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ポルナレフと斑が一緒にいることになった経緯はこうである。



まずポルナレフがいつも通りに「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!」と、冷や汗を流しながら一人呟く。そこに斑こと、ニャンコ先生が「にゃにゃ~~ん!」と、颯爽と登場。木の上からクルクル回転しながらポルナレフに飛びつく。ポルナレフは咄嗟に身をかわそうとするが、動揺していた分、行動が遅れ、それが致命的な隙となる。結果、見事にニャンコ先生はポルナレフが持っていたバッグを奪うことに成功。


「ニヒッ」


招き猫の身体を依り代とした妖怪のニャンコ先生は、そのでっぷりとした身体についているこれまたでっぷりとした口を大きく吊り上げる。そしてポルナレフのバッグを口に咥えて、疾風のようにその場から素早く逃げ出した。


こうなって堪らないのはポルナレフだ。宿敵であるDIOの館に入ってからは、喜劇だか悲劇だか分からない幕がどんどん上がり続け、一向に明確な敵が出てこない。さっさと敵が出てくれれば、彼としては有難いのだが、目の前で繰り広げられるのは、相も変わらずの訳の分からない茶番。目まぐるしく変わる状況の変化にいまだ理解が追いつかないが、舐められっぱなしというのはポルナレフの許すところではない。ポルナレフはすぐさまニャンコ先生を追いかけた。



それは凄絶な光景だった。



執念とも言える数十分の追跡の末、ポルナレフはようやくニャンコ先生を見つけることができた。だけど、それを見た瞬間、ポルナレフの頭からは怒りが消え、代わって恐怖が支配し始めた。何とそこにいたニャンコ先生は「うま、うま♪」と、イカ焼きとシュークリームを交互に食べながらも、舌鼓を打っていたのだ。


「や、野郎~、何てことをしてやがる。あの食い合わせは、オェプッ、見ているだけで吐き気がしてくるぜ」


胃の奥から込み上げてくるものを何とか飲み込み、ポルナレフは目の前の光景を恐る恐る注視する。このネコにも似たブサイクな生き物は一体何なのか。そんなことを考えていると、再びニャンコ先生はポルナレフに驚愕を届けてくれた。


「ん~、何だ、まだおったのか? 暇な人間だな」

「しゃ、しゃべりやがった」

「あっ…………」


そのままポルナレフとニャンコ先生は静かに見つめ合う。
そして程なくニャンコ先生は、何かに気がついたようにしたり顔で呟いた。


「にゃ、にゃ~……」

「もうおせぇーーーーーッ!! バレバレだ!!!」


思わずポルナレフはニャンコ先生の首根っこを掴み、押し迫った。こうも上手に話せる動物など、ポルナレフの知識になどない。もしいるとすれば、それは常識という既存の枠組みを超えたもの。それ即ち――


「何だ、てめーは!!? スタンドか!!? それともスタンド使いか!!? どうなんだ!!? ハッキリしやがれッ!!」

「ええーい、うっとおしいー!! そのむさ苦しい顔を近づけてくるな!!」


猫じゃらしで鍛えたニャンコ先生得意の右フックでポルナレフを殴り飛ばし、スタッと地面に降り立つ。華麗だ、と自画自賛するニャンコ先生だが、やられた当人としては、到底褒める気になどなれない。むしろ腹を立てて当然のことだ。


「もう頭きた!! このポルナレフ様が人間に刃向かうとどうなるか、キッチリ躾けてやるぜ!!」


自らのスタンド、シルバーチャリオッツを顕現させ、その手に持つレイピアをニャンコ先生に向ける。対するニャンコ先生も面白いとばかりに仁王立ちの姿勢を取り、拳で空中にパンチを打つ。


「にゃん、人間風情が! 躾けてやるのは、こちらの方だ!」


そのまま二人は火花を散らせてにらめ合う。だけど、それはすぐに終わりを迎えることになった。ポルナレフがスタンドで攻撃を仕掛けても、相手が全く反応しないのだ。念の為に、と眼の一ミリ手前にまで切っ先を突きつけても、結果は変わらず。ニャンコ先生がスタンドでも、スタンド使いでないことを知ったポルナレフは、自然と肩から力が抜けていった。


