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作品





一刻…



陽射しが軟らかな
或る昼下がり
うとうとと
夢にもたれる…



逃れられない状況に
神経を尖らせ
他人を傷つける
お返しに懸けられる言葉は
針になり突き刺さる
過敏な棘と針は
きりきり痛む
抜く度,呻いて
弔いながら慰めながら
泪を零す



縋りつきたい背中は
虚像なのに
嫌われたくなく
ましてやこんな
血達磨じゃ
振り向く訳がない

そんなハリネズミは
嫌だから…
月の裏側へ無数の棘を
どうぞそっと埋めさせて…



棘と一緒に
凍りつきたいけど
夢ですら赦されず
溜め息が零れる前に
そっとこの場を離れる
気持ちが軽くなった
気がするから
家に帰る前に
蒼き地球を抱き締めながら
雲間で鳥と戯れてみよう…



目を閉じれば
逃避という名の微睡み
そう…
爪先だけのdolce vistaへ


653-654 名前:一刻…[sage] 投稿日:2005/12/23(金) 22:19:12 ID:jUs2uWP4


【コメント】

693 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02:28:28 ID:ccVVprmL
>>653-654さん。
心理描写がメインの詩の場合、何処まで深く共感させるかがポイントになります。
赤裸になるべき場所で着飾るのは、逆効果に思えます。

697 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13:44:14 ID:c4JmHU9/
>>653-654 ことば遣いにセンスを感じるね。こうした脳内補完的な詩は好み
じゃないけど、冗長さやことばの粗を減らしていくと、いい詩になりそう。

700 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21:25:46 ID:JXSNVKaG
>>653-654 一刻
爪先だけのdolce vistaへ
この一行が良かったと思う。







車を替えた
小さな空色の車
前のとくらべれば中はかなり狭いけど
それでも座席は四つある

急ぐ旅じゃない
お気に入りのCDかけて
お気に入りの珈琲かって
道ゆく景色に目をむけながら
国道を西へと走る

「ロープウェイで登るんぞ。
 あんたも行こや」

あの人の声と
空白のままの納経帳をつみこんで
雲べりの寺を目ざして

反対車線に
大荷物せおった遍路が見える
白装束に杖ついて
《同行二人》
笠の文字もおそらくは杖

その昔
病得て家追われ
打ち棄てられた者達が住まった道
生きるために歩いた者達の足跡を
空色の車でたどってゆく

座席四つもいらないけれど
疲れた時に全部倒して休めるのは
少しうれしい
急ぐ旅じゃない
帰る場所に
誰かを待たせた旅でもない

新しい車のアクセルを
足踏み気分で踏みこんで
あれやこれや
語らうはずの話を思いながら
語った話を思いながら
雲べりの寺へと
雲べりの寺へと


《はるばると雲のほとりの寺にきて
 月日をいまはふもとにぞ見る(雲辺寺御詠歌)》


CDにあわせて歌おう
同行二人嘘っぱちと毒づこう
バカヤロウと声かれるまで叫んでやる

思い出もない車の中で
歩くことが生きることだった者達の
背を追って


655-656 名前:道[] 投稿日:2005/12/24(土) 16:48:30 ID:d0safarx


【コメント】

683 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/12/29(木) 15:18:31 ID:3d3NGWMW
>>655-656 道 1点
うーむ、個人的な好みを言いますと、前半の655だけでも
よかったような気がします。空色の車、という表現が象徴的だしきれい。

693 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02:28:28 ID:ccVVprmL
>>655-656さん。
弔いの唄。お遍路に題を取って、美しくまとまっています。
丁寧に描写されてゆく情景が、その裏に隠した喪失を際立たせて見事です。
旅の終わりに、その悲しみは昇華するのかな。

697 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13:44:14 ID:c4JmHU9/
>>655-656 構成的には文句なしで巧い。ただ、ひとり旅と寺の対比が今ひと
つに思えるね。ここで語るべきは雲辺寺の歴史より情景描写だったかも。

700 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21:25:46 ID:JXSNVKaG
>>655
お遍路さんと空色の車の融合が新しい感覚でよかった。自分の足で歩くわけじゃないんだよね。
今って本当はこうなんだなってあらためて感じました。
むやみに苦行になってないちょっとドライな感傷がきもちよかった。

