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Web原理主義宣言

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WEB原理主義宣言

WEB原理主義 目次

WEB原理主義宣言

あなたはHTMLが書けますか?,WEBの歴史,WEB原理主義とは何か?,原理主義の四大教義

スタイルシートの利用

利用方法,スタイルシートの設定(文字、段落、余白),標準スタイルシート

HEAD部の書き方

ドキュメントタイプ宣言,正しいタイトルのつけ方,検索エンジン対策,文字化けしないために

BODY部の書き方

構造から書いて行け,文書も設計せよ,リンクと画像の情報,改行

WEB原理主義の掟

WEB原理主義第一回宗教会議で決定された、実際にHTMLを書いていくときに守らなければならない掟の数々

あなたはHTMLが書けますか?

いやしくも情報戦略研究所の一員であれば、HTMLが書けないなどという人は一人もいないとは思います。
しかし、あなたは本当にHTMLが書けますか?
どこかのサイトを参考に、見よう見まねでテキストの間にタグを散りばめて、それでHTMLが書けると思っているのでしょうか? あるいはワードで書いた文章をHTML出力し、自分もHTMLが書けるとおもっているのでしょうか?
あなたの書いたHTMLは、あなた以外の人にも、あなたと同じに見えているのでしょうか? あなたの書いたHTMLは、数年後にも今と同じように見えるという保証があるのでしょうか?

まさかフォントタグ(font)は使ってはいないでしょうね?
fontは将来的には無効になるタグだと決定されました。当然fontで指定したサイズや色は無効になります。
センタタグ(center)もアンダーラインタグ(u)も無効です。配置属性(align)も使えなくなりますし、テーブルの背景色属性(bgcolor)も使えません。
HTML4.0以降では、これらのタグと属性は使わない方が望ましいとされています。つまり、今のままのHTMLを書いていたのでは、数年後には読めないページになるかもしれないということです。あなたの書いたページが来年には読めなくなったらどうしますか?

まさかタグを大文字で書いたり、改行タグ(br)を閉じずに使ったりしていないでしょうね?
HTML5.0に取って変わることになるXHTMLでは、より厳格な記述が求められています。改行タグや段落タグ(p)も閉じなければならなくなりますし、タグは小文字と決められました。今までHTMLのいい加減さに甘えてきたとしても、XHTMLでは甘えは通用しません。

まさか引用タグ(blockquote)で字下げしたり、テーブルでページ全体を囲んではいないでしょうね?
HTML4.0以降、ビジュアルデザインはHTMLから切り離されました。見栄えを良くするために使っていた小細工はこれから通用しなくなります。あなたはどうしますか?

WEBの歴史

「カノッサの屈辱」風に
やあ、皆さん、私の研究室へようこそ。
今夜もこの時間で、歴史とは何たるものかを理解した者のみが味わえる喜びを、皆さんにも感じ取っていただくことを期待します。
さて、今夜は普段から皆さんがごく身近に接しておられる、WEBの歴史についてお話してみたいと思います。WEBの歴史とは、宗教的権威であるHTMLと、世俗的権力のブラウザとの抗争の歴史でもありました。

WEBの誕生とHTML

当初、インターネットでは情報の入手や検索には特殊なコマンドが必要であり、誰もが簡単に情報を利用できるような状況ではなかった。そのような中、World Wide Webが生まれ、WEBブラウザによって簡単に情報の検索・参照・入手ができるようになった。

当時はブラウザごとにタグが定義されていたため、情報の入手が簡単に行えるようになったとは言っても、特定のコンピュータの特定のフォーマットでなければ見ることのできないような状況であった。そこで情報の標準化が緊急の課題となり、当時政府文書の記述などに利用されていたSGML(StandardGeneralizationMarkupLanguage)を誰でも使えるように簡素化し、ハイパーリンクの機能等を盛り込んでHTML(HyperTextMarkupLanguage)が作られた。

ビジュアルの登場

このようにテキスト中心に発展してきたWEBの世界に一大変革の波が押し寄せた。1993年、イメージを取り込める画期的ブラウザ Mosaic が登場したのである。Mosaicは文書中心だったWEBの世界に大きなインパクトを与え、以降ビジュアル系の情報発信というWEBの新潮流を生み出したのである。

ブラウザ戦争の勃発

1994年Mosaicの流れを汲むNetscapeが登場し、ビジュアル系の勢いは加速された。NetscapeはHTMLの規格以外のfontタグやcenterタグなどの独自タグを拡張していった。これらのタグはコンテクストの記述ではなく、ビジュアルデザインをコントロールするものであったため、WEB本来の目的に反するという反対意見も多くあったが、いったんビジュアル系に傾いた流れはそのような反対意見を押し流してしまった。

