日記
※要所のみ抜粋
平成廿六年十二月六日快晴
日記を書こうと思つたので、思い立つたが吉日と日記帖を開く事にする。
普通に暮らしているので大した事も無いだろうが、兔に角少しずつ筆を動かす。明日以降より。
平成廿六年十二月七日晴
閑散として面白みの無い砂漠の如き樣相を呈す我が家に花を添えるべく花屋に行く事有り
裏口と戸口を間違えたる事存外に恥じ入るべし。以後外出の頻度を増すべし
面白い店員に會う。其人 龍々嵜峰人と名乘る
平成廿六年十二月八日雨
雨であるから外出はままなら――(判讀不能)――め昨日買つた――(判讀不能)――飾ることにする
之だけの花で――(判讀不能)――飾るのには一日は下ら――(判讀不能)――。一刻の猶豫も――(判讀不能)――爲字が汚く讀み難き事――(判讀不能)――上ないが目を瞑る――(以下判讀不能)――
――(酷くふらふらとした文字で讀み難い)――疲勞困憊である。恐らく私の顏は只今惡鬼の樣を呈しているだろうがあえて確認はしない
この状態では日記なぞ書けぬから寢る事にする
平成廿六年十二月九日晴
日中は凪の如く何も無し。凪であるから進退一切無し
寢起きが良かつたのは昨日一日を以て飾つた花の恩恵ならんか
平成廿六年十二月九日晴
只今より他出の事
今以つて家に歸す
今囘も大層珍妙な體驗をした。こうなつてくると外に行きたくてしようがなくなつてくるが、しかしこうも度々店を空ける譯にはいかないから、當分は諦めよう
平成廿六年三月七日晴
また迷ってしまった
その代わり、あの馬鹿と同じ名前の 男と会った
馬鹿とは違い、中々に面白い男だ
それと、その男から護身用の諸々と招き猫を買った
猫はガラスの箱に容れて飾ったが、やはり店先が賑わう。置物は集めて見るのも面白いかもしれない
平成廿六年六月五日晴
散歩に行つた
途中、[不良>【覇侍闘渢】]からベンチを奪取し、一休みする
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