「らんしゃまぁぁぁーーー!!!」
「ちぇぇぇーーーん!!!」
俺の横で二匹のゆっくりがじゃれあっている。
最近飼い始めたゆっくり橙とゆっくり藍だ。
トイレにいって戻って見るとじゃれるのをやめていた、いつもならもっとやってるのに。
そう思いながら見ていると、ちぇんはどこかに行くようで準備をしている。
「じゃあれいむたちのところにいってくるね、らんさま。」
「気をつけるんだぞ。」
ちぇんは野生のゆっくり達のところに遊びに行くようだ。
俺はちぇんを呼び止めると、家飼いゆっくりである証しのバッジをつけてやり、声をかけた。
「あんまり、遅れるんじゃないぞ。あと、たまにはお友達を家に呼びなさい。」
「わかる、わかるよー。じゃあ、おにいさんいってくるね。」
こうしてちぇんは出かけていった。
ちぇんがいなくなり、二人だけになったところでらんに話しかける。
「ところでらん、ちぇんのことはよく躾けているようだな。」
「はっ、はい。」
俺は、九本ある稲荷寿司でできたらんの尻尾を無造作になでながら続ける。
「ちぇんがゆっくりを連れて来たらゆっくり加工場に持っていくから、色々と手伝ってくれ。」
「しっしかしちぇんが悲しみ……、ひぎぃっ!!!」
俺はらんの尻尾を一つ引きちぎった。
「俺はいいんだぞ、お前らを追い出しても。お前は生きていけるだろうがちぇんはどうなるかな……。」
「わ、わかりました、従います。」
「それでいい、跡はいくらでも隠せる。ちぇんを悲しませる事にはならん。」
ちぇんのことになるとらんは弱い。
それに、今の安穏は俺のおかげだという事もよくわかっているようだ。
俺は、らんに掃除をしておく様に命令すると先ほどの尻尾を食べた。
「ただいまー。」
夕方になるとちぇんが帰って来た、いいつけどうりゆっくりを連れて来ている。
「おにいさん、みんなにおにいさんのことはなしたらみんなきたよ。」
れいむ種が四匹にまりさ種が五匹、ぱちゅりー種も一匹いた。
なかなかの収穫だ。
「そうかよくきたな、みんなゆっくりしていってね……。」
「「「「「「「「「ゆっくりさせてね!!!」」」」」」」」」
ゆっくり達は笑顔で答えた。
「ちぇん……。」
しかし、らんだけは曇った表情だった。
出迎えたあとはゆっくり達を庭先で遊ばせ、夕飯の準備に取り掛かった。
しかし、らんだけはこちらを手伝わせている。
伝達事項もあったし、言いたい事もあったので丁度よかった。
そして、準備を始めながら話しかけた。
「らん、ダメじゃないか笑っていなくちゃ。ゆっくりたちは気づいていなかったからいいものの。」
「すっ、すいません……、ひぎぃっ!!!」
俺はらんの尻尾を一つ引きちぎった。
そして、囁きかける。
「ちぇんが大事なんだろう、言う事を聞いていてくれれば悪いようにはしないから、ねっ♪。」
ねっ♪のところで笑いかけると、らんも笑ってくれた。
やはりちぇんが大事らしい、こうかはばつぐんだ。
自分が苦しくても、そしてちぇんを悲しませても、ちぇんを失うよりはいいらしいな。
俺はそれを改めて確認すると、らんに言った。
「らん、ちょっと頼まれ事を引き受けてくれないかな。」
頼まれ事とは、遊んでるゆっくりを何匹か連れて来ることだった。
しばらくするとらんは、れいむとまりさを一匹づつ連れて来た。
「ここがゆっくりすぽっと?」
「ゆっくりさせてね!!!」
きょろきょろしながら何か言うゆっくり達だったが、無視して作業を始めることにした。
俺は、れいむを先に処理する事にしてまりさはらんに任せた。
れいむを台に乗せてやると何か言い始めた。
「ゆっく……、ぴぺぱっ。」
答えるのが面倒だったので、全部言い終わる前に鉈で真っ二つにしてあげた。
そして、何かを言おうとする表情のままピクピクと痙攣するれいむの餡子をかきだした。
れいむの処理が終わって、らんの方を見るとまりさの頭頂部に太い杭が打ち込まれていた。
さらに、まりさが騒いだらしく舌が引きずりだされ五寸釘数本で固定されており、涎や涙、餡子など色々撒き散らせながら苦痛の声をあげていた。
「ふっふひへひはひほー。」
