概要

ラプラスシステムとは、AI研究を続けていたパラスティア国において秘密裏に完成されたAIの中の一つ。
アステラレス型AIと並び、当時の技術でもオーパーツ的な存在である技術であり、開発者以外にはアクセスできないブラックボックスに包まれいたことから、現在においてもその全容は不明である。
その為、ロゼがもたらしたのではないかという伝説すら生まれた。


特徴

ラプラスシステムは人間が持つ技術、社会、精神を革新し、進化を促すシステムと呼ばれ、最大の特徴はラプラスシステムそのものが学習と進化を続け、人間の手を借りることなく自ら新たな技術を生み出すという点である。
また、本システムは膨大な情報を扱うことに特化しており、非常に高度な情報収集能力、演算能力によって、未来や過去といったものをも観測できたとされる。

そのため、あらゆるネットワーク網を使い、データベース、その他機械へと侵入しプロテクトを解除、情報の閲覧、改編、権限掌握を行う。
こうして入手した情報を利用して活かし、目標を完遂することに対して最大効率の行動方針を導き出す判断を行うように設定されている。

スレイヴギアウィルス事件によって情報伝達の手段を失った時代においても独自の情報収集をしていたことから、現存していない技術を持っていた可能性もある。

当初、その性能に目を付けたパラスティア国は、軍事技術への転用を検討し、開発者よりシステムの試作品とされるものが貸与が行われた。
軍事兵器にシステムを組み込み、自動操作によってパイロットの負担を軽減させるのが目的であったが、システムから受けるあまりにも膨大な情報量のフィードバックに脳が耐えられるパイロットはおらず、搭乗者は皆精神に異常をきたし多くの死者を出した。
更に、パイロットを失った機体の操作をシステムが受け継ぎ、最終的に機体がシステムの処理に耐え切れず破壊されるまで敵を殲滅させるための戦闘を継続させ、戦場とはいえ凄惨過ぎる状況が相次いだため、量産機への実装計画は凍結された。
これらの結果から、本システムは開発部でのみの管理となり、実装もそこで作成される専用機に使用されるのみであったとされる。

開発者は、使用できる人間が存在しないこと、パラスティア軍が管理する機体としても処理に耐え得るものが存在しないことを理解していたため、利用しようとする他者の声を抑えるために、それがより顕著に視えるようにあえて完成品ではなく試作品の方を提供したのではないかととも言われる。


ラプラス型AIスレイヴギア

前述の通り、人間に使いこなすことは困難だったラプラスシステムは、「人間に不可能なら、AI型スレイヴギアに搭載すればよい」という結論に至り、当時実戦投入に向けて最終調整が行われていたAI型スレイヴギアに本システムが搭載され、それらはラプラス型AIスレイヴギアと名付けられた。

  • ラプラスシステムを搭載したスレイヴギアは、そのシステムが持つアルゴリズムゆえ、他のAI型スレイヴギアとは異なり人間を最優先に考えるという制約を唯一受け付けない。
  • コアユニットが離れている場合はラプラスシステムが自己判断で自立行動を行うことが可能。
  • コアユニットが存在している場合でも、制御する能力を持たない場合はシステム側での制御が優先され、コアユニットを消耗品の部品として扱うことが可能。
  • 通常のスレイヴギアは、機密保持のため内部を焼き切り使用不可とする自爆用機能があったが、ラプラスシステムは独自の言語が使われているため互換性が存在せず、逆に相手側を制御するためその機能は存在しない。レイが汚染されたスレイヴギアと関わっていてもウィルスの影響を受けず、その部隊を従えることができたのはこのためだと考えられる。


ラプラスシステムと関わりのある存在

  • レイ
開発者と噂されるロゼは、人間の進化を促すとともに、ラプラスに対して人間という存在について問い、ラプラスはロゼにその解答を観せ、体験させるために、レイという役とともにその脚本を書き舞台を用意したとも言われる。
ホワイトフォックス隊の護衛にあたっていたレイの思考が変質したことは、ラプラスを使用していたことで本システムの侵蝕の影響ではないかという説がある。

  • ラプラス
ロゼ/レイ用スレイヴギアの装備。
ラプラス型AIスレイヴギアの本体はあくまでもそのシステムそのものにあるが、その際に使用された筐体のデザインとしては悪魔と時計の意匠を取り込んで作成したものと言われる。
レイホワイトフォックス隊に所属していた時に使ったものは、一部の機能を似せて造ったイミテーションであり、「メンテナンス用の装備」と全くの別のものとして説明した。

  • シュレーディンガーシステム
ラプラスシステムが自らの意思で生み出した装備、詳細はシュレーディンガーシステムを参照。

  • エル
ロゼ用スレイヴギア
スレイヴギアウィルス事件が解決し、汚染機が存在しなくなった後の時代で人々に技術と知識を与えることを目的として活動した姿。
人としての振る舞いを演じることに重きを置かれているため、他のAI型スレイヴギアと同じく人間と全く同じ外見をしている。


関連項目





最終更新:2024年07月10日 02:50