『ゆっくりの生態 都会編 ~お仕事~』
野良ゆっくりは乞食をするしかないのだろうか?ただ潰されるだけなのだろうか?ただの害獣なのだろうか?
人間にとってゆっくりを評価できる点は人間と同じ言葉を使えるということである。
気味が悪いという見方もあるが言葉を話し言葉を理解できるというならば上手く利用することができないだろうか…。
その結果1つの利用法を考え出した。…ゆっくりを労働力に使ってしまえばいいのだ。
「ゆ!ゆっくりがいっぱいいるよ!」
1匹のまりさが部屋に入ってきた。ここは労働ゆっくりを派遣する会社の1室だ。このまりさは飼いゆっくりであった。
飼い主が結婚することになり邪魔になって捨てられたのである。このまりさに落ち度は無かったのにだ。
「だいじょうぶかな…ちゃんとおしごとできるかな…?」
行くあてもなくふらふらと歩いていたら丁度ここに向かう途中だったゆっくりにここのことを教えてもらったのだ。
元飼いゆっくりなだけに外の怖さは分かっている。死ぬよりはマシだとここを選んだのだ。
「ゆ!まりさ、ゆっくりしていってね!」
1匹のありすが声をかけてきた。
「ありす、ゆっくりしていってね!」
「ねー、まりさはどうしてここにきたの?」
「まりさはね…すてられちゃったんだ。だから………」
ありすは色々なことを尋ねてきた。生い立ちとかバッジは持っていたかとか。昔のことを思い出してまりさは少し涙を流していた。
「ゆ…まりさ、ごめんね。へんなこときいちゃったかしら?」
「だいじょうぶ…だよ。ゆ!ここでいっしょうけんめいはたらいてゆっくりするよ!」
「うん。がんばろうね!!」
そのときドアが開き社員であろう女性が入ってきた。
「待たせちゃったね、まりさ。さ、こっちだよ。色々と聞きたい事があるからね」
彼女はまりさを抱きかかえると部屋を出て行った。
「おねえさん、ありすは?」
「ありすはまた違うお仕事があるの。まりさにはまりさにしか出来ない仕事があるのよ。頑張ろうね」
部屋にはありす1匹だけとなった。数分後また新たなゆっくりが入ってきた。
「ゆっへっへ…こんなところにゆっくりしたありすがいるんだぜ」
言葉使いや外観からかなりゲスなまりさであろう。ゲスまりさはありすに近寄ってきた。
「ちょっ…とかいはじゃないわね!あっちいきなさい!!」
ありすはゲスまりさを避けた。
「つれないんだぜ!こんなゆっくりしたまりささまとくっつかないなんてもったいないんだぜ!」
「いなかものね!どうせいなかからやってきたんでしょ」
「まりささまはやまでゆっくりしてたんだけどつれのありすがとかいにいきたいっていうからきてやったんだぜ!!」
「で、うまくいかなかったと」
「う…うるさいんだぜ!!よわっちぃありすはもういないんだぜ!!まりささまにたべられてかんしゃすべきなんだぜ」
「あきれた…」
「ふん。まりささまのびぼうでにんげんからおかしもらうんだぜ!!しごとなんかするきはないんだぜ!」
「はやくこいつもってってよ…」
ありすがそわそわしてると漸く社員であろう男性が現れてまりさを抱えどこかへ行ってしまった。
「ご苦労さん。ほい、おやつ」
入れ替わりに入ってきた男性社員がありすにクッキーを与えた。
「きょうもいろんなゆっくりがきたわ」
このありす、実はここの社員であった。仕事内容はここにやってくるゆっくりの面接官といったところだ。
「なあまりさ。お前はどこから来たんだい?」
「まりさはね、かいゆっくりだったんだよ!こうみえてもきんばっじだったんだよ!」
先程のゲスまりさとそれを抱えて歩いている男性社員との会話だ。さっきとは会話の内容が違うし口調も声色も違う。
ゆっくりというのは狡猾で特にゲスであればあるほどずる賢い。人間の前ではこうやっていい子ぶるのだ。
そこでゆっくりの本性を見破るためにこのありすが必要なのだ。ゆっくりは相手がゆっくりであれば本性を見せやすい。
ありすが部屋にやってくるゆっくりに対して様々な質問をしゆっくりの性格を暴こうというのだ。
部屋の様子は隠しカメラで別室の社員が審査している。大抵良いゆっくりは女性社員が、悪いゆっくりは男性社員が迎えに来るという。
「どうだった?今日のは」
「いつもどおりね…ただあのまりさはとってもとかいはだったわ!」
「どのまりさ?」
「ちょっとないてたまりさよ。ゆ~っと……さっきのげすの…まえのこよ」
「ほほう」
「きっとやくにたつわ。ありすもまたあのこにあってみたいわ」
