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作品





海岸



遠くを見ていた
大きなものは近づくと見えなくなるそれでも精一杯
広く遠くを見ていた

走り出していた
そこから先には行けない

象が海に入っていく
おもいが浮かぶ
象に乗って海を渡るいい天気だ
この青い平原の向こうになにかが
あるのは知っているが
ここから先には行けない

何処へ行こうとしているんだ
誰が待っているとおもったんだ
衝動で走り出すなんて
危ない話だ
ひょっとすると分かっていなきゃいけないことしか
わかっていないのだ

遠くを見ていた
一点を見ていた
広い光っている一点を見つめて
涙がまぶしくてあふれてくる
海が青くて天気がいい
この幸せな気分は
なんだ?
僕は……
      ちっぽけな存在だ



51 名前: 海岸[] 投稿日:04/04/22 13:16 ID:IF4PzhPM


【コメント】

66 名前: ◆WvShSU0mOg [sage] 投稿日:04/04/25 17:45 ID:pf2rCuch
【1点】
>>51 「海岸」
"遠くを見ていた"、"走り出していた"、"涙がまぶしくてあふれてくる(以下)"等
食指気味の言葉の内に、ちらりちらり見える"象"などのオリジナリティとその画に1点。

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
51 ネガとポジが錯綜する未整理さが統一されている気が。

246 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:12 ID:HFQvH1T4
51「海岸」
心象風景というようなものも、具体的な情景も、私にはそうは浮かんでこなかった。
もしかすると、これも、最後の行によっては、
もう少し感動をわけてもらえたのではないかという気はする。

251 名前:日雇いくん ◆HIyaTOiQcI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 21:21 ID:Q5EUBFqs
やあどうも。海岸を招いちゃったわけです。
せっかく感想をもらったのですから一言~幾言。
>>244
ここ2、3回分の梁山泊はなんだかわからないけど内容が妙に重いように感じたわ
けです。言葉遊び詩がないなんていう感想もどこかで見ましたけど、もしかすると
日本語が持つ一種の磁場みたいなものに、周期的な流行なのかどうしたわけかわか
らないのだけど、とらわれてしまった部分があるのではと思ったわけです。
で、ああいった単純な詩を書いてみたわけですけど、ヒートアップさせて逆説化を
はかるよりものんびりと終わるほうが普遍的じゃないかなあと思ったのです。何て
事ないんですけどね。はい。
>>246
半分は正解で半分は違うわけなんですが、そう見えてしまったのは仕方がないんで
しょう。つまり半分は子供のとき思った事に、そしてもう半分はこうしたあっけら
かんとした形式に、それぞれ感動したわけなんです。はい。


ようするに頭が子供なんですね、はい。

ともかく講評、ありがとうございました。


【得点】 1点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:1点





浜辺に座る



地上から黒点は見えやしないけれど
太陽から見たら自分は砂の上にかろうじて存在する一粒にすぎない

じゃりじゃりする頭を掻いたら、爪の中にたくさんの黒点を掴まえた



52 名前:浜辺に座る[] 投稿日:04/04/22 23:13 ID:vgbHnxV5


【コメント】

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
1点 >52 :浜辺に座る :04/04/22 23:13 ID:vgbHnxV5
  浜辺の砂は黒点になるのか? 白か灰色ではないのか……? しかし、つめのあいだに入った砂は黒点のように黒く見えるのか? なやんだぁ~

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
52 三段階的対立による緊張のその解消による弛緩。

246 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:12 ID:HFQvH1T4
52「浜辺に座る」
大きくて遠くのものから、小さくて近いところへと転換する感じは悪くないと思う。
焦りすぎだと思う。


【得点】 1点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:1点





君へ



さざ波に引かれ
消えてゆくのもいいだろう

私はここで待っていよう

次の地球で
君が生まれ出ずるのを

髪が波でなびき
白い毛布が透けて肌が見える
開かれることのなかった厚い瞼

失敗だった

けれど

次があるさ
次が



53 名前:君へ[sage] 投稿日:04/04/23 02:19 ID:SURSkICI


【コメント】

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
53 戦慄の互換性。

247 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:32 ID:HFQvH1T4
53「君へ」
何が書いてあるのか、よくわからない。
こういうことを書いているのかなぁ、と思うところはあっても、確信がもてない。
だけども何となく、いい気持ちがしない。
「失敗だった」という言葉は、誰にとって、なのだろう。





海岸で



いつか消えると
知っているから
わたしは海へと
やってくるのだった
波うちぎわで
あなたの名前を
呼んでみるのだった
あなたの名を呼ぶ
わたしの声を
もしかしたらあなただって
聞いてみたかったのかも
しれないね
よせる波に
消してもらおうと
そっとなぞって
みるだった
いつかあなたに
渡せなかった手紙の
最初の言葉を
最後の言葉を
でもそれすらだって
全部は書けずに
砂も 指も



