少なくともゼダンの要塞における戦乱は、両国にとって痛手を残した。
フタバ王国は敗走という最悪の結果で戦場を去らねばならなかった。
特に主力部隊へのダメージは濃く、特に『砲撃魔導師大隊』は部隊数の殆どが
全滅し、大隊長も生死不明の行方知れずとなってしまったのだった。
また、『
錬金術師協会』の開発した飛行船や伝道拡声器等のいわゆる王国の
隠し玉をも曝け出す事にもなり、帝国側の対抗策も懸念される事態を招いた
ようである。
―一方、
魔王軍の力を借りてまで勝利にこだわった神聖帝国軍であったが、
一部の魔族の暴走や要塞内に侵入した王国の部隊による奇襲、そして砲撃大隊と
魔導法衣団による魔力合戦の影響は計り知れなく、人的被害はそれほどではなかったが
度重なる魔力砲火によって要塞自体には大きな損壊を受けてしまう。
また、事態を収拾する為に要塞司令官である『闇騎士ガンダムマークⅡ』は、
グラディニア山脈の堰門を開け、要塞前門とその周辺を水没させるという荒業を敢行する。
軍の撤退事態は成功したが、今後の指揮系統とゼダンの要塞は殆ど機能不全に陥ってしまっていた・・・・。
また、“英雄
セフィロスの降臨”と“蒼と黒の騎士王の決闘劇”という二つの波瀾をもたらしたこの
『ゼダンの攻防戦』はこうして幕を閉じたのだった―
―そして、戦乱の影に隠れつつ、両国の先行きを笑みを浮かべつつ眺める『
闇の騎士デスサイズ』、
カームに居ながら戦争に干渉していた『ユーノ・スクライア』、
王国の最高議長である『
パルパティーン』は密かに笑みをこぼしつつ捕らえた
帝国の使者を迎え入れていた・・・
世界は新たな方向へと突き進んでゆく―
最終更新:2008年01月28日 02:04