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湖の中から男がぬらりと現れた。
小波を力強く押し分け、浜辺へしっかりと立つ姿は、眩いばかりの威容を掲げている。やがて月光に照り返され、そこに映った姿は、成る程、確かに目を当てられないものだった。


「美しい」


高町なのはは、声を掛けられた方に反射的に目を向けてしまい、再び後悔した。水浴びをしていたのだろう、その男は素っ裸だったのだ。しかも、その上に浮かび上がるものは、不気味なことこの上ない。彼の顔はこてで塗ったように厚い化粧しており、アイシャドウもマスカラも異様なほどに濃いのだ。そんな薄ら気味の悪いキャンパスの上には、仕上げのタッチとして、これまた趣味の悪い紫の口紅が引いてある。更にそれらとミスマッチするのが、長身で、一種の芸術のように見える筋肉に満ちたその肉体だった。成る程、それは確かに誇示したくなるような立派な身体だったが、グロテスクに塗布された化粧とでは、全てにおいて相反している。しかも、その男は朱色の長髪を風になびかせながら、恥ずかしげもなく超然と佇んでいるのだ。


「美しい。お前はこのおれを愛するに相応しい女だ! 今日から、おれの女となれ!」

「ふぇ~~!!?」


なのははびっくらこいた。ついでに消沈もした。生まれて初めてのプロポーズ。ロマンチックなものになるはずだったそれは、目の前の男によって、見事に悲劇へと移し変えられてしまったのだ。折角この殺し合いという地獄に反意を抱き、勇気を振り絞って他の参加者との接触を試みたのに、結果がこんなのではあまりにやるせない。とはいえ、今は人の命が関わる事態に直面しているのだ。そんなことばかりに、かまけてはいられない。


「あ、あの、私、高町なのはっていいます! 私は殺し合いを止めたいと思っています! だから、どうか協力してくれませんか!?」


なのはは精一杯視線を男から逸らしながら、これまた精一杯に自分の気持ちを男に告げた。彼女は幼いながらも、時空管理局という警察にも似た組織に身を置く身。当然、殺人など許せるはずもない。しかもこの事件には、友達の母親も関わっているというのだ。死んだとされている彼女が何故生きているのかは分からない。だけど、大切な友人の為にも、平和的にこの問題を解決したい。その為には、これ以上あたら命が失われないように迅速に行動しなければならないのだ。高町なのはの意気込みに不足分など、どこにもなかった。


「この島は美しい。木があり、森があり、水もある。これほどのもの、バーンなどというふざけた奴のものにしておくなど惜しい!」

「え~と?」


素っ頓狂な答えに、なのはは思わず疑問の声を上げた。出来る限り力を込めて自分の思いを伝えたのに、そんな反応をされては、少々やりきれない。だが、男は高町なのはの感傷など知ったことか、と構わず自らの在り方を決然と高らかに述べた。


「天に輝くのはバーンではない! この妖星のユダよ!」



【一日目 深夜】
【現在地 C-7 湖の畔】
【ユダ@北斗の拳】
【状態】健康、素っ裸
【装備】なし
【道具】武器支給品、ランダム支給品、支給品一式
【思考】
 基本 美しいものは全て手に入れる
 1. なのははおれの女だ!
 2. この島はおれのものだ!
 3. 美しいものを探す


【高町なのは@魔法少女リリカルなのは A's】
【状態】健康、驚愕、目が泳いでいる
【装備】レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのは A's
【道具】ランダム支給品、支給品一式
【思考】
 基本 殺し合いの打破
 1. 戦闘を止める
 2. 協力してくれる人を探す
 3. フェイトとはやてと合流



【支給品説明】
  • レイジングハート・エクセリオン
いわゆる魔法の杖。ただし一般に想起されるものと違って、相手を攻撃する砲撃魔法に特化したシロモノ。意志を持ち、なのはの魔法を補助したり、勝手に魔法を起動したりする。



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ユダ 39:Beautiful
なのは 39:Beautiful



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最終更新:2012年02月27日 01:23