BR Class 47

BR Class 47(イギリス国鉄 クラス47)はブラッシュトラクション社によって開発された電気式ディーゼル機関車である。1962年から1968年にかけて512両もの車両がクルー工場とラフラバのBrush's Falcon Worksで作られた。これはイギリスの本線用のディーゼル機関車としては最も数が多い。
基本情報
運用者 ウエストコーストレイルウェイ
ダイレクトレールサービス
リヴィエラトレインズ
コーラスレール
フレイトライナーグループ
製造所 ブラッシュトラクション
イギリス国鉄クルー工場
形式 Class 47
車両番号 D1500~D1999
D1100~D1111
後年:47001~47981
製造年 1962年~1968年
製造数 512両
愛称 Duffs(ダフス)
Brush(ブラッシュ)
Spoons(スプーンス)
性能諸元
軸配置 Co-Co
軌間 1,435mm
全長 63 ft 7in(19.38m)
全幅 8ft 10in(2.69m)
全高 12ft 9 1/2in(3.90m)
機関車重量 127t
114t
車輪径 3 ft 9 in (1.143m)
軸重クラス RA 6 又は RA 7
燃料搭載量 850ガロン(3,900L)
動力伝達方式 電気式
機関 サルザー 12LDA28-C
機関出力 登場時:2,750hp(2,050kW)
後年:2,580hp(1,920kW)
ブレーキ方式 空気ブレーキ
真空ブレーキ
デュアル
保安装置 AWS
最高速度 75mph(121km/h)又は
95mph(153km/h)
MU ワーキング記号 緑丸印(一部)
暖房装置 蒸気暖房
ETH

登場までの経緯

1960年代初頭、イギリス運輸委員会(BTC)は1968年までにイギリス国鉄の無煙化を達成するために、軸重が19t以下で2500hp(1900kw)以上の出力を持つ「タイプ4機関車」(2000馬力級の機関車)を大量に製造することを予定していた。しかしBTCは、当時ウエスタンリージョンで活躍していた液体式ディーゼル機関車では今後は活躍できないであろうと考えており、電気式ディーゼル機関車の製作を検討していた。そのため、電気式の試作車として、BRC&Wではブリティッシュトムソンヒューストンの電装品・サルザー製エンジンを搭載した D0260 "ライオン"が、ブラッシュトラクション社ではブラッシュ社製の電装品・マイバッハ製エンジンを搭載した D0280 "ファルコン"がそれぞれ製造され、それら2両で試験を行い始めた。しかし無煙化には大量の機関車が至急必要とされていた為、それら試作車の総合的な評価が出る前に両者の中で良好と思われたサルザー製12LDA28-Cエンジにブラッシュ社の電装品を組み合わせ、早々とクラス47の先行量産が開始された。このときに先行量産されたD1500~D1519までの20台は他の機関車と機器類が異なっており、早期に運用を離脱している。その後、これら先行量産車とD0260の良好な試験結果に基づき、270両もの機関車が追加製造された。その後も数回にわたる改良を受け最終的に512両も作られ、イギリスの本線用の機関車としては最大の勢力となった。
また、D1702からD1706までの5両はサルザー製の12LVA24エンジンを搭載しクラス48として登場したが、問題が発生したことからエンジンを交換、通常のクラス47に改造されている。

登場後の推移

ラフラバにあるブラッシュの工場で310両が、イギリス国鉄クルー工場で残りの202両が製造された。最初の500両はD1500~D1900の、残りの12両にはD1100~D1111の番号が順次割り振られた。登場後はイギリスのすべてのリージョンで旅客・貨物ともに広く活躍した。その中でも特に従来は蒸気機関車けん引であった急行旅客列車のけん引での活躍が多かった。
貨物用として製作された81両を除き蒸気暖房用のボイラーが全車に備えられていた。その後、先行量産車20両とD1960・D1961には電気暖房装置(ETH)が装備され、このETHはその後のイギリス国鉄で標準となりつつあったことから、後年多くの機関車に追加装備された。
1960年代半ばに2750hp(2050kW)だったエンジン出力を2580hp(1920kW)へとデチューンされている。これは性能の顕著な低下を抑えつつもエンジンへの負荷を軽減し、信頼性の向上を図るためである。