「参考にするよ。じゃ、休憩が終わったらまたよろしく」
「ええ。ごくろうさま」
暫くして部屋にれいむとちぇんの番がやってきた。
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしていってね!れいむはれいむだよ」
「ちぇんだよー。わかるよー」
ありすのお仕事はまだまだ続く。
一方その頃別室では先程のまりさ…ありすが見込んだあのまりさが帽子に綺麗なバッジを付けてもらっているところだった。
「ゆわーい。きれいなばっじさんだね」
バッジの色は金でも銀でも銅でもない。プラチナだ。特筆すべきはバッジに"S"の文字が浮かび上がっている点だ。
この"S"は"Special"のSだ。色々と試験をした結果ありすの見立て通りこのまりさは見込みのあるゆっくりであった。
「なぁ、まりさは遊ぶのとお話しするのどっちが好き?」
「まりさはあそぶのがだいすきだよ!!ほぉら!!こんなにたかくとべるんだよ!!」
ぽいんぽいんとまりさが跳ねる。とても元気そうだ。
「元気があっていいよ。じゃあ君の仕事は決まった。明日にでも働いてくれるかい?」
「うん!!!まりさいっしょうけんめいがんばるよ!!」
その後まりさは食事をし眠りについた。食事は栄養満点のゆっくりフード、寝床は段ボール箱に丸めた毛布を入れて作った簡易ベッド。
中の上くらいの飼いゆっくりの待遇だ。
「ゆぴぃ…ゆぴぃ…まりさ……がんばるよ…」
一方ゲスまりさはまた違う部屋にいた。
「おなかすいたよ!!おなかがすいてたらはたらけないよ!!」
まだ少々猫を被っているが段々と化けの皮が剥がれていた。
「まりさ、登録しないとね。登録しないとここじゃ働けないよ」
「ゆ!だったらゆっくりしないでとうろくしてね!!」
「じゃあ…ほっぺたをこっちに向けて」
「ゆんっ!!!!」
男性社員は大きな焼き鏝を持っていた。
「じゃいくぜ……ゲスまりさくん」
「ゆ!!!……ゆぎゃあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!あぢいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
彼は焼き鏝をゲスまりさの頬に押し付けていた。ジュウウウウウウ!!!!!!!!っと饅頭が焼ける香りが漂う。
「はなじでええ!!!!!はなぜえええええええ!!!!!!!!ぐぞじじいいい!!!!!!!!!!!!」
ゲスまりさは暴れようとするがガッチリと男性社員が押さえつける。鏝はまだ押し付けられ焦げ臭い匂いがし始めた。
「じぬうう!!!!!!じぬううう!!!!!はなぜえええ!!!!ばりざざばをだずげろおおおお!!!!!!!!!」
「ほれ。登録完了だ」
彼は鏝を離してあげた。ゲスまりさの頬には大きく"G"と焦げ跡がついていた。
「なにずるんだぜ!!!!!!ばりざざまをおごらぜるとこわいんだぜ!!!!!」
この"G"というのは"Gomi"だとか"Gyakutai"だとか"Gesu"のGだ。ゲスまりさ本人は見えていないせいか何をされたのか分かっていなかった。
「じゃあもう片方も痛めつけてやろうか?お前の本性はバレバレなんだよ。ゲス饅頭」
「ゆがあああ!!!!!!ぜっだいはたらくもんか!!!!ゆっくりしないでここからだすんだぜ!!!!!」
「ちょっと黙ってろ」
「ゆびぇええ!!!!あがああああ!!!!」
彼はゲスまりさを2、3発殴ってから抱きかかえ部屋を出た。
「一応商品だからな。殺さないでやるよ」
「はな…ぜぇ……ばりざざばを…おごらぜる…ど…ごわいんだぜ…」
大抵ゲスな生き物はチョイと痛めつければ大人しくなる。ゲスまりさは透明な箱がたくさん置いてある部屋に連れられた。
「ごごがらだぜえええ!!!!」
「あまあまよごぜえええ!!!!!!」
「おいくそどれい!!!!まりささまをゆっくりさせろおお!!!!」
彼が部屋に入ると罵詈雑言の嵐だった。皆どこかしらに"G"の焦げ跡があった。
「ほれ!新入りだ。仲良くしな」
「ゆがあ!!!」
ゲスまりさは箱の中に投げ込まれた。箱の中にはれいむが2匹いた。
「かわいいれいむのためにおいしいものもってきてね!!ぐずはきらいだよ!!!」
「おなかすいたよ!!!ごはんもってきてね!!!」
ご飯ご飯と五月蝿い。
「知るかボケ」
男性社員はさっさと部屋を出て行った。
ゲスとはいえ一応この会社の商品なのだ。食事は1日1回。箱の中に会社食堂の残飯を混ぜたものが投げられた。当然不味い。
