軌道方程式から位置計算まで
動径方向および方位角方向の運動方程式より,
両式から

を消去すれば

に関する微分方程式を得るから,それを積分すれば,惑星位置

を得ることは可能である。ただし,解析的に積分できるかどうかはわからない。いまや数値積分は常套手段であるから,これで目的は果たされているのではあるが,
Yahoo!知恵袋への回答に挑戦して,以下のような解析的な解法があることを知った。
は,変数変換

というテクニックはあるものの,常識的な手順で導出することができた。
続いて,これを
に代入し,

に関する微分方程式をつくる。すなわち,
これを,かなりトリッキーな変数変換を用いて解析的に解く。

ただし,
とおく。微分すると,
また,
を得る。これらを上の

に関する微分方程式に代入すると,

を書き戻して左辺をさらに計算すると,
を得る。初期条件

のもとに積分すると,
時間
![[0,T]](http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chf=bg,s,ffffff00&chco=000000ff&chs=25&chl=%5B0%2CT%5D)
における

の変域
![[0,2\pi]](http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chf=bg,s,ffffff00&chco=000000ff&chs=25&chl=%5B0%2C2%5Cpi%5D)
は,

の変域
![[0,2\pi]](http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chf=bg,s,ffffff00&chco=000000ff&chs=25&chl=%5B0%2C2%5Cpi%5D)
に移るので,

のとき

すなわち,
結局
の結果に至る。
さて,この結果は

を示してはいるが,

は解析的には導けそうにない。このあとどう展開するのかは今のところ不明なので,ひとまず保留としておこう。
最終更新:2010年04月15日 14:48