「やれやれ、また死んじゃったよ。」
独歩に殺害されたキュウべぇは少し離れた場所で復活していた。
宇宙存在のインターフェースに過ぎない彼は殺されても何度でも復活する。
「御坂美琴、あと一押しで契約いけるのになー。はやく追いつかなきゃ!」
彼の使命は人間を奇跡の力で魔法少女にして、いずれ魔女になった時に発生する
膨大なエネルギーを宇宙を存在させ続けるために搾取することである。
宇宙の平和を保ち続ける為に必要な、とても遣り甲斐のある偉大なお仕事なのだ。
犠牲になってくれてる年端もない少女達にはいつもお世話になっています。
この会場で進行してるゲームがうまく進めば魔法少女のセールスのついでに
銀河破壊とかとんでもないことやらかしてくれた凶悪犯罪者のブロリーも始末してくれるらしい。
その為にはボクも協力を惜しまないつもりだよ。
「なんだあれ?使い魔?妖精?」
青いツインテールの少女がQBの姿を見つけ、近づいた。
「やぁ、奇遇だね!ボクと契約して魔法少女に……あれ?
なんだもう別口で契約してるじゃないかキミ。しかも二重契約?」
「どうやら使い魔の類みたいね。見たことない形容だけど。
ねえ、一応聞いてみるけど、高町なのはって娘を知らないかしら?」
「なのは?ああ、たしか勇次郎がセルと闘ってる時に現れたね。」
「!!知ってるの?今どこに?」
「さあ?放送で呼ばれてないってことはまだ生きてるんじゃないかな?
……正直そのことにちょっとびっくりしてるんだけどね。だってあの実力差じゃ……。」
青いツインテールの少女、フェイトはQBの胸倉を掴んで持ち上げた。
「なのはに何が起こってるの?」
「え?知りたいかい?見せてあげようか?」
◆ ◆ ◆
「………がはっ………!?」
「んーむっふっふ。今回は少し惜しかったんじゃないかぁ?」
闘技場の上空。
頭部を半分吹き飛ばされて脳が露出している魔法少女セルの繰り出した
ボディブローが高町なのはのシールドを突き破って腹部にめり込んだ。
吐瀉物を空中に撒き散らしながら勢いよく地面に斜め方向へ落下し何度もバウンドした
なのははうつ伏せに倒れこみそのままピクリとも動かなくなる。
「狙いは悪くなかったんだが私のコアは危険が迫れば
体中のどこへでも移動させることができるのだよ。」
地面に着地するセルは余裕をかましながらスタスタと倒れているなのはに向かって歩いてゆく。
もう勝負はついている。あとは肉体を消滅させるだけだ。
「じゃあさようならだ、お嬢ちゃん。」
セルが倒れているなのはに掌をかざした、その瞬間。
突然、なのはが跳ね起きて叫んだ。
「……エクセリオン……バスターーーー!!!!」
先ほどセルの頭部を吹き飛ばしたように、ストライクフレームをセルに突き刺しゼロ距離から
エクセリオンバスターA.C.S.を不意打ちで放とうとする。
だが、動きがわずかに遅れたためセルが先に放った蹴りが顔面を吹き飛ばし、
顔が陥没したなのはは前歯を何本か折りながら数メートル先へ吹き飛ばされた。
「素晴らしい根性だな。しかし流石にワンパターンすぎやしないかぁ?
まぁ、私にまともにダメージを与えれるのがその技しかないから仕方ないんだろうがな。」
「……う……げほっ……。」
会場へ向けて全力で撃った筈のディバインバスターが全然効いてなかったことから薄々感付いてはいたが、
この緑色の女装している変態は自分より相当強い。基本技は足止めにも使えず、スターライトブレイカーは
モーションが大きすぎて撃たせてすらもらえない。唯一効果があったのは上位技のエクセリオンバスターくらい。
だがかなり接近しないといけないため、否応なしにこのキモいおっさんの得意とする肉弾戦をせざるを得なくなる。
先ほどから殴られっぱなしなのはその為だ。そして運よく隙をついて三発ほど当てたものの、瞬く間に再生されてしまう。
もはや勝利は絶望的だった。
「何故だぁ?なんでそんなに頑張る?まだ小学生くらいの年だろうにまるでサイヤ人みたいじゃぁないか?