寝床は箱の中。布団など不要だ。
次の日
「ゆ~ん!!!いいあさだよ!!」
まりさをはじめSクラスのゆっくり達が起き始めた。目覚ましがあるがちゃんと起きるあたりただのゆっくりではない。
「おはよう!!!朝御飯を食べたら早速仕事だよ」
朝食が出された。まりさは食べながら隣のれいむに話しかけた。
「ねえれいむ、どんなおしごとするの?まりさにもできるかな?」
「だいじょうぶだよ!まりさならできるよ!!たぶんまりさとおなじところだとおもうよ」
「ゆ?」
朝食を終えまりさ達は整列した。そのまま1列になって部屋を出てワゴン車に乗り込んだ。
「ゆー。ふかふかだよ!」
まりさ達はクッションの上に座らされた。皆行儀が良い。
「じゃ行くよ」
ワゴン車が発進した。
「ど…どこにいくのかな?」
「まりさははじめてだったわね。だいじょうぶよ、ありすがおしえてあげるから」
ありすや先輩ゆっくり達がまりさに仕事内容や今から向かう場所のことを教えた。
「おし、着いたぞ」
30分後目的地に到着した。ワゴン車からゆっくり達が降りた。
「わー!!!ゆっくりだ!!」
「これってまりさだよね」
「こっちはありすだ!」
小さな子供達が嬉しそうにこちらに駆けてきた。ここは幼稚園だ。
「ありすはありすよ!よろしくね!!」
「れいむはれいむだよ!!れいむはおうたをうたうのがだいすきだよ!!」
「まりさはまりさだよ!!みんなでいっしょにあそびたいよ!!」
園児達は大喜びだ。すぐに打ち解け楽しそうに遊び始めた。
Sクラスゆっくりのお仕事は幼稚園や保育園で児童と遊んだり老人ホームで御老人と会話をしたりリラックスすることだ。
この仕事はSクラスでなければできない。意外とこういった仕事は重要なのだ。
「ゆゆー!!どこにかくれたのかな?」
まりさも楽しそうにかくれんぼをしていた。元気一杯の園児達はすぐにまりさと仲良くなった。
ちなみに数ヵ月後の話になるが…。
「あのまりさちゃんなんですけど……」
「何かありましたか?」
「いえ、園児にとっても人気なんですよ。そこで園長が是非この幼稚園で飼いたいと…」
「あのまりさをペットとして引き受けたいというわけですね」
「はい。お願いできますか?」
「ええ。どうぞ。気に入ってもらえたのでしたら」
「いいんですか」
「ええ。ただ契約時にお話したとおりあのまりさは昔飼われてて捨てられたゆっくりです。それでもよろしいなら」
「あのまりさちゃんじゃなきゃダメなんです。お願いします」
「分かりました。では大切に育ててあげてください。病気など何かありましたら当社までご連絡ください」
時々こうしてSクラスゆっくりは幼稚園や保育園、老人ホームで正式にペットとして引き取られるケースがある。
捨てられたゆっくりとはいえ優秀なのだ。引き取る側もゆっくりにとっても嬉しい話だ。
今まで何十匹と引き取られたがトラブルが起きたことは無い。感謝の手紙が届くこともあるし天寿を全うしたゆっくりもいる。
「ゆー!!たのしかったよ!!みんな!!またあそぼうね!!」
まりさの未来は明るい。
一方Gクラスはどうだろうか?
「いつまで寝てんだよ!!!!!?さっさと起きろ!!!!」
目覚まし時計など生ぬるいもので起きるような個体ではない。1箱1箱に濃度を抑えた唐辛子煙幕を投げ込んでいく。
「ゆがああああ!!!!!!」
「がらいよおお!!!!!!!」
「なにずるんだぜええ!!!!!ぎゅぎゃあああああ!!!!!!!!」
朝食は出されない。どうせ整列なんぞできない。
「仕事だ!覚悟しとけよ!!」
複数の男性が箱からゆっくりを取り出しクッキーが入っているような缶の中に入れていった。
「ゆごおお!!!なにかたべさせろおおおお!!!!!」
ゲスまりさも缶の中に押し込まれた。
「せまいよ!!!!!おなかすいたよ!!!!ごはんちょうだいね!!!」
一緒にいるのはれいむだ。蓋が閉められ真っ暗になった。
「ゆがあああ!!!!!だぜえええ!!!!!ここがらだぜえええええ!!!!!」
「せまいよ!!!うるさいよ!!!れいむをゆっくりさせてね!!!!」
2匹は文句を言う。そのうち誰かに運ばれる感覚がした。
「どこづれでぐづもりだああああ!!!!!ばりざざまをゆっぐりざぜろおおお!!!!」
「いだ!!!!ゆらさないでね!!!ゆあああああ!!!!」
数分後誰かに運ばれる感覚はなくなった。さらに数十分後再び誰かに運ばれる感覚がした。そして蓋が開いた。