ビジュアル系の圧倒的な支持を得たNetscapeがWEBブラウザの標準となることは誰の目にも明らかだと思われた1995年、予想外の敵が現れた。WindowsでOS戦線で勝利を収めた Microsoft社が、その勝利をさらに強固なものにするためにブラウザに乗り出してきたのである。Microsoft社のInternetExplorerはWindowsにバンドルされることによって、Netscapeの牙城に迫っていった。これが世に言うブラウザ戦争である。

ブラウザ戦争の終結とWEB世界の混乱

ブラウザ戦争の経過と結末は周知の事実であり、もはや記するまでもないであろう。しかしながら、ここで特筆しておかなければなければならないのは、大衆の支持を得るためにInternetExplorerもNetscapeと同様の独自タグ拡張戦術を取ったことにより、HTMLの世界から理念が失われてしまったということである。

特定環境の特定のブラウザでしか見ることができないページが増え、ブラウザの度重なるバージョンアップに追従したユーザのハードディスクは悲鳴をあげることとなった。かつては制作者の常識であった、各ブラウザで動作確認を行うという美風は失われ、「このページはXXXXXXXのバージョンXX以上でご覧ください」などというWEBの存在そのものを揺るがすようなメッセージを平然と記載しているページも少なくない。ブラウザ戦争が生み出したのは、ブラウザおよびバージョンごとの不統一とWEB世界の混乱という不毛の現実であった。

WEBルネッサンス 理念への回帰

ブラウザ戦争たけなわであった1997年1月に発表されたHTML3.2は当時のタグ拡張路線を追認するものでしかなかった。さすがにW3Cもこの点をすぐに反省し、その年の12月にHTML4.0を発表して、「HTMLはコンテクストを記述するものである」というWEBの理念への復帰を宣言した。さらに1999年に規格化されたHTML4.01でもWEB理念の回帰は強まっている。

今夜の私の講義を終えるにあたり、「WEBの理念とは何か」という点を皆さんとともに改めて確認しておく必要があると考えます。WEBとはインターネット上で、誰もが簡単に情報を入手するための手段です。これは先達たちが築き上げてきた資源であり、財産でもあります。先達たちの努力が、一企業や一業界のためにゆがめられることのないよう、WEBの理念をシッカリと理解し、その理念にのっとって行動することが、私たち一人一人に、今、求められてるのではないでしょうか?
WEBの理念
誰もが簡単に情報を受信(利用)できること
誰もが簡単に情報を発信(提供)できること
それらの情報が相互に簡単に参照可能であること
どのような環境であっても情報の受発信が可能であること

WEB原理主義とは?

WEBの理念に立ち返る

WEBの歴史で見てきたように、WEBは誰もが間単に情報を受信したり、発信したりするために作りあげられたものであり、特定の環境に依存するものであってはなりません。このWEBの理念に立ち返り、誰もが読めるHTMLを記述することがWEB原理主義です。それは過激な運動ではなく、WEB本来の目的に根ざしたごく基本的な考えなのです。

WEBに求められるもの

それではWEBの理念に回帰し、誰もが読めるHTMLを書くためにはどうすればよいのでしょうか?WEB原理主義では以下の四か条を誰もが読めるHTMLを書くための教義としています。いすれもWEBの理念から生み出されたものです。

WEB原理主義 四か条の教義
第一教義 構造はHTMLで!
第二教義 表現はスタイルシートで!
第三教義 誰でもわかる、使いやすいページ設計を!
第四教義 どのような環境からも見えること!

教義その1 構造はHTMLで!

HTMLは文書の構造を記述するために生まれてきた言語です。文章を見出しや段落で識別するための規約がHTMLです。タグの拡張と称して、文書の見栄えを良くするためのタグをHTMLに追加したことがWEBの混乱の最大の原因でした。

そもそも文章を書くということは、文章の構造を書くということなのです。文章を書くことは文字を書くことだと誤解し、文章の構造も考えず、文字を書き連ねることで文章を書いたとする傾向がありますが、これは大きな誤りです。文章は文字の羅列ではなく、構造に支えられて成り立っているものなのです。

WEB原理主義では、文字通りWEBの原理に立ち返り、HTMLではコンテンツの構造をのみを記述することとします。

教義その2 表現はスタイルシートで!

