喝破

>…私にできるのは、戦い続けることだけだ
決して消えることのない罪は
同時に贖罪の力となる
同時に贖罪の力となる
レアリティ:☆☆☆
効果詳細
効果発動テンションフェーズ1
効果対象:特殊条件
効果対象:特殊条件
Lv.1、増幅段階(凸)1時点
操作キャラクターがパリィカウンターに成功したとき、0.9秒間、周囲の時間を遅くする。
効果発動後、この効果は35秒のクールタイムに入る。
操作キャラクターがパリィカウンターに成功したとき、0.9秒間、周囲の時間を遅くする。
効果発動後、この効果は35秒のクールタイムに入る。
Lv.50、増幅段階(凸)5時点
操作キャラクターがパリィカウンターに成功したとき、5秒間、周囲の時間を遅くする。
効果発動後、この効果は35秒のクールタイムに入る。
操作キャラクターがパリィカウンターに成功したとき、5秒間、周囲の時間を遅くする。
効果発動後、この効果は35秒のクールタイムに入る。
ストーリー
烙印
シャワーヘッドから落ちる水滴が、Qの心に波紋を広げる。
「………………」
先日、ネオトーキョー国に突如現れた侵略者『ゼロ』。
彼の操る圧倒的な暴力は、それまで当たり前だった秩序を次々と書き換えていった。
彼の操る圧倒的な暴力は、それまで当たり前だった秩序を次々と書き換えていった。
――それに対し、Qは底知れない怒りを覚えている。
『統治ルール』など、決して法と呼べる代物ではない。
あれはゼロが、己の身勝手を理想を、他者に押し付けるための道具でしかない。
『統治ルール』など、決して法と呼べる代物ではない。
あれはゼロが、己の身勝手を理想を、他者に押し付けるための道具でしかない。
「…法とは呼べない、か」
その言葉が持つ皮肉さに、Qは自嘲に似た想いを抱いた。
怒りの正体が、自分自身に向けられたものだとわかったからだ。
その言葉が持つ皮肉さに、Qは自嘲に似た想いを抱いた。
怒りの正体が、自分自身に向けられたものだとわかったからだ。
かつて、この国には同じように…法とは呼べない法が存在していた。
『新XB法』――悪王と呼ばれた鳳王次郎が施行した法律だ。
最強を求める…そんな価値観のもとで、ときには死に至る全身全霊の戦いを強制する法だった。
『新XB法』――悪王と呼ばれた鳳王次郎が施行した法律だ。
最強を求める…そんな価値観のもとで、ときには死に至る全身全霊の戦いを強制する法だった。
だがその結果、世の中の治安は乱れ…無関係の人間までもが、簡単に死へと追いやられることに繋がった。
力を求めるあまり、力に支配され、瓦礫の中に沈んだかつての国王もまた――ネオトーキョー国民を血と暴力の秩序を押し付けた暴君だったのだ。
力を求めるあまり、力に支配され、瓦礫の中に沈んだかつての国王もまた――ネオトーキョー国民を血と暴力の秩序を押し付けた暴君だったのだ。
「…私とゼロは…いったい何が違う?」
そんな自分自身への問いかけが、何度も循環しては消えてゆく。
そんな自分自身への問いかけが、何度も循環しては消えてゆく。
…この手にあるのは、何かを壊す力だけ。
壊し続けた結果、この身に刻まれることになった無数の傷跡は…己の罪の数に等しい。
壊し続けた結果、この身に刻まれることになった無数の傷跡は…己の罪の数に等しい。
「…何ができる…この手で…」
その独り言は、決して答を求めたわけではなかった。
しかし、シャワールームの扉越しに、それに応じる声が聞こえてきた。
しかし、シャワールームの扉越しに、それに応じる声が聞こえてきた。
――壊せばいいんじゃない?
と。
と。
「重要なのは力の向かう先さ。価値あるものを壊せば罪になる」
それはかつて、自分を救ってくれた存在の声だった。
「でも、空から落ちてくる隕石を粉砕できたなら、みんなに感謝されるんじゃないかな?」
今もなお、闇の淵に沈もうとしていた心を支えてくれる、唯一の家族の声だ。
それはかつて、自分を救ってくれた存在の声だった。
「でも、空から落ちてくる隕石を粉砕できたなら、みんなに感謝されるんじゃないかな?」
今もなお、闇の淵に沈もうとしていた心を支えてくれる、唯一の家族の声だ。
「君の罪は絶対に消えない。だからこそ、君は生きなきゃならない」
犯した罪の何倍もの正義を世界になすために。
そうカズキは続ける。
「それはきっと多くの命を救い、生み出すことに繋がるよ」
「――私に、隕石を壊せと?」
「君にならできそうだからね。その前に風邪引いて、死んじゃわなければの話だけど」
犯した罪の何倍もの正義を世界になすために。
そうカズキは続ける。
「それはきっと多くの命を救い、生み出すことに繋がるよ」
「――私に、隕石を壊せと?」
「君にならできそうだからね。その前に風邪引いて、死んじゃわなければの話だけど」
変わらない彼の軽口に、Qは珍しく微笑みを浮かべた。
「…わかった。そろそろ出よう」
「…わかった。そろそろ出よう」
強い者が勝ち、弱い者は滅ぶ。
義理の父に刷り込まれた絶対的な摂理は、おそらく今も変わらないのだろう。
義理の父に刷り込まれた絶対的な摂理は、おそらく今も変わらないのだろう。
だが――お前がそういうのならば、その摂理さえ壊してみせよう。
それが私の贖罪であり、感謝の証だ。
それが私の贖罪であり、感謝の証だ。
添付ファイル