「ゆはあああ!!!!くるしかったんだぜ!!!」
「ここはどこなの!!??かわいいれいむにおかしもってきてね!!」
ゲスまりさとれいむの視野には女性の姿があった。2匹は缶から飛び出した。
「ここをまりささまのゆっくりぷれいすにするんだぜ!!!」
「ゆっくりしないであまあまもってきてね!!!」
2匹がいる部屋は個室で床には広告、その上にはビニールシートが敷かれていた。
「よく来たわねぇ。待ちくたびれちゃったわ」
2匹は後ろを向いた。
「ゆっくりしないでおかしをよういするんだぜ!!もてなすんだぜ!!」
「れいむはちょこれーとがたべたいよ!!ぐずぐずしないでね!!」
彼女はニコニコしていた。れいむを抱きかかえると部屋に備えてあった檻に閉じ込めた。
「なにずるの!!!かわいいれいむをゆっくりしないでここk……ゆがああ!!!ゆっぐぢできなああああいい!!!!」
檻には帽子が転がっていた。ボロボロで所々破れていた。
「あのぼうぢゆっぐりできない!!!ゆっぐりさぜでえ!!!!ゆあああああ!!!!!」
どうもれいむの様子がおかしい。それもそのはず、その帽子は彼女が昔飼っていたまりさの遺品だからだ。
まりさの死臭がたっぷりと着いているのだろう。ゆっくりは死臭に敏感だ。死臭を嗅ぐとゆっくりできなくなってしまう。
「ゆ!!ゆ!!!な…なにずるんだぜ!!??ま…まりささばを…おこらせると…ごわいんだぜ!!」
まりさもこの女性からゆっくりできないオーラを感じ取ったようだ。
「さぁて…まりさちゃん。お姉さんと一緒に楽しいことしましょうね」
彼女はまりさを抱きかかえた。まりさはじたばたして逃げ出そうとした。
「元気があっていいわね。じゃあこれ着けちゃおうね」
彼女はまりさの口の中に穴がたくさん開いたボールを入れバンドを巻きつけた。
「うごおお!!!!!なにずるんだぜ!!!!……ごおおおおお!!!!…うぼおおお!!!!!」
まりさは上手く喋ることができなくなった。彼女がまりさに装着したもの…外観はギャグボールそのものだ。
SMなどでよく見かける道具だ。口が開けっ放しになり涎を垂らしてしまう、恥ずかしい…というコンセプトらしい。
「ふごおおお!!!!…ひゅぎょおおおおお!!!…」
まりさは苦しいらしくシートの上を暴れまわってギャグボールを外そうとする。
「じゃ、始めよっか」
彼女の手にはハエ叩きが握られていた。よく見ると網の部分がトゲトゲになっている。
「う"!!……ぶひょおおおおお!!!!!!!!」
まりさは彼女が持つハエ叩きを見てたじろいだ。
「えいっ!!!」
彼女は思いっきり叩きつけた。
「びゅごおおお!!!!!!!!!!!!!ぴゅぎょおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」
まりさは飛び上がって叫んだ。
「ちゃんとセーブされてるわ…これなら安心ね」
彼女はギャグボールを指で弾いた。そもそもこのギャグボール、別にゆっくりを辱めるためのものではない。
ゆっくりの声はかなり大きい部類に入る。虐待すればそれはもうどこぞの工事現場かというくらい五月蠅く泣き叫ぶ。
地下室やら防音設備が整った部屋で虐待すれば問題はないが普通の部屋だと近隣から苦情が寄せられてしまう。
現に彼女もゆっくりが五月蠅いとお隣さんに叱られてしまった。そこでこの道具を使うのだ。
口の形が固定されてしまうため叫んでもそう五月蠅くはならない。これで安心して虐待ができるのだ。
名付けて"虐ボール"。ネーミングセンスが良いのか悪いのかは読者の判断にお任せしよう。
「ゆあ!!!!な…なにじでるの……」
あまりの出来事に檻の中のれいむが固まってしまった。
「ん?」
「ひいいいい!!!!!!!ごっぢみないでえええ!!!!!」
彼女は檻の中に目をやった。れいむは縮こまっていた。
「え?れいむもやりたいの?」
「や…やりだぐないでずううう!!!!!ど…どうぞ!!!!どうぞまりざをいじめでぐだざいい!!!!」
「ふぎょおおおおお!!!!!!りゅぎょおおおお!!!!!」
れいむの反応に怒っているのかそれとも彼女に抵抗しているのかゲスまりさはなにやら叫んでいた。
「あら?相手にしてくれなくて妬いてるの?ごめんね。そうね、無視されるのは嫌よね」
彼女はゲスまりさに優しく語りかけた。
「ひゅぎょおおおお!!!!!!!お…おおおぁうぅぅぅぅぅ!!!!!」
ゲスまりさは部屋を出ようとした。
「あらダメよ。まだまだこれからじゃない」