まぁ孫悟空の息子もとんでもなく強かったがな。最近の子供は相当凄いということかぁ?」
セルの質問が聞こえてるのかいないのか。
朦朧とする意識は、頑張っている最大の理由である、あの娘との思い出で埋め尽くされていた。
―――フェイト・テスタロッサ。
自分と同年代の寂しげな目をした女の子。
最初はユーノ君に誘われて、みんなの役に立ちたいからジュエルシード集めに協力していた。
でも、あの娘に会ってから何かが自分の中で劇的に変わったんだ。
ユーノ曰く100年に一人の天才らしい自分が全く歯が立たなかったあの娘追いつくために
訓練と実戦を続けた。そして再戦して勝った時、本当に嬉しかった。
ああ、やっとこの娘と対等になれた。これで本当の友達になれるって。
『最後に一つ言っておくわ。私は昔っからあなたのことが大っ嫌いだったの。』
あの娘がお母さんに残酷な真実を突き付けられて心が折れるのを見たとき、本当に悔しかった。
どうしてなにもしてあげられないんだろう。私は子供なんだろう。どうして私は男の子じゃないんだろう。
もう、そうだったらせめて一言あの娘に行ってあげることができたのに。
私が――――。
「……んん?」
ふらふらとした足取りで、なのはが立ち上がる。その顔は虚空を見つめて笑っていた。
「はははっ。凄まじい戦士だな!敬意を払って肉片ひとつ残さず消し飛ばしてくれよう!」
「……フェイトちゃん、大丈夫だよ……。」
「ぬ?」
「……私が……私がフェイトちゃんの家族になってあげるよ……ほら、お母さんとお父さんも結婚する前は
他人だったじゃない?……だからわたしがフェイトちゃんと結婚してあげる……。」
一体何を言っているんだこの少女は?もはや意識が混雑して現実と妄想の区別もついていないのだろう。
「哀れな……せめて安らかに死ぬがよい。」
セルは手にエネルギーを貯める。
「……私が大人になったら、結婚して幸せに暮らそよ……フェイトちゃん。」
手から気功弾が発射され、なのはの肉体を完全に消滅させようとした、
その時であった。
突然、なのはの体が光に包まれ、気功弾を消し飛ばしたのは。
「何!?」
そして発光が収まった次の瞬間、光の中から何かが飛び出した。
「がはっ!」
その者は唖然としているセルの顔面に容赦なく右ストレートを決める。
ふらつくセルに向けてそのまま回し蹴りを決め、地面に叩きつけた。
「ば……馬鹿な……俺がたった二発の打撃でこれほどのダメージを……?」
よろめくセルは殴ってきた者の右手を見る。そこには小さいシールドが展開されていた。
「防御を貫く……ピンポイントバリアパンチ?」
殴ってきた女性は、先ほどの戦っていたなのはという少女に似ていた。
恰好は殆ど同じだが年端20代後半といったところか?
この年齢で果たして魔法少女と呼んでもいいのだろうか?
迷ったセルはこう呼んだ。
「なんだ貴様は……その恰好……魔女か!?」
なのはが放ったピンポイントシールド蹴り飛ばしが顔面を吹き飛ばし、
顔が陥没したセルは前歯を何本か折りながら数メートル先へ吹き飛ばされた。
「違うよおじさん、魔法少女は何歳(いくつ)になっても魔法少女のままでいいんだよ。」
女性―――大人になった高町なのははゴミを見るような目でセルを見降す。
当然のように怪我は完治していた。
飛び跳ねて体制を整えるセルの両腕をエクセリオンモードにしたレイジングハートの刃先で
素早く斬りとばす。スピードの違いに驚きながらもすぐさま再生しようとしたセルは違和感を
覚え、驚愕する。斬り口がシールドで防がれているのだ。これでは再生できない。
そのまま、磔の刑のようになのははセルを空中に浮遊させた。
「貴様ぁぁぁ!!??いったい何者だぁ!?一体何が起こっている!?」
そう聞かれたなのはは首を傾げた。
「そんなこと私が知るか。まあ、でも、そんなものじゃないの?本当の魔法少女っていうのはさ。」
なのはは両腕にAEC武装「ストライクカノン」「フォートレス」を召喚した。
レイジングハートはいつの間にかブラスタービットのような形状になって空中に浮遊している。
「――――これが、『今』の私の全力全開。」
周囲のすべての砲身から光が収縮し始めた。
「一撃必殺――――スターライトブレイカーーーー!!!!」
「ち……ちくしょおおおおおおおーーーーーーー!!!!!!」
砲身から放たれた光線に肉体を焼き尽くされ、魔法少女セルは跡形もなくこの世から消え去った。
◆ ◆ ◆
「……終わったみたいだね。」
「ふぅ。だから言ったでしょう?私のなのはが負ける筈ないって。」
「まあね、君が正しかった。
それにしても……気は確かかい?魔法少女の『三重契約』なんて聞いたこともない。」
青いツインテールのプリキュアにして先ほどキュウべぇと契約した魔法少女はふっと笑った。
「なのはは大人になってますます強くて素敵になった。追いつくためなら私は何度だって
パワーアップするよ。」
キュウべぇは呆れて物の言えなかった。
(やれやれ、正気の定じゃないね。まぁこの依存度ならなのはが死んだら速攻で魔女になってくれそうだけど。)
キュウべぇの千里眼は、なのはが倒したセルが落としたグリーフシードを拾って
ディバックにしまう場面が映し出されている。
【セル@ドラゴンボール 死亡】
【C―4武道会会場上空/1日目・朝】
【高町なのは@リリカルなのはシリーズ】
【状態】
【装備】 レイジングハート・エクセリオン 、ストライクカノン、フォートレス
【持ち物】 ランダム
支給品1~2、セルのグリーフシード、基本支給品一式
【思考】
基本: フェイトちゃんを探す
1: フェイトちゃんを探す
【備考】
※フェイトの願いで大人になりました
※参戦時期変更(A,s→Force)
【C―5/1日目・朝】
【フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】
【状態】 精神崩壊、合体(来海えりか)、魔法少女化
【装備】バルディッシュアサルト×3、 バリアジャケット、ポタラ
【持ち物】ランダム支給品3~10、基本支給品一式
【思考】
基本:私がなのはを守る
1:もうなのは以外信じない
2:誰でもいいから参加者を捜して殺害の実践をする
3:キュアムーンライトを捜す
【備考】
※第一期終了直後からの参戦です
※来海えりかと合体しました。
※キュゥべぇと契約して魔法少女になりました
【キュゥべぇ@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】
【装備】
【持ち物】
【思考】
基本: 契約♪
1: 美琴と契約したい
2: まぁ誰とでも出来るんだけどね♪
【備考】
※参加者ではありません。主催側です。が、殺す事は出来ます。
最終更新:2014年12月26日 16:32