ヒロインがヤンデレのギャルゲみんなで作ろうぜ!

社会の窓

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mizu0206_1|社会の窓

;『毛』の採取
@bg file="kyousitu.jpg" time=700
;中庭から教室へ変更
[cm]
@bgm file="aruhiA.ogg"
@texton
 昼休みを昼寝に費やす。無駄なようで無駄だ。……いや、体力回復という側面では無駄ではないような気もする。[lr]
 だが、寝ていて気持ちがいいのは寝つく前までというのが納得いかない。そして、起きた後の眠気はなお最悪だ。[pcm]

@bg2 file="rouka2.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"

 睡眠欲という理不尽な欲望に毒づきながら、俺は寝ぼけ眼をこすりつつ廊下を歩いていた。[lr]
「――アウトっ!」[lr]
 と、唐突な横からの大声に一瞬びくりとする。眠気が一気に吹き飛んだ。[lr]
[mizu f="不満" pose=2 pos=c]
「なんてだらしない格好してるの!」[lr]
 びしぃ! と俺を指差しながら、威圧感たっぷりにつかつかと歩み寄ってきたのはみずきだった。[lr]
「なんだ、みず――」[lr]
[mizu f="不満" pose=2 pos=c m=11]
「いいからこっちに来るっ!」[lr]
 小柄な体には似つかわしくないパワーで、階段の陰まで引っ張りこまれる。[pcm]
「もう、だらしないんだからっ! あたしがいなかったらどうするの、まったく」[lr]
 ぶつぶつと文句を言いながらも、いつものように乱れた髪や服装を直して……くれない。[lr]
[mizu f="照れ" pose=4 pos=c]
「みのる……その……ズボンのチャック……」[lr]
 ――トイ、レに行ったと、き、閉め忘れ、た、のか。[lr]
@seopt volume=60
@playse storage="ZipperE@11.ogg"
@ws
@seopt volume=100
 慌てて引き上げようとするものの、噛み合わせがズレて上手く閉まらない。[lr]
[mizu f="真顔" pose=2 pos=c c=1]
「おっけーおっけー、あたしに任せとく!」[lr]
 屈みこんで直そうとしてくれる。[lr]
@ld pos=c name="mizu" wear=u pose=4 b=5 e=7a m=12 c=1
 いつもの身づくろいならともかく、これは少し……いや、かなり恥ずかしい。頬が熱を持っているのが分かった。[pcm]
 たまらず腰を引く。が、みずきは擦り寄ってきて離れない。俺と同じように赤らんだ頬、やや荒い呼吸。[lr]
 ……変な気を、起こしそうになる。[lr]
「……み、みずき」[lr]
 腰の辺りに何かが滞って、熱を持ってゆく。マズい、『反応』してしまいそうだ。[lr]
 気を逸らすべく、ばたばたと手を振りながら何かを気にしようと努める。[lr]
「……蜘蛛の巣がついてるぞ。とってやるから動くなよ」[lr]
@ld pos=c name="mizu" wear=u pose=4 b=5 e=6a m=12 c=1
 びくっと肢体が跳ねた。仕方なく、頭を左手で固定する。[lr]
 蜘蛛の巣を頭につけるとは、いったいどこに行っていたのやら。敵のアジトで排気ダクトに潜りこむスパイか。あれは不法侵入だが。[pcm]
「…………」[lr]
 痛みでも痒みでもない。ただ腰の辺りが疼く。[lr]
「ああああああああああああああああっ!」[lr]
[mizu f="驚き" pose=4 pos=c c=1]
 突然の悲鳴じみた大声に、俺たちは固まった。[lr]
 何が何やら分からないまま、視線だけ動かす。[lr]
[imar f="驚き" pose=1 pos=r]
 伊万里だった。何故か目が飛び出しかけている。フリーズしていた。[lr]
「なんだ、伊万……」[lr]
;;毒男(驚き)
 騒ぎを聞きつけたらしい毒男が飛び出し、やっぱりフリーズした。[lr]
 ……おっけーおっけー、状況に任せときなさい、じゃなくて。[pcm]
 状況を整理してみよう。俺は仁王立ち、左手でみずきの頭をロックし、右手で巣を取ろうとしている。みずきは膝立ち、俺のズボンのチャックを直そうと手をかけている。[lr]
 何も問題はない、はずだ……よな?[lr]
「おおおおおおお前! ちきしょう、裏切り者! 変態! 性欲魔人!」[lr]
;;毒男(泣き)
 好き放題に罵詈雑言を並べたてる我が悪友。気が触れたのだろうか、終いには『うわああああん!』と大袈裟に泣き喚きながら駆け出していった。[lr]
「言いつけてやるうぅぅぅぅぅ!」[lr]
;;毒男消し
 やれやれ、捨て台詞を残すのは、空気(ザコ)キャラの特徴だぞ。[pcm]
 ……ってあれ?[lr]
 なんだかとてもイヤな予感がした。言いつける……ということはつまり。[lr]
 言いつける→[l]悪いこと→[l]でも酒もタバコもやってない→[l]振り出しに戻る→[l]現状確認→[l][mizu f="照れ" pose=4 pos=c]仁王立ちと膝立ち→[l]悪いことだと仮定してみる→[l][imar f="照れ" pose=1 pos=r e=7a s=1]伊万里真っ赤→[l]とってもオーラルなコミュニケーション。[pcm]
――なぁぁぁっ!?[lr]
「ちょっと待てえぇぇぇ!」[lr]
 脳内警報脳内警報! 危険信号危険信号![lr]
@cl
 とりあえずみずきを引き剥がし、泣きじゃくる勘違い男を猛追する。[lr]
 むしろ泣きたいのは俺の方だ。チャックを開けたまま校内を爆走。誰かに見られたら――。[lr]
 変態、ここに極まれり。露出狂のレッテルが待っている。[lr]
 かくして泣きながら走る男が二人、誕生した。[pcm]