ともするとWEB原理主義とはWEB上から一切のビジュアルデザインを排除する運動だと誤解されることがあります。WEB原理主義では、情報を伝達には視覚が重要であり、そのためにビジュアルデザインが必要であると認めています。

ただ、ビジュアルデザインは麻薬のようなものです。内容の空虚なページでも、ビジュアルデザインを多用すれば、あたかもすばらしいページであるかのような錯覚を与えます。いたずらにビジュアルに走ることは、戒めなければなりません。WEB原理主義では、情報の中身と関連のない画像を多用したり、不必要に大きな画像を入れることで表示が遅くなったりすることは、重大な戒律違反だとされています。必要なところに、必要なビジュアルデザインを使用すること がWEB原理主義の教えです。

かつてブラウザ戦争で大衆の支持を得るために二大ブラウザがビジュアル系のタグを大量生産しました。しかし、それらのタグは何の規格もない、単なる一企業の勝手な規格でした。いや、バージョンごとの対応状況をみれば、一企業の規格ですらない、その場の思いつきであった というべきでしょう。そんなタグをいつまでも引きずってはいられません。HTMLの規格に従い、HTMLの規格にあるタグのみを使うことが、誰にでも読めるページを作ることに他なりません。

では、HTMLでビジュアルデザインが記述できないとするとどうやってビジュアルデザインをWEBに反映するのでしょうか?
WEB原理主義ではスタイルシートを利用します。スタイルシートは原理主義だけのものではなく、XMLでもスタイルシートの使用が前提となっています。スタイルシートは、HTMLと同じWEBの正統なのです。
スタイルシートに見栄えの情報を記述しておけば、HTMLがスッキリします。ビジュアルデザインの管理がスタイルシートに一元化され、デザインの変更スタイルシート上だけで済みます。
WEB原理主義宣言では、スタイルシートの記述方法と標準的なスタイルシートについて、説明を行います。

教義その3 誰でもわかる、使いやすいページ設計!

わざわざわかりにくいページを作る人はいないと思いますが、世の中にはわかりにくいページが数多く存在しています。あなたのページをせっかく訪ねてくれた人を迷子にしたり、余計な手間をかけさせたりしないように考えておく必要があります。

「戻る」とはどこに戻るのでしょうか?
「トップ」とはページのトップですか? トップのページですか?
「イントロページ」と「トップページ」の違いは?
よく言われることですが「ホームページ」とは何を指しますか?
これら間違いやすい、あるいは人により解釈がまちまちな点をクリアにしなければ、迷子はなくならないでしょう。

検索エンジンで見つけたページではしばしば困ったことが起きます。
内容が興味深いので次のページを読もうとしたが、次のページに進めない!
誰が書いたページだかわからない! あるいはどんな人が書いたのかわからない!
いつ書かれたページかわからない! あるいはキチンと更新されているかどうかわからない!

WEB原理主義では、誰もがわかる、使いやすいページを作成することを、「ユーザビリティの確保」と呼び、WEB制作の重要事項だと考えています。

教義その4 どのような環境からも見えること!

少なくとも不特定の人に公開しているサイトであれば、特定のブラウザからしか見えないようなページは問題です。InternetExplorerからもNetscapeからも、見えなくてはなりません。しかし、InternetExploerとNetscapeだけがブラウザではありません。テキストしか表示しないブラウザもあります。音声読み上げブラウザもあります。そのようなブラウザからもあなたのページは見えなくてはいけないのです。

もちろん、画像を表示しないブラウザに画像を表示することはできません。音声読み上げブラウザなら、なおさらです。画像は読めません。
画像を表示しないブラウザは通信環境の不自由な人が多く使っています。音声読み上げブラウザは目の不自由な人が使うことが多いでしょう。そのような人たちを排除しないために、あなたはどうすればよいのでしょうか?

WEB原理主義では、どのような環境からも見えることを、「アクセシビリティの確保」と呼び、使いやすさ=「ユーザビリティの確保」とともに、WEB制作の重要事項だと考えています。

付録 WEB制作にあたって考えておかなければならないこと

WEB原理主義を実践するには、この他にも考えておかなければならないことがあります。
原理主義の教義からは結論がでないことが多いのですが、いずれもWEB制作上で重要な点です。これらの課題については、この後の宗教会議で決定されることでしょう?

  • イントロページは必要か?
  • フレームを使用してもよいか?
  • テーブルを使ったレイアウトは是か?非か?
  • 標準的なユーザ環境は?
更新履歴
2001.7.30 今こそ原理主義に立ち返るべき時であるとの声に従い、本宣言を作成を開始する
2001. 8. 6 天のご加護により、無事作成が完了した
2001.12. 4 AnotherHTML-lintで満点がもらえるよう修正
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