Au Bon Climat(2012年4月訪問)
Margerumでの試飲を終えた後、いよいよ本命のAu Bon Climatのテイスティングルームへ。
家飲みワインの記事でも書いたが、Au Bon Climatといえば、オーナー兼ワインメーカーのジム・グレンデネン氏が、「ブルゴーニュの神様」こと故アンリ・ジャイエ氏に師事していたことで有名。DRCで修行したジョシュ・ジェンセン氏の
Caleraと並んで、ブルゴーニュの有名生産者の流れを汲むカリピノとして、日本でも人気が高いらしい。
そのAu Bon Climatのテイスティングルームが、サンタバーバラのダウンタウンにある。
中に入ると幸い他にお客さんもおらず、ゆっくりとテイスティングさせてもらえた。
テイスティングが何ドルだったかメモするのを忘れてしまったのだが、確か$10だったように思う。飲んだワインは以下。
2007 Au Bon Climat Estate Bottled White Table Wine "Hildegard" ($35)
やや白みがかったイエロー。肉か魚でも焼いたときのような燻した感じの香り。トロリとなめらかな口当たりで、仄かな甘さがアフターまで長く続く。果実味も厚い。
2008 Au Bon Climat Santa Barbara County Chardonnay
Sierra Madre ($30)
しっかりとしたイエロー。樽の甘さと果実の酸が溶け合ったような優雅な香り。トロリとなめらかな口当たりから、サラリと消える儚い印象のワイン。
2007 Au Bon Climat Santa Maria Valley Pinot Noir Nielson Vineyard ($40)
ほどよくハービィな香り。口の中でも、酸主体の味で品が良く、どの要素も出過ぎた感じがない。アフターは軽く潔い。うまい!
2008 Au Bon Climat Arroyo Grande Valley Pinot Noir "Rincon" Talley Vineyard ($45)
強いハーブ香とロースト香。だが味は意外と柔らかい。酸味が中心だがキツすぎない。旨味があってボディはやや軽め。アフターには酸の余韻が残る感じ。
2008 Au Bon Climat Estate Bottled Pinot Noir Isabelle ($50)
これが飲みたかったのだ!ジムがお嬢さんの名前を冠した「イザベラ」。ややスモーキーで、甘さもある香り。口当たりはなめらか。酸主体の果実味に、スモークの風味が重なる感じ。
1999 Vita Nova Santa Barbara County "Reservatum" ($30)
メルロー、サンジョヴェーゼ、カベルネフランのブレンド。エッジがややオレンジがかった、くすんだ赤紫色。グラスから立ち昇る香りも、口の中で感じる風味も、アーシー。完全に開ききった感じがあって、酸中心の果実味を呈している。アフターが長い。
2001 Vita Nova Santa Barbara County "Reservatum" ($30)
色は1999と同じ感じだが、香りはよりエレガントでフルーティな印象。口の中ではやはりアーシーな貫禄も感じられる。
恥ずかしながら、ジムがAu Bon Climat以外のブランド名でワインを造っていることをこのときまで知らなかった。それを知っただけでも自分にとっては収穫だったが、このテイスティングルームではVita Novaの古いヴィンテージのワイン等もお手頃の価格で購入できて素晴らしかった。しかも、何か1本ワインを買えばテイスティング料金をタダにしてくれるという。
最終更新:2018年09月25日 21:55