彼女は虐ボールのバンドを掴みゲスまりさを手元に寄せた。
「じゃあいくわよ!!それ!!それ!!!そらああ!!!」
「ひゅびょおおおお!!!!!ひゅ!!!ひゅぎゃ!!!ひぎゃああ!!!!ひゅうう!!!!」
彼女はハエ叩きでゲスまりさを叩き続けた。
「あははは!!!それ!!!それ!!!!楽しいわね!!そうでしょ!!!」
「ゆびょお!!!!びょおお!!!!!ひぃぎょおお!!!!ぼっぼおおおおお………」
「あれ?黙っちゃった?」
ゲスまりさがプルプルと痙攣して何も喋らなくなってしまった。虐ボールの穴から黒いものが見えていた。
「ああそうか。餡子が吐き出せないのね。そりゃ苦しいわよ」
彼女は虐ボールを外した。ゲスまりさの口から大量の餡子が吐き出された。
「ゆぼおおお……ぼぎょろびょご………」
「ダメでしょこんな所で。粗相が過ぎるわよ」
「ゆぼおお!!!!ぐおおおお!!!!」
彼女は餡子をゲスまりさの喉に押し込んだ。手慣れている。
「ゆひぃぃぃぃ……」
「よっ!気分はどう?」
「も…もぅ……ゆるじでぇ……まりざ…じんじゃぅ……」
「うっそぉー。だって配達してくれたおじさん、物凄い元気だって言ってたよ」
「ちが…ちがぅ…」
「嘘つきは嫌いよ。お仕置きが必要ね」
彼女はゲスまりさを左手に載せた。
「ほら!!!嘘つきは!!!!泥棒の!!!始まりよ!!!」
「ゆびゃっ!ゆびゃっ!ひぎぃっ!ゆべっ!」
平手打ちを喰らわせ続けた。最早叫ぶ気力も残っていないのか比較的叫び声が小さかった。
「ほら!!ほら!!そういえば!!前のまりさも!!躾けるのが!!大変だったわね!!」
「ゆぎょおっ!びゅっ!ゆぎゃっ!ゆびっ!ひぎゃっ!ゆうぅぅっ!」
「どう?反省した?」
「は…ぃ……じま…じだ…。ゅ…るじ…で…ぇ……」
ずっと右手で平手打ちしていたせいかゲスまりさの左頬がボコボコに変形していた。
「じゃあまりさちゃんはこれで終わりにしようね」
ゲスまりさを檻に入れ今度はれいむを取り出した。
「い…いやああ!!!ぶだないでえ!!!ぶだないでええ!!!」
必死に逃げようとする。
「じゃ、れいむちゃんもお口塞いじゃおうね」
「おうぢにがえらぜでえ!!!!ゆびょおお!!………ひゅごおおお!!!!…うぼおおお!!!!!」
れいむも虐ボールを噛まされた。彼女の手から放たれたれいむは逃げ出そうと跳ねた。
「元気があるわね」
「ふうう!!!!!!ひゅおおおお!!!」
彼女の手にはゲスまりさを痛めつけたハエ叩きが握られていた。
「ひゅうう!!!!!ひゅ!ひゅ!…ひゅぎょおお!!!びゅひょぎょおおお!!!!!」
れいむも餡子を吐く寸前まで殴られた。思う存分ストレスを発散した彼女はれいむの口から虐ボールを外した。
「楽しかったわね」
「ゅぅぅぅぅ………っゆ……ひぃぃ………」
漸く解放された。れいむは安堵したせいかしーしーをちょろちょろと漏らしていた。
「あ、」
「ゅ……ゆあ!!!ひ!!ゆ…ゆるじ……」
「れいむちゃんは気が利くわねぇ」
「ゆ!!!??」
「お姉さん丁度ね、甘いものが欲しかったのよ」
「ゅ…ゆ…ゆ…」
れいむは嫌な予感がした。
「れ…れいむは……」
「お姉さんが食べやすいように余分な水分を抜いてくれたのよね?」
「ち…ちがっ!!!れいむはたべぼのじゃないよおお!!!!」
「ちょっと待っててね」
彼女は俎板と包丁を持ってきた。その隙にれいむは逃げ出そうとしたが体力が残っておらず十数cmしか動けなかった。
「じゃ、遠慮なく戴くわね」
「いやああ!!!!ゆるじでえええ!!!ぎらないでえええ!!」
俎板の上にれいむを乗せると頬を3cm程切り落とした。
「ゆぎゃああ!!!ほっべがああ!!ほっべがああ!!!いじゃいよおお!!」
「美味しいわ。また食べさせてね」
彼女はれいむの頬を食べるとれいむを檻の中に仕舞った。
「じゃ、また遊ぼうね」
「だじで…だじでよぉ……」
「いじゃいよぉ……ぼう…すりずり…でぎないよぉ…」
彼女は檻に毛布を掛けると部屋の掃除を始めた。
「うーん…何だろ?何かが足りないわ…」
どこか不満足そうな表情。理由はすぐに分かった。
「叫び声よ。やっぱり泣いてくれないと面白くないわ。でもどうしよう。怒られたら嫌だし…。それに出来る事も限られてるわね…」
ビニールシートをたたみ広告を纏めた。
「あら?何かしらこれ??」
SクラスでもなければGクラスでもないゆっくり。ほとんどがこれである。こいつらには何をさせるのであろうか?