[fadeoutbgm time=2000]
;@wb

 ………………[lr]
 …………[lr]
 ……[pcm]

[bgm file="yuki.ogg"]
 愛しい想い人が走り去っていく。[lr]
 みずきはぺたんと腰を落としたまま立ち上がれなかった。[lr]
@ld pos=c name="imar" wear=u pose=1 b=3 e=5a m=7 c=1 s=1
「あううう……」[lr]
 親友は耳まで赤くしながら、頬から熱を逃がすように掌を添えている。[lr]
 そんな姿は普段とは似ても似つかない。このうえなくいじらしく、女の子らしい。ほのかな恋心に戸惑う純情な乙女そのものだ。[lr]
 ……どろどろとした何かが胸の底から沸き起こってくる。意識の範疇から追いやろうとして、みずきは指を唇に触れさせて息を吸った。[pcm]
 むっとした、強い匂いが鼻腔の粘膜を侵していく。普通なら顔を背けたくなるだろう。[lr]
 けれど、発生源が誰であるかを考えるだけで、事情は全く覆る。[lr]
「みのるのにおい……」[lr]
 自分は親友のように無垢にも純情にもなれない。[lr]
 ただ、彼を感じていられればいい。このまま、彼が誰とも付き合わなければ、今の関係は続いていくはず。[lr]
 ……だから、一歩を踏み出せない。現状維持で諦めてしまう。もっともっと深くなりたいのに。[lr]
 彼女の手には、縮れた毛が愛おしげに握られていた。髪というには短すぎる。[pcm]
[imar f="不安" pose=1 pos=c c=1 s=1]
「みずきち……?」[lr]
 親友が妙な声を出す。怯えと心配の混ざったトーン。カタリ、とみずきは小首をかしげた。[lr]
 何が親友を戸惑わせているのか、みずきには分からなかった。[lr]
@cl
 みずきは自分がいつの間にか笑みを浮かべていることに気づいていなかった。それも何かを秘め封じた蕾のような笑みを。[lr]
 ……蕾はいずれ花開く。[pcm]

@wait time=1000
;1 9b 1 から変更
@ld pos=c name="mizu" wear=u pose=3 b=8 e=5b m=1 size=L
@cl

@fadeoutbgm time=1000

[if exp="f.mizu0202==true"]
[bg file="black.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"]
   [jump target=*mizu0206_2]
[endif]

@bg file="black.jpg" time=1000

[jump storage="main.ks" target="*night" cond="sf.releaseMode==1"]

[jump target=*mizu0206_2]

