2-0 魔王と従者とピタゴラス
ト、魔王城。魔王は椅子のまえでうろうろ
ト、従者は整列。
ト、魔王そわそわ
ト、従者は整列。
ト、魔王そわそわ
魔王
あぁ・・・
勇者たちは無事だろうか・・・
泣いたりなどしていなければいいのだが・・・
従者
魔王様落ち着かれまし、我らが族の演出に抜かりはございません
メイド
そうでございます。ほら、玉座へお座りあそばしませ
魔王
それはわかってるが・・・ちゃんとやってくれているか?
道はちゃんと整備されているのか?
転んで膝などすりむいていなければいいが!
あぁ・・・
勇者たちは無事だろうか・・・
泣いたりなどしていなければいいのだが・・・
従者
魔王様落ち着かれまし、我らが族の演出に抜かりはございません
メイド
そうでございます。ほら、玉座へお座りあそばしませ
魔王
それはわかってるが・・・ちゃんとやってくれているか?
道はちゃんと整備されているのか?
転んで膝などすりむいていなければいいが!
ト、メイドさん二人に玉座へつかせられる魔王
ト、きょときょととメイドに問いかける魔王
ト、を横目に部屋の下座で従者たちが車座に
ト、きょときょととメイドに問いかける魔王
ト、を横目に部屋の下座で従者たちが車座に
従者
おぉぉ、魔王様が憂いておられる・・・
なんとまぁ・・・」「おかわいそうに・・・
勇者のせいとはいえ、心悩ましいものよ
まったく、人間どもももっとましな勇者をよこせばよいのに・・・
子供とは思慮の欠けるものを
まぁまぁ、こちらも少し準備に抜かりがあったことはいなめまい。
これから徹底した管理を指示すれば・・・
そうとも、我ら魔王様の悲願達成のためには骨角惜しまぬと誓っておるのだ!
我らギュンマー一族、当代様のためにいかなる手だろうとも尽くそうというものだ。
いかなる手でも、な
なれど魔王様の痛ましいご様子・・・できうる限り、
可及的速やかに勇者とのご邂逅成し遂げねば・・・
おぉぉ、魔王様が憂いておられる・・・
なんとまぁ・・・」「おかわいそうに・・・
勇者のせいとはいえ、心悩ましいものよ
まったく、人間どもももっとましな勇者をよこせばよいのに・・・
子供とは思慮の欠けるものを
まぁまぁ、こちらも少し準備に抜かりがあったことはいなめまい。
これから徹底した管理を指示すれば・・・
そうとも、我ら魔王様の悲願達成のためには骨角惜しまぬと誓っておるのだ!
我らギュンマー一族、当代様のためにいかなる手だろうとも尽くそうというものだ。
いかなる手でも、な
なれど魔王様の痛ましいご様子・・・できうる限り、
可及的速やかに勇者とのご邂逅成し遂げねば・・・
ト、扉バーん
ト、補給団員っぽい人が入ってくる。
ト、補給団員っぽい人が入ってくる。
魔王
!! おぉ、伝令か!
勇者はどうした?!今どこにおるのだ!
!! おぉ、伝令か!
勇者はどうした?!今どこにおるのだ!
ト、魔王が玉座から飛び上がって駆け寄る
ト、車座を解いて従者が魔王の横に並ぶ
ト、車座を解いて従者が魔王の横に並ぶ
伝令
お待たせいたしました、勇者は無事森を抜け、ただいま山小屋で休息をとっております!
従者
「「「(ほっ・・・)」」」
魔王
抜けたか・・・!そうか、抜けたか!
気がはやるな、どんなにか成長したであろう・・・
従者
ははは、魔王様まだ森を抜けたばかりでございます、ここまでくるときには見違えるようでございましょうよ
魔王
う、うむ・・・楽しみであるな、爺!
従者
おい、作業のほうはどうしておる、そのものたちの状況はどのようになった
伝令
はっ、武具の譲渡も滞りなく
ボスなどの演出も内部のものがレベルに合わせて行った様であります
従者
ほぅ、それは重畳。・・・即興であったが、推薦されるほどには能力あるということか
やりおるの
お待たせいたしました、勇者は無事森を抜け、ただいま山小屋で休息をとっております!
従者
「「「(ほっ・・・)」」」
魔王
抜けたか・・・!そうか、抜けたか!
気がはやるな、どんなにか成長したであろう・・・
従者
ははは、魔王様まだ森を抜けたばかりでございます、ここまでくるときには見違えるようでございましょうよ
魔王
う、うむ・・・楽しみであるな、爺!
従者
おい、作業のほうはどうしておる、そのものたちの状況はどのようになった
伝令
はっ、武具の譲渡も滞りなく
ボスなどの演出も内部のものがレベルに合わせて行った様であります
従者
ほぅ、それは重畳。・・・即興であったが、推薦されるほどには能力あるということか
やりおるの
ト、従者たち顔を見あわせる
魔王
あぁ、でも待ち遠しいことよの!爺、この城につくまであとどのような道を行くのだ?
従者
そうですな・・・これから湖に谷、最後に山を越えるので、人間の足でしたら二週間ほどかと・・・
魔王
なんと、そのように険しいか・・・!子供ならばいつまでかかるかわからんぞ!