接客…無理だろう。倉庫内作業…無理。農業…無理。子守…論外。一言で言ってしまえば中途半端なのだ。
ゆっくりが安定してやれそうなことは穴掘りとトンネル堀りぐらいであろう。何匹かで集まれば大きな穴を掘れそうだ。
だが穴を掘ったりトンネルを掘ったりする必要性があまりない。大きな穴も重機を使えばいいだけの話だ。
色々と案を出した結果1つの結論に辿りついた。新しい産業を作ってしまえばいいのだ。
「1等は③、2等は⑥、3等は①でした!!!!」
「配当額は……」
「くっそ!!何であそこでこけるんだよ!??」
「まあ順当だったかな…」
「次のレースまで暫くお待ちください」
「先攻12問正解!!後攻13問正解!!よってこの勝負は後攻の勝利!!」
「惜しかったな」
「あの新入り結構やるな…今度賭けてやろうか」
普通クラスのゆっくりは皆ある産業に利用されることとなった。その産業とはギャンブルである。
「それでは第1コースのれいむ選手のアピールタイムです!!」
「ゆんしょ!!ゆんしょ!!」
「結構体力ありそうだな」
「どうかな?体の割には足が遅いような気もするな…」
「続きまして第2コースのれいむ選手のアピールタイムです!!」
「ゆっほ!ゆっほ!」
「意外と早いぞ」
「この走り方はスタミナを使うな。それだけのスタミナがあればいいが…」
競馬ならぬ"競ゆ"だ。ベーシックなギャンブルである。個体によって元々の体力差があるため同じ種ごとに開催される。
まりさ種オンリー、れいむ種オンリー…と。
「この泳ぎは本物だな」
「こっちの方が早そうだがな」
「あ、④が落ちたぞ」
「ゆびょぼよぼ……だ…だじゅげ…ごぼごぼごごぼ…」
「大変申し訳ございません。只今第4コースのまりさ選手が水没しました。暫くお待ちください」
まりさ種の場合は水上戦もある。走って泳いでと複合する場合もある。
「8×7は?」
「むきゅ!56よ!」
「7×4は?」
「28だわ!」
「おい、すげえなこれで20問だぞ」
「流石にこのクラスだとここまではいくんだな」
ぱちゅりー種の場合は運動よりも頭脳。簡単な計算問題や読み問題の正解数で競うのだ。小学校低学年くらいの問題が出てくる。
その他の種でも頭脳で競うことがあるが低レベルな争いだ。
「只今のレースは第6コースのまりさ選手の優勝でした!!」
「ゆわーい!!やったよ!!!」
「さて優勝したまりさ選手はこれでNormalコースからHardコースに昇格となりました!!!」
拍手が起きる。クラス分けがあり下から順に"Easy""Normal""Hard""Lunatic"となっているのだ。
「昇格したまりさ選手を祝って配当レートの上乗せをしたいと思います!!」
まりさの前にカードが5枚置かれた。
「1枚カードを選んでね!!」
「ゆ~ん…じゃ、これにするよ!!」
まりさが選んだカードには+0.4と書かれていた。
「運までいいなこの野郎!!配当レート0.4プラスされます!!」
またも拍手喝采。
「いいぞ!」
「よくやった!!」
「今度からも応援してやっからな!!」
「ゆ~!!!ありがとう!!ありがとう!!」
「昇格したまりさ選手の番号はN-024からH-015となります。今後ともまりさ選手をよろしくお願いします!!」
ギャンブルは大盛況。毎日多くの人がやってくる。順調に利益を出しており近々新店舗が誕生するそうだ。
「ゆっくりかえったよ!!」
「おかえりなさい!!まりさ!」
「おちょうしゃんおきゃえりい!!!」
「おかえりい!!!」
まりさの帰りに妻のぱちゅりーと子供達が出迎えた。この部屋は最高クラス"Lunatic"ゆっくりのおうちが並んでいる部屋だ。
どのおうちもペットショップで購入すれば値が張る高級品だ。ふかふかのベッドやクッションがあり最高の住み心地だ。
かといってそのおうちのなかでゆっくりしているゆっくりはいない。
「おちょうしゃん!まりちゃもはしれりゅようになっちゃよ!!」
「すごいよ!!おちびちゃん!おとうさんときょうそうしようね!!」
「ぱちぇもさんのだんをいえるようになったわ!!さんいちがさん、さんにがろく……」
「すごいよ!!おとうさんはごのだんまでしかいえないからすぐぬかれちゃうね」
実るほど頭を下げる稲穂かな、という諺がある。このクラスになればゆっくりもその子供も現状維持や更なる成長のために努力するのだ。