[s]



mizu0206_2|教師たちの噂

@bg file="kyousitu.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
[cm]
@bgm file="n08.ogg"
;;前日にみずきを選んでいた場合のみ通過可能。
;;背景『教室』
;;BGM『Calm』か『葉桜になっても』
;Calmを採用してみた
@playse storage="se3.ogg"
@wait time=2000
@fadeoutse time=3000
;;ググレ先生(デフォルト)
 授業終了を告げるチャイムの音で俺は目覚めた。ググレの授業もようやく終わったようだ。[lr]
 ふぅ。今日も長かった。ググレの授業だと異様に長く感じる。[lr]
――さてと、毒男のところにでも行くかな。[lr]
「おい、藤宮! 俺の授業寝てたな?」[lr]
;;ググレ(嫌味な笑み)
 欠伸をしていた瞬間にググレと目が合った。[lr]
「罰として後で職員室にプリントを取りに来い」[lr]
 今日はプリントの日かよ。[lr]
「なんだ、その顔は。貴様――」[lr]
「はいはい、先生、さっさと行ってきます」[lr]
(氏ね氏ね、カス、さっさと逝ってこい)[lr]
 こっそり毒づきながら、俺はあきらめて職員室に向かった。[pcm]

@fadeoutse time=1000
;;ググレ消し
@bg file="rouka1.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"

 廊下をゆく途中で伊万里が「ねぇねぇ、九暮先生になに頼まれたのさ? ボク手伝おうか?」とか「今日はプリント?」とか言ってたが、上の空で返事をしていたら、いつの間にかいなくなっていた。[lr]
 昨日のことで頭はいっぱいだった。伊万里をおちょくっている余裕なんてありはしない。[lr]
 みずきはあんなクラスでやっていけるのだろうか?[lr]
 命綱のない綱渡りだ。誰かが背中を押したら、みずきは簡単に闇へ落ちてしまうだろう。[lr]
 以前に大怪我してしまったように。だいじょうぶだ、と言ったところで生死を彷徨ってだいじょうぶなはずはない。[lr]
;;未変換についてどうするか。
 そのうえ誰も彼もがダメだ。みずきを頼るばかりで、支えてやろうなど考えもしない。せいぜい俺と伊万里くらいだ。[pcm]

@bg file="rouka.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"

 物思いをしていたうちに、いつの間にか着いてしまっていた。[lr]
@playse storage="d05.ogg"
@ws
 返事のないノックをしてから、扉を開けようとすると、後ろからドタドタと足音が聞こえてきた。[lr]
「みのるー」[lr]
 この声は……。[lr]
「みずき!?」[lr]
[mizu f="真顔" pose=1 pos=c]
 驚いて振り返ると、そこには両手でプリントをかかえたみずきがいた。[lr]
「お前、また引き受けたのか?」[lr]
[mizu f="笑顔" pose=1 pos=c]
 呆れながら言うと、みずきはニコニコしながら頷いた。[lr]
 本当にコイツの笑顔は純度一○○パーセント。混じりっ気のない国産リンゴジュース絞りたてだ。[pcm]
[mizu f="不満" pose=2 pos=c]
 急にみずきが笑みを消して、びしっと指を突き出した。プリントの束の下から。[lr]
 微妙に様になってないぞ、みずき。[lr]
「アウト! まただらしない服装して、もうっ」[lr]
 みずきは『またシャツ出てる』とか『今日は変な寝癖』とか言いながら直してゆく。もちろんプリントは俺に持たせて。[lr]
 一通り終えるとパパッと俺の手からプリントを奪った。[lr]
[mizu f="笑顔" pose=2 pos=c]
「よしっ、これでおっけー。 早く九暮先生からプリントもらってきちゃいなよ」[lr]
「そうするよ……ってなんでお前が知ってるんだよ」[lr]
;;みずき(一秒だけ表情を病み泣きに)
[mizu f="笑顔" pose=2 pos=c e=9a s=1]
[mizu f="笑顔" pose=2 pos=c]
 びくんと、一瞬だけ顔がこわばったが、すぐに元に戻り、[lr]
「いいじゃんいいじゃん。 早く用事済ましちゃおうよ。ね?」[lr]
 と言いながら器用に扉を開けていた。[pcm]

;;SE『扉が開く音。がらり、っていう音』
@playse storage="tm2_slidedoor000.ogg"
@cl
@bg2 file="syokuinnsitu.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"