31 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [] 投稿日:2006/01/06(金) 11:55:09 ID:taiz2QAg
『道』書きました。
審査員の皆さま、お疲れさまでした。
評を読むのもまた楽しみで、言葉にならず漠然と感じていた思いが端的に言語化されていたり、よくわからない作品の意味、あまり感銘を受けなかった作品の味わいなどが示され、謎解きと言っていいのか、そんな感じの喜びが審査評にはあります。


【得点】 3点
  • 虫 ◆Yh5.nC8OlA:1点
  • 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





師走



遠い太鼓の音たてて
寒風吹き降ろし 杉が鳴る
どおんどおんどろどろ
まきまき

寒いベお客さん
ゆぎ降ってねえからなおさらだべ
粕汁飲みんさい よぐ眠れっがら

白鳥はどこにいるのだろう
擦れ合い横なぎにしなう葦の中
それとも骨に空気をためて上空に
(カンパッテヤツダベ
テエシタコトネエベ
サイベリヤノコトオモエバヨウ)

目 覚めて ぱたりと無音
息が凍りついた布団抜け出し
うすら明るい玄関あけて
足指曲げて下駄をがつりがつり
木戸を開くと

旅の朝のけしき


658 名前:師走 [] 投稿日:2005/12/24(土) 20:53:25 ID:HyLeWcnA


【コメント】

693 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02:28:28 ID:ccVVprmL
>>658さん。
はぁ…描かれなかった「朝のけしき」の美しさに脱帽です。
充分な質量を持って書かれた寒さと、匂い立つ程濃い人間の気配があってこそ
朝の眩しさが深く伝わるのでしょう。うん、この詩、大好き。

697 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13:44:14 ID:c4JmHU9/
>>658 小品としてよくまとまっている。3連めで夜の情景を際立たせた方が、
4連め以下の情景を鮮やかにさせそうだね。

700 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21:25:46 ID:JXSNVKaG
>>658 師走
美しい。なんか久しぶりに音も情景も揃った詩情に浸りました。

708 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2006/01/06(金) 01:43:00 ID:b8VlPr9o
雨さん集計お疲れさまでした。確認しました。
師走書きました。
次のお題は「痛み」でお願いします。
投稿12日の24時まで、審査15日の24時まで、でよろしいでしょうか。

31 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [] 投稿日:2006/01/06(金) 11:55:09 ID:taiz2QAg
虫さん、チャンプおめでとうございます。
私もあの作品世界に溜め息もれた一人です。《目 覚めて~》以後の言葉の連なり、行間にウットリ。国語の教科書に載ってても不思議じゃない気がする。『朝の景色はどのような景色だったのか書いてみましょう』との問題つきで(笑)

52 名前:虫[sage] 投稿日:2006/01/06(金) 21:33:27 ID:u23duYtQ
せっかく審査延長されたのに、
毎日飲み歩いていてしっかり読み込めなかったのが残念です。
師走の22日、強風の夜に書きましたのであんな内容です。自分では気に入ってます。

雨さん、あなたの評を読むと自分の詩が良いもののように見えますよ(笑)。
Canopusさん、自分にとって詩は視覚的なものと切り離せないので、情景描写に
ついての評は耳が痛いです。
リーフレインさん、上記と同じ理由で嬉しい評をありがとうございます。擬音に頼らず
音を描写できたら良いのですが…
あぶくさん、自分の好きな詩を書かれる方に褒めていただくのは実に嬉しいものです。
「道」の軽やかでありながらきちんと選択された言葉が気持ち良かったです。
他の読んでくださった方々にも感謝を。
にいちぇさんの気持ちがわかる…全部に寸評などとてもできない。なさる方を尊敬します。

【得点】 6点(チャンプ作品)
  • ◆L4LyBSss3w:3点
  • 葉土 ◆Rain/1Ex.w:2点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





