チェーンの実体を理解するなら、まず4つ組チェーンを理解しないとね。
4つ組みチェーンの実用例で最も良く目にするものとしては、例えばグラハム数との比較、3→3→64→2 < G < 3→3→65→2 が挙げられます。モーザー数ならば 3→3→2→2 < M < 3→3→3→2 となります。
なぜこうなるのでしょうか。ここで共通しているのは、この例は全てチェーンが3→3→n→2となっていることです。つまり、グラハム数やモーザー数は、3→3→n→2クラスの数という事になります。
まず、次をタワー表記を使って計算(展開)してみましょう。
(a→b→c→d = a→b→(a→b→(c-1)→d)→(d-1)なので、)
(→z→1 = →z、および→y→1→z = →yなので、)
なるほど。次は3番目の数字を一つ増やしてみましょう。
となります。では次はどうでしょうか?グラハム数との比較に使われてる以下のチェーンを同様に展開してみます。
つまり、3→3→n→2のnは、この段重ねの数を示していることになります。すなわち、
となります。
3→3→をa→b→と置き換えても、基本的には同じです。つまり、
なのです。
例えば、3→3→3→3はグラハム数を遥かに超えます。3→3→2→3はグラハム数より小さいですが、モーザー数は遥かに超え、Little Graham(数の比較参照)よりも大きな数となります。末尾の数字が→2から→3となった瞬間に、凄まじい爆発が起きている事がわかると思います。一体何が起きたのでしょうか。とりあえず、まずは3→3→3→3を計算してみましょう。
先程示した3→3→n→2の実体から考えると、
少しわかりにくかったでしょうか?話を先に進めるために、次を計算します。
となりました。横の段重ねが1つ増えましたねー。
これを一般化すると、3→3→n→3は、33含めた横の段重ねの数がn回、すなわち、
となり、a→b→c→3なら、
ということになります。
ここからはもう上記のまま計算します。これを展開すると、
となり、a→b→n→3の実体から考えると、
オワカリイタダケタダロウカ?
もうグラハム数なんてどうでも良くなるぐらいでかくなってます。
もう勘が良い方は実体についておぼろげに気がついたかも知れません。試しに計算してみて下さい。a→b→c→2、a→b→c→3、a→b→c→4、と帰納的に実体を見てきたので、同じようにすればa→b→c→5も求まる筈です。次ページ(下記)にて答えも載せます。
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