翌日、新聞部とか言う団体にインタビューされた
どうやら崎山は無敗で有名だったらしく、その上人気も結構あるらしいので、
組み手の相手をわざわざ指名。しかも相手は一学年下の狂戦士だからものすごく注目が集まってたらしい
まぁ、あの観客の人数はそういうことだろうと思ったけど
厄介なのは下手に勝っちゃったせいでこうして新聞部にインタビューされていたりする
適当に答えて帰ってもらおうかな
5,6個本当に適当に答えたらチャイムが鳴った
正直、助かった
その日の昼休み
『天下の崎山破れる!クールな新星登場!』って書いてある大きな紙が掲示板に張り出された
今朝答えた内容も記事になっている
「崎山先輩という強大な敵に立ち向かうために、何か特別な準備をしましたか?」
という問いかけに「特に」の一言。筆者よりも年下なのに相当な貫禄が付いている
とか書かれている。適当に答えすぎたかな
クラスでもしばらくはこの話題が続きそう
由里だけはあまりこの話題に触れないようにしていた。正直、助かった
その日の放課後、予定通り崎山乾物屋に行った
ソウメンを手に取ってレジに行く
「これ・・・下さい」
今日は崎山がちゃんといた
「あ、西田さん。昨日はありがとうね」
なんか、悪い気がした。悪い事はしてないんだけど
その日はそのまましばらく話した、新聞部のこととかも含め
再戦の話も出た。保留になったけど
ちなみに途中でお姉さんがずっと覗いてることに気づいた
この人・・・絶対何か勘違いしてる
お客さんは全然来なかった
どうやら私が買いにきたのがひさしぶりのお客さんらしい
まぁ、通販でなんでも買えるこのご時世にわざわざ乾物オンリーの店に行く人なんてそうそういない。
まぁ私はそのそうそういない人なんだけど
ふとレジの脇の本に目が行く
数学関係の本だった
まだがんばってるのかと聞くと崎山は肯定した
そうか・・・そうなんだ
正直何故かわからない。急激に真実を言いたくなる衝動に襲われた
あなたは由里に振られた。そう言ってしまえばこの人は楽になる
「あの~西田さん?」
ハッとした。なんでそんなことを思ったのか
「あの・・・そろそろ失礼します」
崎山の反応も見ずに乾物屋から出た
あの数学の本を見た瞬間。なんか・・・胸が痛くなった
最終更新:2006年09月12日 01:23