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番長グループSS



●みんなでレイド戦に参加しよう!


ザ・メガネ「よし、じゃあ今日もレイド戦やるか」
コンタクトレンズ「とにかく殴る」


「こんだけ人いてプリースト一人もいないとかww」
ザ・メガネ「ぐわーやられた」
「弱点は火属性です」
「放置するならコマリピはマナーでしょう…」
「きた!プリーストきた!」
「グループヒーリスト!グループヒーリスト!!」
「グループヒーリストがウチの生命線!!」
「あれ、いつの間にか俺のキャラ死んでる」
「誰か天使の聖杯持ってないの!?」
コンタクトレンズ「とにかく殴る」
「やばい火力足りない時間ない」
「回復ありがとうございます^^」


ザ・メガネ「今回も俺のおかげで勝てましたね!」

  • 元ネタがわからんw
  • 元ネタ分からんからなあ……w
  • メガネうぜえwwww

●みんなでレイド戦に参加しよう!2


ザ・メガネ「お、感謝のオーブ手に入った」
コンタクトレンズ「とにかく殴る」
ザ・メガネ「よし、じゃあポルシャル召喚しよう。みんなで幼女と戯れよう」
コンタクトレンズ「とにかく殴る」


「解放しました^^」
「お邪魔しますー」
「人多い!」
「いいの出るかな?」
「貢献度6万ってすげーな!」
コンタクトレンズ「とにかく殴る」
「一斉攻撃だ!」
「何が出るかなー」

一方、ザ・メガネは2ターン目で状態異常喰らって寝てた。


ザ・メガネ「今回も俺のおかげで勝てましたね!!」

  • 同上

●みんなでチケット争奪戦に参加しよう!


番長「いいか番長Gのボンクラ共、よく聞け!」
番長「今回の貴様らの仕事は、なんとしても一 九十のコンサートのチケットを手に入れることだ!!」
番長「手段は選ばん、行って来い!!」


モブ「ねんがんのチケットをてにいれたぞ」

影平「ころしてでもうばいとる!」
鉄野「ころしてでもうばいとる!」
六角陣「ころしてでもうばいとる!」

モブ「な、なんだ貴様らグワー」

「峰内!峰内!!アタッカー来た!アタッカー来た!!」
「防いで!アタッカー防いで!!」
「峰内がウチの生命線!!」
「チケット!チケット手に入れて!!」
「家康!家康!!投げて!本投げて!!」
「ハト!ハト出して!!」
コンタクトレンズ「とにかく殴る」
「目覚めろ!大地」
「チケット!チケット!!」
「誰かプリーストいないの!?」
「フルアーマー!フルアーマー思ったほどフルアーマーじゃない!!」
「時間ない!時間ない!!」


ザ・メガネ「いやー、今回も俺のおかげで勝てましたね!!」

  • やっぱり元ネタわからんけどドライブ感は凄い「フルアーマー思ったほどフルアーマーじゃない!!」がスゲー面白かったw
  • 元ネタ分からんけど面白かったw

影平くんの日常①


希望崎学園。夕方。

「かげひらー、影平居ない?」

番長小屋に1人の女性がやってくる。
番長グループ所属にして陸上部部長、鶉かなめである。
かなめは部屋の中をきょろきょろと見回すが、下校時間に近いためか人の姿はない。

「……居ないか」

返事が返ってこないことを確認し、かなめは踵を返して番長小屋から立ち去ろうとする。
かなめの死角、番長小屋の床の一部が微かに動く。

「と、見せかけて」

かなめは足を止める。
微かに揺らいでいた番長小屋の床がぴたりと動きを止める。

「そこぉ!」

肩に担いでいたハンマーを振り下ろすかなめ。
衝撃を受けた床は確かに鳴動し、急激に形を変える。
さながらそれは牢の如く。
ばりばりと床が音を立て、槍の如くはがれ柵を形作るかの如く屹立する。
かなめの陸上技、「目覚めろ大地!」だ。
床はあっという間に何かを閉じ込める檻を作った。

「どうだ!」

びしっ、と檻へとハンマーを向けるかなめ。
それに応ずるように、地面から一つの影が立ちあがる。
……ただし、檻とは随分と離れた場所に。

「どうもこうもないですよ!」

被っていた布を畳みながら立ちあがったのは番長グループの構成員。
先ほどからかなめが呼んでいた影平 代だ。

「お、影平いるじゃん」
「居るじゃんじゃありません!この床どうするんですか!?」
「あー、すぐ直すから気にすんなって」
「というか、なんで居るの分かったんですか?……その割にボクのこと捕まえられてないし」

