皆さんは知っているだろうか?ゆっくりにも魂があることを
皆さんは知っているだろうか?ゆっくりが不幸な事故や人間の手で最後を遂げるときがあるのを
皆さんは知っているだろうか?地縛霊を・・・・・・
ゆっくり地縛霊
愛を一身にうけたアリス
アリスは幼いころ、ゆっくり専門のペットショップに住んでいた。
このペットショップはできるだけ野生に近く、なおかつ上質な品質を目的としたお店だった。
ここで売られているゆっくり達はみな実際の自然を模したケージに入れられ
健やかに、健康的に過ごしていく。
食事はすべてその場で生えている食事で店員からは特別おいしい食事は与えられない。
こうすることによってゆっくりの品質をできる限り天然に近づけているのだ。
店員はある程度汚れてきたらケージから取り出し、洗ってやれば良いだけだ。
このような変った飼育法を使用しているためか、ここのゆっくりの価格は非常にやすく
様々な用途に使うため購入していくお客が後を絶たない。
このアリスは、ペットを目的とする心優しいお姉さんに買われた。
ほとんどが虐待用として飼われていくこのペットショップにしては珍しいことだった。
「ときゃいはにゃおねぇしゃん!! ゆっくちちていってねぇ!!」
「はい、ゆっくりしていってね!!」
お姉さんは何も手を加えられていない状態のゆっくりを自分の手で育てたかったのだ。
愛着がわくからだった。
アリスが家に来てから数日は、お姉さんはアリスのやんちゃっぷりに手を焼きっぱなしだった。
「ゆ!! ありちゅのときゃいはなおうちぃができたわ!!」
ティッシュ箱の中身を全て取り出し、そこにティッシュを敷き詰めてお家宣言をしたり
「ゆ!! ときゃいはなおもちゃでゆっくちあそぶわ!!」
お姉さんの手鏡をおもちゃにして放り投げて壊したり
「ゆ!! ときゃいはなごひゃんね!! む~ちゃむ~ちゃ…ちあわちぇぇぇぇぇ!!」
お姉さんの庭にある花壇の花を無断で食べたりと完全に野生のゆっくり丸だしだった。
だが、お姉さんは怒るどころかニコニコしながら優しくなだめた。
「アリスちゃん?都会派な女の子は勝手にお家宣言をしたり、花壇のお花を勝手に
食べないのよ」
「ゆゆ!!おねえちゃんはいなきゃものねぇ!!ゆっくちちゅることがときゃいはのれでぃーなのよ!!」
「う~~ん、しょうがないね。じゃあお姉さんが優しく教えてあげるね!!」
そういうとお姉さんはゆっくりでもわかるように身近なれいむやまりさを例にして
即席のお話をした。
一人でゆっくりしたらこうなっちゃうのよとか
人の大切にしている物を壊したり食べちゃったらどうなっちゃうのかをゆっくりと
分かりやすく。
最初は理解できないような顔で聞いていたありすだったが同じ話を一か月もすると
「おねえざぁぁぁぁん!! ごめんなざいぃぃぃぃぃ!! ありすはいながものだっだわぁぁぁぁ!!」
と泣きながらお姉さんに謝りに来た。
お姉さんの愛がある教育が実を結んだのだ。
それからお姉さんとありすの幸せな一時が始まったのだ。
一緒に散歩したり、一緒にご飯を食べたり、一緒に映画を見たり、一緒にテレビを見たり
お姉さんが困る様な事をほとんどせず、お姉さんの手伝いを積極的に行いお姉さんを喜ばせた。
特に物を大切にすることの大切さを教えてもらってからは家の物を大切に扱うようにした。
一人でゆっくりしても本当の意味でゆっくりできない!!
みんなで楽しく助け合ったらもっとゆっくりできる!!
ありすは幸せな日々を過ごした。
だが、そんな幸せな日々は招かるざる客によって打ち破られた。
その日、ありすはお姉さんのお家のリビングでお昼寝をしていた。
お姉さんは買い物に出かけており、ありすはお家でお留守番をしていたのだ。
「ゆふふ・・・おねえさんったら・・・」
ありすはおねえさんと一緒に遊ぶ夢を見ていた。
お姉さんと一緒にかくれんぼしたり、お姉さんと一緒においしいご飯を食べたり
一緒にかけっこしたり…とても幸せな夢だった。
ガシャーーーン!!
