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作品





コクトウ



399 名前:コクトウ[] 投稿日:02/09/13 12:13 ID:SgAHMt8I

失われていく現実から
逃れていく自分

愛せないことを
悔やんでいく自分


拒絶


後悔


世界はまわる
貴女は生きる


私は一人


空は遠く
闇は近い






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【得点】 0点





下降



400 名前:『下降』[sage] 投稿日:02/09/13 15:23 ID:t4TSu+oc
黒一色に染められた 
美しい世界に抱かれて
さあ 交わろう 
冷たい温もりを手繰りながら
踊ろう 
酒に酔ったマイナスみたいに
私は溶けてゆく あなたの中へ
黒一色に染められた 
この美しい世界に抱かれて
堕ちてゆく
新しい苦痛のネビュラの中を
どこまでも どこまでも 
果てしない私の下降
たとえ行き着く果てが 
虚無の現実だけだとしても
私は満たされている 
あなたの冷たい 胸に抱かれて




【コメント】



【得点】 0点





moment



401 名前:moment(1/4)[sage] 投稿日:02/09/13 21:00 ID:NmbJ8e7q
闇の只中
ふと 眼を見開く

 ・・・

見開いた
視線の先は
何も無い 闇
ただ

ォォオォ

時空の
微かな流れ

私は盲目のまま
身動ぎもせず

ォォォォオオオオォォォォ

しかし
視線の先
闇は渦を巻き
すべてを呑み込みはじめ

ォォォォォオオオオオォォォォォォォォ
やがて ォォォォォ
私の惰性をも引き剥がし ォォ
私を  ォォオオォォォォオォ
巨大な速度の中に ォォォオオォ
渦巻く    ォォォ
闇の只中に


402 名前:moment(2/4)[sage] 投稿日:02/09/13 21:05 ID:NmbJ8e7q
ォォォォォ
ォォォォォォォォォォォォ
ォォォォォォォォォォォォォォオオォォォォ
ォォォォォォォオオオォォォォオオオオォォォォ
ォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
吸い寄せられる オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
何もかもが オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
闇の中で 形を失い オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
もがき オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ オオオオオオオオオオオオオオオオオオ
叫ぶ オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ オオオオオオオオオオオオオ
その声 オオオオオオオオォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ オォォォオオオォオオォォオオオ
オオオオオォォォォオオオォオオオオオオォォォオオオォォオォオオオオオオォォォオ オオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオォォォォオオオオオオオオオォォオオオオォオオオオ オォォォオオオオォォオオオオオオオ
その声が オオオオォオオオオォォオオオオォオォオオォオオオォォオオオォォォオ オオォオォオオオオオォオオオオ
巨大な速度を オオオオォォォオオオオオオオォオオオォオオ オオオ オオオオォォオオォ オオオォオオオオオオオ
異形の黒へと変えてゆく オオォオオオオォォオォオオオオ オォオォオオオオォオォ オオオォオォォオオオォオ
オオォオオォオオオオォォオオオオォォオオオオォオオオォォォオオオォオ オォォオオオオ
オオオオォオオオオォオォォオオォォォオオオオォオォオオオォオオオオオォオオォオオォォオォオオオオ
オオオオオオォオォォオオオォオォオオオオオオオオオオォオオオォオオオオオォオオオオオォオォォオオオオオオ
オオオオォオオオオォオォオオォォオォォオオオオオオォォオオォオォオオオオオォォオオォオオオォオオオオオオオオオオオオ