サブクラス

1970年代初頭、TOPSシステムによりコンピュータで管理させるため、"47 XXX"といった番号への改番が行われた。TOPSシステムには機器装備の違いを容易に認識できるようにする為のサブクラスを作成することができ、クラス47は暖房能力によって3つのサブクラスに分類された。
  • クラス47/0:SG(蒸気発生装置)装備車両
  • クラス47/3:暖房装置のない車両
  • クラス47/4:ETHを装備した車両・ETH・蒸気暖房装備車両
しかしこのようにサブクラスを作成したことによって、後年、暖房装備を追加したことによる多くの改番が発生し車番が複雑となってしまった原因となってしまっている。

クラス47/0

SGを備えたこのサブクラスはクラス47の基本的な形態である。改番時には47 001~47 298の298両が在籍していた。1970年代~1980年代にかけて蒸気暖房を用いる列車が徐々に廃止されていくのに合わせ、SGは撤去されている。/0のうち一部はそれに合わせ、ETHを装備し47/4へと改番されたが、その他の車両は暖房装置を持たなくなったために後年は主に貨物用として活躍した。1990年代に入ると、一部の47/0・47/3に重連総括装置の設置が行われ、47/2に指定を受けた。その際、真空ブレーキの撤去または除外が行われ空気ブレーキのみとなっている。しかしこれらは紙面上でおこなわれたため、472XXへの改番は行われなかった。

クラス47/3

改番時には47 301~47 381までが附番された。このサブクラスはもともと貨物用として製作された暖房設備のない車両で、主に貨物専用として活躍していたが、夏季などの暖房が不要な期間の休暇期間などには臨時旅客列車の牽引を行うこともあった。MGR石炭列車の荷役で使われる低速制御装置も搭載されている。(47/0の一部にも搭載)
このサブクラスは、1992年に47 343の衝突事故による損傷のため措置として47 300が47 468から暖房装置を撤去の上編入されたほか、47 364が1993年にRTC(レールウェイテクニカルセンター)テスト車両として47 981に改番されたほか、編入や他クラスへの改造などは行われなかった。

クラス47/4


ETHを装備した車両のサブクラスで、旅客用や郵便・荷物列車に使われている。TOPS改番時には133両のみであったが、その後追加で改造されされ47 401~47 547、47 549~47 555の154両と増え、その後さらに47/0が47/4へと改造、47 556~47 665へと編入された。

クラス47/6 → クラス47/9

1974年にピーターバラ近くでの脱線により損傷を受けていた47 046がクラス56の試験機として選ばれ、クラス56に搭載する16気筒・3,250hp(2,420kW)のラストン社製16RK3CTエンジンを搭載し新しく47 601へと改番された。(この当時は47/4は47 555までであった。)後の1979年にはクラス58の12気筒・3,300hp(2,500kW)エンジンに交換され、47 901へ改番された。1990年に廃車。

クラス47/6b

1991年にアングロスコティッシュスリーパー(Anglo-Scottish sleeper)専用に制輪子の交換、ETSの高出力化を行ったもので47 671~47 677の7両が改造された。47 671~47 673と47 675はさらにその後燃料タンクの長距離化も行われている。
運行終了に伴い47 676と47 677を除き/4へ復元または/7への改造が行われた。

クラス47/7

1970年代、グラスゴー~エジンバラ間の区間運転にはクラス27を編成両端に連結した、トップアンドテール、いわゆるプッシュプル運転が行われていた。これの速度向上および信頼性の向上を図るため、この区間をClass 47での推進運転および牽引による運転で行うこととした。そのために、47/4にTDM(デジタル伝送)推進運転装置の追加と長距離燃料タンクへの改造、100mph(160km/h)運転対応整備を14両に行ったものである。この改造は1979年から80年にかけて行われた。1985年に入り運転はグラスゴー~アバディーン間にも拡大され、さらに4両が追加で改造され、47 701~47 716が揃った。
その後の1988年、47 713の火災により廃車となったため、さらに47 717が追加改造された。