俺は、すこし驚いたが丁度いいと杭や五寸釘を外さずに餡子を取りだすことにした。
まず、まりさの頭頂部の髪を掴み、頭皮ごと頭から引きちぎった。
「ふっふぅぅぅーーーーー。」
もちろん、まりさは苦痛の声をあげたが、大声はあげられなかったので無視した。
らんも特に変わった様子は無く、涼しい表情を崩さない。
そして、剥き出しになった餡子をすべてかきだした。
ゆっくりの皮が残ったが、そのままではさすがにまずいので、
「じゃあらん、残りは食っとけよ。」
「はい。」
俺は残ったゆっくりの皮をらんに食べさせ、配膳に移った。
らんが逆らわなかったので、とっておいた尻尾を食べながら作業した。
そして、夕飯の時間となった。
俺は、居間でらんと食べることにした。
部屋を汚されるのがいやなので、ちぇんとゆっくり達には土間で食事させた。
俺とらんは普通の食事だったが、ゆっくり達にはさっきの餡子を与えた。
「ゆっくりたべるよ。」
「あんこうめぇ。」
「こんなものたべたことないよ、すっごくおいいしいよ。」
「あめっ、すっげあっめ。」
「うっめ、これすっげうっめ。」
「いくらでもいけるよ。」
「わかる、わかるよー。」
「むきゅーん。」
土間は賑やかだが、起こった異変には気づいてないらしい。
そして、何を食べているかも気づいていないようだ。
その様子を聞きながら、らんに話しかけた。
「ところで、頼まれ事はいったいどうやったんだい、他のゆっくり達は気づくそぶりもないじゃないか。」
「食べ物で釣りました、騒ぐとみんな来るからこっちでゆっくりあげるねと。」
「そうか、さすがだね。」
「お褒めいただき光栄です。」
どうやら、らんはちぇん以外どうでもいいらしいな。
さっきの事といい、らんはちぇん以外に容赦がないようだ。
いい傾向ですね。
夕食が終わると、ゆっくり達をゆっくりれみりゃの話しで脅しながら泊まっていくように促し、ゆっくりたちを土間に寝かせる事にさせた。
「みんな、ゆっくり眠ってね。」
「「「「「「「ゆっくりするよ!!!」」」」」」」
ちぇんはゆっくり達にお別れの挨拶をすると、自分の部屋に眠りにいった。
俺は、ちぇんが眠ったことを確認すると、行動を開始した。
「みんな、さっき食べた餡子のもとが残ってるんだけど食べないか。」
ゆっくりたちはまだ遊んでおり、すぐ食いついてきた。
「ほんと?」
「たべる、たべるよ、ゆっくりしないでたべさせてね。」
「いそいでね、はやくたべさせてね。」
「だしてね、とっととだしてね。」
「くれたら、いっしょにゆっくりしてあげるよ。」
「あんこ、あんこくれ。」
「くれなきゃゆっくりさせてあげないよ。」
「むきゅぅぅーーーーん。」
俺はあっちであげるよと、蔵に案内することにしたした。
俺は、食欲に駆られて先を急ぐゆっくり達をらんにまかせ、置いていかれたぱちゅりーについていた。
ぴょこぴょこ歩く姿は、万人がかわいいと思うだろう。
俺は、ゆっくりとぱちゅりーの後ろに回ると、
「むきゅっ?!!」
冷却スプレーで仮死状態にさせた。
この先の展開についていけないと判断したからだ。
希少なぱちゅりー種を死なせるわけにはいかない。
ぱちゅりーを抱えた俺が蔵の前に着くと、ゆっくりたちが騒ぎ出す。
「ゆっくりまちくたびれたよ。」
「ゆっくりしないでね。」
「早く、早く。」
「とっとと食べさせてね。」
「ぱちゅりーはほっといてね。」
「あんこあんこあんこ。」
「おいしいのはやく。」
俺は蔵の重い扉を開けると、まずぱちゅりーを保存ボックスに入れた。
扉が閉まってる事を確認してから、まりさの一匹に近づいた。
「残念だけど、君は餡子を食べられないよ。」
「ふざけないでね、まりさにもた……、たわばっ!!!」
たべさせてねといいたかったのだろうが、面倒くさいので鉈で切り付けた。
さらに、まりさを押さえつけながら二回切った。
手を離すと、まりさは6個のくし型まりさ6分の1になった。
まるで果物を切るかのようにくし型に切り分けられたまりさを見てれいむたちは、
「まりざぁぁぁーーーー。」
「なんでごんなごどずるのぉぉぉーーー。」