影平の質問に、かなめはにへら、と表情を崩し答える。

「や、お前居ても私の事無視するからさあ。ああすりゃツッコミに出てくるかと思って」

影平は呆れたように何事か言葉を吐こうとするが、幾瞬か迷ったあと肩を落として
「……とりあえず、ちゃんと直してくださいね」
とだけ言った。

「おー、もちろん!で、かわりに影平に頼みがあってさ」
「嫌です」
「そーか、嫌だけどやってくれるか!ありがとう!」

影平の抵抗も空しく、かなめは強引に話を進めようとする。
なれたやりとりなのか、影平も無理に止めようとしない。

「やー、陸上部の活動中にジャージ破れちゃってさ!直してくんね?」
「いいですよ……いいですけど。なんで毎回ボクに頼むんですか?」

影平のせめてもの反論に、かなめは不思議そうに首をかしげる?

「え?だってお前忍者だろ?」
「はい、そうですよ」
「忍者ってあれだろ。術を使ったり」
「使いますね」
「忍んだり」
「忍者ですからね」
「ダンジョンに居たり」
「……まあ、そういう仕事してる人もいますけど」
「クリティカル出したりする奴だろ?」
「………暗殺って意味なら間違ってません」
「な?じゃあつまり手芸部じゃん」
「なんで!?なんで結論がそうなるの!?手芸と忍術のどこに共通点があるんですか!?」
「え、だって手芸部の奴らみんな術を使ったり忍んだりダンジョンに居たりクリティカルだしたりするよ?」
「この学校の手芸部はなんなんだ……」

ぐちぐち言いつつも、器用にジャージの破れた部分を繕う影平。
彼の名誉のために書いておくが、別に彼が初めから手芸の技術を持っていたわけではない。
かなめをはじめとする番長グループのわんぱく連中が、事あるごとに彼に裁縫を要求していたため技術が向上してしまっただけなのだ。

「はい、できましたよ」
「お、サンキュー!おー流石。上手いな!」

褒められてもうれしくありませんけどね、と影平は呟くが、かなめの耳には届かない。

「お前いい忍者になれるよ!ありがとな!」

忍者と因果関係の見えないかなめの称賛をうけて、影平はもう一度大きくため息をついた。

  • おっきい女の子に頼られてる影平は爆発四散しろとおもいました。
  • 手芸者と間違われてるうちに裁縫上手に、とか、影平くんめっさいい子!

影平くんの日常②


埼京線の魔人専用車両に揺られながら、影平はため息をつく。
希望崎は悪い学校ではない。気の良い奴が多いし、忍者の自分もすぐに受け入れられた。
だが、かなめのような勘違いをしている者が多いのはどうにも疲れる。なんとかならないものか。

ガシャン!

突如、電車の窓が割れて二つの人影が飛び込んでくる。
片方は赤黒い忍者装束に「忍」「殺」と書かれた面頬をした忍者。
そして片方は、機械化された両腕を持った怪人。
この手の事態は魔人専用車両では珍しい事でない。
というより、一般車両に危険を飛び火させないようあえてセキュリティレベルを下げてあるのが魔人専用車両だ。
起こるべくして起こった事態と言えよう。

警告音とともに魔人専用車両が一般車両から切り離されるが、忍者と怪人はそんなことも気にせず戦闘を続けている。
影平にとっては関わる筋合いの無いことだが、ここは埼玉で片方は忍者。
とすると、影平が知らないだけで埼玉忍者の関係者である可能性が高い。
このご時世クライアントを見つけるのも一苦労の時代だ。任務の失敗は埼玉忍者全体の信用にかかわる。

影平は偽装していた荷物から愛用の防火斧を取り出し戦闘態勢をとる。
それに気づいた忍者と怪人は、なぜか影平を警戒しつつ両手を合わせお辞儀の姿勢をとる。

「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」

と忍者の方

「ドーモ、ロンリーバースデーで……」

と怪人の方が挨拶をするのを無視し、影平は怪人の頭部に防火斧を叩きこんだ。

「グワー!」

大げさな悲鳴を上げ怪人の頭部が転がる。そして

「サヨナラ!」

と断末魔を残して爆発四散した。

「……」
「いや、どこの部署の方か知りませんが危ないところでしたね」
「オヌシはスゴイ・シツレイな奴だな」

忍者に罵倒をされて影平は困惑する。
失礼と言われる様なことをしただろうか?