サンダルの足も
波にくすぐられて
そして終わる
あなたと
出逢ったのだろうか
別れたのだろうか
夏がすぎ
もう薄着では
ここには来られなくなって
やがて窓から
外をながめる
雪が降り
遠くなっていく記憶を
たまに抱きしめるのかも
しれないね
そしてまた
やっぱり海へと
やってくるのだろう
いつか消えると
知っているから
何度でも
手に入れたことのない
あなたを
忘れられずに
確かなものを
一度だって
手にしたことのない
わたしは
夏の終わりに
何度だって
消えていく




54 名前:海岸で(1/2)[sage] 投稿日:04/04/23 12:06 ID:h96iu5io
55 名前:海岸で(2/2)[sage] 投稿日:04/04/23 12:07 ID:h96iu5io


【コメント】

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
1点 54 :海岸で(1/2) :04/04/23 12:06 ID:h96iu5io
  詩情ある。愛してほしくなる。女性のイメージ? 愛したくなるイメージ???

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
54-55 5音節の更新。

247 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:32 ID:HFQvH1T4
54-55「海岸で」
私が書きました。随分昔に書いたこの詩を見つけて、
ちょうどその時覗いた2chで、「海岸」がテーマだったので、
それで発表させてもらいました。ありがとうございました。
投稿は二回目です。前回は「雪」がテーマの時で、たしか「水になる」という題名の詩でした。
誤脱字が、恥ずかしいです。


【得点】 1点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:1点





完全無法




    ち、地球が四角いよ
    そ、そうだね四角いね
    もう、あきらめることを
    選ぶしかないんかなぁ

    砂浜、めくれてる
    静かに、みつめてる
    日が落ちてゆく、水は何色
    また会えるのか、分からないのは
    何故だろう(んなもん知るかっ)

    黄昏、とけている
    急いで、とらえたい
    また落ちていく、水は塩色
    ただシナリオは終わらないはず
    そうだろう(だったら動けっ)

    ち、地球がまあるいよ
    ま、それが当たり前
    ところで
    ねぇ、お昼ご飯なにを
    食べたっけ?忘れちゃった




56 名前:「完全無法」[sage] 投稿日:04/04/23 12:13 ID:GxGBMSro


【コメント】

66 名前: ◆WvShSU0mOg [sage] 投稿日:04/04/25 17:45 ID:pf2rCuch
【2点】
>>56 「「完全無法」」
()で茶化してみせたり最終連で適当に流してみたりとシリアスに徹さなかったところを
すみません、減点の方向で。。 
始まりからポップテイストではありましたが、軽く終わらせるにしても
もっと手を抜かない方法があったのではと。
1、2連のシーンと"水は塩色"等のポエジーに2点。"シナリオ"の文字は代替が欲しかったです。

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
2点 >56 :「完全無法」 :04/04/23 12:13 ID:GxGBMSro
  パワーがある。

78 名前:56の地球さん[sage] 投稿日:04/04/27 20:37 ID:c3JhPePG
あっ、テーマ決めちゃってもいいの?
とにかくビックリ!!皆さんどうもどうもありがとーございます。

では・・・・・次のお題は「死神」です。
〆切はこの場合え~っと5/3でええのかな?
ワーオ、G・Wの最中だ。じゃ、死神にどうぞヨロシク☆

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
56 「あきらめ」の無さにカタルシスがのぞめない脱却。

247 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:32 ID:HFQvH1T4
56「完全無法」
良さがわからない。この詩で、私が救われることはない、と思う。

257 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/30(金) 01:12 ID:jSUb27C7
「完全無法」を書いた名無しです。正直、チョト驚いております。
だってあれ、タイトルがパッと見だと「これとどう海岸が合わさるの?」と
思われるかも知れません。現に、私はいつもタイトルは詩を書いた後に
考えつくので、シュールだったり意味深だったりしますので・・・(時々ストレート)
「完全無法」はどっちかというとシュールな感じ?
まぁ、普段の私は、物事を見る時いっつもひねくれた視点で
見ようとしちゃいますので・・・w
もちろん「完全無法」という題にはちゃんとした意味があるのですが、
あえてここでは言いません。
「サァ~ミンナで考えよう~っ!」ということで、どんどん
想像&妄想しちゃってくださいませ。
あと、現在のテーマである「死神」については、なんとなく興味が
湧いてきた物事だからです。あ、いえ決して黒魔術しようとか
「生意気なアイツに死神降臨せよ!」とは思っていないのでご安心をw

今回、投稿&審査&評価してくださった皆さん、どうもありがとうございました。
それではごきげんようっ!! 