より早く走ったりスタミナをつけたり、九九を覚えたりと。それを怠ったゆっくりはすぐに格下げを喰らう。
Lunaticクラスは飼いゆっくりでいえば金バッジレベルだ。それだけの努力は必要なのだ。
「ゆううう…れいむがおそいわ…」
「おかあさん…どうしちゃったの…?」
「さみしいよ…ゆっくりしないでかえってきてよ…」
おうちの前で心配そうにするありすと子供達。どのおうちにも今日の仕事を終えたゆっくりが帰ってきている。
だが帰ってくるはずのれいむがまだいないのだ。
「おーい、このれいむの家族はどこだ?」
部屋に入ってきた男性が包帯を底部に巻いたれいむを抱えてやってきた。
「ゆ!!おかあさん!!」
「どうしちゃったの!!?れいむ!!」
「おかあさんしっかりしてえ!!!」
れいむは家族の前にそっと置かれた。
「障害物競走だったんだが障害物に当たってね。あんよが少し破れちゃったんだ。治療はしたから3日ほど安静にしてれば完治するよ」
ゆっくりのケアも充実。Lunaticクラスのゆっくりだ。大切にされている。
「ゆっくりしてね!!ゆっくりしてね!!」
「だいじょうぶだよ!!ちょっとまだひりひりするけどゆっくりしたらなおるよ!!」
「おかあさん…すりすりぃ…」
「しんぱいかけちゃったね。だいじょうぶだよ!!おかあさんはつよいんだから!!」
周りのゆっくりも心配してれいむの周りに集まった。
「だいじょうぶ?れいむ」
「ありすはあしたのれーすにでるんでしょ?れいむのかんびょうはぱちぇにまかせてね!」
「れいむおばさん、ゆっくりしていってね!」
「みんなありがとうね!!れいむはうれしいよ!」
部屋に食事が運ばれた。ゆっくりフードや野菜、デザートにプチシュークリームまである。最高クラスのゆっくりに相応しい食事だ。
「よく食べてよく寝ろ。そうしたらすぐに治るさ。ここんとこレースに出ずっぱりだったんだしたまには休みな」
「ありがとう!!そうするよ!!れいむはゆっくりするよ!!」
3日後れいむの傷は完治した。そしてそのままレースに出場し見事優勝した。
「さぶいよおお!!!!」
「おにゃかしゅいたよ…」
「わがままいわないでね!!おかあさんだってつらいんだよ!!」
「ゆぇええぇえぇえん!!!!ぜんぜんゆっくちできにゃいよおおお!!!!」
こちらは"Easy"ゆっくりの収容所だ。おうち?収容所で十分だ。Normalクラスまでは室内で暮らすことができる。
だがEasyクラスは野外で暮らさなければならない。最初は室内だったのだがどんどんゆっくりがやってきたため追い出されたのだ。
収容所はギャンブル場に隣接する草茫々の空き地だ。その土地の持ち主が遊ばせておくよりはマシだと貸してくれているのだ。
周りが柵で囲まれておりゆっくりが逃げ出したり野良ゆっくりが侵入することはできない。
Lunaticでは最高級のおうちであったがEasyの住処はダンボールだ。室外なので雨対策にビニールシートでコーティングされている。
Normalのゆっくりもダンボールハウスなのだが頑丈な素材であり大きさもある。Easyのダンボールはボロボロで小さい。
ダンボールハウスの中は食事用の小皿があるだけだ。Normal以上では毛布が与えられているがEasyにはそんなものはない。
食事は酷く質素なものだ。Normal以上ならゆっくりフードが日に2回充分に与えられる。クラスによって頻度は違うがおやつが出ることもある。
だがEasyでは食事は1日1回ダンボールハウスに転がっている小皿にゆっくりフードがよそわれるだけ。
ゆっくりの食欲から考えればそれでは少ないが腹が減ったら収容所に生えている雑草を食えばいいだけの話だ。
時々職員が草を刈ることがある。単なる草むしりなのだがその次の日に小皿に草を山のように積み上げられることがあるくらいだ。
そもそも拾われていなかったらその日の食事さえ儘ならなかったのだ。安全な住処と1日1回の配給でも喜ぶべきだ。
「通るぞ」
職員が敷地内にやってきた。
「ごはん!!ごはんん!!!」
「おかぢたべさしぇでええ!!!!おにゃかしゅいたよお!!!」
「しゃむいよおお!!!ゆっくちさせでえええ!!!」
職員に懇願するゆっくり達。職員は石ころを蹴飛ばすかのように纏わりつくゆっくり達を蹴飛ばして行った。
「ゆびょ!!」
「ぶびぇえ!!」
「いじゃい!!」
「ゆええぇえぇえぇん!!!うそづぎいい!!!おちょうしゃんのうそづぎいい!!!」