幸せな夢は突然の音によって打ち砕かれた。
「ゆ!! な…なに!?」
ありすは飛び起き、大急ぎで音の方向へと跳ねて行った。
そこには……
「ゆっは~~~…ようやくいじわるなかべさんをたいじしたよ!! 」
「やったねまりさ!! これでみんなゆっくりできるよ!! 」
「「「「ゆわぁぁい!! あたらしいおうちだよ!! 」」」」
そこには野生の一家が窓ガラスを破って侵入していた。
親と思われるまりさとれいむ、それに子ゆっくりがそれぞれれいむ種まりさ種が二匹づつ。
ありすは怒った。家に侵入したことではない、窓ガラスを破ったことだ。
ありす自身も小さい頃窓ガラスを割ってしまった事があった。
昔は田舎者といって切り捨てることが出来たが、今となってはお姉さんが悲しくなる顔を見たくない。
ありすは怒りながらまりさ一家に近づいていった。
「ゆ?とてもきれいなありすだね!! まりさのおうちでゆっくりしていってね!!」
「「「「「ゆっくりしていってね!!!! 」」」」」
まりさ一家は新しいお家にやってきたお客さんだと思い、ありすに挨拶をした。
一方のありすは、悲しむお姉さんの顔にばかり意識がいき、気づかなかった。
「そこのいなかものなまりさ!! おねえさんがかなしむことしちゃだめでしょ!!
それにここはとかいはなありすのおねえさんのおうちよ!! ゆっくりしないででていって!!」
ありすはゆっくりしない速さで喋った。
だが、当のまりさ一家ははあ?という顔で
「なにいってるの? ここはまりさのあたらしいおうちだよ!!
ありすのおねえさんのおうちなんてうそいわないでね!! とじまりもなにもしてなかったでしょ!!」
「とじまりならしていたわ!! それをまりさがこわしちゃったのよ!!」
「あのいじわるなかべさんのこと? おうちのなかがかくれていなかったらとじまりのいみないでしょ!!
ゆっくりりかいしてね!!」
確かに、ゆっくりの戸じまりとは入口を木や葉などで中が完全に見えないようにするのが基本だ。
ありす自身もペットショップにいたとはいえ、野生のゆっくりとさほど変わらない生活をして
いたため、そのルールも知っていた。だが、それは野生の話である。
ありすは飼いゆっくりとなるべくお姉さんから愛をもった教育を受けているので
そんなことが人間には通じないことぐらい知っていた。
「にんげんさんのおうちとゆっくりのるーるはちがうのよ!!
にんげんさんのるーるではこれがちゃんとしたとじまりなのよ!!
そっちがゆっくりりかいしてね!!」
まりさはイライラしてきた。
なんだこのアリスは?まったくゆっくりしていないじゃないか!!
なにが人間さんのルールなの?なにがちゃんとした戸じまりなの?
全部嘘っぱちじゃないか!!
わかったよ!! このありすはゲスだ!! 美人だからって騙されちゃだめだよ!!
そうやって嘘百百を並べてまりさの新しいお家を奪うつもりだよ!! そんなことはゆるさないよ!!
まりさはそう認識し、アリスに襲いかかった
「げすはゆっくりしね!!」
まりさの攻撃は完全にアリスの虚を突いていた。
アリスはまりさの体当たりを喰らい、思いっきり跳ね飛ばされた
「ゆぶぅ!!」
ありすは壁にぶつかった。
それから一気に形勢を立て直し、反撃に移ろうとしたが
「なにずるのぉぉぉぉ!! このいなが「げすはしね!!」ゆびぃぃ!!」
今まで完全に空気になっていた親れいむがありすにのしかかってきた!!
ありすはれいむののしかかりをもろにくらい、カスタードを吐きだした。
「ゆべぇぇぇぇ!!」
ありすはカスタードを吐くのを必死にとめ、まりさを睨めつけた。
そして、わずかにあいた口から言葉をぶつけた
「どぼじで…ごんなご…ど…ずるの」
「なんでかって? じぶんのむねにきいてね!! げすありす!!
