斜面上のばねによる打ち上げ(エネルギー分配)
斜面上のばねによる打ち上げにおいては,運動時間についても追跡したかったので,かなり細かい計算をした。おもりと小球の最高点や運動の概観を得るだけであれば,力学的エネルギーの分配を考えればラクである。

おもりと小球は,ばねの自然長において等しい速さをもって分離するので,系の力学的エネルギーは両者の質量比に分配される。したがってエネルギー保存により,
小球の最高点までの距離をLとおけば,
\frac{1}{2}kD^2\times \frac{m}{M+m} = mgL\sin\theta \quad \therefore L=\frac{kD^2}{2(M+m)g\sin\theta} \quad (=4.5)
また,離れた位置からおもりの最高点までの距離を\lambdaとおけば,
\frac{1}{2}kD^2\times\frac{M}{M+m}=Mg(D+\lambda)\sin\theta+\frac{1}{2}k\lambda^2
したがって,
\lambda = -\frac{Mg\sin\theta}{k}+\sqrt{\left(\frac{Mg\sin\theta}{k}\right)^2-\frac{2MgD\sin\theta}{k}+\frac{MD^2}{M+m}}\quad(=0.726)
よっておもりの最高点は
D+\lambda \quad (=1.82)
となる。また,単振動の振幅は
A^\prime=\lambda+\frac{Mg\sin\theta}{k}\quad(=0.824)
となる。もちろん,これは
\frac{1}{2}kD^2\times\frac{M}{M+m}=\frac{1}{2}k{A^\prime}^2+MgD\sin\theta
から得ることもできる。

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最終更新:2009年03月24日 11:07