クラス47/7b

このサブクラスは、1990年代に入り、47/4の一部に長距離燃料タンクへの改造と、PCV(推進運転列車)で使用するための装置の設置をしたものである。これらはPCVからRCHジャンパケーブル介し機関士に信号を送ることで機関車の制御をし、客車側でブレーキの制御するため、TDM推進運転装置は備えられていないがTDMを備えたものと同じく47/7とされた。これらを区分するために47 721以降の番号が附番され47/7bとなった。旅客運用の減少に伴い、同じような長距離燃料タンクを備えた47/8もこのサブクラスに改造された。

クラス47/7c

47/7cは47 798"プリンスウィリアム"と47 799"プリンスヘンリー"の2両のお召列車専用機が該当する。大容量の燃料タンクと特殊な通信機器を備えていた。

クラス47/8

47/4の47 650~47 665には大容量の燃料タンクが備えられ、47 646~47 649の4両も47/4も同様に改造された。1989年にこれらの機関車を容易に識別できるように47 801~47 820へと改番を行ったことにより、サブクラス/8が登場した。同時にさらに追加で他の機関車も改造され、最終的に47 854まで数を増やしている。これらはクラス220・221のボイジャー導入までヴァージントレインズやクロスカントリーで多く活躍していたため、ほとんどは比較的最近オーバーホールを受けている。そのため、多くの車両がほかの車両よりも長期間にわたり活躍した。書類上では47/4に含まれる。

クラス97

デパーティメンタル部門が保有していた試験用の機関車に割り当てられた形式で47以外の様々な試験用車両もこのクラス97に分類されていた。1988年に、同部門で試験列車の牽引などに使用されていたクラス47がクラス97に編入された。97472・97480・97545・97561の4両でいずれもクラスを97にするだけでそのまま車番で編入された。1989年に97472は474 72として一般運用に再度復帰、そのほかは47/9の47 971~47 973に再度改番された。

クラス47/9b

先述のクラス97がクラス47に再度編入されたもので、クラス97であった47 971~47 973に加え、/4から47 974~47 976の3両がさらに追加で編入された。47 974は1992年に47 975は1995年に元の/4の元の車番47 531・47 540へと復帰し47 531はさらに後年/7bへと改造されている。書類上では47/4に含まれる。

塗装

クラス47では塗装の移行する過渡期的なものや塗り分けの微妙な差異など非常に多種類の塗装が見られた。TOPS化に伴うヘッドコードボックスのトレインレポーティングナンバー表示終了後、点二つを表示していたもの、枠を埋め込みマーカーライト2灯化改造したものとの差異が出来、そのパネルさえも塗り分けたもの、黒で塗装したもの、黄色で塗装したものなどがあり、バリエーションを増やしている。また使用終了後に事故等でキャブを損傷し修復されたものに関してはヘッドコードの枠を設けずマーカーライトのみが設置されており異彩を放っている。そのため両エンドのマーカーライトの形状が異なるなどといった車両もみられた。

グリーン

この項ではEra5~7にかけてのレールブルー塗装になるまでの塗装について解説する。
初期(デュアルグリーン+イエローワーニングパネル)
登場時の塗装。濃淡2色の緑を纏い、正面のヘッドコードおよびテールライト周りが黄色く塗装されている(イエローワーニングパネル)。1962年よりイエローワーニングパネルが採用されたため本形式ではXP64塗装だったD1733とモナストナルブルーで登場したD1953~D1961を除き前者このイエローワーニングパネルを備えた塗装であった。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 復刻塗装 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8 TOPS化前 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 502 1 3 1 1 6 3 3 1 1 2
備考 47 091 47 401
47 402
47 501
47 773 47 840
後期(デュアルグリーン+フルイエローエンド)
モナストナルブルーと同様に黄色の警戒色が拡大された姿である。この塗装を施工時には基本的にDの文字は削除された(D1108→1108等)。一部はTOPSに用いる新書体で番号が書かれたものもあった。1973年から始まったTOPS化の際この塗装のままの機関車も多く、その際にはキャブ右側の乗務員室ドア前方に旧番号が、後方に新しいTOPS番号(47 XXX)が記載されたものが多かった。
1977年12月の47 367の塗装変更を持ってこの塗装は消滅した。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 復刻塗装 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8 TOPS化前 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 266 60 27 8 1 1 2 1
備考 47 851
グリーン
1977年11月に47 256が火災被害の修復で塗装されたもので、レールブルー標準塗装の青い部分がそのまま濃緑になったものである。1978年10月までその塗装を維持しており、この車両の塗装変更を持ってレールブルー化が完了した。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 復刻塗装 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8 TOPS化前 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 1
備考 47 256
XP64
1964年にBritish Railways Project xp64の一環としてD1733号車のみに塗装されたものである。後年登場するレールブルー塗装より若干明るい青とグレーに塗り分けられた客車に合わせて明るい水色に塗装されて登場した。キャブ側面の乗務員室扉前には赤地に白抜きで大きく新しいダブルアローロゴが乗務員室扉後ろに車番が配されていた。イエローワーニングパネルは従来と同様の塗装であった。なお、後年元D1733であった47 853が再度この塗装にリバイバルされている。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 復刻塗装 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8 TOPS化前 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 1 1 1
備考 D1733 47 853

