愚地独歩、御坂美琴、ピッコロの三名を乗せた黒王号は診療所を目指し足を進めていた。
だが向かう途中で響く戦闘音や辺りを豪快に照らす緑の光を目にした今、進路を変えたのだ。
正確には緑の光を発した地点。地図で言うと先ほどの武道会場の上辺りであり、ここから西に進んだ場所だ。
本来、診療所には瀕死状態のピッコロを治療する目的で向かう予定であった。
しかし独歩に支給されていたジュエルミートを食べた結果、傷は塞ぎ体力も回復したのだ。
目的が別の形で達成された今、武道会場でセル、そして乱入した勇次郎と交戦中の幸村及びココの加勢に入る事が決まっていた。
だから三人はこのまま西に向かい光の正体を確かめた後、すぐ武道会場に駆けつけることにした。
(あの光……まさかな)
「おい、どうしたピッコロ?」
「いや、なんでもないんだ。それよりも
支給品とやらを確認した方が良いんじゃないか?」
ピッコロの発言により支給品を確認することになった。
御坂は今思えば確認していなかったけ。と一瞬表情を変えたが気にせず確認作業に移ろうとする。
こんな大きな馬や食べれば体が輝き怪我が治る肉がある。常識に囚われない支給品はもしかしたら自分に有用な物かもしれない。
「僕もそう思うよ、美琴」
「アンタ!?キュゥべぇ!?」
突然の来訪者。
それは武道会会場に置いて美琴に接触を求めてきた生物。
魔法少女の契約を求める存在。
キュゥべぇの姿があった。
美琴以外の二人は初めてキュゥべぇと出会うことになる。
その姿は聞いていた通りの赤い目に白い体、そして人と同じ言語を喋る小動物。
「おい、小動物。お前何時からそこにいた?」
「その回答は必要かい?愚地独歩」
「……いや、いらねぇ」
その言葉に歯切れの悪さを感じた独歩は言葉を引っ込める。
同じ言葉を喋っているのに不快感を感じる。まるで感情が無い機械と会話しているような。
だが足を止める訳にもいかず、黒王号は構わず目的地に向けて進んでいた。
「で、アンタは何で此処に来たのよ?」
「それは君の所為さ美琴。説明をまったく聞いていなかったからね」
美琴はキュゥべぇに対して微量な怒りを抱いたがそれを抑え彼の言葉を聞こうとする。
よく見れば彼には首輪が付いていない。それは可能性であるがあちら側の存在の可能性もある。
それに彼自身にも何か裏があると感じ取っていた。
「僕と契約して魔法少女になってほしい。これはさっき言ったね。
その説明をさせてもらうだけさ。
簡単なことだよ。僕と契約して魔法少女になって魔女と戦ってもらう。
魔女は人類に危害を加える危険な存在だからね。命の危険だって伴う大変な宿命さ。
でも君の頑張りで誰かが救われるかもしれない。
もちろんタダとは言わない。契約の際、代償として君の願いは一つ叶えてあげるよ!」
「「!?」」
(何!?コイツ一人でドラゴンボールの力を持つだと!?)
「アンタ、ふざけた事言ってる場合じゃないの!」
馬鹿馬鹿しい。いきなり魔法少女なる意味の分からない事を言えば次は願いを叶える。
意味が分からない。まったくこいつの考えること、言っていることは訳が分からない。
美琴と独歩はそう思っていた。
「かまっていられねぇ!スピード上げるぞ!」
そう独歩が告げた時だった。
「―――――しまッ!!!」
「ピッコロさあああああああああああああああああん!?」
美琴の叫びも虚しくピッコロは転がり落ちてしまった。
落ちるだけならいいかもしれないがその時美琴のバックから一つ支給された物が一緒に落ちる。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
腕を4本持つ最強のゴリラ―――――捕獲レベル9『トロルコング』
「ッチィ!あの馬鹿……」
独歩は落ちたピッコロに言葉を吐き捨てる。
いくら怪我人とはいえ傷は塞がり体力も回復していた。
これは完全なるピッコロの不注意だ。仲間がいてもこの会場。殺し合いが起きている場で気を抜くなど言語道断。
若干苛立ちを隠せないがもう一つの問題がある。
「あ、ああ……あれは私のせい……!」
自分のバックから出てきた怪物に対して美琴は恐怖していた。
もちろん怪物に対して恐怖という部分も少なからず存在するが、それよりももし『自分が出した怪物』にピッコロが殺されたら。
そっちの恐怖の方が大きかった。
その不安を感じ取った独歩はフォローも兼ねて美琴に告げる。
「おいみk「俺を気にするな!先に行け!」
