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ストーリー(TECH GIAN)Vol.01
TECH GIAN 2007年2月号掲載
Vol.02
TECH GIAN 2007年3月号掲載
Vol.03
TECH GIAN 2007年4月号掲載
Vol.04
TECH GIAN 2007年5月号掲載
Vol.05
TECH GIAN 2007年6月号掲載
Intermission#01
TECH GIAN 2007年7月号掲載
Intermission#02
TECH GIAN 2007年8月号掲載
Vol.06
TECH GIAN 2007年10月号掲載
Vol.07
TECH GIAN 2007年11月号掲載
Vol.08
TECH GIAN 2007年12月号掲載
Intermission#03
TECH GIAN 2008年1月号掲載
Vol.09
TECH GIAN 2008年3月号掲載
Vol.10
TECH GIAN 2008年4月号掲載
Vol.11
TECH GIAN 2008年5月号掲載
Vol.12
TECH GIAN 2008年6月号掲載
Vol.13
TECH GIAN 2008年7月号掲載
Vol.14
TECH GIAN 2008年8月号掲載
Vol.15
TECH GIAN 2008年10月号掲載
Vol.16
TECH GIAN 2008年11月号掲載
Vol.17
TECH GIAN 2008年12月号掲載
Vol.18
TECH GIAN 2009年1月号掲載
Vol.19
TECH GIAN 2009年2月号掲載
Vol.20
TECH GIAN 2009年4月号掲載
Vol.21
TECH GIAN 2009年5月号掲載
Vol.22
TECH GIAN 2009年6月号掲載
Vol.23
TECH GIAN 2009年7月号掲載
Vol.24
TECH GIAN 2009年9月号掲載
Vol.25
TECH GIAN 2009年10月号掲載
Vol.26
TECH GIAN 2009年11月号掲載
Vol.27
TECH GIAN 2009年12月号掲載
Vol.28
TECH GIAN 2010年1月号掲載
Vol.29
TECH GIAN 2010年2月号掲載
Tactical Surface Fighter in Action(ホビージャパン)#09「Connection of blood」
ホビージャパン 2008年8月号掲載
#10「The Killing Fields」
ホビージャパン 2008年9月号掲載
#11「Crimson jungle」
ホビージャパン 2008年10月号掲載
#12「The tyrant's accession to the throne」
ホビージャパン 2008年11月号掲載
#13「Battle of Rhodes」
ホビージャパン 2008年12月号掲載
#15「Red Star Rising」
ホビージャパン 2009年2月号掲載
#19「The World Worth Fighting For」
ホビージャパン 2009年4月号掲載
#35「Incarnadine」
ホビージャパン 2010年7月号掲載
MUV-LUV ALTERNATIVE TSF CROSS OPERATION誰が故郷を想わざる
アルゴス小隊の一員・タリサの過去を描いた書き下ろし外伝ストーリー
『トータル・イクリプス』&『TSFIA』総集編 Vol.1 Tvアニメ「トータル・イクリプス」帝都燃ゆ
篁唯依の衛士候補生時代とBETAの日本上陸を描く、アニメオリジナルストーリー。全巻購入特典で吉宗氏書き下ろしの小説版が登場している。
この小説の情報量はアニメの比ではなく、ゲームが丸々1本出来上がるレベルの情報量となっている。(この部分の筆者は「よく二話に短縮できたな」と感心したほどの凄まじい情報量になっている) 後にPC版の追加要素として収録されている。 |
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登場人物
ユウヤ・ブリッジス
本人はXFJ計画に寄越されたのは左遷だと思っていたが、実際には本当にただの研修扱いでしかなく、米国に戻った時は中尉に昇進した上で、F-35よりももっと先進的な「米軍の次世代戦術機開発」担当になる予定だったらしい。
