5.
ウェンディ
あたしウェンディ。
500年前に、パパやママである八英雄が封印された時、消し炭みたいなかたちで、
この世に産まれたの。
今こうやって自由に活動できるようになるまで、500年かかったわ。
とりあえずわたしの使命は、パパやママたちの封印を解く事。
魔物の女王っていう立場を与えられてるから、魔物はまあだいたい使役できるわね。
それはいいけど、パパやママたちの力の源、「秘宝」はどこにいったのかしら。
あれを集めてどうにかすれば、封印が解けるはずなんだけど……
ちょっと人間に化けて、まずは見聞を広めるわ!
……ふうん、世界には、「災いの扉」と「
八つの小鍵」っていう伝説が残ってるのね。
災いの扉を神が閉じて、その鍵である八つの小鍵を世界に飛び散らせた。
鍵が集まれば扉が開き、世界は再び災いに……
あー、これね。これ、多分秘宝ね。間違いない。
それにしても、パパやママが災いだなんて、人間のセンスはおかしいわ!
ところで、小鍵ってどこにあるのかしら……はやくパパやママに会いたい……
6.再び、
小鍵の守り手
かなり危険な魔物の気配がするべ。
何かよからぬ事が起こらねばいいんだけんども……
あ、おいお前どこへ行く?
は? 災いは早い内に潰すべき?
お前さん、隠忍自重、の掟を忘れたか。だめだって。いかんって。何が起こるか……
あぁ、行っちまった。
あいつは守り手の中でも特別な魔法使いだしなあ、無理に止めれば怪我じゃすまんし。
おい、誰かあいつについて行ってやれ。
7.再び、ウェンディ
なんかキザったらしい魔法使いがきたから返り討ちにしてやったわ。
それのお供できた女戦士もでこぴん一発よ。
ところであんたたち何者なの? 言えない? あそう、じゃあ……
ふう、魔法使いは結構タフだけど、女戦士の方はだめね。
魔法使いを締め上げてやったら、やめて!とか泣いてぺらぺら喋ってくれたわ。
ふうん、小鍵の守り手ねえ……
とりあえず、小鍵について全部知ってる事を話しなさい☆
知らない? 本当に分からない?
そう……それじゃ、あなたたちの親分さんに、丁重にお聞きするしかないわね。
8.三度、小鍵の守り手
あの二人は大丈夫だべか。
うお、お前さんたち誰……この魔物め!
うひょ、強い。だめだこりゃ、さしもの俺たちも勝てねえ。逃げるしかあるめえ。
お前ら逃げろ、小鍵関連の資料を持って逃げろ。焼いたところで魔法で復元されちまう。
やべえぞ、こいつはやべ、ぐはっ!
9.三度、ウェンディ
んー、だいたい小鍵の在処は分かったわ。
でも、わたし自身が一つ一つ回って回収してったら、そのうち世界規模で、
「小鍵を守ろう運動」とか起こりそうよね。そうなったら面倒だしなあ。
わたしだって完全じゃないし、世界中の戦士や魔法使いが集結したら……うう、こわい。
でもなあ、小鍵は「最低でも半分」集まらないと意味がないし……
そうだ!
八将軍に同時進行させよう。うん、それがいい。
わたしはブルムダール山を確保して、儀式の準備をすすめておけば、一石二鳥!
あそこで復活の儀式をしなさいって、わたしの遺伝子に組み込まれてるのよね。
これはわたししか知らない事だし、邪魔される心配は多分ないかな?
一応、八将軍の監視役として、わたしの分身を二人作っておくわ。
わたし自身は動けないしね。
一人はナイスバディのウェンディ。
一人は清楚で可愛らしい少女ウェンディ。
んー、もうちょっと分身がほしいとこだけど、儀式を行うためにはこの辺が限界ね。
一応、それぞれ「攻撃的」「保守的」な性格にしといたから、二人でよく話し合って、
八将軍をコントロールしてね~
10.四度、小鍵の守り手
参った。まさか魔物の女王に小鍵の在処を教えてしまう羽目になるとは……
守り手は残り四名か。
仕方ない、分かっている範囲で、「小鍵らしい」アイテムを守りに行くとしよう。
ただし、我々が魔物に勘付かれ、敗れるような事があれば危機だ。
とりあえず四手に分かれて、今にもまして隠忍自重。みんなおk?
一同:おk。
11.八将軍
こんちは、八将軍っす。ウェンディ様のためなら何でもやります。
後、俺らそれなりに強いっす。ウェンディ様が女王なら、俺ら大臣クラス。でも将軍です。
小鍵の在処はある程度分かったんすけど、全力で攻めていってもいいすか?
てっとりばやいし。
熟女:そうね、やっちまいなさい。
少女:守り手以外に強い戦士や魔法使いがいるかもしれません。力任せは危険です。
熟女:八将軍だって強いじゃない!
少女:守り手本部壊滅は、わたしたちの本体がいたからできたんですよ?
熟女:じゃあどうすんのよ。
少女:あるところには計略。あるところには力押し。剛柔使い分けましょう。
さすが少女さんっす。いや、熟女さんも素敵っす。
熟女:具体的には?
少女:まず、国の宝として伝わっていそうなところには計略。
洞窟とか遺跡にありそうなところは力任せに探索。
まだ行方不明なところは捜索。
計略と捜索については、我々の存在を勘付かれてはいけません。
世界にはそれなりに強い戦士や魔法使いがいるし、守り手も数人は存命です。
そもそも八英雄は人間に隙を突かれて秘宝を奪われたんですから、
英雄たちより弱いわたしたちは慎重になる必要があります。
いいですね?
将軍:はーい。
熟女:わたしは探索の指揮を執るわ。計略とかまだるっこしいし。
少女:いいですよ。じゃ、そっちはわたしがやります。
12.主人公
旅に出た。
小鍵に関わった。
守り手とも知り合った。
八将軍とも戦った。
世界を救ってみようかな、なんて思ったりして。
最終更新:2007年07月17日 11:26