 みずきについて職員室のなかに入る。みずきはもう先生の場所を覚えているのか一直線に進んでいき、テキパキと手際よく依頼をこなしていた。[lr]
「えーと、ググレは、と……あったあった」[lr]
 職員座席表と書かれた表から九暮の名前を見つける。[lr]
 近づくにつれ、イヤな予感が確信へと変わっていった。[lr]
 九暮の机の上。正確には山積みにされたプリントを見て愕然とした。[lr]
 一人で持とうと思えば持てる。持とうと思えば、だ。[lr]
――量が多すぎるだろ、常識的に考えて。[lr]
 両手で抱えて精一杯。これを抱えて職員室の扉を開けられるはずがない。[lr]
 俺が藁人形一体の購入を決意しながらプリントを持ったとき、後ろからささやき声が聞こえた。[pcm]
@fadeoutbgm time=1000
@wb
@bgm file="choukou.ogg"
「ねぇ、あの子でしょ? 如月って子」[lr]
「そうよ。毎回あの子が課題を集めてくるの。係りでもないのに」[lr]
「えー、気持ち悪ーい。しかも留年してるんでしょ? 媚でも売ってるのかしら」[lr]
「そういえば、久住先生も課題はあの子が集めてくるって言ってたわ」[lr]
「ほらー、やっぱりそうよ。絶対、怪しいって。留年の理由も大きな事故にあったからでしょ?」[lr]
「その事故のときに頭打ったのかしらね」[lr]
「フフ、それって傑作じゃない? それで狂っちゃったのよ。いつも授業中にイヤホンつけてるって言うし」[pcm]
 その後も二人の教師は、みずきについてあることないことを話し、クスクスと笑っている。[lr]
 女教師っていうのはこれだから始末が悪い。好きな生徒には優しく、嫌いな生徒には手厳しい。[lr]
 これは藁人形がもう二体必要だな。手はいつの間にか拳に固められ、足は勝手に教師たちへと向かってゆく。[lr]
@fadeoutbgm time=1000
;;SE『紙束が落ちる音。バサバサバサ』
@playse storage="paper11.ogg"
@ws
@bgm file="n08.ogg"
;;BGM『Calm』か『葉桜になっても』
;Calm採用
;↓原文  ハッと我に返った。音に気づいたのか、二人の女教師もヒソヒソ話をやめる。
 ハッと我に返った。抱えていたプリントが床に散らばっている。[lr]
 音に気づいたのか、二人の女教師もヒソヒソ話をやめる。[lr]
「おい、君、大丈夫か?」[lr]
 近くにいた若い教師が尋ねてくる。何か答えようとするものの、口はぱくぱくするだけだった。[pcm]
 寒い。上っていた血が落ちてゆくにつれ、さっきまで帯びていた熱が逃げてゆく。全身がびっしょりと冷や汗で濡れていた。[lr]
 落ち着けよ、俺。今、ここでアイツらをぶちのめしたところで、どうなるっていうんだ?[lr]
 考えるまでもない。よくて停学、悪くすれば退学処分だ。[lr]
 そうなったら残されたみずきや伊万里はどうなる?[lr]
 伊万里は一人で立てるだろう。だが、みずきはどうなる? 綱から落ちてしまうのではないか。[lr]
 居場所を失い、みずきまで学校へ行かなくなるのではないだろうか。[lr]
 背筋の凍るイメージだった。そして、その可能性はゼロとは言えない。[pcm]
「あ、はい。すみません」[lr]
 ニコニコと営業スマイルで若い教師に答える。[lr]
 ふと気がつくと、みずきはもう出口の近くにいた。[lr]
「それにしても九暮先生もひどいな。こんなに多くの量を一人にやらせるんだから」[lr]
 教師は俺の文句を代弁しながら、プリント集めを手伝ってくれた。[lr]
 隣の教師も手伝ってくれて、すぐにプリントは集まった。[lr]
「ありがとうございました」[lr]
 と礼を言って職員室を後にした。[lr]
 ……しようとした。問題が発生した。[lr]
 よく考えてみれば、両手で運ぶのがやっとのプリントを抱えながら、扉を開けられるはずがない。[pcm]
「やっぱりみのるはあたしがいないと駄目だね」[lr]
@playse storage="tm2_slidedoor000.ogg"
 扉の向こうから声が通り抜けてきた。かと思うとがらりと扉が開かれ、素早くプリントを半分持っていかれた。[lr]
「あたしに任せなさいっていつも言ってるでしょ?」[lr]
[mizu f="笑顔" pose=2 pos=c]
 勝ち誇った笑みを浮かべたみずきが目の前にいた。[pcm]



@fadeoutbgm time=1000
@cl
@bg file="black.jpg" time=1000

[jump storage="main.ks" target="*night" cond="sf.releaseMode==1"]

;[jump storage="cmmn.ks" target="*0206n"]
[jump storage="scenemenu.ks"]

[s]
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