まえあし



少し歩いた事があって

眠りについた事があって。

交差点には柔らかい死がぽつりぽつり
雪は降り方を勘違いしてた。
あの子が遠くをみていて、
僕はぞっとした。

やり方も知らないふりで

ネジが回る音を聞いて。

「双六の真似をすればいいんだよな・・。」
「そうそう。」


659 名前:まえあし [sage] 投稿日:2005/12/24(土) 21:13:14 ID:fFC+3iM0


【コメント】

693 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02:28:28 ID:ccVVprmL
>>659さん。
説明過多な詩には萎える事が多いのですが、逆に足りな過ぎるのもどうか、と。
作者の内側では骨太に連結された言葉だとしても、あまりに断片化されていて
単一の詩としては散漫な印象を受けてしまいます。

697 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13:44:14 ID:c4JmHU9/
>>659 不思議な魅力がある作品なんだが…タイトルが、詩のほんの一部分に
しか掛ってないように思えるね。「柔らかな死」も、余分な表現だと思う。

700 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21:25:46 ID:JXSNVKaG
>>659 まえあし
全然わかんないんだけど、何回も読んでみたくなる魅力があります。
なんかあっちの世界を垣間見たような怖さと好奇心が混在したような気分。





猪 鹿 蝶



(1)

花を探して東北の景色、牡丹雪。
どこからともなくうろうろと雀の鳴き声が漂ってくるものの、瓦屋根に引っ掛かった厚みの為屋敷内に迄響かない雑音の類ではあったが、芯から冷え固まった松の枝雪、ボッサと揺らして走り去ったタイヤ跡だけが騒がしく静まり返った2005年の暮れに。

金あるところには一張羅も一日もんで腐り燃す程ありまして、金も。
年越しを優雅に還暦記念の温泉旅行にと充てた夫婦が留守にした家屋。三代続く宮造大工の魂が受け継がれているとは玄人にも計り知れない事柄でしょうが。

湯煙、吐き立つ泉に向かう旅人。胸ときめかせ浮かれ気分に、干柿吊した肝心な縁側の戸締まり肝心を忘れてしまうのは飼い猫の手柄で。
荷物を積み込む為に付いた足跡か、そこだけ黒泥砂利混じりのぬかるみになっている所に大小の足跡。

廊下の木目きっちり程よい感覚で天井を睨み、飛び上がってけのびする、目を付けたのは猫だけではありませんが。
漆塗りの縁から漂う特有の匂いが積もった雪。
猫も駆け上がり雪振るう板張りの筋に、ひゃっこい水が染み入り滲んで。

足を否応なしに止めさせる八畳の見事さ。
雪明かり揺らし縁側に付いた引き戸より見える菖蒲の池。


(2)

職人の粋な洒落が息づく、襖の縁が見えまして。
引っ掻き爪、肉肌露な紅筋に光沢はないが。
塗りの施し様、所々そのような紅の溝がある縁。
黒髪より黒光り、黒豆の煮付けとも劣らない色、艶の襖の縁。
縁を生かす為であろうか、襖紙はのっぺらぼうの無地、ただの白紙で。
座敷には、同じ職人が手懸けたと思われる漆塗りの小さな文机があるのみで、なんとも殺風景な居間でありました。


襖の丁度上に当たる部分には木製の透彫りの木枠がはめ込まれており、柄の無い襖に貫禄を与えているこれもまた見事な彫り物で、見て取れる大雑把な造形では一面紅葉に芋の様な動物と角と足の見事な鹿が襖二枚分の右手に一頭左手側には二頭見て取れ。
芋の様な動物は、土から掘り起こされっぱなしすっ転がっている芋の図体で見事な浮彫りの中、臭みといいますかぶち壊しとも取れますものが右手角の隅に一体あるのみで。
不気味さは然程でもなく、滑稽な芋の図体、良く見ると丹念に「く」の字に捲れ上がった毛並みとも思える模様が掘り付けられており、その間抜けな姿、長い根がほさほさと足の位置に付いた滑稽さで動物に見え。
決まり切った美に引き付けられるのは初めだけ。その辺の微妙な心理を突いた芳しい香の中の臭みであることは間違いありません。この芋の様な動物が襖の上の浮彫りを尚一層繊細で且つ優美なものとして眺められると。
くるりと見渡せばそれ以外装飾といえるものは無く。

