯨もこの世にとどまる事はできない
　　機械も精神もわかりあうことなくこの世を去った
結局それらは分かり合うことなく歴史に刻まれることが、最もこの世の創造神たる存在にとって都合が良かったのかもしれない
そんな創造神にも唯一の誤算があった、射影機にこめられた精神と機械が生み出した思い出にー。

(ｶﾞｶﾞｯ････　　ｹﾞﾝｄｰ君！　何を　ていｒのかね！はやく並　んか！
待　　んﾀﾞｰ！ｶﾞｲｽﾄ博士と違ってこっちは車　移動なん　ー！
ｸﾞﾒｪ~♪じゃ　撮るぞ！おい！ﾒｲｳﾞ君は　が　　　だｋｒ後ろ　真　中に並んでくれたまえ！
承知いたしました、座標変換・右方向２cm斜め45°後ろに傾けてRPG-7を装備します･･･　　　はいみんな決め　　して！ﾊｲ、ﾁｰｽﾞ♪
綺麗に撮れｔｄ？ｸﾞﾒｪ？いかがでしたか？　･･･いや、誰一　まともな　ｰｽﾞができたや　　いなかったな･･ﾊﾊﾊ！こ　つは傑作だ！！･･･ﾋﾟｰ･･･)

この一枚の写真がこの世界の繁栄を示す最初で最後、そして最高にしてもっとも素朴な存在であることに気がつく生物は現世にいなかった
この世界に残った４大元素と鉄クズに理解できることは無い

「私も所詮鉄クズだ」

黙れクズ。お前も蝋人形にしてやろうか、さっさと脚本通りに寝てしまえ

「解せぬ」

私たちの生きる世界を作っていくのは私たちであるように、これから創造していくのは４元素、「火・水・風・地」である
そこに人という概念も無く機械や精神など無いはずだった。
しかし形無き存在は後に････

「オレが見た世界は後に描かれるものと同じになるだろう、たとえそれが進化してもオレの成長率が悪くても･･･この銀の剣に誓ってや　ら　な　い　か♂」

～True　End～

後日談
続編『HiveMind』