職員はわんわん泣き喚くゆっくり達を無視し、ゆっくり達の住処の前まで歩いた。まりさを抱えている。
「えーっと…E-085か。ここか」
ここで働いているゆっくりには全て登録番号がある。飾りに番号を書いたバッジを付けているのだ。
「おい!!出て来い!!」
E-085と書かれたダンボールから赤れいむとれいむが出てきた。抱えられているまりさを見て赤れいむが叫んだ。
「ゆあ!!!おちょうしゃん!!」
「ま…まりさ!!!!どうしたの!!???」
職員はまりさを下ろした。底部に酷い怪我を負っている。
「おちょうしゃんがけがしちぇるよ!!!ゆっぐりじぢぇええ!!!」
「まりざあ!!どうしちゃったの!!!??だいじょうぶ!!??」
「ゅ……いだいよぉ」
「おにいさん!!まりさをてあてしてあげて!!!」
「おちょうしゃんがしんじゃうよおお!!!ゆっくちしにゃいでたしゅけちぇね!!」
「何言ってるの?手当てなんかしないよ」
「そ…そんな…どうじで…どうじでえええ!!!」
まりさが横たわりながら悲鳴を上げた。
「どぼじでぞんなごどいうのおお!!!まりざがしんじゃうよお!!」
「傷見てみろ。かなり深い傷だ。ちゃんと手当てしなきゃ一生動けなくなる」
「だっだらなおじでよお!!!!まりざがしんじゃでもいいのお!!???」
「そんな傷モノはうちにいらないってことだ」
「でぼお!!!でぼお!!!!まりさだっでてあてしてもらったよ!!!でいぶだっでええ!!!!」
まりさは無理して起き上がり必死に訴えた。
「お前何言ってるの?水没したまりさはHardクラスでれいむはLunaticクラスじゃないか。お前のようなEasyとは違うんだよ」
「おでがいじまず!!おでがいじまず!!!もういっかいだけちゃんずをぐだざい!!!おでがいじまず!!!」
「ばりざをなおじでよおお!!!!おでがいだがらああ!!」
まりさとれいむは頭を下げ続けた。
「今歩ける?」
「ゆ!!???」
「今歩けるかと聞いてるんだ。動かないクズはいらないのさ。歩けるんだったらまだここにいてもいいぞ」
「あるぐよ!!!まりざは…まりざはあるげるよ!!……ひぃぃぃぃ………っぐ……」
「ま…まりさぁ……」
まりさは泣きながら歩き出した。確かに動いてはいるが歩いているというより這っているといった感じだ。段々と餡子が漏れ出している。
「ほ…ほら!!ほら!!!あるげるよ…まりざは……」
「歩いてないよ」
「ゆぐ!!!!」
「それ這うっていうの。歩くじゃないよ」
ゆっくりが歩く、というのは小さく前へジャンプして進んでいくことを言う。底部が地面から離れずに前に進む場合は這うと言うのだ。
「決まりだね。じゃ、とっとと出て行ってもらうよ。それとも一気に天国とやらに行きたいか?」
まりさは諦め出て行こうと住処から荷物を取り出そうとしていた。
「やじゃぁ!!!!やじゃあああ!!!!りぇいみゅはここにいちゃいよおお!!!」
「お…おちびぢゃん…。ごめんね…。ごべんね…」
まりさは涙を流しながら謝っていた。
「おでがいじまず!!おでがいじまず!!もうすごじだげいざせでぐだざいい!!!」
まりさの妻のれいむはまだ懇願していた。こんな酷い環境でも外に比べれば遥かにマシだと分かっているのだ。
「うるせえな…。纏わりつくんじゃない!!」
れいむは係員の足にしがみついていた。
「あああ!!!とっととでてけよ!!!」
係員はまりさの帽子からバッジを外すとまりさとれいむと赤れいむを柵の上から投げ捨てた。
「ゆびゃっ!!!」
「ひぎゃああ!!!」
「ゆぴゃ!!!」
3匹の頭上から住処に置いていた荷物が降ってきた。
「っぐ…えっぐ……これがらどうじだらいいの……」
「おにゃかしゅいたよお!!!!」
「ゆ……ゆああああああ!!!!!!!!」
れいむは狂ったのか道路に走って行った。
「ゆあああ!!!!!ゆぐびょぐびゃべぇぇ!!!!!」
「でいぶううう!!」
「おきゃあしゃああああん!!」
れいむはそのままトラックに轢かれた。道路にはぐしゃぐしゃに潰れた饅頭が飛び散っていた。
「…………」
「おきゃあしゃんがああ!!ぼういやじゃああ!!」
赤れいむも道路に飛び出した。母親の元へ行こうとしたのだろう。だが母親のもとに着く前に車に潰された。
「……………」
まりさはただ涙を流していた。これからどうしようとか考えていない。もう考えることをやめていた。
最終更新:2022年05月03日 19:30