「あ、あれ?もしかして遺体の確保が必要な任務でしたか……そ、それは申し訳ありません。出過ぎた真似を……」
「そうではない」

忍者は冷たい視線を影平に向け。

「アイサツもせずに攻撃するとは、シツレイな奴だ」

影平は相手の言っていることの意味が分からない。

「ハイ?」
「オヌシはニンジャだろう?」
「はい、忍者です」
「ニンジャならアイサツは礼儀だろう」
「え、ナンデ?」
「ナンデとはなんだ」

会話が成立しない。
使っている言葉は同じはずなのに、まるで単語の意味が決定的に異なるかのような気分になる。

「えっと、あれ?埼玉忍者の方ですよね?」
「?確かに私はサイタマでニンジャをしているが」
「え?」
「?」

遠くから鉄道警察隊のサイレンが聞こえてくる。
それを聞くと、忍者は車両から逃げようとする。
壊れた窓枠に足をかけ、最後に忍者は影平に憎々しげな視線を送り。

「次に有った時はオヌシも殺す……ニンジャ殺すべし」

そう言って去って行った。
短い時間だったが、なぜか途轍もない疲労感を感じる影平であった。

  • フジキドは不意打ちだったw
  • フジキドwww やー、笑った! こんなのが「日常」とか、影平くんは大変だなあw
  • ニンジャスレイヤーわかりませんが、魔人専用車両という発想は評価出来るものだと思います。

『一三五は疑わる』


 この学園にゆとりがもたらされていた間、この番長小屋はかなり綺麗になった。無論、多少の汚さは残っているものの、歴代の番長小屋に比べれば、雲泥の差がある。
 そうでありつつも、この番町小屋を現在進行形で掃除している少女がいる。
 名は一三五(にのまえみこ)。当然だが、かの魔人一族、一家(にのまえけ)の一人だ。巫女装束を着こなしており、竹箒で汚れまみれの床を掃いている。掃除は趣味ではないが、癖のようなものらしい。
 だが、彼女がこの番長グループにいることに対し、小首を傾げる者がいる。
 それもそのはず、生徒会には二人の一家がいるからだ。一一(にのまえはじめ)と一九十(にのまえきゅーと)の二人である。
 一に関して、彼は巻き込まれただけの部外者であるからともかく、九十はもとより生徒会にいた身。故に三五は生徒会にいてもおかしくないのだ。
 それ故に、番長グループの中には彼女が生徒会のスパイであると疑う者がいる。誰かと帰る様子もないため、一層疑わしい。
 ただし、当然ながらそうでない者もいた。誰かをスケープ・ゴートにして結束を固めるより自らのコミュ力で番長グループを固めたいと思っている蛇淵かわずと、誰にでも優しく接している逆砧れたいたぷたの両名である。
 ひょんな事で意気投合した二人は、三五の無実を証明すべく一三五調査隊を結成した。メンバーはもちろん二人だけである。

 放課後、いつものようにそそくさと帰っていく三五の後を追った。
 三五を追う以前に九十を付けていたため、一家の居場所は既に織り込み済みである。三五も一家の一人なので、一家に行くだろうと考えていたのだ。
 先回りしようとたれいたぷたは提案したが、尾行の意味が無いということでかわずに却下された。
 しばらく後をつけていると、二人が予想してた方向とは真逆を行っていた。
「あれ。一家の人たちと違う方向行ってない?」
 先に疑問を呈したのはかわずだった。周りに聞こえないように、声を抑える。
「ええ。九十さんを付けたときとは真逆を行っていますね」
「もしかして、尾行がバレてるのかな?」
「どうでしょう……まだわかりませんが、とりあえず後を追いましょう」
 こうしてると、まるでこちらがストーカーみたいだ。かわずはそう思った。
 しばらくして、二人は三五を見失いかけたが、かわずの類稀なるコミュ力で聴きこみを行なって、ようやく三五の後ろ姿を見つけた。
 尾行開始から――正確には校門を出てからだが――一時間ほどして、二人は三五の行き先にたどり着いた。街からは大きく離れてしまい、周りには木々や種々が生い茂っている。
 そこはどうやら神社らしく、鳥居があった。その先に、傾斜の大きな石段がある。
「まさか、あれを登るの!?」
「骨が折れますね」
 だが、次に二人は信じられないものを見た。鳥居をくぐった後、三五が十数段飛ばしで階段を登っていったのだ。否、もはや登ったという次元ではなく、飛んでいると表現したほうがいい。
「はやっ! 三五さんってあんなに身体能力のある魔人だっけ!?」
「能力は存じませんが……少なくとも、学園生活で力をセーブしてる様子はありませんでした」
「じゃあ、身体強化系なのかな?」
「どうでしょう。そうであれば、校門出た時点で使用して、すぐに帰ると思います。道中で一度見失ったとはいえ、寄り道をしてる様子は伺えなかったものですから」
「うーん、たしかにそうか……まあいいや、とりあえず、追いかけるよ!」
 二人は三五の能力について考察したかったが、先に三五を追うのが先決だということで中断する。
 鳥居をくぐり、急な石段を二人は駆け上がる。登り始めということもあるが、先が見えない。
「ああもう、このあたり階段じゃなくてほとんど崖だよね! なんでこの石段に手をかけないと登れないようになってるの!?」
「これを軽々と飛んでいく三五さんはすごいですね……」
 この石段は、後になればなるほど傾斜が大きくなっている。最初の時点でも傾斜が大きいのは確かだが、高さ六メートルほどのあたりでは、ほとんど壁となっている。
 二人とも体力に自信はあるが、このようなロッククライミングもどきのことはしたことがない。そのため、登るだけでもかなり悪戦苦闘している。