レールブルー

レールブルーは1965年のイギリス国鉄無煙化達成とともに名称を"British Railways"→"British Rail"へ改めた際に、ダブルアローロゴの正式採用と合わせて採用された塗装で、その顔料から"モナストラルブルー(Monastral Blue)"とも呼ばれる。新造車の一部に一度採用されたもののそれ以降の新造車は再度デュアルグリーン+イエローワーニングパネルの塗装に戻っている。塗装のレールブルー化が盛んになるのはTOPS改番時であった。その為クラス47では"Era 6"に当該する車両は新造時から青塗装を纏ったごく一部とTOPS改番と時期がずれた一部の車両のみに留まる。
モナストラルブルー(ブラッシュ)
D1953~D1961は当初より青色で落成した。後年のものと異なり、XP64と同様に大型(720mm)のダブルアローロゴをキャブ左側面に配していた。47 260と47 514を除きTOPS化の際に通常のレールブルー塗装へと改められた。先述の2両もTOPS化とは時期をずらしたものの通常のレールブルー塗装へと改められている。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 9 1 1
備考
初期塗装
クルー工場で多く施工されたものでブラッシュのものと同様の大型のダブルアローロゴをドア後部に配したものである。車番は乗務員室側窓下部に書かれていた。後年は標準のものに改められている。塗装時期はTOPS化前に施工されたものが多かったがTOPS化後も2両残っていた。特に47 493はTOPS化の時にこの塗装に変更とされている。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 19 2
備考
レールブルー(標準塗装)

レールブルー(標準塗装)
1968年12月にD1649に初めて塗装されたもので、レールブルー塗装のなかでもっとも多くみられた塗装である。屋根も含め車体全体が青に塗られ正面および乗務員室と乗務員室扉の窓廻りに警戒色の黄色を纏う。ダブルアローロゴは車体中央の機関室扉の2エンド側に580mmの小型のものが配された。車番はTOPS化前は"D"を省略し各乗務員室扉の後部に、TOPS化後は左側乗務員室扉の後方に書かれている。エンドビームは当初は赤色だったが後年は黒色となった。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 133 277 81 227 1 1 6 1 3 1 1 1 3 1 2
備考
レールブルー(シルバー/グレー屋根)
屋根がシルバーまたはライトグレーに塗られたもの。屋根はシルバーであったがシルバー塗料の在庫が少ないときはDMUの屋上に使われるライトグレーを塗装されていた。もともとはストラトフォードMPD所属の車両に塗られたもので、そのため同所所属の車両がとりわけ多かった。後年はイーストフィールドMPD所属の47/7にも塗装された。
窓回りが黒く塗装されたもの(47 170)、ダブルアローロゴなし(47 543・47 847)、ナンバーがキャブ側面窓下(47 847)がある。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 68 7 54 12 1 2
備考
ラージロゴ

