※オリ設定満載
※現代社会にゆっくりがいます
※東方キャラ登場注意
※fuku2200.txtの人物が登場しますが、読まなくても多分大丈夫です。
数年前に突如現れ、急速に社会に浸透していった(ような気のする)ゆっくりと呼ばれる新たなる生命体。
人間の生首が膨張したような容姿のそいつらは饅頭のクセに生きていたり、どこから来たのは全く不明だったりとあまりに謎が多すぎる。
が、目新しいものや珍しいものを好む人々はその「ゆっくりしていってね!」とか「ゆーっ!」などと珍妙な鳴き声をあげる未知の存在をあっさりと受け入れた。
そして僕はそんな不思議に満ちた生命体の研究や飼育用の商品の開発に携わっている“ゆっくりカンパニー”のしがない一社員だ。
僕は社長命令でゆっくりの地下施設『闘技場』の視察に訪れていた。
あるビルの地下にあるその施設は古代のローマの闘技場を髣髴とさせる造りになっていて、中央にはゆっくり達が戦うものと思しきフィールドがある。
また客席に目をやると後方の客のためだろうか、四方に巨大なモニターが設置されていた。
そこでは観客らが制服を着た男にお金を渡し、代わりにチケットを受け取っている。恐らく賭博行為だろう。
付け加えるならば、その賭博は間違いなく違法であり、それゆえに警備が異常に物々しい。
「なんで僕がこんな仕事を・・・」
先輩にでも押し付けて逃げれば良かったな、と内心毒づいていると、試合の時間がやってきた。
それと同時に闘技場内の明かりが消え、代わりに照明の熱い光とギャラリーの眼差しがフィールドへと注がれる。
むせ返りそうなほどの熱気の中、一つの影が佇んでいた。影の正体は大柄な男。
総合格闘技やボクシングのレフェリーの正装に似た衣装を身にまとったその男が顔を上げ、手にしたマイクを口元に近づけると観衆は静まり返る。
「紳士淑女の皆様、わざわざこのようなむさ苦しいところにお集まりいただき誠にありがとうございます!
皆様もご存知のとおり、この闘技場はゆっくりどもを情け容赦なく殺し合わせるための施設でございます。
ですから、もしそのような行為を残酷だ、可愛そうだと思われるようなお客様がいらっしゃいましたら直ちにお帰りください。
ここはゆっくりどもを!たとえ愛するものでも!我が身を痛めて産んだ子供でも!一片の慈悲も無く殺し合わせる場所です!
この空間に同情の言葉など不要!我々が望むものは殺せ殺せの大合唱と!飛び散る餡子と!血湧き肉躍る殺し合いだけなのです!」
開会宣言と思しきその言葉を聞いた観客達は一斉に立ち上がり、惜しみない拍手を送っていた。
「なるほどなぁ・・・」
ゆっくりの殺し合いを見せ物にするのは違法だろうか?
正直、先輩や紫社長ののように優秀ではないし、その辺の知識も乏しい僕には判断しかねる。
しかし、賭博行為は間違いなく違法だろう。これくらいは僕にだってわかる。
とはいえ、そんなことを声高に叫ぶのが僕の仕事ではない。
と言うか、正直何をすればいいのかさっぱりわからない。
仕方が無いので今日は素直に闘技場ライフを満喫することにした。もちろん、賭博は無しの方向で。
試合は8匹のゆっくりによるトーナメント制で、賭けに参加する場合は優勝者を当てるらしい。
初戦のカードはゆっくりれいむ(倍率8.90倍)とゆっくりまりさ(倍率2.03倍)。
「ゆふううううううううううん!!ゆうううううううううう!!」
ゆっくりれいむはドーピングによって強化されているらしく、試合開始前から異常に興奮していた。
「・・・・・・ゆぅ」
一方のゆっくりまりさは非常に落ち着き払った態度で、しかし目にうっすらと涙を浮かべながらそのれいむを見据えていた。
近くのギャラリーの話によるとあの2匹は元々夫婦で、れいむはまりさとの試合を拒んだ結果、過度のドーピングを受けて明日の朝日を拝めないことが決定しているとか。
「さあ、2匹とも・・・準備はよろしいですね?・・・・・・では、ファイッ!!」
レフェリーの掛け声と同時に勢い良く飛び出したのはゆっくりれいむ。その足取りは普通のゆっくりのような秒速25センチメートルの鈍足ではない。
1回の跳躍で70センチメートルは前進し、次の跳躍に移るまでの時間もかなり短い。間違いなく通常のゆっくりの2倍以上の速度で動いていた。
しかし、まりさは微動だにしない。こちらもれいむと戦うのを拒否しているのだろうか?
