2016年10月24日に、LRTトータルデザインコンセプトが発表された。
トータルデザインコンセプト
「LRTデザイン部会」による検討の末、「『雷都を未来へ』LRTによる未来のモビリティ都市の創造」」に決定した。
古来から根強い信仰があり、地域に恵みを与えるとされてきた「雷」を具現化させるコンセプトである。
コンセプトの設定にあたり、「永続性を持ち廃れないものとする『普遍性』」、「他になく、宇都宮市と芳賀町の固有性を示す『独自性』」、「多様な施設等のデザインに反映できる要素を持つ 『展開性』」を有する【気候・風土】の象徴である「雷」が最も望ましいとした。
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「雷」の持つ普遍性、独自性、展開性 |
普遍性 |
宇都宮地域は、全国でも有数の雷の発生地であり、古来より、雷が落ちた水田は豊作になると言われるなど、この地に恵みを与えてきた。 このことは、これからも変わらない「自然の力」である。 |
独自性 |
栃木県は、全国的にも珍しく、雷への畏怖などを超えた「雷神信仰」を掲げており、「雷様(らいさま)」というように、「様」を付けて崇拝している。 宇都宮地域においても、宇都宮市の平出雷電神社や芳賀町の雷神社にも代表されるように、雷に対する信仰が強い。 |
展開性 |
LRTが基幹公共交通として交通ネットワークの広がりを形成していくように、雷は「稲妻が走り,雷鳴が響き渡る」といった、先に広がるイメージを持っている。 雷は様々な色や形に変化するだけでなく、雷とともに降る雨、雨により水量を増す河川、河川により形作られる地形など、多様な展開性を持っている。 |
トータルデザインのストーリー(概念)
『雷都を未来へ』 LRTによる未来のモビリティ都市の創造
芳賀・宇都宮は、豊かな風土を礎に交通の要衝として発展してきました。
日光連山と関東平野の境界という立地と、
まちを南北に流れる川や用水は、
台地と低地が織りなす地形をつくり、
土地を肥沃にし、 物流や産業を支えてきたのです。
この風土を象徴するのが、夏の日、夕立を知らせる「雷」です。
「雷」とともに降る雨は、河川を豊かにし、
「雷」は稲の実りをもたらす「恵みの象徴」として、
人々は「雷」を崇拝し、「雷様」と呼ぶようになりました。
古来、「雷」がこの地に恵みを与えてきたように、
LRTは,人々に利便性や快適性、そして交流、
地域に活力や豊かさという恵みを与える役割を担います。
私たちは、このような意志と願いを込めて雷の都、「雷都」を未来へ繋げます。
トータルデザインの活用
トータルデザインは、上記の『雷都を未来へ』のコンセプトに基づき設定されたもので、シンボルマーク、車両、停留場、トランジットセンター、車両基地、案内サイン、ビジュアルアイデンティティのデザインの基本となる。
関連項目
最終更新:2021年10月19日 23:50