「やめでぇぇぇーーー。」
と恐怖でパニック陥っていた。
一方他のまりさは、
「おおおおにいさんとはゆゆゆゆっくりできないよとっととでてってね。」
「はははやくあんこたべさしししてね、でなきゃかえるよよよよ。」
「あああのまりさはぜんぶあげるからとっととこここここからだしてね。」
と表面上は冷静にしているが、動揺は隠せていない。
そこで、俺はこれから起こる事実を言った。
「君たちはああはならないよ、餡子も食べさせてあげるよ、だからゆっくりしていてね。」
ゆっくりたちは落ち着かないが、俺は無視してた。
そして、手短なれいむを拾い上げると、まりさ6分の1を口に押し込む。
「ゆーーーー?!!」
吐き出そうとしたが、その前に次の工程に移る。
れいむに特注の猿ぐつわをかませた。
「んーーーー?!!」
もう、まりさ6分の1を吐き出す事はできず、唸ることくらいしかできない。
最後に箱に入れて終了だ。
途中ゆっくりたちがまた騒ぎはじめたのが、一匹目の作業が終わってからさっきの餡子のことを教えると、さらにうるさくなった。
「うおえええぇぇぇぇーーー。」
「えろえろえろえろえろぉぉぉーーー。」
「だしてねだしてね、ごごがらだじでぇぇぇーーー。」
「おうぢがえでゅぅぅぅーーー。」
「あけてね、あげでおうえええぇぇぇーーー。」
もう吸収された餡子を吐き出そうと頑張ったり、動かない扉に何度も体当たりしていたがすべて無駄だった。
「お一人様ずつのご案内です。」
俺は、てきぱきと他のゆっくりもれいむと同じようにまりさ6分の1を食わせ猿ぐつわをかませ同じ箱に入れていく。
「「「「「「んんんーん・んーんん。」」」」」」
どいつもこいつも、恐怖に目を見開いて涙や涎をたらしながら唸っていた。
何匹かは、まりさを吐き出そうとはしたが猿ぐつわに邪魔され出来なかった。
腹が空いたら共食いするだろうから、それをさせないための猿ぐつわでもあった。
こうして、明日加工場に持っていくゆっくりが出来上がった。
一方らんには蔵の中の掃除をさせた。
らんは、「おお、こわいこわい」とでもいいそうな表情で助けを求めるゆっくり達を無視して作業していた。
箱の中から出ようと無駄に暴れるゆっくりを見てるときも同様だった。
そんならんを見た俺は、蔵を出るときに、
「ひぎぃっ!!!」
もう尻尾を抜く必要もなかったがなんとなく一つぬいた。
「箱を卸しにいって、森にも行くから留守は頼むぞ。」
「はい。」
翌朝、俺は早めに加工場に行く事にした。
留守をらんに任せる。
「おにいさんいってらっしゃーい。」
ちぇんも出迎える。
「ちぇんも留守を頼んだぞ。」
ちぇんに昨日の事を気取られぬように、家にいてもらったほうがいいと考えたのだが、
「えーやだよー、ところでみんなは?」
拒否された上に何かおかしいと感じたようだ。
「朝早くに出て行ってしまったよ。」
らんが誤魔化す。
「じゃあ、みんなのところにいくよ。」
ちぇんはなおも引き下がらなかったので俺は、
「らんも色々頑張ってくれてるから、ちぇんもたまには一緒にゆっくりしてやってくれ。」
といった。
「わかる、わかるよーおにいさん。らんしゃま、いっしょにゆっくりしようね。」
「ちぇぇぇーーーーん!!!」
「らんしゃまぁぁぁーーー!!!」
丸く収まったのを確認すると、俺は加工場に向かった。
おわり。
作:怪僧トンポ
スレに色々出ていた新ゆっくりの案を見て書きました。
ゆっくり藍の設定は以下のようにしました。
顔だけの饅頭で中身も普通の餡子だが、九本の尻尾は稲荷寿司で出来ており再生可能。
ゆっくり橙を溺愛し、ゆっくり紫には逆らえない。
知能は他のゆっくりより高いが、自分の欲望を優先するところは変わらない。
そのためなら、他のゆっくりに害を与えるのにもためらいがない。
アクセス規制に巻き込まれたのぜ。(´Д`)
fuku700に一回投下したものの規制でぐだぐだだったので引っ込めて今頃投下。
規制16日間は長かった。
最後になりましたが、お読みいただきありがとうございました。
最終更新:2022年05月03日 17:19