ユウヤの父は、ユウヤの母曰く武士らしい男で、日本人形をプレゼントしたらしくその風習を考えると期衛軍人である可能性が浮かんでいた。 1976~1979年の日本帝国の曙計計画により216人の軍民が戦術機開発・運用の為の研修の為に渡米しており、この時の渡米した軍民の唯依父がユウヤの父親。 ユウヤの母、ミラと親交のあったハイネマンは1980年には赤ん坊で有ったユウヤと面識が有る(その為ユウヤは22歳と思われる) 実は日本人を毛嫌いしていた祖父だったが、政争に巻き込まれないように手を回していた。(アメリカからすればハーフとはいえ「高貴な血」の獲得者であるのは間違いないため、手を回していなければ確実に政争に巻き込まれている。ちなみにブリッジス家はかなりのレベルの名家でもある) 本当の名前は「祐弥・ブリッジス」多くの人を助けられる人間になってほしいとの願いから名づけられた。 ミラ・ブリッジスは、ハイネマンと共にF-14を作り出した設計技師。ハイネマン曰く「唯一ボクに追いつける人材」 F-14を基に造られたのがSu-27以降のスフォーニ製戦術機であることを考えると、ユウヤとクリスカやラトロワらとの関係も因縁を感じる。 主な搭乗機はストライクイーグル→ラプター→吹雪→不知火弐型フェイズ1→不知火弐型フェイズ2→不知火弐型フェイズ3 篁 唯依
主な搭乗機は瑞鶴→武御雷→不知火弐型フェイズ3・二番機
篁家は代々武器の開発に長けた家系であり代々五摂家の嵩宰家に仕え帝都城への入場も認められていたことが判明。戦後まもなく家格替えが行われており、それにより譜代武家に格上げされたという歴史があり、もしなければ本来は外様武家(色にすれば白)。その経緯に加え、技術者を多く輩出した家柄でもある。唯依の父による74式長刀や82式瑞鶴の開発・正式採用に伴い資産が豊富で、他の武家からの風評被害も多い。。 名家であり、唯依の母方の血縁である鳳家も白であることを考えると嵩宰の系統の武家が総体的に低く格付けされている可能性がある。唯依自身は母親筋で五摂家の崇宰の直系であり、京都駅では次期当主であった崇宰恭子によって救出されている。 後に明星作戦時は多摩川防衛線に配されており、同作戦でG弾により父親を亡くしている。前線への配置転換の要望を出しているが次期頭首としての立場から何度も却下されていたりする。 ハイネマンの口からユウヤと異母兄妹であることが判明する。 ユウヤが所持している刀は「緋焔白霊(ひえんびゃくれい)」という、篁家当主の証の刀。この刀には斯衛軍における唯依の父の識別信号が封印されている。 クリスカ・ビャーチェノワ Крыска Бяченоваイーニァ・シェスチナ Иния Шестина
||【CV:能登麻美子】
ソビエト連邦陸軍の少尉。クリスカのパートナーであり、西側では『紅の姉妹』と呼ばれる凄腕の衛士。クリスカ以外には心を許さないが なぜかユウヤにだけは心を開いている。 イーニァは生きた化石の異名を持つアマゾンカワイルカのロシア語読み。 クリスカとマーティカ同様、ソ連軍に生み出された人工生命体だが、2人よりも希少価値の高い存在らしい。 また延命の為に特殊な蛋白は必要としないものの、彼女の「管理者」に相当する者が一定期間傍にいなければ精神が暴走ように設定されている。 その対象者はクリスカ→サンダーク→ユウヤ。シェスチナは第6世代の意。 誕生日:7月27日。 余談だが、第七世代はスェーミになる。 主な搭乗機はチェルミナートル→ビェールクト→不知火弐型phose3| タリサ・マナンダル
コールサインはアルゴス2。プロミネンス計画に参加する前は、インド洋アンダマン島でF-5Gの試験運用を行っていた。
TE劇中のDIA諜報員、ウェラー捜査官によると、死んだ姉がいる模様。桜花作戦時にはF-18に搭乗し陽動作戦に参加。 誕生日:4月24日 ヴィンセント・ローウェル
ヴァレリオ・ジアコーザ
レインダンサーズ主人公のモニカの弟で2001年時23歳。父親は徴兵され、ポー平原で戦死。 祖父はトルナードの設計技師で、ローマと運命を共にした。。
TE劇中のDIA諜報員、ウェラー捜査官によると、ナタリー他、多数のユーラシア女性と肉体関係があった。桜花作戦時は自国軍に戻り、EF-2000に搭乗し陽動作戦に参加。 ステラ・ブレーメルイブラヒム・ドーゥルフィカーツィア・ラトロワ
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【CV:羽多野渉】 米陸軍少尉。第65戦闘教導団『インフィニティーズ』所属。インフィニティ2。日系米国人。ユウヤと違い日本贔屓。故にユウヤとは犬猿の仲。ユウヤの元同僚にして元ライバル。シャロンの今カレ。ユウヤの実力は認めている(ツンデレ)黒髪。父親は米国海軍太平洋艦隊所属のクゼ提督。祖父は名誉戦傷戦闘団出身者。実はXFJ計画に志願していた事が判明している。 |
【CV:田中理恵】 米陸軍少尉。第65戦闘教導団『インフィニティーズ』所属。インフィニティ4。ユウヤの元カノで、現在はレオンと付き合っている。ヴィンセントとも旧知の仲。プラチナ。渾名は山猫誕生日:6月1日 |