 石段を登ることおよそ五分。永遠にも思えるような五分だったが、ようやく二人は登り切った。
「ぜぇっ……ぜぇっ、も、もう限界。疲れた……ちょっと、休も……」
「ええ……とりあえず、ここで……休憩、し、ましょう……」
 二人は完全に疲弊しきっており、顔が汗まみれになっている。そのほとんどが冷や汗であろう。
 二人の呼吸が安定しないうちに、社殿の方向から声が聞こえた。
「お主ら、よもやこの石段を登ったわけではあるまいな……」
 声のする方向に顔を向けると、そこには背の小さい巫女さんが立っていた。白衣の首元に見える、赤い掛け襟と白い襦袢。緋袴はしわひとつなく、
ちょうちょ結びで留められた帯の上から上指糸が覗ける。視線を下に向けると間違いなく足袋と草履を履いている。
 いかにも巫女さんという格好をしている彼女こそ、二人が尾行していた一三五その人だった。

 三五は二人を変なものを見るような目で見ていたが、二人を自分の部屋へと招いた。
 招かれた場所は、バラックを少し豪華にしたような寂しい小屋だったが、内装はいたって普通の和室だった。テレビやゲーム機などの娯楽用品はもちろん、キッチンや洗面所、風呂など、生活に必要なものは殆ど揃っていることから、インフラは敷かれていることがわかった。
「い、意外と普通の部屋だね……」
「そう、ですね……部屋も綺麗に整頓されてるようですし……」
 二人が落ち着かないで周りをキョロキョロと見回していると、三五は三人分の緑茶を淹れて二人に差し出した。
「何も無いところじゃが、ゆっくりしていくのじゃ。とりあえず、お茶でも飲むのじゃ」
「あ、ありがとう……」
 差し出されたお茶を丁寧に受け取り、二人は礼を言った。
「しっかし、なぜあの石段を登ってくるかのう……ちゃんと道案内の看板があったはずじゃが」
「え?」「はい?」
 二人は顔を見合わせる。
 見覚えがないのは、二人には石段を登るという選択肢しかなかったからだ。なにより軽々と飛び上がっていく三五を見て、それが正規ルートだと勘違いしたということもある。
「えっと……あはは」
 かわずはごまかすように笑った。
「あの、三五さんは私たちの尾行に気がついていたんですか? まるで、私達が来るのを知っていたような……」
「いや、全く気づかなかったぞ」
「え?」「え?」
 二人は再び顔を見合わせる。
「正確に言うならば、この神社にお主らが入ってきてから気づいた、といったところじゃの」
「そ、そうなんだ」
 そこで会話が途切れた。無粋な和室の中で、お茶を啜る音だけが聞こえる。実際のところ、気まずそうにしているのはかわずとれたいたぷたの二人だけである。
 湯のみから口を離したかわずが、気まずい雰囲気を持ち直そうと口を開く。
「み、三五さんって、本当に巫女さんをやってるんだね!」
「む、自己紹介の時に『わしはしがない巫女じゃ』と言ったはずじゃが……」
「う、うん。だから、本当に巫女さんなんだなって、思っただけなんだ」
「そうか」
 会話が終わり、再び無言になる。たれいたぷたが後に続く。
「あの、もしかして、こんなところに住んでたりす……」
「こんなところで悪かったのう……そのまさかじゃよ」
 三五は小難しい顔をした。たれいたぷたは冗談で言ったつもりだったが、本当にそうらしい。
「あ、ごめんなさい! 悪気があったわけではないんです」
「気にせずともよい。事実、こんなところに人が住むなど、尋常ならば考えぬものじゃ」
 こんな神社に住んでいると聞いて、二人の中に疑問が次から次へと湧いてきた。
「じゃあ、どうしてここに住んでるの? やっぱり、なにか理由があるんでしょ?」
 三五はお茶を飲み終えると、一呼吸おいて答える。
「ふむ、すこしばかり長い話になるが、聞きたいか?」
「うん。ぜひ聞きたいね」
「私からもお願いします」
 二人が頼み込むと、三五は快く了承した。