声の先を見るとピッコロが怪物と戦闘中であった。
食べた肉が良かったのか突然の相手に不利どころか有利に戦っていた。
「ピッコロさん…!」
その姿に美琴の表情に不安は存在していなかった。
「後で迎えに来る!それまで耐えろよ!」
独歩が叫ぶとピッコロは笑みを零し返答する
「耐える?――――別にアレを倒してもいいんだぜ?」
黒王号は大地を駆ける――――――
★★★
「この俺に殺されるがいい!!」
悪魔ブロリーがそう告げると二人は身構える。
一人はプリキュアと呼ばれる戦士来海えりか。
そしてもう一人は伝説の極道花山薫。
しかし交戦と呼べる物ではなかった。
それはブロリーによる一方的な攻撃のみ。
花山はカタギであるえりかには手を出せないと誓っていた。
が、ブロリーの力は人間一人程度の力では、花山の力では止まる事は無かった。
えりかも変身して応戦するがそれでも歯が立たない。
一度ブルーフォルテウェイブで気弾を相殺するもそれはブロリーが遊びで放った一発のみ。圧倒的実量差がそこにあった。
だが花山が簡単に死ぬはずが無い。
油断しているブロリーの左腕を掴みとると両手に力をいれる。
ボキッ
鍛え抜かれた握力は伝説の超戦士の左腕を折るに値する。
それでも勝てる条件には決してならなかった。
ブロリーに殺されるのは確実であり、花山でも死を悟るほどだった。
だから彼はあえてえりかに回し蹴りを食らわせ後方に飛ばす。
「――――え?」
「任されたぜ、花山」
そこには馬に跨った顔見知りの独歩と知らない少女がいた。
独歩がキャッチするも少女は意識を失っている。
独歩は削られた大地と傷だらけの花山を見て全てを悟った。
だから何もできない小さな己の存在を知った。
花山は少しの間だけ一緒にいた少女に目を送る。
「お前は生き抜け……任せたぞ愚地独歩」
「ああ、色んなモンな。任せとけ……お嬢ちゃん!」
「わかってるわよ!」
美琴が黒王号に電流を走らせ体内の筋肉を刺激し本来とは違うインパルスの信号により普段より早いスピードで走らせる。
独歩は後ろを振り返らない。花山は敵に背を向けなかった。
「これでよかったの?独歩さん!」
暇そうにしていたブリリーの腕にはありったけの光が集中していた。
「……あいつが任したんだ。なら責任持つさ。」
花山は決して動じることなく腕を組む。
「だから、主催者をぶっ潰してとっとと帰るぞ」
ブロリーが腕を降ろし溜まった気弾を花山に向けて飛ばす。
花山は最後まで、命が尽きても侠客立ちを辞めることは無かったー――――――
【花山薫@グラップラー刃牙 死亡確認】
そして運命の放送が鳴り響く―――――
【A―4/1日目・早朝】
【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】
【状態】 疲労(中)、全身に傷(小)
【装備】 制服(若干損傷) 、キュゥべぇ
【持ち物】 ランダム支給品0~3、基本支給品一式
【思考】
基本:皆の元へと帰る
1: 武道会会場に行きココ達の加勢に入る
2: 上条と合流してあげてもいいんだからね!
3: 一方通行に第二位には警戒
【備考】
※参戦時期は少なくても妹編以降
※殺し合いに学園都市が絡んでると若干疑っています。
※魔法少女になると願いが叶う事を知りました
【愚地独歩@グラップラー刃牙】
【状態】
【装備】 スーツ、黒王号
【持ち物】 ランダム支給品1~3、基本支給品一式
【思考】
基本:主催をぶっ潰す
1: 守れるものは守り通す
2: 花山から任された……任せとけ
3: 武道会会場にいるらしい勇次郎に接触する
【備考】
※学園都市についての情報を得ました
※キュゥべぇに対して警戒
※花山に任された少女を守り抜こうと考えています
【来海えりか@ハートキャッチプリキュア!】
【状態、思考】気絶中
【持ち物】ランダム支給品1~3、基本支給品一式
【備考】
※花山とは一応情報交換をしています
【ブロリー@ドラゴンボール】
【状態】 胸に裂傷(シグナムに最後斬られた傷)、左腕骨折
【装備】 なし
【持ち物】 一式、ランダム支給品1~3
【思考】
基本: 全員殺す
1: 全員を殺し主催もころす
2: 特にカカロットやべジータは絶対に
3:
【備考】
※惑星破壊レベルは制限されています
※参戦時期はお任せします
※花山の死体はそのままです
最終更新:2014年08月10日 23:13