【CV:菅原正志】 帝国陸軍中佐であり、技術廠・第壱開発局副部長を務めている。かつては斯衛軍所属の開発衛士としてF-4J・改 瑞鶴の開発に携わり、模擬戦に於いて当時最新鋭のF-15C イーグルを撃破するなど、高度な戦術機操縦技能と戦術勘を持つ。 大陸で戦うことを希望して斯衛軍から帝国軍に移籍した経緯がある。大陸での戦闘で負った顔の傷は自身への戒めとして消していない。巌谷家は元は譜代武家であったが戦後、将軍と日本帝国皇帝への奉公として廃家になった家系。独立系の武家であり、五摂家の何れとも関係を持たない武家であった。 唯依の亡き父と親交が深かった。元ネタは第二次世界大戦中にドイツからジェットエンジン資料を持ち帰った巌谷栄一技術中佐と第二世代戦闘機F-104で第4世代戦闘機であるF-15を打ち破った日本人パイロット、通称ロック岩崎の混合 |
【CV:斧アツシ】 イーダル試験小隊を指揮するソ連陸軍中尉。 西側との合同訓練や格国開発部隊のソ連遠征を画策し、その後のBETA奇襲の裏側で暗躍するなど謎の多い人物。 ソ連の上級士官育成計画に参加しており、その一環で特殊部隊の訓練を受けその非常に過酷な訓練を眉一つ動かさず完遂した。1998年時点ではMiG-29ラーストチカに搭乗し、難民解放戦線によって武装蜂起した暴徒鎮圧の任務で戦果を挙げている。 衛士としての技量はかなりの高水準で、戦術的判断力は非常に高い。また、彼の言によると紅の姉妹の専用機はSu-47Eであるらしい。 ユウヤと二人の接触を黙認してきたのは、人間の醜い深慮を見せる予定だったらしい。ちなみに、サンダーク自身はユウヤを相当高く評価しており、クリスカの延命をエサにユウヤをソ連軍に引き入れようとした程である。彼曰く、イーニァは妹の成れの果てらしい。主な搭乗機はチェルミナートル |
【CV:天田益男】 国連軍が主導する『プロミネンス計画』の最高責任者である西独陸軍大佐。かつては自身もヨーロッパ戦線で戦い、西独軍の戦術機部隊創立に尽力した。形式や感情よりも合理性を重んじる性格。 ユーコンテロ事件を知りつつ、米国の鈴であるブレストン排除のために敢えて止めなかった一人。 実はオルタネイティヴ計画そのものに見切りをつけており、「プロミネンス計画こそが、唯一の人類救済計画である」という理念の元行動している。また、クロニクルズ「再誕」で登場した「フェニーチェ」がユーコンテロで何らかの暗躍をしていたようで、大佐側に付いていた模様(ゲーム版TEにて確認済み) |
【CV:藤井ゆきよ】 ゲーム版TEにて正式に決定したクラウス大佐の秘書官。秘書官としては少々過激な言動もあるものの、非常に優秀。大佐の理念に賛同しており、大佐同様ユーコンテロを知りながらも止めなかった人の一人(ゲーム版TEにて確認) |
【CV:佐々木未来】 ラトロワの副官を務める精強で有能な衛士。十代半ばの少女でありながら大尉の階級を持つが、それ故時として精神的に幼い面を垣間見せる。愛称は「ターシャ」。その栗色の髪はラトロワの息子と同じ色であるという。搭乗する機体はSu-37M2 チェルミナートル。コールサインはジャール2→プラーミァ2 |
米陸軍少尉。第65戦闘教導団『インフィニティーズ』所属。インフィニティ3。「そんな筋肉で大丈夫か?」 |
帝国情報省外務二課課長。飄々としてつかみ所のない性格だが、かなりの切れ者。至る所にコネクションを持ちあらゆる事件の陰で暗躍しているが、その行動は強い信念と信義に従っているため、日本帝国政威大将軍・煌武院 悠陽の信望も厚い。帝国の怪人という異名を持つ。DIAも一目置くほどの影響力がある |
帝国軍内部では“横浜の牝狐”と忌み嫌われる国連横浜基地の副司令。天才的な物理学者で、『オルタネイティヴ4』の最高責任者。『試製99型電磁投射砲』のブラックボックスであるコアモジュールを密かに提供した。 |
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戦術機TSF-TYPE00F 武御雷(黄)#ref error :画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
→詳細 斯衛軍の衛士で武家の出身である篁唯依中尉は、黄色の武御雷を搭乗機としている。 http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics.html TSF-TYPE94-1C 不知火 壱型丙#ref error :画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
→詳細 http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics02.html http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics03.html TSF-TYPE94 不知火Su-37UB TERMINATOR#ref error :画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