見開かれたままの


403 名前:moment(3/4)[sage] 投稿日:02/09/13 21:06 ID:NmbJ8e7q
オオォオオォオオオオオォオォオオオォオォオオォオォオオオォオォオオォオオォオォオオオォオオォオオオォオオオォオオオオォオオオオオオ
オオオオオオォオオォオォオオォオォォオオオオオオオオオォォオォオオォオォオオオォォオオオオォオォオオオオォオオオォオオオオオオオオ
闇の只中 オオオオォオオオォォオオオオォオオオオオォオ オォオオオ オォォオオオオォォオオオ オォオオオオオォオオオオオオオオオ
私の叫び声も また オオオオオオォオオオオォオォオオオ オォオォオオオオ ォォオオオオォオオ オオオオォオオオオオォオオオオオオオオ
かき消されてゆく オオオオォオオォオオオオオォオオオォォ オオオオォオオオオオォオオオオ ォオオオォオオオォオオオオオオオオオオ
オオオオォォオオォオオォォオオオォオオォオォオオオオオォォ オオオオオォオオオオォオオ オオオォオォォオオオォオオォオオオオオ
オオォォオオォオ かォ消されオゆく オオオォオォオォオオオォオ オオオォォオオオオォ オオオォオオオオオォオォォオオオオオオオオ
オオォオオオオオオオオオォオォオオオオオォオォォオオオオオオオオ オォオ ォオ オオオォオオオオオォオオォオオオォオオ
オォオオオオォオオオオオオォオオオかォオ消オオォてオく オォオオオオオォオオオオオオォオオオオォオオオオオオオオオオオオオ
オオオォオオオオオォオオオオオオオオォオオォオオオオォオォオォオオオオォォオオオォォォオオオオオォォォオオオオオオオォォォオオォオ
オオォォォオオォオオォオオオォオオオオオオオォォオオォォオォオォオオオオォオオオ消 オオオオオォォオオオォオオオォオオオオオオオオ
オォオオォオオオオオオオオオォオォオォオォォォオオォォオォオオオオオォオォオオオオォオオオォォオォオオォォオオオオォオオオオオオオ
すべてを覆い尽くす オオオオオオォォオォオォオオオォォオオォオオォォオオオオオオォオォォオオオオオォォオォオオォオォオォオオオオ
オォオォオオオォオ 闇 オオオォオオオオオオオオオオオオオオオオオォォオォオオオォオオオオオォオオオオオォォオオオオ
オオオオォオオォォオオ 渦 オオオオォォオオォォオオオオォオオオオオオオオォォオオォオオォオオオオオオオオオオォォォオオオオ


404 名前:moment(4/4)[sage] 投稿日:02/09/13 21:07 ID:NmbJ8e7q
オオォォオオオオオォォォォオォオオオォオオオオオォオォオォオオオオオオォォォォオオォオォオオオォォォォォォオオオオオオオオオオオ
オォオオすべてを掻き消す オオオオオォオォォォオオオオオオオォォオオオオオオオオォォォォオォオォオォオォオオォォォオオオオオ
オォオォォオ 暗黒ォォとォ混沌 オオオオォォォォオオォオォオオオォオオオオォォオオオオオオオォオオォォオオオオオオオオオオ
オオォォォォオオオォォオォォォオオオオオオオォォオオォォオオオオォォォォオオォオオォォォォオォォオォォオオオォオオオオオ
オオ時さえも オォオオォオオオオオオォオオオオオオオオオオオォォオオオオオオオォオオオオォォォォオオオオオオオ
オォオオ畏れ慄き オオオオオォォォオオォォォオオオオオオオオオオォォォォオオオォオオォオオオオオォォオオオオオ
オォオやがて 凍りつく オオオォオォォオオオォォオオォォォォオォオオォオオオォオオオオオオォオオオオオオオオオオ
オオォォオオォォオオオォォオォオォオォオオオオォォオォオオオオオォォオオォォオオオォォォオオォォォオオォォォオォオオ
ォオオオ す べてが オオォォオオォォ オオオォオォオォオォオ ォォオォオオ オオォォオオ オオ ォォオオォォォオ オ オ
オォオオォ  ォォ オオオォ ォオオ ォオオォォ オオォオォ   オ オォオ ォォ オォオオ オオ オォ ォオオ オオォ  ォ
オオ オ 闇   に オ  オォ   ォオ オォ  オ  オ オォ オォオ オ   ォオオ オオ    オ   ォォ  オ ォ ォオ
ォ オオオ 渦 を  巻  い               オ              ォ   ォ     ォ     オ  ォ  ォ
         オ           オ    た               ォ              ォ               オ
                           ォ                                  ォ
                 ォ
                                       ま



                                                 ま




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【得点】 0点





カラ穴



405 名前:カラ穴[] 投稿日:02/09/13 22:38 ID:iR3GfCxg
セカイに真っ黒なところは何ヶ所かある
でも近いところといったらね
ここだけ

鏡の中
入って行くと
キラキラの瞳の向こうに
真っ黒い洞窟が見えたから
もっとずっと奥まで覗くと
見えない筈のそこにね
あたしのパイロットが座っているのが見えたの