そうやってまりさたちをだましてまりさのあたらしいおうちをうばおうとしているのはまるわかりだよ!!
そんなげすはゆっくりしんでね!!」
「そうだよ!! れいむたちをだまそうとするげすはれいむがつぶすよ!! 」
れいむはありすの上で飛び跳ね始めた。
ありすはただただ必死に耐えるしかなかった。
「ねえおかあさん!! まりさたちあのおもちゃであそんでていい?」
れいむがありすの上で飛び跳ねているその最中、長女のゆっくりまりさが母れいむに聞いてきた。
それを聞くとれいむは長女まりさの視線の先に目を向けた。
そこには小さなテーブルの上に乗っていた小皿4枚と大皿1枚があった。
ゆっくりたちには昼ごはんに使った食器がおもちゃ見えるようだ。
「もちろんいいわよ!!」
「「「「ゆわ~い!! おかあさんだいすき!!! 」」」」
そういうと子ゆっくり達はテーブルをよじ登って皿の上で飛び跳ねたり、小皿を投げ飛ばしたりして
遊びだした。
小皿は耐久力があまりなかったのか簡単に割れてしまい、大皿もゆっくり達のジャンプによって
ヒビが入り、ついに割れてしまった。
「ゆふふ…れいむのおちびちゃんとてもゆっくりしているよ!!
れいむもこのげすをはやくころしておとびちゃんとゆっくりあそぶよ!!」
そういうとれいむは踏みつけを再開した。親まりさもいつの間にか踏みつけに加わっていた。
ありすは踏みつけの痛み必死に耐えながら子ゆっくり達がおもちゃにしている皿をみた。
ああ、おねえさんがとてもたいせつにしていたお皿さん!!
あのお皿はありすのお皿さん…ありすのお祝いにくれた大切なお皿さん…
おねえさんのおかあさんが大切にしていたお皿さんまで…
おねえさんがかなしむよ…いっぱいいっぱい泣いて、いっぱいいっぱい悲しんで
ゆっくり出来なくなっちゃうよ…
おねえさん…ありすの大事なお姉さん…そんなお姉さんを悲しませるゆっくり………
いっぱいいっぱいワンワンさせるノラゆっくり…憎い……
にぐいぃぃぃぃぃぃぃ!! ノラがにぐい!! ノラがにぐい!! ノラがにぐい!!
ありずのおねえざんをがなじませるぐずがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ぞの身をもっで代償をざぜでやるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!
ぞの身をもっで代償をざぜでやるぅぅぅぅぅぅ…ぅ…ぅぅ…
ありすの体はついに限界を迎えた。
全身の穴という穴から命の源であるカスタードが溢れ出る……
そしてカスタードの勢いが止まることなく、ありすはノラゆっくりに強い恨みを抱いて
永遠にゆっくりした。
「ゆふぅぅぅぅ!! すっきりぃぃぃぃぃ!!」
「ようやくげすがしんだよ!!れいむはおちびちゃんとあそんでるね!!」
親まりさと親れいむはしぶとい飼いありすがようやく死んだことを確認するとゆっくりし始めた。
親まりさは新しいお家も見て回り、親れいむは子ゆっくり達と遊び始めた。
遊び始めること1時間、皿の破片もこのころにはとても小さな破片になっており
パズルにしたら1000ピースぐらいになった。
子ゆっくり達は遊び疲れたのか空腹を訴え出した
「おかあさん!! れいむおなかすいちゃたよ!! ゆっくりごはんにしてね!!」
「「「ごはんにしてね!!!」」」
この言葉に親達はうっかりしていたような顔になった。
二匹とも今日の分の食事を考えていなかったのだ。
どうしたものかと考えていたまりさの目の前に、ふとカスタードの山が入った
「ゆ!! みんな!! 今日のご飯さんはあれだよ!!」
そういうとまりさはカスタードの山の所まで皆を誘導した。
「ゆ? あまあまさんだぁぁぁ!! む~しゃむ~しゃ、しあわせぇぇぇぇぇぇ!!」
「「「「「しあわせぇぇぇぇぇ!!!!! 」」」」」
自然界では共食いでもしない限り入手できないあまあまにまりさ一家は夢中になった。
ありすであった名残のものはすべてまりさ一家に食べられ、欠片一つ残らなかった。
「ゆ~~ん、おなかさんがいっぱいだよ!!いっぱいになったからまりさはおひるねするよ!!