「ふふ~~ん♪ 私の威光に恐れをなしたか、人間。まあ、私ほどの妖モノになれば、それは当然のことだがな」


ポルナレフが戦闘態勢を解いたのを、ニャンコ先生はそのように解釈する。一々訂正するのも、説明するのも面倒なので、さらりと受け流し、ポルナレフは自らの疑問をぶつけた。


「それで何なんだ、おまえは?」

「何だ、聞いておらんかったのか、人間? 妖モノだ。それも高貴で美しい妖モノだ」

「ハアァァ~~~? ナ、ナマムシモン? 何を言っているのか分からんぞォォ」

「ええーい、誰が生虫だ!!? 妖モノだ、妖モノ!! 見た所、西洋の人間だから、分からぬのか? それなら、フェアリーの一種だと思えば良い」


ポルナレフの間違いにニャンコ先生は思わず語気を強めて反論する。比類なき美しさを持つ自分が、訳の分からない下賎な虫と同類にされては、ニャンコ先生も堪らないのである。だけど、今度はポルナレフがニャンコ先生の言葉に怒声でもって否定を唱えた。


「フェアリーだぁぁああ? てめーみてえなフェアリーが居てたまるかッ!! このブサイクネコ!!!」

「誰がブサイクネコだ!!? このマヌケヅラァッ!!」

「誰がマヌケヅラだ、コラァーッ!!? このハンサム顔に向かって!!!」


そのまま二人は殴り合いに発展。砂煙を立てながら二人はケンカを続け、ようやく息が切れてきたところで、終了の合図が鳴った。


「中々……やるでは……ないか、人間」

「おまえ……もな、ニャンコ」


そのまま二人で地面に倒れる。身体の至る所に、殴られた痕がある。
それは鈍い痛みを持つものであったが、お互いを認め合うのに十分な証でもあった。


「……いい加減、おれのバッグを返せよ」


ポルナレフは月を見上げながら、ポツリと呟く。


「……もうない。私が全部食った。食い物以外は邪魔だったので捨てた」


ニャンコ先生が波の音を聞きながら、事も無げに呟く。


「じゃあ、てめーのバッグを寄こせ」

「これは私のものだ」


次の瞬間、二人はまた殴りあい、地面に音を立てて倒れた。


「まあ何だ、食事の代わりに、この私が用心棒を引き受けてやろう。無論、夏目のバカモノが見つかるまでだがな」


しばらくしてニャンコ先生は悪びれたのか、申し訳なさそうに口を開いてきた。こんな小動物なんかと一緒にられるか、とポルナレフは思わずにはいられなかったが、どうにもニャンコ先生を憎めないというのも確かだった。それに小生意気な小動物というのは、正直なところイギーで慣れている。旅路も一人よりかは、賑やかな方が断然楽しい。


「足を引っ張るなよ、ニャンコ」

「抜かせ、人間! 貴様こそ私の足を引っ張るなよ!」


気がつけば、ポルナレフはニャンコ先生とそんな会話を繰り広げていた。



こうして二人は一緒にいることになったのである。



【一日目 深夜】
【現在地 D-2】
J.P.ポルナレフ@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】疲労(大)、全身に殴られた痕
【装備】なし
【道具】なし
【思考】
 基本 DIOを倒す
 1. 承太郎とジョースターさんを探す
 2. DIOを探す
【備考】
※ポルナレフのバッグの中身(武器支給品、支給品一式)はD-2のどこかに散乱しています


斑(ニャンコ先生)@夏目友人帳】
【状態】疲労(大)、全身に殴られた痕(回復中)
【装備】なし
【道具】武器支給品、支給品一式
【思考】
 基本 夏目を連れてさっさと家に帰る
 1. ポルナレフを食事代くらいは守ってやる
 2. 夏目貴志を探す
 3. 禁呪の解呪



【支給品説明】
  • イカ焼き
イカに醤油味をつけて姿焼きにしたもの

  • 翠屋のシュークリーム
高町なのはの母親である高町桃子が作るシュークリーム。町で評判になる美味しさ。



16:You're Beautiful <BACK  NEXT> 18:Alone Again
ポルナレフ 46:Love Me Do
ニャンコ先生 46:Love Me Do



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最終更新:2012年04月07日 02:03