ちょこんとね

小さすぎて顔が見えなかったから
怖気づきそうな心を誤魔化して
殻穴の中へ
殻穴の中へ
ずりずり
ぐりぐ

顔は見れなかった
とても人間らしくないターンのしかたで
奥のほうへ逃げて行ってしまったから

あたしの見てる世界は
黒くないのに
あたしの穴ん中は
なんて真っ黒いの


407 名前:カラ穴(つづき)[] 投稿日:02/09/13 22:39 ID:iR3GfCxg
振り返ろう
振り返りたいから

あたしはあたしの操縦席に座って
両手でレバーをしっかり握って
鏡の中のあたしを動かすんだ

まわれ後ろ!
人間らしいターンで

あたしのパイロットの乗ったあたしが
あたしの乗った鏡の中のあたしの

後ろ姿を見てる

あんまり見ないでよ
あんたの瞳孔って後ろ髪に突き刺さるから
嫌い

さっさと立ち去ろうよ>あたし

自分の手足が動くのが見える
そのまま真っ直ぐね
居間のドアの向こうの
すべてさかさまの部屋へ

バイバイ




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ネガの世界



406 名前:ネガの世界[sage] 投稿日:02/09/13 22:39 ID:jnutbs29
反転する色彩
輪郭線が震える
わたしはネガの世界へ
遠のく意識と共に

全てが黒になれば良い
何もかも飲み込まれて
それでもってこの世界は統一される
みな寡黙に身を沈めよ

        ふと 思う
        果たして黒とは
        無から生じるのか
        混沌に由来するのか
        立体も滲むこの世界に
        自我や尊厳や思想や自由は
        なんの意味があるのか

瞳を開けて両手を確かめる
てのひらの皺の黒いことを知る
黒はわたしを受け入れたが
同時に拒絶もしていた
あと少しで消えるところであった

わたしは瞳を閉じた
いつもの
ポジの世界で




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ロミオ



408 名前:ロミオ[age] 投稿日:02/09/13 23:41 ID:KdfE5HtD
これは まったく
貴方にふさわしいよ ロミオ

待つことも出来ずに性のない人
後ほんの少しで 薔薇色の日々が待っていたのに

これは まったく
貴方にふさわしいね ロミオ
罪を犯したのは誰
初い乙女は信じることしか知らなかった

真っ直ぐ過ぎた融通の利かない ロミオ
全く これは 貴方にふさわしい色
後ほんの少しで純情にも似た 薔薇色の日々が待っていたというのに




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【得点】 0点





うんこ



409 名前:名前はいらない[] 投稿日:02/09/14 12:01 ID:gHZXx8Pv
「うんこ」

道ばたで転がっている 黒
無理矢理ひねり出された 突然光が差し込み 音を立て 地面に落ちた
それから ずっと 太陽に干されて ひからびた
どいつもこいつも俺を避けて通りやがる そんなに俺は雄大か
俺はある日気がついた 俺は誇れるうんこなんだと




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原色



418 名前:原色[sage] 投稿日:02/09/15 14:08 ID:DKIQ1jAM

僕の中に新しい色を見つける
それは年を重ねるごとにだんだんと
パレットの中に様々な色が揃いだす
目を覚ます原色
遊びながら描きだす感情
混ぜ合わせると僕が作り出した色
それを周りに見せびらかして
塗り潰していった世界
邪魔ものを消すため使った白色
もう無くなってしまったので
周りにあるのを利用した
計算して混ぜ合わせて
気に入らない色はどこかへ捨てて
それを繰り返すほどに
グロテスクな暗色へと侵食しだした
けれど描くモチーフは技巧を重ね
原色を真似だす
それでも僕の描いた絵をみせたい
残り少ない原色を使いきってもいい
あなたも混ぜ合わせて
このまま全てを混ぜ合わせて
満たされれば僕と同じ
純粋な黒





