FHTerminalとは,FHエンタテイメンツが販売している一連の家庭用ゲーム機。略称はFHT。
初代(FHTerminal1)
アーケード事業の拡充とともに,コンシューマーに手を出すことにしたFHエンタテイメンツが1986年12月22日に発売。当時出回っていた汎用CPUであるFPI-PU84のカスタムモデルである8bitCPUを搭載。8bit機ながら高い処理性能を有し,アーケードゲームを高い再現度で移植できたことから特に10代後半〜20代の若者に好評であった。ソフトはカード型ROMカートリッジで供給。拡張ユニットとしてCDドライブのFHT-CDが販売され,一体型のFHT1.5も1990年に販売されたが,ハードが高価であったためあまり浸透はしなかった。
型番 | 商品名 | 価格 | 発売日 | ||
FES- | 1000 | FHTerminal本体(初期型) | ¥19,800 | 1986/12/22 | 初代FHTで,差し色から通称「紅白ターミナル」と呼ばれている。 |
1001 | コントローラMk1 | ¥3,800 | 初代FHTに1基付属するコントローラの単品版。方向キー+2ボタン+START/SERECTボタン | ||
1002 | ACアダプタMk1 | ¥1,800 | シリーズ共通の電源用アダプタ。本体には必ず1基付属。 | ||
1003 | マルチタップ | ¥3,800 | コントローラ端子に接続するタイプ。4基を接続可能で,4人同時プレイを可能とした。 | ||
1050 | CD-ROMドライブ | ¥39,800 | 1987/08/25 | FHT1本体に接続して使うCD-ROMドライブ。 | |
1100 | FHT1.1 | ¥16,800 | 1989/10/18 | 廉価版の本体。出力端子がAV出力に変更された他,コントローラが新型になっている。通称「青白ターミナル」。 | |
1101 | コントローラMk2 | ¥3,800 | FHT1.1に付属のコントローラ。新たに連射機能(秒間8回と16回で調整可能)が実装。カラーリングは1.1に揃えられている。 | ||
1500 | FHT1.5 | ¥49,800 | 1990/11/11 | CD-ROMドライブと一体化。 | |
1501 | コントローラMk3 | ¥3,800 | 新たにL,Rトリガーボタンを加えた新型。 | ||
1600 | FHT1.6 | ¥29,800 | 1992/11/28 | 1.5の廉価版。本体デザインが変更されている。 | |
1900 | FHT1.9 | ¥19,800 | 1995/12/12 | 1.6のさらなる廉価版にして最後のFHT1。受注生産のみ。 |
2代目(FHTerminal2)
1993年11月1日に発売。ソフトをCD-ROMのみで供給,CPUに32bitのFPI-PU90E3を搭載するなど高性能機であったが,3Dポリゴンの表示性能が低かったため当時の流行に追従することができず,あまり売れなかった。
3代目(FHTerminal3)
1999年11月22日に発売。ソフトの供給はDVD-ROMに移行。またDVDプレイヤーが高価だった時代にDVD再生機能を有していたこと,先代で低かった3D性能が改善されたこともあってFHエンタテイメンツのコンシューマー事業は息を吹き返した。
4代目(FHTerminal4)
2006年12月1日に発売。基本的にはFHT3をベースにさらに処理性能や画質を向上,またオンライン対戦が無料で可能となった。FHT3との互換機能もあり,こちらではより快適に楽しめる。しかし代償として1台あたりではFHT歴代史上もっとも高価。
5代目(FHTerminal5)
2013年11月1日に発売。パソコンの高性能化に伴いゲーム機の優位性が薄れる中で,性能は抑えつつ処理の最適化などで消費電力の軽減,小型・軽量化などを図っている。