ゆっくりおやすみ!!」
子まりさはそういうとすぐに眠ってしまった。
残りの家族も満腹から来る満足感から眠気にかられ、眠りの世界へといった。
寝る前に、親まりさは安堵した。
あったかいお家、おいしい食べ物、ここは間違いなく最高のゆっくりプレイスだよ
これでみんな幸せに暮らせるよ
まりさは眠りその瞬間まで幸せな心地であった。
それが、最後のゆっくりとも知らずに……
親まりさは目を覚ました。どこからか聞こえてくる声に目を覚ましたのだ
ゆ?なんなのあの声?
まりさは耳を傾けた。
「ただいま~。ありす、お留守番寂しくなかった~~?」
ゆ?またゆっくりプレイス泥棒だね!!今度もゆっくりしないですぐに追い出すよ!!
まりさは体を動かし、侵入者に体当たりを仕掛けようとした。
しかし、体がピクリとも動かない。
まりさはなんで動かないのと思い、辺りを見渡した。
自分の体は透けていた。自分の体はうすっぺらくなっていた。
そして、自分の体はなぜか宙を浮いていた。否、なにかの一部になっていた。
そして気づいたのだ。自分が割ったはずの窓ガラスの一部になっている事を
どぼじでいじわるながべざんになっでるのぉぉぉぉぉぉ!!!
まりさは叫んだ。いや、正確には叫べなかった。
口にあたる部分が開こうともしなかったのだ。
まりさは口がダメならと体を必死に動かそうとした。
だが、まりさの体は完全に窓ガラスになっており、身動き一つ取れない。
ゆぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!
ゆは!! れいむ!! おちびちゃん!! びんなどごぉぉぉぉぉぉぉ!!
まりさは今になってようやく自分の家族がいないことに気がついた。
まりさはないはずである眼で必死に辺りを見回す。だが、いない。
いとしい妻であるれいむ、かわいい自分や妻そっくりの子供たち
その姿がまったく見えない。
まりさの脳裏に最悪な想像が浮かんできた。
その時だった。
ゆぅぅぅぅぅぅ!! おとうさん!! おかあさん!!
みうごきがとれないよぉぉぉぉ!!! だずげでぇぇぇぇ!!
ばりざぁぁぁぁぁぁ!! だずげでぇぇぇぇぇ!!
まりさのある筈がない耳が、家族の悲痛な叫びを耳にした。
あの声は間違いない!! まりさのれいむにかわいい子供たちの声だよ!!
どこ!! どこなの!!
まりさはここだよぉぉぉぉぉ!! ゆっくりおへんじしてねぇぇぇぇぇ!!
まりさは大きな声で叫んだ。
その声にれいむ達が気づいた。
ゆ? ばりざぁぁぁぁぁ!! れいむはここよぉぉぉぉぉ!!
おどうざん!! ばやぐだづげでぇぇぇぇぇ!!
れいむ達がまりさの声にこたえたのを確認すると、まりさは必死に声のする方を探した。
だが、どれだけ探しても子供達のおもちゃしか見えなかった。
ゆ?ちょっとまってね…
まりさは必死に考え始めた。
あのおもちゃは子供達がバラバラにしたはずだよ…でも、今この場にきれいに元通りになっている。
まりさは今いじわるな透明な壁さんになっている…
いまれいむ達や子供たちの声はあのおもちゃから聞こえてきたよ?
…ま、まさか!!
れいむ!! おちびちゃん!!もういっかいおへんじしてね
まりさはもう一度答えるように子供達に問いかけ、あのバラバラになったはずの
おもちゃの方を凝視した。
すると
ばりざぁぁぁぁぁ!!だずげでぇぇぇぇぇ!!
おどうざぁぁぁぁぁん!!
声が聞こえてきた、バラバラになったはずのおもちゃから。
そう、れいむは大皿になり、子供達は小皿になっていたのだった。
うぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
まりさは大声をあげた。
そして当の本人達も何故自分の体が動かないのだろうかと思い、母親や姉妹達が
自分達がバラバラにしたはずのおもちゃになっている事に気がついた。
どぼじででいぶ(ばりざ)がおもじゃになってるのぉぉぉぉぉぉぉ!!