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深い森



419 名前:深い森 (1/3)[sage] 投稿日:02/09/15 19:22 ID:umTVIBwr

太陽を埋めたあの場所で
森が森であることをやめたあの場所で
僕は黒山羊を待つ

なんて明るいんだ 夜空は
その広すぎる背中に後ろ手で輝きを隠して

なんて明るいんだ 宇宙は
虫ピンで標本にされた星星が硝子の向こうで煌めいて

明るさが指も引っ掛けない場所へ行こう
黒山羊の眠る場所へ
僕はうわついたスキップで深い森へ入る

紅葉の淡い恥じらいも
楠の静かな威厳もぜんぶ闇に溶け去った
おいで 黒山羊よ

木々が結んだ手と手の間から
無数のインクが滲んでゆく
夜空に雲が差し掛かる 黒山羊が目を醒ます
その凍りかけのメデュサの瞳が僕を見つめる

やあ 待ってたよ




420 名前:深い森 (2/3)[sage] 投稿日:02/09/15 19:24 ID:uXJ5RKpg

踊ろう 黒山羊と 遊ぼう 黒山羊と
誰も僕らを見つけられない
一緒に手紙を食べよう 読めない手紙を
一緒に栗鼠を殺そう
見えない栗鼠を

踊ろう 黒山羊と 遊ぼう 黒山羊と
君の角は立派かい ひげは長いかい
ぼんやり浮かぶ光の幽霊で
君の姿を描いてみよう

笑おう 黒山羊と 跳ねよう 黒山羊と
時計の音は聴こえない
誰も呼びにこないよ
もっと見つめておくれよ
僕を石にするまで

踊ろう 黒山羊と 遊ぼう 黒山羊と
聴こえるのは迷った風
潮の匂わない遠い波涛
僕らはどこにいる?
どこにいる?

遊ぼう 黒山羊と 

遊ぼう

遊ぼう




421 名前:深い森 (3/3)[sage] 投稿日:02/09/15 19:25 ID:YR+TwqAl

空がゆっくり後ろ手をまわし
拾ってきた太陽を再び目覚めさせる

少しずつ森が生き返る
様々な色がよみがえる
潮騒が木々のざわめきに変わる
森がおしゃべりになる

遊ぼう 黒山羊と
もっと手紙を食べようよ
見つめてよ メデュサの瞳で

でも黒山羊は 消えてゆく
鮮やかな森の中に溶けてしまう
姿も見せずに

ああ
なんて明るいんだ
どこもかしこも

深い森で 日没を待つ
この深い森で また黒山羊を待つ
僕はひとり





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【得点】 0点





黒いはね



424 名前:黒いはね(1/3)[sage] 投稿日:02/09/15 23:49 ID:x0IijUAG
ある日
闇のように黒いはねをもつ天使が生まれた
これまで神様のおつくりになった天使に
黒いはねをたずさえたものなど
ひとりとしていなかったから
天界は大騒ぎになった
目にも眩しい白いはねをうちふるわせて
天使たちは相談した
この黒い天使をどうするか

これは何かのまちがいだ
黒いはねは歪んだ醜いこころをもつあかし
天界が汚されぬうちに
地上に追放してしまえ
黒いはねをもつ天使は
何もわからぬまま地上に墜された
黒いはねをたずさえて生まれたというだけで

天使は途方にくれ
ただ地上をとぼとぼ
歩いてまわるしかなかった
黒いはねは本来の役目を失い
空を飛ぶこともできなかったからだ


425 名前:黒いはね(2/3)[sage] 投稿日:02/09/15 23:51 ID:x0IijUAG
そのころ地上では
人が
信じるものの違いから起こした小さな争いを
世界を巻き込む
いつ終わるとも知れない戦いへと広げていた
一粒の戦火はまたたくまに拡がり
多くの人々をその炎の渦に飲み込んでいた

天使は
焼き払われた街の片隅で
黒く煤けながらも
未だ苦しい吐息をもらす少年と出会った
天使はどうすることもできず
ただ自分の黒いはねで
その顔を拭ってやることしかできなかった
少年は歓喜の表情をうかべて
息をひきとった

不思議なことが起きた
少年の顔を拭ってやったはねの一部が
暗闇に投げ上げた真珠のように
白く輝いていたのだ
天使は希望を見たような気がした
そして
天使は戦場を歩きまわり人の最期を
次々と看取っていった
そのたびに天使の黒いはねは
白さを増し
ついには純白のはねへと生まれかわった



426 名前:黒いはね(3/3)[sage] 投稿日:02/09/15 23:52 ID:x0IijUAG
天使は泣きながら空を舞い
やがて地上に降り立つと
両のはねをしっかりと握りしめ
力の限り引き抜いた
はねは切り口から夜光虫のような淡い光を放ち
やがて幾つもの光の粒子となって
天へと還っていった

それを見届けると
天使だった者は
地上に墜された時と同じように
歩きだした
少しだけ力強い足取りで




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最終更新:2006年11月05日 10:57