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作品





目を開く



225 名前:目を開く[] 投稿日:02/12/31 10:50 ID:ejUA8U3H

  ジッパーの交差でほつれた布地の
  二本の糸がたるんだ四角形へ
  アルミの先端が入っていって
  暗やみの奥に隠れた太腿の表面にまえぶれなく触れる

  熱さを感じる点だったのか冷たさを感じる点だったのかも分からないうちに
  内側に張りつめて拮抗した皮膚の表面がとっさにやぶれて
  綱引きの相手を失ったちからが、鈍い抵抗の肉の数ミリまでなだれこみ
  切れた細い管を通る血が、つるつるした脂肪の外壁と押しこまれる金属の隙間をかけのぼって外へあふれ出る

  その一連の劇に焦点をあわせて
  しぼられた瞳からかたどる三角錐のきっさきへ
  泳ぎゆき誘う指先を追ううちに

  先端が腱にまでとどき
  ポンプをつたって排出される血が丸い肌の上から零れて
  布地に吸い込まれしみを大きくして
  ゆっくりと視界を押し広げる






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I'm sitting alone



226 名前:I'm sitting alone[] 投稿日:02/12/31 11:58 ID:gcGwb2G6
四人くらいでいる時はいつも 望まない世界を馬鹿にして忘れようとするけど
一人でいる時はいつも 静かに世界を想う
押しつぶされたら、その先に何があるのかな?
中途半端な所にいる僕は どこかへ向かいたい気持ちもあるけれど
旅立つことはまだ出来ないままで
どこへ行くのか 留まったままでいるのか
答えはもちろんないけれど その答えが見つかったらいいのにな
押しつぶされずに済んだなら、その先に何か見つかるのかな?
人から貰える答えは 僕は信じる事が出来ないから
じゃあ、自分で見つけるしかないだろ って自分を言い聞かす
でも見つかるのかな
僕にとっての永遠はまだ終わりそうにないから
今は希望を持っていよう まだ進んでいなくとも
今は希望を持っていよう 例え答えがないとしても




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無題



234 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:02/12/31 23:02 ID:wEj4ecmI
先んずれば人を制すなどと言う言葉をせんずればと勘違いしていたボクサーがい
たのを思い出しわははあははと笑っていたのも幾年月今はただそうした事もあ
ったよのうと思い返すのみにとどまって鼻毛の中にも白髪の増えたのを手鏡で確認し
てはやれやれあと何年正月を迎えてまた一歩死に近づくのかねと思うようにならぬわ
が身に皮肉をいうことしか思いつかずに今年も聞きたくもない除夜の鐘を無理やり聞か
される羽目に陥るの、だった




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無題



237 名前:うにれもん ◆pbunil/dMM [sage] 投稿日:03/01/01 10:25 ID:xoXq2Eoc
世の中は金であり、あなたの中でもそれが通用すると。
そう言われて私は成す統べなく、詩人の頭を石でかち割りました。
詩人なんて大嫌い。みんな殺してやる。
そんな言葉を吐くのも、もうないだろうと思う。
私がもし、人間であった時、あなたはそれに反するものだったなら、
あ、いや、ごめん。
さよなら、じゃ、先、、、いくね?




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感謝の消失後



244 名前:感謝の消失後[sagd] 投稿日:03/01/02 01:33 ID:o/+mUr83
私は 、人間だ

腸えぐれても 、人間なのである
暗雲立ち込める雰囲気 、実は 私が 望んでいた

雷鳴 轟く頭のなか
目線よりうえのものは 見えず 感じず 無関心で 、

ふいに 狂ったことを自覚した私は
笑い .
高揚する気持ちを ぶん殴った

が 、 惨めさほど 、泥まみれさほど
後に 男気が沸き立つ限りのものなので
俺は再び
笑い .
果てしない先を みつめては睨みを利かせて
涙を拭う

繰り返しの到来に歓喜し 、嘔吐する気になる
詩を感ず りずむを一歩 戻す




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欠片の番



245 名前:欠片の番[sage 黒飴じゃないよ。] 投稿日:03/01/02 03:04 ID:viy/E6ib
紙で作った簡易容器
丸めて円錐すぼませて
力加減で先は穴無くとんがって

君が持つ
飴玉の私行儀良く
先越され
すぼまって
行き止まり
すぼまって

こんなに欠けても通れずに
君開く口にはまた丸い飴
光も漏らさぬ円錐の先
緩んで欲しいとその手に想う

目に塵運ぶ風を呼び
あくびを誘う陽だまりを呼び
欠片になって隙を待つ

赤い気泡の飴玉が
白い砂糖の飴玉が
無くなれば
欠片の番

君払うことなくと祈りつつ
君飽きることなくと祈りつつ
次の光で
私の番





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炎の舌先



246 名前:炎の舌先(1)[] 投稿日:03/01/02 12:02 ID:RxrElvKZ
時計じかけの蝋燭が
11PMを告げる

翠色した火がともり
白い壁をなめる

トカゲの舌

ここまでは まだ温度が無い
部屋は空々しく つくりもののままで在る
男はベッドに座るように 立って居る

炎使いを招き入れよう

部屋をぐぐっと押し広げて
炎使いが入ってくる
鉛色の燭台が 燻った金時計が 黴た机の木目が
あらわれる そして
生命の色に燃えさかる

男はベッドに座るように 立ったまま
しかし無表情な顔の 額に汗一滴 流れた



247 名前:炎の舌先(2)[] 投稿日:03/01/02 12:03 ID:RxrElvKZ
踊れ 炎よ
業ゴウと 食欲の音をうならせて
爬虫類じみた翠をあばけ
その裏には何も無いと
ただ電源の切れた心が在るだけだと

踊れ 炎よ
散リ散リと 縮れる毛を巻き込んで
肉にその舌先でしらせろ
そこに焼け焦がれるべき肉が在ると
けっして紙に書かれた線の塊では無いと

踊れ 男 男よ!
お前の肌から みるみるうちに
ひとつの突起物が
無数の突起物で構成された
ひとつの突起物が
炎の先に触れたいと
その先から
さらに奥へ
おおきな恐怖を わが物にしたいと
欲しい 欲しいと
お前の顔はまるでなめくじだ!

踊る炎の先から 虚構を斬り裂かれ
温度を取り戻した部屋は 隅の三角錘までも
破壊された そして
また冷えはじめ 無の温度に還ろうとする
ベッドで 男の死体は
苦笑いをしている


248 名前:246-247[sage] 投稿日:03/01/02 13:14 ID:KczfXObc
うぅ。。。訂正したいんですけど。駄目ですかね?

6連目最終行「生命の色に」→「オレンジ色に」
最終連最終行「苦笑いをしている」→「苦笑いをして居る」





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イトミミズと棒っきれ



249 名前:イトミミズと棒っきれ[] 投稿日:03/01/02 13:48 ID:GVSDLZ9S
子供の描いた絵は しばしば
大人のぼくをドキッとさせる

女の子の指は
赤いイトミミズみたい
ふにゃふにゃくねって
おちつきたがる

男の子の指は
適当に折った棒きれみたい
ぶっきらぼうに伸びて
休みたがる

その指先どうしが交わっている





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最終更新:2006年09月17日 15:55