- ミノスがあまりに多くの女と床を共にするため、パシパエによって魔法をかけられ、
ミノスと他の女が寝ると女は必ず死んだとされる。
のちに
アテネから来た
プロクリスが「
キルケの根」によってこの呪いを無効化し、
その上でミノスと枕を交わしたと云々。
- クレタの王となるため、ポセイドンに祈願して、犠牲の牡牛が海の底から現れる事を祈り、
それをポセイドンへの生贄として捧げる事を約した。ポセイドンはそれに応えて牡牛を与えたが、
ミノスはこの牛を惜しんで他の牛を犠牲に捧げたのでポセイドンは怒り、この牡牛を狂暴なものとし、
また妻のパシパエがこの牛に恋するようにした。
こうして牡牛とパシパエが通じて生まれた子が
ミノタウロスであると云々。
- テセウスがミノタウロスを退治した後、仲間と共に逃亡した事についてダイダロスに罪ありとして幽閉したが、
ダイダロスは息子の
イカロスと共に
クレタ島を脱出(イカロスはその途中で死亡)、
潜伏するダイダロスを見つけるため、ミノスは巻貝を用意して、これに糸を通した者に褒美をとらせると告知、
ダイダロスをかくまう
コカロスがこれをダイダロスに解かせたため、潜伏先を知ったという。
が、ミノスはダイダロスに歓待された後、入浴後にその娘たちによって殺害された云々。
また一説によれば煮え立った湯を浴びせられて死亡したとも言う。
- ヘロドトス『歴史』巻七に、ダイダロスを追ってミノスがシケリア(現在のシチリア)に行き、
ここで横死を遂げたという伝説が
クレタ人の間にあったという。
それにも関わらず、
トロイア戦争の際にクレタ人たちがギリシアの
メネラオスに助力したため、
ミノスの崇りにあって飢饉と疫病が発生、クレタ島は無住の地と化したとか。
- プリニウス『博物誌』第七巻は、ミノス王は世界で初めて艦隊を用いて戦った人物であるとしている。
参考文献
『ギリシア神話』アポロドーロス
『歴史(下)』ヘロドトス
『プリニウスの博物誌 Ⅱ』
最終更新:2016年03月25日 06:25