従者
しかし今までの勇者たちも利用した道筋、安全で由緒正しゅうございます
何でしたら配下の者にもうしつけ城まで一息に転移―――
魔王
馬鹿者がぁっ!!
あぁ、でも待ち遠しいことよの!爺、この城につくまであとどのような道を行くのだ?
従者
そうですな・・・これから湖に谷、最後に山を越えるので、人間の足でしたら二週間ほどかと・・・
魔王
なんと、そのように険しいか・・・!子供ならばいつまでかかるかわからんぞ!
従者
しかし今までの勇者たちも利用した道筋、安全で由緒正しゅうございます
何でしたら配下の者にもうしつけ城まで一息に転移―――
魔王
馬鹿者がぁっ!!
ト、魔王から全体魔法(波紋エフェクト的な)
ト、まわりの従者たちは魔王からはじき飛ばされ壁際へ
ト、涼しい顔して立ち位置から動かないメイドさん
ト、伝令は戦闘不能のようだ。ピクリともしない。
ト、まわりの従者たちは魔王からはじき飛ばされ壁際へ
ト、涼しい顔して立ち位置から動かないメイドさん
ト、伝令は戦闘不能のようだ。ピクリともしない。
魔王(ぷるぷるぷる・・・ぶわっ
それでは・・・勇者たちの成長の芽を摘んでしまう・・・
なにより成長もドラマティックもなくなってしまおうがぁぁっっ!
従者
も、もうしわけありません!これ、地図をもて!
メイド
はい、ただいまー
それでは・・・勇者たちの成長の芽を摘んでしまう・・・
なにより成長もドラマティックもなくなってしまおうがぁぁっっ!
従者
も、もうしわけありません!これ、地図をもて!
メイド
はい、ただいまー
ト、メイドの一人が退室
ト、メイドが帰ってきて従者に一礼、元の場所に戻る
ト、魔王は玉座に帰る。その前で従者たち地図を囲む
ト、メイドが帰ってきて従者に一礼、元の場所に戻る
ト、魔王は玉座に帰る。その前で従者たち地図を囲む
従者
いかがする・・・?
いかがもなにも、魔王様の御悲願ならば絶対であろうが!
一刻も早く 自 力 で勇者たちをたどり着かせねばならぬか・・・
いかがする・・・?
いかがもなにも、魔王様の御悲願ならば絶対であろうが!
一刻も早く 自 力 で勇者たちをたどり着かせねばならぬか・・・
ト、魔王が従者の輪にそろそろ近づく。
ト、魔王後ろから地図を覗く。
ト、魔王後ろから地図を覗く。
従者
しかし、この道々は脇を山で囲まれておろう
歴代の人間が切り開いた道路ならばこれが一番安全。
これ以上の短縮など・・・
しかし、この道々は脇を山で囲まれておろう
歴代の人間が切り開いた道路ならばこれが一番安全。
これ以上の短縮など・・・
魔王
爺、たしか曲がるよりも
まっすぐ進んだほうが距離が短いのであったな?
従者
え、ええ・・・
魔王
ならば
爺、たしか曲がるよりも
まっすぐ進んだほうが距離が短いのであったな?
従者
え、ええ・・・
魔王
ならば
ト、背景に地図
ト、赤線が町から城までまっすぐ引かれる
ト、赤線が町から城までまっすぐ引かれる
魔王(にっこり
これが一番近かろう?どうじゃ?
従者
いやしかし砂漠が・・・
魔王(きょとん(`・ω・´*)
?
それがどうした?
従者
あ、いや、砂漠・・・
そ、そうでございます、
ふもとの砂漠を抜ければかなり城まで近うございます。
魔王(ぱぁっ
そうであろう?
足を踏み外すこともないしな!
メイド
「「さすがでございます、魔王様」」
従者
では早速伝達と、舞台と・・・
おい、伝令、起きろ!
これが一番近かろう?どうじゃ?
従者
いやしかし砂漠が・・・
魔王(きょとん(`・ω・´*)
?
それがどうした?
従者
あ、いや、砂漠・・・
そ、そうでございます、
ふもとの砂漠を抜ければかなり城まで近うございます。
魔王(ぱぁっ
そうであろう?
足を踏み外すこともないしな!
メイド
「「さすがでございます、魔王様」」
従者
では早速伝達と、舞台と・・・
おい、伝令、起きろ!
ト、従者たちがばらばらと動く
魔王
ふふふ・・・アシタにももう一仕事してもらわねばなるまい
ふふふ・・・アシタにももう一仕事してもらわねばなるまい
ト、魔王が玉座に戻る。
ト、空気呼んだ従者が整列する。
ト、メイドが一礼。
ト、空気呼んだ従者が整列する。
ト、メイドが一礼。
魔王
「現在行動中のアシタ率いる伝令隊を○○として正式に任命し、
勇者への演出実行の一切を委任する!
ひいては皆の者、勇者の無事と最高の演出のため
アシタを全力で支援いたせ!」
従者一同
「「「おおせのままに!」」」
「現在行動中のアシタ率いる伝令隊を○○として正式に任命し、
勇者への演出実行の一切を委任する!
ひいては皆の者、勇者の無事と最高の演出のため
アシタを全力で支援いたせ!」
従者一同
「「「おおせのままに!」」」
みんなの声が私にもっと魔王をとささやいている。
- アスタごめん、魔王の頭の中で全部アシタになってる -- 豆 (2011-09-29 23:26:50)