校舎の所々に破損はあるものの、一日ごとに学校の様子が戻っていった
とは言っても未だに私のクラスでも1割ちょっとぐらいの人が休んでいたり入院していたりしている
由里自体は怪我が無かったものの、シンボルが少し怪我をしてしまったため時々授業を抜けている
生徒の中で最も無茶をしたって称号をクラスメイトから与えられた私は何故か一番ピンピンしていた
確かに一人でエネミーの中に突撃して、十数体のエネミーを討伐した挙句バッテリー切れして倒れたんだから反論はできない
地獄みたいな光景になった学校が日常に戻ってきている
それは何よりもありがたいことのはずなのに、私はどこか物足りなさを感じていた
「あの・・・さ」
一般授業が終わった時だったか
男子生徒が話し掛けてきた
クラスメイトではなかったけど見覚えはあった
由里に告白していた人だ
「何?」
私が返事をするとピクッとしていた
「あの・・・ちょっと相談があるんだけど・・・」
ちなみにこの時由里はいなかった
ってことは由里には話せないことなのかな
教室じゃ話せないことみたいだから場所を食堂に移した
その生徒は素直に由里が気になると言っていた
告白したことは伏せておきたいらしい。私も触れないでおいた
「加賀谷さんは大丈夫なの?ときどき休んでいるみたいで、西田さんって加賀谷さんと仲良いみたいだから知ってるかと思って」
本人は怪我はなくて、シンボルが少し怪我をしているだけと伝えると安心していた
そのまま色々話していた
あんまり興味なかった話ばっかりだったからほとんど覚えていないけど
「そういえば、西田さんは数学とか得意なの?」
私は小さく首を振った
実際得意ではない。でも何で突然に?
「1・3・4・5・7・12 この数列に心当たりある?」
あぁ、そういうことか。
「ん~」
とりあえず紙に書いてみたものの答えなんてあるわけがない
「わからない」
素直にそう答えた
当たり前。答えなんてないんだから
「そう・・・わかった」
その人は残念そうだった
それから適当に話をしていたら、チャイムが鳴った
この事は由里には秘密にしておこう
そして、この人にも本当のことは黙っておこう
「ねぇ」
そのまま席を立とうとしたその人を呼び止める
「名前は?」
「崎山茂」
そう答えて、崎山は自分のクラスに戻っていった
最終更新:2006年09月02日 23:11