そんなまりさを尻目に、薬物の力によって狂わされたれいむはどんどん距離を詰めて行く。
そして、あと50センチほどでまりさに届くところまで詰め寄ると、上方に跳躍した。
「た、高い!?」
最高到達点は恐らく1メートルを越えていた。そして、落下地点にはまりさが・・・いない。
いや、それが当然なのだろう。日頃から殺し合いばかりさせられている生き物が来るとわかりきっている攻撃を受けるはずが無い。
れいむの落下地点から30センチほど離れた場所にいるまりさの口にはいつの間にか小さな竹槍がくわえられている。
そして、れいむの着地にあわせて放たれた竹槍による一撃であっけなく決着がついた。
竹槍を貫通させられたれいむは一瞬で絶命し、二度と動くことは無かった。また、勝者であるはずのまりさもしばらくそこから微動だにしなかった。
そして、しばらくれいむだったものに寄り添って嗚咽を漏らしていたまりさはおもむろにその亡骸を食べ始めた。
その光景に沸き立つ観衆。どうやら、これがここの名物らしい。
その後も様々な試合が展開された。
小刀の扱い方を身につけたゆっくりみょん(倍率4.06倍)と常時発情しているゆっくりありす(倍率3.79倍)。
耳の部分に丈夫な角らしき何かをねじ込まれたゆっくりさくや(倍率3.98)とかなり鍛えられたゆっくりれみりゃ(倍率3.36倍)
尻尾に毒針をつけたゆっくりちぇん(倍率3.64倍)とドーピングされたゆっくりぱちゅりー(倍率108.29倍)。
どの試合も勝者は敗者の死肉を喰らい、そのたびに観衆は狂喜した。
「そう、良い報告だったわ。ありがとう」
「え、ええ・・・そうっすか?そんな大した報告してないですよ」
「くすくす、その通りね。良くわかってるじゃない?」
「はい?でも、さっき・・・」
「貴方にしては上出来と言うことよ。もっと高度なことのできる人は相応の場所に回すものでしょう?」
「え、ええ・・・はい・・・」
終始笑顔で「この仕事は無能な貴方でもできそうだったから任せたのよ」と言わんばかりの言葉を並べる社長。
この人は本当に美人なので一部には罵られても嬉しいという社員もいるのだが、あいにく僕にそっちの趣味は無い。
なので、落ち込むことしかできないのだが、そんな安易なことをしないのがカリスマ社長。
「あら、落ち込むことも恥ずかしがることも無いのよ?確かに貴方の先輩は優秀だったけど、あれは特別だもの」
「はあ、そうですか・・・」
「でも、それだけに有名になりすぎた。この業界では知名度が高すぎて、アングラな世界に送り込むことなんて出来ないのよ」
「それは・・・そうですよね」
「だから、私は貴方に頼んだのよ。彼以外は似たり寄ったりの中で、私が、直々に、貴方に、この仕事を任せた。その意味がわかるかしら?」
社長は扇子で口元を隠したまま、ずっと胡散臭い笑みを浮かべている彼女の内心は良くわからない。けれど、それなりに僕を評価していくれているらしいことだけはわかった。
「は、はいっ!ありがとうございます!」
少し恥ずかしくなった僕は丁寧にお辞儀をしてから、退室した。
「なるほど、そりゃ久々のスーパーゆかりんタイムが拝めるかもしれないな」
「なんすか、すーぱーゆかりんたいむって?」
闘技場のこととその後の報告のことを先輩に話すと、おかしなことを言い始めた。熱でもあるんだろうか?
「いや、お前は知らんだろうけど、あの人を怒らせると、というかあの人に敵と認識されると必ずと言って良いほどエライ目に遭うんだよ。
ゆー園地の建設反対派と揉めた時のアレは本当に恐ろしかった。で、今回の件は多分初戦のゆっくりれいむの行動がまずかったんだろうよ」
「ドーピングっすか?」
「いや、ドーピングは違うな。問題はドーピングされているのに試合開始まで攻撃しなかったことだ」
「・・・あ!興奮していたにしては理性的っすね。拘束とかはされてなかったし」
「そういうこと。で、薬物で過剰に興奮しているゆっくりでもパブロフの犬よろしくの条件付けで行動を正誤することが出来るんだよ」
「でも、その実験の情報って・・・」
「ああ、社外秘だ。理想的な飼いゆっくりを自由に作れるとんでもない情報だからな。でも、持ち出した馬鹿がいる」
「でも、偶然見つけただけかも知れないっすよね?」
「だとしても神隠しに遭ってお終いだよ。おお、こわいこわい」
そう言いながら立ち上がった先輩はにやりと笑うと、最後にこんなことを言い残して立ち去っていった。
「ところで、今回の闘技場潜入は俺に漏らしていい話だったのか?」
---あとがき---
虐待作品と言うよりも虐待の方法やシステムの紹介だよ、これじゃ。
本当はじっくりと戦闘や調教シーンをしっかり書けばよかったんでしょうが・・・。
まあ、その辺は土下座衛門氏の復讐のゆっくりまりさでも読んで補完してください。
- みょんVSありす・・・瀕死のみょんを執拗にレイプし続け、ありすの勝利。
- さくやVSれみりゃ・・・装備していた角がいい具合に羽に刺さりさくやの勝利。
- ちぇんVSぱちゅりー・・・戦いが始まったときには既にぱちゅりーは死んでいた。ちぇんの勝利。
- まりさVSありす・・・先の試合ですっきりしすぎて疲労困憊のありすを瞬殺し、まりさの勝利。
- さくやVSちぇん・・・角が毒針を上手いこと受け止めてくれたおかげでさくやの勝利。
- まりさVSさくや・・・ゴリ押しでまりさの勝利。2連覇。
byゆっくりボールマン
最終更新:2022年04月16日 23:07