→詳細 "紅の姉妹"ことイーニァとクリスカが搭乗する機体である。 http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics05.html F-15E STRIKE EAGLE#ref error :画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
→詳細 http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics06.html F-15ACTV ACTIVE EAGLE#ref error :画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
→詳細 http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics07.html TSF-TYPE97 吹雪 97式戦術歩行高等練習機XFJ-01a/b 不知火 弐型
→詳細
フェイズ1フェイズ2
デモンストレーターカラー
http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics12.html XFJ-01a 不知火・弐型 1号機 http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics.html XFJ-01b 不知火・弐型 2号機 http://www.total-eclipse.jp/te/mechanics16.html フェイズ3Su-37M2 TERMINATORSu-27SM ЖуравликJ-10
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用語ユーコン基地アラスカの防衛力強化を急いでいた米国国防省は、アラスカに於ける新基地建設予定地のひとつに、広大な土地面積を持つアラスカ州ユーコン平原を検討していた。ところが、その計画中にアラスカ北西部をソビエト連邦に租借する条約が締結されたため、ユーコン平原は突如「国境地区」となり、基地建設予定地は「国境線」で分断されることになる。そのため基地建設計画の再検討を迫られたアメリカ国防省だが、ユーコン平原に「米軍基地」ではなく「国連軍基地」を建設するという新たな案が浮上した。BETAがユーラシア大陸北部を席巻する中、国連軍事参謀委員会は北米大陸の防衛力強化と同時に、対BETA兵器開発に於いて各国の相互協力・情報公開のための機関を設立することを提言する。アメリカ・ソビエトの新たな国境となったユーコン平原は、その拠点となる中立地帯として都合がよかったのである。この提案は米政府にとっては、国連基地とすることによって国境線をまたがる基地を建設できるので好都合だった。また、自国政府で新たに基地を作る十分な余力がないソ連政府にとっても、ユーコン平原に国連軍基地を作ることについて反対する理由はなかった。かくしてユーコン平原に国連軍基地が建設されることになった。ユーコン平原の中心にあるフォート・ユーコンには、それまで小規模な飛行場とレーダー施設があるだけだったが、ハンガー、演習支援施設、研究棟、住居地など次々と施設が拡張されていった。周囲の広大な土地は、ごく一部の先住民保護地域や自然保護地域を除き、そのまま広大な演習場となった。またユーコン川とポーキュパイン川の合流地点には河川港が建設された。喫水が深い船は川に入れず、冬には川は凍結してしまうが、この河川港は物資輸送に大きな役割を果たした。アラスカ第2の都市であるフェアバンスクから、フォート・ユーコンの南東約100kmにあるサークル村まで通じていたハイウェイは、フォート・ユーコンまで延長された。フォート・ユーコン周辺には複数の大型飛行場が用意され、さらに宇宙往還機用の着陸滑走路とカタパルトも建設された。ユーコン平原は盆地のため、北部のフィリップスミス山地と南部のホワイト山地に、それぞれ衛星通信などを補佐するための基地も建設された。元来のフォート・ユーコンは、ネイティヴ・アメリカンを中心にした人々が暮らす、人口1000人にも満たない町だったが、世界各地から軍人とその家族が集まってきて、一気に人口10万人以上の巨大軍事都市として生まれ変わることになったのである。 先進戦術機技術開発計画
(Advanced Tactical Surface Fighter/Technology And Research Project)
国連軍作戦試験部隊
(United Nations Force/Operational Test And Evaluation Command)
フェニックス構想