ラージロゴ塗装
1976年に登場したHSTにイメージを合わせて登場した塗装で、側面2エンド側に車体いっぱいに書かれたダブルアローロゴと1エンド側に大きく書かれた車番が特徴の塗装である。レールブルーの中でかなり多くみられた塗装で主に旅客用の機関車に塗装された。乗務員室扉より前のキャビン周辺全体が黄色く塗り分けられ、さらに窓廻りは黒く塗装されており、そのほか車体部分はブルーに塗装された。屋根はグレー。
この塗装を纏った両数
TOPS化前 TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 5 1 139 2 3 4 22 2 2 1 3
備考 ADB968035


セクター化

1980年代に入ると、リージョン(鉄道管理局)ごとに運営されていたものそれぞれ都市間高速輸送・都市近郊輸送・地域輸送・貨物輸送といった列車の種類ごとにセクターと呼ばれる部門に分けて管理する方法への転換が図られた。その際各部門ごとにさまざまな塗装が登場した。
InterCity塗装(オリジナル)
InterCity塗装の初期のもの。屋根は黄色い代わりに側面の塗装に合わせて正面まで黒い塗装が回り込む。前面の黄色はヘッドコードパネルを中心にそれより下。ダブルアローロゴと"InterCity"のブランディングロゴが2エンド側に入る。細かい差異があるものがは後述する。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 7 2
備考
InterCity塗装(オリジナル初期塗装)
InterCity塗装として登場した一番初めのもので、車体中央部の屋根と側面の黒帯がつながっておらず間に白の地色が帯状に入っていた。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 1
備考 47 487
InterCity塗装(オリジナル・イエローキャブサイド)
ラージロゴと同様のキャブ部分の塗装を持つ。キャブ側面まで黄色が回り込み、正面の黒塗装も窓廻りのみであった。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 2
備考 47471
47555
InterCity塗装(オリジナル・ヘッドコードパネル黒)

