フラムティ

フラムティ・イグナフィア(Framti Yignafia)とは、八霊神の一柱にして、火を司る火霊神(かれいしん)である。
フラムティという名は女性型であり、男性型ではファルマート(Falmato)となる。
愛称はフラムまたは更に縮めてフラー。名前のアクセントはaにくるため、日本語的には「フラームティ」と書くこともできる。




概要

八霊神の一柱で、そのは純粋な火霊素から成る。
八柱のうち生まれたのはティヴァーチェジーナヴェッタに次ぎ4番目である。人間的な面と神的な面を併せ持つ。

嗅覚が拡張されており、熱量を直接観測することができる(蛇のピット器官に近い)。通常の五感も優れており、八霊神の化身の中では最も生物的に強い。

女性的な性格の多い八霊神の中で特に男性的・攻撃的な性格であり、自他ともに厳しくつねに向上心を持つことを良しとするため、傍から見ると近寄りがたい怖い人物という印象を受けがちである。



外見

虹彩と髪は真紅。長い髪を後ろにまとめて、前に一房垂らしている。
動きやすさを重視した服装で、頑強そうなブーツを履いている。グローブをはめていることもある。
左目の上に火の紋章(霊素参照)があり、常に青筋を立てているように見えるのを本人は少し気にしている。

身長は180cm程度と女型にしては高い。20代かそこらの大人に見える。フラムティ曰く、筋力的に成熟した若い大人の姿が戦闘に適しているとのことだが、ティヴァーチェと言い分が真逆である。またそのためか、他の八霊神に比べて男体で現れる頻度が高い。

半神態になると髪と目、そして紋章が明るい赤に輝き、炎に覆われる。この炎自体は単なるオーラであり物理的には熱を持っていないが、それとは別に物理的な炎を纏うこともあるので紛らわしい。
神獣態は体高1mほどの。八霊神の神獣態では最も小さい。体毛は人間態と同じく真紅で、強力な火の魔法を使えるという点を除けば普通の狼とあまり変わらない。



性格

火の霊素が司る情熱憤怒をそのまま体現したような性格であり、短気で自他に強くあることを求め、暑苦しい。子供が苦手。
彼女にとって障害とは破壊して乗り越えるものであり、それを前に臆したり諦めたりすることは一切無い。強いものはより強く、弱いものは強くなろうとすることを求める。その点ではティヴァーチェにも似ている。
しかし、感じることはないまでも、人間などの精神的な弱さには一応理解があり、人が徹底的に合理的になれないのは仕方ないと思っている。

火という限定された自然現象の象徴であるため、分体が具現化される頻度は少ない。戦火の近くでしばしば発生し、好き勝手に暴れて満足しては帰っていくが、戦場に単身で突っ込むことが多いため分体の死亡率も他の八霊神より高い。ヒトに対しては一貫して激励の姿勢をとり、彼女に励まされた結果勇者となった者も歴史上少なくない。

口調は女性時も男性時もあまり変わらず荒々しい。一人称もだいたい「俺」であり、乱暴な物言いが目立つ。



能力

火霊神の固有能力として、サーマルスコープという"嗅覚"を持つ。
サーマルスコープは周囲およそ50m以内の全ての熱源を"直接"観測する能力であり、本質的には人間が使うサーマルスコープと同じものだが、視界を妨げない(通常の嗅覚は遮断される)という特長がある。実戦では物陰に潜む敵を探るくらいしか使い道が無いため、フラムティはこの能力を持て余しているようである。

霊素が持つ"成長"の性質に関連して、物体が持つエネルギーを保存則を無視して増幅する熱量改竄(オルタエナジー)という能力も持ち、後述の神霊具にも反映されている。主に熱(温度)を上げるのに使われるが、本質的には分子の運動を加速させる能力であるため、移動する物体の速度を上げたり、振動する物体の振幅を増やしたりといった使い方もできる。人間に使うと筋力の増幅にもなる。

戦闘時にはを操って戦う。既に燃えている炎があればそれを、無ければ何かを発火させて、時には爆炎を起こして敵を焼却する。燃え盛りながら戦う様をして誰が付けたか轟炎の戦鬼と呼ばれる。



神霊具

フラムティの神霊具は2個1対の装身武器である。彼女が自ら戦う場合はもっぱら「イグナグローブ」と「イグナブーツ」を用いる。どちらかといえば格闘を霊具能力で補助するためのものであり、武器自体の攻撃力は高くない。
武器の名称は特に凝っておらず、火を意味する「イグナ(Yigna)」に続けてその武器の種類を示す語を繋げただけである。

初段階能力:発火
武具の表面温度を上げ、炎を纏う。この炎自体は無差別に熱を与えるため、着用者もダメージを受ける。反動を顧みなければ、その温度は6000℃にも達する。何を燃料としているのかは不明だが、その火は水をかけられても酸素を断っても消えない。どちらかといえば現象としての火ではなく高熱の分かりやすい表現らしい。
二段階能力:同化
着用者の体を炎と一体化し自由に操れるようにする。これにより一、三段階の能力における反動や制約がなくなり、武器能力を最大限に発揮できるようになる。しかし、この状態の炎は温度を下げれば消火できる。消火されると甚大なダメージを受けるため、雪中や水中など熱を奪われやすい環境では使わないほうがいいこともある。
三段階能力:身体能力強化
着用者の純粋な身体能力を増幅する。動作が俊敏・強力になり、魔力も向上する。身体強度も上がるため、基本的には反動の心配がない。当然ながら体力の消耗は加速するため、ずっと最大強化状態を維持するのは難しい。触れた相手にもしばらく同じ効果を与えることができる。

火の神霊具は前述のとおり2個1対で完成形だが、片方だけで使うこともできる。同じく2個1対の風霊神霊具と比べて、こちらは手袋や靴の形をしているので片方だけ使うメリットは特にないが、2人で分けてそれぞれが使うような芸当も一応は可能である。
最終更新:2020年03月20日 00:49
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