米国の対BETA戦略はG弾の使用が前提となっており、米国最大の兵器メーカー・ボーニング社でも予算配分はG元素応用部門へと偏っている。そのあおりで同社の戦術機開発部門は予算を削減され、資金不足に悩まされていた。故に苦肉の策として、低予算で高性能な戦術機を生み出す概念が編み出されることとなり、それをまとめたものが「フェニックス構想」と呼称された。その具体的な内容は、アビオニクスの換装とモジュールの追加のみによって、既存の戦術機を安価にグレードアップさせようというものであった。ボーニング社がそのプランを実行するために目をつけたのが、最強の第2世代戦術機と言われ、世界で最も多く配備されているF-15イーグルだった。同機体を強化改修し、準第3世代機まで性能を引き上げた機動力強化型の実証実験機が、F-15・ACTVアクティヴ・イーグルである。そうして生み出された2機のF-15・ACTVは、アルゴス試験小隊に於いて実証実験が行われ、一定の成果が認められることとなる。
XFJ計画
帝国軍では、主力戦術機のひとつである撃震の耐用期限が迫っており、その代替機を早急に必要としていた。しかし、本来その役割を担うべき第3世代戦術機・不知火と、その同系統機である吹雪は、非常に突き詰めた設計故、発展性に問題を抱えていた。かといって基本設計改修に費やす時間はなく、また外国製戦術機を導入することに対する心理的な抵抗も根強くあり、それらの折衷案として帝国陸軍・巌谷榮二中佐から「XFJ計画」が提案された。本計画の目的は米国の協力によって不知火を強化し、次期主力戦術機の開発までの中継ぎとなる機体とすることであった。この計画に則って開発された不知火・弐型は、不知火の改造型である壱型丙を開発ベースとして、機体各部に特殊なルートから流用された米国製パーツを組み込んでいる。またXFJ計画に技術協力を行っている米国のボーニング社は、フェニックス構想によってF-15・ACTV アクティヴ・イーグルを開発しており、仮にそのノウハウを吸収することができれば、帝国軍は同様の手法によって不知火の強化が可能となる。XFJ計画の提案者・巌谷の狙いは、海外の技術を採り入れることにより、純国産にこだわって袋小路に陥っている帝国軍の体質を変えることにもあった。
П3計画
謎の計画。
アルゴス試験小隊
戦術機開発を目的とした国連軍の試験小隊。世界中からエリート衛士が集められている作戦試験部隊の本拠地・アラスカ州ユーコン陸軍基地を拠点とし、ボーニング社が進める『フェニックス構想』の実証実験機F-15・ACTV アクティヴ・イーグルの開発を行っている。現在は不知火・弐型の開発を主眼とした『XFJ計画』が進行中である。不知火・弐型2号機のロールアウトに伴い、不知火・弐型×2、F-15・ACTV×2の編成に変更された。TEVol.19までの戦績:3戦全勝。
イーダル試験小隊
ソ連陸軍の高等機密機関・中央戦略開発軍団331特殊実験開発中隊所属の実験小隊。『紅の姉妹』と呼ばれる驚異的な戦術機操縦技能を持つ衛士を擁する。機体の開発だけではなく、何らかの秘密実験が行われている。Su-37UB単機という特殊な編成をしている。合同運用試験では、単機で光線属種含めて1500以上のBETAを撃破した。総合評価プログラム"ブルーフラッグ"では通常の4機1個小隊で編成しているが、実際に戦闘に参加しているのは"イーダル1"のみである。TEVol.20までの戦績:3戦全勝。TEVol.22で、イーダル3がテロリストに撃破される。その後、イーダル2、イーダル4も撃破された。
ジャール大隊
インフィニティーズ
同時に先行防衛計画として対ステルス兵器戦闘マニュアルの作成に着手した。その一環として創設されたのが、ステルス戦術機対策専門の特殊戦教導部隊"インフィニティーズ"である。先行量産型F-22Aを運用する世界唯一の実働部隊であり、その所属機はすべて限りなく黒に近い濃紺──電波吸収塗料で塗装されている。TEVol.19までの戦績:2戦全勝。テロ当日は、早朝から待機試験を行っていた。ユーコン基地中枢から最も遠いA-12演習場で、しかも実弾装備で。
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1973年、新疆ウイグル自治区・喀什に墜落した着陸ユニットから出現したBETA群は、中央アジアを席巻。ソビエト連邦も徐々にBETAに制圧されていき、1976年にはついに首都モスクワが陥落。更に西進を続けるBETAによって、ミンスクやレニングラードといった都市も次々と飲み込まれていった。 モスクワ陥落以前にハバロフスクに待避していたソビエト政府は、その後のBETAの東進に備え、ペトロパブロフスク・カムチャツキーへと更に後退。しかし戦局は日に日に悪化し、ソ連軍首脳の危惧通り、ソビエト東部も徐々にBETAに侵食されていった。 ソ連軍は戦線を維持するため必死の努力を続け、北極海のヴランゲリ島などを始めとした自国沿岸の島々でも分散して抵抗を続けていた。しかし、多大な戦力を失った上に産業基盤を破壊されて兵站の維持も困難となり、ソ連軍は全面崩壊の危機にさらされる。 |