 三五がこの神社に住み始めたのは、およそ十年前のことだ。くだらないことがきっかけで家出したはいいが、道に迷ってしまいこの神社にたどり着いたのが始まりである。運良く当時の神主に保護されて、しばらく彼の厄介になった。家に帰ったのは、一週間後だ。
 それから、三五はしばしばその神社に遊びに行くようになった。何も無いところだったが、掃除を手伝うだけでも、当時の彼女には楽しいものだったのだ。
 ある日、彼女は「もしできることなら、ずっとここに住みたい」と、冗談交じりに呟いた。半分本気だったが、出来るわけがないとも思っていた。
 しかし、神主のお陰でそれが出来るようになった。彼が魔人だと知り、また、彼の能力がいわば不老不死能力だったということも聞かされた。だから、その能力があればずっと神社にいられると考えたのだ。
 三五はまず「魔人能力の譲渡」が不可能だと考えた。魔人能力はその当人の認識に由るものであり、魔人化はそうして出来るものであると。結果として譲渡はできてしまったのだが、それは神主の認識によるものだと考えている。
 その日から、神主は姿を消した。誰も所有者のいない神社に、三五はひとりきりとなってしまった
 三五は、一家の当主と掛け合ってこの神社を一家の管理下に置くよう説得した。尤も、説得と呼べるほどのものではなかったが。それと同時に、管理者としてこの神社に住まうことになった。
 それ以来、ずっと神社に住んでいる。実家に帰るのは、年に一度か二度だけだ。

「まあ、そんなわけでの。わしはずっと一人暮らしなのじゃたまにしか帰らんせいで、他の一家の連中とも会うことはほとんどないのじゃ」
 二人は三五の話を聞いて、どうにもいたたまれない気持ちになった。八歳の頃からずっと一人で生活していたのだ。それがどれほどつらいことか、押して図られる。だが、それでも聞いてみたい。
「そのさ、寂しいと思ったことはないの?」
 地雷かもしれないと覚悟しつつ、かわずは尋ねた。
「そうじゃの、寂しくなかったといえば嘘になる。こんな辺鄙な場所にある神社に来るものなど、殆どおらぬ。一家の連中も、ほとんど来たことはないのじゃ」
 やっぱり、とかわずはすこしばかり落ち込んだ。
「じゃがの、これはわしが決めたことじゃ。後悔はしておらぬ」
「三五ちゃん……」
「あの、やっぱり番長グループにきたのも、それが理由なんですか?」
「む……まあ、そうじゃの。一家の人間とはいえ、あ奴らからすればわしは殆ど面識がないも同然じゃ。その空気に耐えられそうにも無いと思っての」
 湯のみのお茶は、全て飲み干されていた。
「ともあれ、番長グループに属して後悔はしておらぬ。こうして、お主らが来てくれたのじゃからの」
「あはは……」
 まさか、一家とつながりがあると疑われてたから、そうじゃないと証明しようとしてた、なんて言いづらい。悪いことをしているわけではないが、なかなか後ろめたいものがある。
「それに、こうしてわしの話を聞いてくれたものは初めてじゃよ。かたじけないの、蛇淵、逆砧」
 名前を呼ばれて、二人は照れくさそうに笑った。
「よかったら、また来てくれぬかの? といっても、本当に何も無いところじゃが……」
 二人は三五が喋り終える前に応諾した。それに対し、三五は礼を返す。
「そ、それと……かようなことを申すのは憚られるのじゃが、わしのことは『みーちゃん』と呼んでくれやせんかの……? その、渾名で呼ばれたことがないものでの……」
 三五は顔を赤らめ、二人から目を逸らしている。
 予想外の申し出に吃驚したが、それも二つ返事で快諾した。
「そのかわり、私のことも名前で呼んでね、みーちゃん」
「その、よろしくお願いします……みーちゃん」
「う、うむ……渾名で呼ばれると少し恥ずかしいの……よ、よろしく頼むぞ」
 三五は恥ずかしがりつつも笑顔で、二人と握手を交わした。

『一三五は疑わる』

  • 仲が良いのは美徳だね。ちょっと読みにくいのが気になった。
  • みーちゃんとか、もうなんだこのあざといブーム!w
  • 年寄り言葉の幼女はいい。みーちゃん可愛い。