「何をぬかすか、みょうばんでも身に擦っとけこの御短小茄子」
「馬鹿こけ、きっと襖を火炙りにすれば出てくるんだよ」
「芋、鹿、ではなくありゃ猪だろが、イ、ノ、シ、シ」
「芋だろこりゃどう見ても薩摩芋!」
居間にて泥棒同士が鉢合わせしている物騒な年末。


(3)

挙げ句の果てに鼻ぬっと突き合わせ、鏡餅体型、小太りの染み面初老が続け様に声を殺して風声でどしなりはじめる。「教養のない盗人など糞の役にもたたん物持ち帰り小銭チャリンチャリンやってるのが関の山だわ失せろこの」と。
「何だと?」と続けるのは惨めったら敷く痩せこけた若造か年寄りか見分けが付かない男。

 イノシカチョウハイハイチョウハキセツゴトスガタヲカエルカラニシテ ホリツケナイデオクンナサレ オンナマゴニメグマレマスヨフニ

「芋、鹿、蝶!ときたか。ガッははぁっ互いに教養も無しだな」ついでに運も、金にも女にも見離されてと互いの身なりをじろじろと見やりながら口をつぐ見合う、白い四枚の襖を背に。
何にでも己の狭い範囲の知識で意味付けしなければ値打ちの定めようの無い事さえ、知恵の回らない泥棒が台所にてお節料理の重箱を開け摘み食いしているその頃。

襖の白に次々と溶けゆく。がらんと開け放たれた居間に無数の紋白蝶が飛び込む、冬の剣山より吹き上げる風散らし、誘われるよう。

他人様の家にて紅白歌合線に見入り、泥棒さえも戸締まり忘れて猫が見ている月向かい。
紋白蝶の大群も襖の白に寝静まり、栗きんとん頬張り涙する泥棒、寒気に廊下から足早に居間を見やればさわざわと。
薄暗い奥の居間に照明は無い。白い襖二つに巨大な蝶が薄ぼんやり浮かび上がっているではないか。
白い気配に感付きくわいを持ったまま、腹二段目の贅肉をつねる泥棒。対の側を見やる、痩けた頬に影を含ませ泥棒。
月明かり覗く丁度引き戸上に蝶形の刳り貫き。
過去から未来へと息づかせる生きた証も旅人と。
闇に飛ぶ蝶は雪国の大晦日に。夫婦の帰宅を待ちわびる泥棒、二人。
「芋鹿蝶でもぷっ」笑う、二人の泥棒が。


660-662 名前:猪 鹿 蝶 [] 投稿日:2005/12/24(土) 22:10:44 ID:iirL3fzi


【コメント】

693 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02:28:28 ID:ccVVprmL
>>660-662さん。
饒舌、さらに饒舌。でも散漫さは一切無く、きちんと計算された構成です。
落語と幽幻を掛け合わせた様な、何とも不思議な味のするものがたり、です。
むしろ短編小説として読ませた方がしっくりくるかな?

697 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13:44:14 ID:c4JmHU9/
>>660-662 パラレルワールドだね、完璧に。やけに肉感的な屋敷、現代の言
い回しとは思えない、つくり物っぽい二人の泥棒。面白く読みました。

701 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21:28:18 ID:JXSNVKaG
>>660-662 猪鹿蝶
改行が邪魔、これはずっぱりつなげて書いたほうがいいと思う。
語りが面白くて、なんというかな、視点がどんどん飛んでいって、気の向くままに説明を加えてある
ぴっちり気分をあわせるのがかなりしんどいのだけど、逆にあわせてしまうと日本昔話か怪談話の中に
はいりこんだような気分になる。
家屋の描写が実に面白くて、あたしは、これどうも昔の料理屋(高級娼家)の家屋みたいだなって思った。
紅く染める格子戸とか、欄間や畳の遊び方が尋常じゃない。ただ、畳のへちってのは10年ごとに
変わってくから、2005年にいたるまでこり続けるのは並大抵じゃない。この豪奢な雰囲気と干し柿が
違和感。座敷に文机のみってのは無理な設定で、どっかに床の間に対応するもんが必要。
菖蒲は冬には葉を切ってしまうので、菖蒲の池と雪を重ねるのはまずい。
て、なんとなく細かいことが気になりながら読み続けてたんだけど。この妙な空間は面白かった。
白い蝶が舞うとこが実に幻想的です。