【得点】 5点
  • ◆WvShSU0mOg:2点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点
  • soft ◆ZYsoftMCT2:1点





TREASURE ISLAND



いいかげんでデタラメな地図 信じ込んで
宝島目指して船出した
クルーは希望 そして勇気という名の短剣一つ

気がつけば先に見えるは暗黒の雲
そうとう荒れてそうだ
不安の風 絶望の雨 とともにやって来た 
巨大な嵐  船は大きく揺れる
希望はいつの間にか船酔いで倒れこんだ

狂ったコンパス 信用して
輝く短剣見つめてる
きっとそれは切れ味抜群なんだ
笑顔を雨が濡らす

そして
海の中から聞こえてくる低い叫び声
そいつの正体は…
孤独という名の毒息吐くMONSTERがやって来た
この短剣で どうにかMONSTERを撃退
けれど短剣は毒息で随分 錆びついた




誰だってきっとそうなんだ 
みんな自分の船 海に浮かべてさ 「夢」が一杯なあの宝島を目指してんだろ?
誰だってきっとそうなんだろ?
みんな戦ってるんだろ?何かしらと戦ってるんだろ?
みんな信じてるんだろ?

諦めの日差しが強く降り注ぐ
汗かきながら あたりを見渡せば 一面の海

   宝  島  の  海  岸  線     い  ま  だ  見  え  ず  


体調不良の希望を無理やり起こした
デタラメな地図より自分の脳内MAPの方がよっぽど信用出来る

狂ったコンパス 海に捨て
錆びついた短剣で指を切りつける
まだまだ切れ味は抜群だ
真紅の血が滴り落ちる



57 名前:TREASURE ISLAND(1/2)[sage] 投稿日:04/04/23 21:38 ID:DEbc+0tc
58 名前:TREASURE ISLAND(2/2) [sage] 投稿日:04/04/23 21:44 ID:DEbc+0tc


【コメント】

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
57-58 目的の障害の克服というストーリーを描く
怒涛の比喩に爽快さを感じる。

247 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:32 ID:HFQvH1T4
57-58「TREASURE ISLAND」
詩なのか、よくわからない。いきあたりばったりで、焦点が定まっていないように思う。
それならそれで、流れにのって、わくわくしたいと思うが、
最後のほうで何だかどす黒くなってしまって、結局どこにも落ち着かなかった。





海辺の者たち




さかさまに眺める波頭の列が
流れる雲となって
どちらが空で海なのか
分け隔てない同一のものだと騒ぎ立てる

打ち上げられ、はずまないゴムまりみたに腐った魚と
水にも風にもなれないで息苦しい私が
この同じ海辺に居て
わたしたちは
誰とも分かれた ひとりぼっち

会えない 帰れない 忘れたい
水面を境界にして 元に戻らない
捨てたわけでもないのに
波に投げつけた物は 帰ってこない



59 名前:海辺の者たち[sage] 投稿日:04/04/23 23:54 ID:KeNuX21x


【コメント】

66 名前: ◆WvShSU0mOg [sage] 投稿日:04/04/25 17:45 ID:pf2rCuch
【1点】
>>59 「海辺の者たち」
空と海との関係、海辺の者たちと海との関係に共感、の1点。
どの事項も簡単に終了させ過ぎの感があり、もう少し深めていただけていればなぁと。

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
59 いらついた感じが消化されていないように思います。

248 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:56 ID:HFQvH1T4
59「海辺の者たち」
書きたい雰囲気が、作者の胸にあったのだと思う。それが伝わる詩になっていると思う。
だが、印象がうすいと思う。
閃くような、はっとするような言葉を、一つか二つ出てくるまで、
待ったら良かったのではないかと思うが、どうだろうか。

255 名前:散華楽 ◆DummymO2O6  [sage] 投稿日:04/04/28(水) 20:49 ID:ZIxHI+Xl
チャンプ・準チャンプの方々、おめでとうです!
審査・評価してくださった皆さん、ありがとうでした。

えっと、後書きが遅くなってすみません。
プロバ規制に巻き込まれてたりして、タイミングを失していました。
前回は「香る雨」、今回は「海辺の者たち」を書きました。
どちらも、言い過ぎてうっとおしくなるのがどうしても怖くて、
物足りない感じになってしまったようです。
テーマはとても好きだったのですが。
なんか毎度中途半端な自分…ヽ(´д`)ノなさけなや~


【得点】 1点
  • ◆WvShSU0mOg:1点



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最終更新:2007年05月20日 01:23