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MISSION:5-2 - (2011/05/27 (金) 21:25:57) のソース
◇庵野塾拠点 デルタ要塞 防壁外周 近距離型の軽量二脚、1機。 武器腕中距離型の中量二脚、1機。 砲撃支援型の重量二脚、1機。 撹乱戦術型の逆脚、1機。 高機動型のフロート脚、1機。 白一色のカラーリングで統一された5機のACは ガイルの<デスペラード>が撃破された直後に ドゥガ渓谷とは真逆の方角からデルタ要塞を強襲した。 正体不明の白い5機は信頼性の低い安価なパーツやバランスの悪そうなパーツを 随所に用いており、どのACも基本性能はさほど高くない。 5機に乗っているレイヴンたちの操縦技術も凡庸。 しかし、迎撃に出た庵野 雲とエリーア・大葉の2人は苦戦を強いられていた。 デルタ要塞の防衛機構は既に25%が無効化されており じわりじわりと防衛ラインを下げざるを得ない状況にある。 『雲さま、こいつら弱いのに強いですっ!』 エリーアの乗るAC<ソードダンサー>からの通信は 言葉足らずではあるが、的を射ていた。 白いACはいずれも単機での戦闘力は高くない。 では、エリーアは敵の何が「強い」と言っているのか? 特筆すべきは各機の連携力。部隊として総合戦闘力が高いのだ。 5機は一進一退攻防の全てを補い合いながら行っており、まるで隙が無い。 標的を絞って各個撃破を狙おうとすると、即座に残りの全機が標的のカバーに回り 逆に雲たちに高い代償を支払わせようとする。 (まるで1人のレイヴンが全てのACを操っているかのようだ) 長年、戦場で戦い抜いてきた雲でさえ、ここまで連携して 力を発揮するレイヴンたちに出会うのは初めての事であった。 そもそもACが5機同時に戦場に現れること自体が稀である。 囮となって撃破されたタンク型を合わせれば6機。 ガイルの<デスペラード>を撃破したのも別のACであるならば、計7機となる。 これは明らかに常識外れの異常事態だ。 「面白い」 雲はコックピットの中で笑っていた。 <エスポワール>を操りながら笑っていた。 脳裏に蘇った数十年前の記憶。 管理者との大規模な戦いの記憶。 実働部隊との戦いの記憶。巨大機動兵器との戦いの記憶。 「あの時とは――違う」