38 名前:竹輪メタリック〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/01/06(金) 15:03:05 ID:a3ytGwz9
 年末年始慌ただしい中 審査下さった審査員殿
 誠に有難うございます
 お疲れさまです

 猪 鹿 蝶 を書きました竹輪です

 カノープスさん雨さんリーフレインさん点数有難うございます
 寸評付きで再度 全作品を鑑賞するのが
私のひそかなる楽しみになってきました
 二度おいしく味わえましたです(^∀^)

 リーフレインさんの評の的確さには脱帽です
 雪景色に蝶の幻想に繋がるふせんとして
 春の幻を描きたかったのですが
 菖蒲の季語を使いっぱなしにして雪景色の現在から剥離させる行を書き忘れてしまいました
 丁寧に読んでくださり有難うございました

 書いた日は旅先で日中花札をしていまして
 大工さんの世間話の一フレーズから話を組み立てました
 先代が男子しか生まれない大工の家系で 女の孫が欲しいと女の子の為の部屋を作ったりしたから
 見事に女の子しか生まれないんで後継ぎどうすっぺ ってな世間話が種火となったのです

 推敲も読み直しもしないまま東北の雪を堪能しながら
 携帯で書いて投稿した読み直してみるとむちゃ作品ですけど
 私は気に入ってます

 読んで下さってありがとうm(_”_)m


【得点】 4点
  • ◆L4LyBSss3w:2点
  • 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





親心



あの子は本当にバカですよ
家にも帰らずまあぶらぶらぶらぶら
普通に仕事して普通に家庭を持ってくれればそれで満足だっていうのに
それでいて本人は「こんな毎日が楽しい」って、返す言葉も無いですよ
育て方を間違えたのかしら?
あんな子じゃなかったのに


664 名前:親心 [sage] 投稿日:2005/12/26(月) 20:16:37 ID:JghgNHIv


【コメント】

693 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02:28:28 ID:ccVVprmL
>>664さん。
親の心子知らず、をストレートに文章へ落とした感じの詩です。
只、ぼやきを越える部分が見えないのが残念。

698 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13:45:17 ID:c4JmHU9/
>>664 行間や余白を読めるようなことば回しの工夫がいりそうです。今のま
まだと、あまり詩を感じないね。

701 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21:28:18 ID:JXSNVKaG
>>664 親心
書いてるのは子供のほうだろうなあ。。
自虐的な詩ですなあ。

706 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2006/01/05(木) 23:19:15 ID:PjCrYj/6
>>664に1点。
かわいい子には旅をさせよ、の格言を思い浮かべればニヤリとできる。


【得点】 1点
  • にいちぇ ◆UQRl.WeFEk:1点





終日の帰路



明るい月夜に白線が
向こうの山まで伸びてゆく
車のライトが私を追い抜くたびに
つま先でふらついていた影法師は
素早く反時計回りで私の背に隠れ
月と私が話し出すと
こっそり私の前を
また歩き出す
遠くで虫たちが鳴いている
向こうの山の中腹に
小さくポツリと灯がともる
あぁ、母さんがまっている


665 名前:終日の帰路 [sage] 投稿日:2005/12/26(月) 20:54:35 ID:+9C4+CcK


【コメント】

694 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02:28:59 ID:ccVVprmL
>>665さん。
とても詩情に溢れた、味わいの深い情景を切り抜く“目”を持っているのですね。
小手先のテクニックですが、改行や句読点を駆使して、読みに「リズム」を持たせる事を
意識すると、もっともっと深く読まれると思います。

698 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13:45:17 ID:c4JmHU9/
>>665 うーむ…丁寧な描写だね。影法師の部分は、出来そうでなかなか出来
ない描写です。いい。最終4行は、凡庸だったかも。

701 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21:28:18 ID:JXSNVKaG
>>665 「終日の帰路」
影の扱いが実にいい。この山道をたった一人で歩いてかえるのは
非常に不安だけど、、詩的です。




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最終更新:2006年09月04日 09:49