InterCity塗装(オリジナル・ヘッドコードパネル黒)
ヘッドコードパネルが黒一色で塗装されたもの。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 11
備考
InterCity塗装(オリジナル・"Inter City")
側面にあしらわれたロゴのインターとシティーの間に空白が入り"Inter City"となっていた。1両のみの在籍。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 1
備考 47 515
InterCity塗装(オリジナル・ロゴ無し)
側面のダブルアローロゴとブランディングロゴが省略された車両。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 3 1
備考
InterCity塗装(オリジナル・ヘッドコードパネル黄色・ロゴ無し)
ヘッドコードパネルが黄色一色で塗装されたもの。側面のダブルアローロゴとブランディングロゴが省略されていた。1両のみの在籍で後年はキャブ正面のひさし下全体が黄色となった。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 1
備考 47 525
InterCity塗装(ダーググレーキャブルーフ)
通常塗装では黄色に塗り分けられるキャブ部の屋根が黒にぬられたもの。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 1
備考 47 673
InterCity本線塗装(正面黄色/小型黒色ナンバー)
InterCity塗装の次に登場したもの。側面はインターシティー塗装。正面は黄色一色に塗られ、ナンバーはキャブ左側面下部に客車のように小さく表示されていた。47 832のみ通常サイズの白抜き文字も併記していた。ヘッドコードパネルは黄色。
正面窓廻りが黒く塗られたもの(47 508)、小さいスワローロゴ"INTERCITY"入り(47 589)、2エンド側エンジンルーム窓下に小さいスワローロゴ"INTERCITY"入りのブラックヘッド―コードパネル装備(47 602・47 824)がある。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 13 1 7
備考
InterCity本線塗装(正面黄色/白色ナンバー)
上記塗装と同じであるがナンバーは左側面窓の下に通常サイズの白抜き文字を表示したもの。ヘッドコードパネルは黄色。
変種として、2エンド側エンジンルーム窓下に小さいスワローロゴ"INTERCITY"入りのもの(47 824)、正面窓廻りが黒く塗られたもの(47 849)の2種がある。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 5 8 1
備考
InterCity本線塗装(正面下部黄色/白色ナンバー)
上記塗装のインターシティー塗装(地色の黒)を正面窓回りまでまわりこませ、正面下部のみを黄色としたもの。
変種として、InterCity本線塗装(正面黄色/小型黒色ナンバー)と同様にキャブ左側面下部に客車のように小さくナンバーを表示したもの(47 619)がある。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 20 7 1
備考
INTERCITYスワロー塗装
前述の塗装の1エンド側にスワローマークと"INTERCITY"のブランディングロゴが追加されたもの。ナンバーは再度キャブ左側面下部に移り、黒文字で表示されるが小さい文字ではなく通常サイズ。
変種には、InterCity塗装同様の小型車番(47 586→47 676)、側面ロゴ・マーク無し(47 617→47 677・47 813(後年))、側面ロゴ・マークが2エンド側(47 509・47 804・47 821・47 833・47 835)、Bサイド(公式側)のみロゴが1エンド側・スワローマークが2エンド側(47 826)、正面に機番を3桁表示(47 813)がある。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 6 2 1 50
備考
Network SouthEast塗装(オリジナル)
ロンドン近郊の通勤列車の運行を主に行うNetwork SouthEast(NSE)セクターの塗装。白地にグレー・赤・青帯が入り、それぞれが上方向に斜めに上がりそこからイエローワーニングパネルが始まる斬新なデザインであった。バッファビームは赤。側面には向かって左側にはやや大きい文字で車号が、右側にはダブルアローロゴと"Network SouthEast"のブランディングロゴが入る。ヘッドコードパネルは黒。
47 573のみヘッドコードパネルが黄色でバッファビームは黒色となっていて異彩を放っていた。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 5
備考
Network SouthEast塗装(改定)
前述のNetwork SouthEast(NSE)セクターの塗装が客車の塗装と揃うように改定されたもの。青帯は車体の端まで広がり、白・赤の帯の斜めに上がるのもなくなった。イエローワーニングパネルは正面下半分であるが側面との塗り分け部が若干"く"の字になっていて、初期の塗装の面影を残している。側面は二通りあり、向かって左側にはやや大きい文字で車号が入り右側にはダブルアローロゴと"Network SouthEast"のブランディングロゴが入るものと、1エンド側に車号が入り2エンド側にロゴが入るものと2種類ある。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 10 11 1 1 1
備考
Regional Railways塗装
TRANS-PENNINE用として47475の1両のみ存在した。1988年に登場し、転属により荷物列車としてもそのままの塗装で使用され異彩を放っていた。1992年にParcels塗装となり消滅。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 1
備考
ScotRail塗装(赤)
InterCity塗装に酷似したもので側面のブランディングロゴは"ScotRail"となっていた。変種には黄色のハイランドスタグがついた車両(47430・47492・47541・47642)、ネームプレート上にホワイトテリアが書かれたもの(47637・47826)、ScotRailの文字とハイランドスタグがはがされたもの(47430)、ブランディングロゴがはがされスワローマークを乗務員室扉直近に張り付けたもの(47826)がいる。また47492はキャブの屋根は濃灰に塗られ、正面の窓下から黄色に塗装されており、スタグ位置も変わっており異彩を放っていた。/7は試運転時のみに見られたものですぐに青色のものへと改められている。
この塗装を纏った両数
TOPS化後 保存車
/0 /3 /4 /6 /6b /7 /7b /7c /8 /9 /9b 97 用途外 /0 /3 /4 /7 /7b /7c /8
両数 8 1 1
備考


民営(フランチャイズ)化

編成例

Trans Pennine Route Scarborough→Holyhead (1986)

1986年10月6日のトランスペナイン 1M36列車スカーバラ発ホリーヘッド行きの編成例。
Class 47 Mk1 Mk2A Mk2A Mk2A Mk2A Mk2A Mk2A Mk2A
47/4 BG FK TSO TSO TSO TSO TSO TSO
47 524
参考ページ

模型について

様々な形態がGrahamFarishより製品化されている。ライトの点灯する新製品とそれ以前の旧製品に分けられ、新製品については近年の製品らしくとても静かに動く。
メーカ名 品番 製品名 軌間 縮尺 電源 Era 購入場所・サイト 状態 金額 備考
GrahamFarish 372-247 CLASS 47/0 47209 'HERBERT AUSTIN' BR RAILFREIGHT DISTRIBUTION 9mm 1/148 DC 8 Rails of Sheffild(個人輸入) 新品 £86.67

外部リンク

最終更新:2019年08月15日 00:17