家族は大パニックに陥った。
なんでまりさたちが壊したものになってるのか理解ができなかった。
そんなこんなをしているとゆっくりプレイス泥棒が部屋に入ってきた。
「ありすちゃん?どこ?今帰ってきたわよ!!一緒にプリンをたべよ~~」
まりさはどうしてこんなことになったのか理解ができなかったがとりあえず
自分たちの新しいお家に入ってきた泥棒を追い出そうと声を出した。
ここはまりさたちのおうちだよ!!ゆっくりしないででていってね!!
皿になった子供たちも同長するかのように叫ぶ。
だが、泥棒はまるで何も聞こえないかのようにアッチコッチを動き回っていた。
何かを探しているかのようだった。
「どこいっちゃったのかなありす?鍵が開いてるみたいだから散歩にいっちゃったのかな?
一人で散歩にいっちゃいけないよといったのに…帰ってきたらお説教ね」
泥棒は一人でそんなことを呟いていた。
そしてまりさのかわいい子供たちとれいむに目をつけた
「あ、忘れてたわ。お昼に使った食器そのままだったわ。洗わないと」
泥棒はおもむろにれいむと子供たちを掴んだ。
つまむとそのままどこかへと子供達を連れて行ってしまった。
どろぼうぅぅぅぅぅ!!れいむだぢをがえぜぇぇぇぇぇぇ!!
がえぜぇぇぇぇぇぇ!!
まりさは必死に声をあげるも泥棒の耳にも入るわけがなく、子供達はそのまま連れていかれた。
まりさはただただ連れ去られていく家族の助けを求める声を聞くことしかできなかった。
「ふぅ、ありすったら何も言わずに散歩に行っちゃうんだから。帰ったらうんとお説教しなきゃ」
泥棒はれいむと子供たちを台所に持ってきた。
お姉さんにはれいむ親子のうるさい声や、子ゆっくりたちの訴えなど全く聞こえなかった。
どろぼうぅぅぅぅぅ!!でてげぇぇぇぇぇぇ!!
ここはまりさたちのおうちなんだよ!!はやくでていってね!!
終始こんな感じで叫ぶものの全く反応がなかった。
そうこうしている内に、お姉さんは近くにおいた小皿を手に取った。
そして蛇口をひねり、水を出した。
そしてスポンジに水をつけ、洗剤をつけるとおもむろに洗い出した。
はなしてね!!まりさをはなしてねぇぇぇぇべべべべべべっべ!!!
やべでぇぇぇぇぇぇ!!おみずざんがいだいぃぃぃぃぃぃ!!
まりさは今まで受けたことのないような痛みを受けた。
どういうわけか、今のまりさ達は痛覚を感じる神経がむき出しになったような状態になっていた。
ただの流水ですら激痛になるのだ。
ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ!!
まりさが叫ぶ。
ある程度叫び終わると他の姉妹を手に取り、さっと水をかけていく
ゆぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
いだいぃぃぃぃぃぃぃ!!
やめてね、れいむはいいこなんだよ!!いいこなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
おどうざんだずげでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
水につけ終わると、お姉さんはスポンジを手に取り、皿の汚れを落とし始めた。
助かったの?もう終わったの?と考えていたゆっくり達に更なる追撃がかかる。
ゆぅ…ゆぅ…ゆ?なにするの?やめてね!!やめでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!
いだいぃぃぃぃぃぃ!!ぎぼぢばるいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
ゆっゆげぇぇぇぇぇぇ…どぼじでばげないのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
最初に水をかけられた子まりさをむき出しになった痛覚が襲う。
まりさは痛みのあまり吐いて痛みを和らげようとするも、口が完全になくなっており
吐きたくても吐けない…。
「あれ?こんな黒いよごれ今までついていたかしら?まあいいわ、念入りにやらないとね」
ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!ぼうやべでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
まりさの悲鳴はお姉さんが汚れを落とすのをあきらめるまで続いた。
そして親れいむや他の姉妹達も黒い汚れがあるということで同じ苦しみを長時間味わうことになった。
ゆびぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
だぜげでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
おどうざぁぁぁぁぁぁん!!
ばりざぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!だずげでぇぇぇぇぇぇ!!
洗われに洗われたれいむ親子はしばらくその場に放置され、空気が通らない戸棚に閉じ込められた。
空気の通り道が非常に狭く、そこは非常に息苦しかった。
れいむ親子は自分達が食器として使われるその時まで息がしづらい苦しみを味わった。
ゆぅ…ゆぅ…
いきが…できない…よ…
おと…さん…だずげで……
そして食器としての出番が来たときに開く扉でれいむ親子は息を吹き返す。
ようやく呼吸ができるようになったからだ。
そして食器として使われるべく、その体の上にゆっくりにとっては最高の御馳走が置かれていく。
ゆぅぅぅぅ!!そのくささんはれいむのだよ!!
じゃあこのこうばしいのはまりさのだよ!!
まりさ、ごめんね!!れいむはこのほそながいごはんさんをたべてるね!!
親子は自分たちの体に置かれた御馳走を食べようと口を開けた。だが、
ゆぅぅぅぅぅ!!どぼじでだべられないのぉぉぉぉぉぉ!!
おぐちざん!!ゆっくりびらいでねぇぇぇぇぇぇ!!
ばりざぁぁぁぁぁ!!だずげでぇぇぇぇぇぇ!!
口なくなっているのだから当然と言えば当然だった。
こうしてゆっくりたちは自分たちの体の上に置かれた御馳走がお姉さん一人に食べられていくのを
ただみまもるしかなかった。
だべないでぇぇぇぇぇぇ!!そのくささんはれいむのなんだよぉぉぉぉぉぉ!!
こうばしいの!!こうばしいのぉぉぉぉぉぉ!!がえぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
あまあまさん…たべないで…
そのしろいのはまりさのなんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
ああ…れいむとまりさのほそながいさんが……
「ありす…どこまで散歩にいっているのよ…」
お姉さんは一人愚痴をこぼしながら悲しそうにご飯を食べていた。
一方、窓ガラスになってしまったまりさはというと
バリーン!!
粉々になっていた。
隣の空き地で野球をやっていた子供達が打ったボールが窓ガラスを粉々にしたのだ。
ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ばりざのがらだがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
普通のゆっくりであったら体がバラバラになった時点で死んでいるのだろうが
まりさはなぜか死ななかった。
だが、体は今まさにバラバにされたような痛みが襲っていた。
だれがだずげでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
だがその声にこたえるものはだれもいなかった。
この家に住んでいるお姉さんは隣の野球少年を捕まえてお説教をしていた。
アリスがなかなか散歩から帰ってこないこともあってかかなり荒れていたため、子供達の大半は
涙目になっていた。
子供達をお説教してある程度すっきりしたお姉さんは家に帰り、窓ガラスの処分を始めた。
とりあえず割れた窓ガラスの破片をまとめて捨て、割れた窓ガラスは明日にでも業者に頼んで
変えてもらおう。ありすが帰ってきても大丈夫なようにしないとね。
お姉さんはそう考えながら掃除をしていた。
次の日、まりさは体の一部を失った状態で処分された。
割れた窓ガラスはさらにバラバラにされ、非常に細かくなったがそれでもまりさは死ななかった。
いや、死ねなかったのだ。
どれだけ中身を吐こうとも吐けず、どれだけ動こうとしても体は全く動こうとはしなかった。
まりさは、永遠に生という監獄の中で地獄の苦しみを味わうこととなった。
死んだありすの呪いによって。
残された家族もどれだけ落そうとしても落ちない黒い汚れで近いうちに捨てられるだろう。
ほら…その黒い汚れ…少しづつ大きくなっていってるよ……
エピローグ
俺はここ最近一日が楽しくてしょうがない、なぜなら
「げぇぇら♪げぇぇら♪」
家に恩返しにやってきたゆっくりうどんげと楽しい日々を過ごしているからだ。
今日もいつもの日課でうどんげと一緒に散歩に出かけていた。
うどんげの奴は本当にかわいい。俺の横に付き添うように歩き、時折立ち止まってだっこを
要求してくるのだ。
「げらぁ!!げらぁ!!」
俺の前に回り込むと両手をあげてジャンプする様は本当に愛らしい。
そんなうどんげだが、ひとりではなかなか散歩できない、なぜなら
「ゆ?ゆっくりできないゆっくりがいるよ!! ゆっくりせいさいするよ!!」
「びぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!」
とまあこんな感じで少しでも距離が離れるとこうやって野生のゆっくりがうどんげを虐めに
近寄ってくるのだ。
泣きながら逃げるうどんげをふてぶてしい顔をした野生のゆっくりれいむが追いかける。
このままうどんげがけがをしたらいけないので適当にれいむを蹴っ飛ばす
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
れいむはきれいな弧を描いてマンホールの付近に転がる。
「なにずるのぉぉぉぉぉ!!れいむをいじめな…ゆ?あんよさん!!そっちにはくろいくろい
ゆっくろできないものがあるよ!! そっちはゆっくりできないよ!!
ゆっくりできなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
だずげでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
れいむが蹴っ飛ばされたマンホール、そこはお兄さんとうどんげを助けた?所だった。
あそこは最近ゆっくり達がおそれるホラーポイントの一つであの付近に近づいたゆっくりは
何故かあのマンホールに引きつけられ、そのまま動けなくなるのであった。
そして一日もしないうちにそこを通る車によってペチャンコにされるのであった。
うどんげも一回ここに足を踏み入れて身動きが取れなくなったことがあった。
その時はお兄さんが異常に気づき、事なきをえた。
うどんげは終始泣いていた。
助けだすのが少し遅かったせいかうどんげは泣きながら俺をポカポカ殴り
しばらくの間顔を合わせるとぷくーっをして俺を威嚇していた。
そんな顔を可愛いよ、うどんげ
そんな危険な目にあってからか、うどんげは自前のソナー能力を使ってナニかゆっくりできない
ものがあるところには気をつけながらすすむようにしていた。
だが、そんなうどんげが一つだけ半泣き状態で俺にひたすらしがみついてないと通れない道がある。
そこはなんてことは一軒家の前の道であった。
他の道は勇気を出して進むうどんげがこの道だけは涙目になりながら俺にしがみつかないと
通れないのだ。
そんなある日、その道を通っているとチラシをもった女性が暗い顔で家に戻ろうとしていたのを見かけた。
俺は何を思ったのか、つい声をかけてしまった。
「あの、すみません?顔色悪いですよ…どうしたんですか?」
「いえ…うちのありすが家に帰ってこないんです…散歩だと思って待っても…帰ってこないんです。
それが今日でもう1週間…ありすちゃん、どこいったの?」
俺はその女性が持っていたチラシを一枚もらった。
とても幸せそうな顔をしたゆっくりありすが映っていた。
うどんげはその顔を見るや否や顔を俺のズボンに押しやり、ガクガク震え出した。
「おいどうしたんだ、うどんげ!!だいじょうぶか?」
「げぇら…げぇら…」
うどんげが尋常でないおびえ方をしたためあの日以来、その道をうどんげと一緒に通った事はない。
俺にはあの道は大学への近道であるので使う事が多く、よくあの景色を覚えている。
そのはずなんだが…あの家に生えている大きな木の枝が一本多い気がする。
あの木の枝は道路側に出ている枝の本数は昨日まで2本のはずだったのに、今は3本になっている。
確かあの枝のうち一本は以前休憩にととまっていたゆっくりみすちーが
うっかり折ったはずなんだが…どうしてその枝が元通りになっているんだ?
俺は何事も気にしないでそのまま大学に向かった。
深く考えたらなにか怖そうだったからだ。
「ぢぃぃぃぃぃんぢぃぃぃぃぃぃん(だれがだずげでぇぇぇぇぇぇぇ!!)!!」
完
あとがき
ここ最近やたらと忙しくてなかなかSS書く暇が…
私の中では現在もかわいいうどんげがマイブームなんでしばらくは登場します。
チル裏で話題になっていたので一言
私のSS、設定等はご自由に使用してもかまいませんよ、ご自由にどうぞ~
過去作
まりさの馬鹿
ゆっくり地縛霊 れいむ親子の場合
ゆっくりおしえてね!! 1~2
世界で一番短い虐待
ゆっくり地縛霊 まりさ達の場合
鬼斬 1~
怪奇現象
最終更新:2022年05月19日 13:27