あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《エンジェル666(トリプルシックス) VS 高野龍二》
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aioricharabattle
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                                    《エンジェル666(トリプルシックス) VS 高野龍二》
ただひたすらに広大な平原。陽光に照らされた青い空を、一機の攻撃機が滑るように飛行していた。
『戦場エリア、確認。目標の存在を検出。識別コード……未登録。』
 エンジェル666。高性能なAIを搭載した自律稼働攻撃機。その機体には、無数の武装が懸架されていた。
『通信、試行。あなたの識別名を求む。』
 対するは「岩石の老兵」――高野龍二。彼は野に紛れ、光学迷彩を起動させたまま狙撃の機会をうかがっていた。
「……黙っていろ、機械野郎が。」
 光学迷彩が微かに揺らめく。彼は「雷轟」を構え、攻撃機の進行方向を見据えた。
『敵性反応、検出。敵意を確認。攻撃準備に移行。』
 エンジェル666は相手の姿こそ見えぬものの、何者かに敵意を向けられたことを即座に察知。翼下のロケットポッドが展開し、敵意の在処と思われる地点をロックオンした。
「やらせるかよ……!」
 龍二はロケット弾が放たれるよりも早く引き金を引く。
 レールガン「雷轟」の砲身が閃光を放ち、次の瞬間、圧倒的な速度で砲弾が空を切り裂いた。
『被弾、確認。機体損傷率、軽微。続けて攻撃、開始。』
エンジェル666の機体が揺れるも、強固な装甲がなんとかダメージを抑えた。エンジェル666は攻撃が飛んできた方角から相手の位置を一瞬で割り出し、すぐさまロケット弾が龍二の潜伏地点へと襲い掛かる。
「チッ!」
 爆風と砂塵が舞い上がる。龍二はホバー移動によって何とか攻撃を回避し、別の地点へと跳ぶ。光学迷彩が解除され、その姿がついに明らかとなった。
『目標、捕捉。次弾発射。』
 龍二を完全に捕捉したエンジェル666は、一切の迷いなく攻撃を再開する。
 次々と炸裂する爆弾。しかし、龍二は巧みなホバー機動でそれをかわしながら、「天泣」を起動。肩部の機関銃が咆哮し、エンジェル666の機体へと鉛弾を浴びせる。
『攻撃確認。装甲に損傷なし。戦術変更……至近距離戦闘へ移行。』
 弾丸の雨を受けてもなお、エンジェル666の装甲は健在であった。
 機体が急旋回し、超低空飛行を開始。機体を傾けながら、超高速で龍二へと突っ込む。
「なら、こっちも迎えてやる!」
 龍二は「赫牙」を引き抜いた。熱を帯びた刃が空気を焦がし、獲物を迎え撃つ。
 爆音と共に、攻撃機が眼前に迫る。機体の巨大な機首が龍二を薙ぎ払わんとする刹那、彼はホバーで上昇し、一瞬で機体上部へと飛び乗った。
『意図不明な行動。警戒レベル、最大。』
「意図? そりゃあ、おめぇをぶっ倒すためだよ!」
 赫牙の刃が閃く。装甲を焼く音が響き、機体表面が灼け爛れる。しかし、エンジェル666は即座に機動を変更。機体を高速でローリングさせ、龍二を振り落とそうとする。
「クソッ、しつこい……!」
 彼は片手で機体にしがみつきながら、もう片方の手で「雷轟」を構えた。
『行動分析。高威力武装使用の可能性、大。対策プラン……排除。』
 エンジェル666のハードポイントが展開。大量の爆薬を周囲に撒き散らす。
 ローリングの勢いにより爆薬は即座に起爆。お互いを巻き込んで大爆発を起こした。
「……ッ!」
 龍二は即座に機体から飛び降りようと行動を起こす。しかし、爆発の余波を受け、上空から地面に叩きつけられた。
砂塵が晴れる。龍二は血を滲ませながらもなんとか立ち上がった。
「……やるじゃねぇか、鉄の天使さんよ。」
『敵対意志、継続。終結手段、実行。』
 頑強な装甲を持つエンジェル666と言えどさすがに自爆によるダメージは大きい。
 全身全霊をかけた最後の行動に移る。全武装を同時に起動して最大出力へと変更し、急上昇を開始。
「こっちも……全力で迎えてやる……!」
 爆発と落下によるダメージで「鋼武弐式」は半壊状態。歴戦の肉体も既に満身創痍だ。
 しかし、その目だけは今まで以上に輝いていた。龍二は呼応するように「雷轟」を構え、最後の一発に向けて狙いを定める。
『終結。』
 エンジェル666は全ての武装による一斉攻撃を放つ。それと同時に龍二の「雷轟」も放たれる。
 両者の轟音が戦場に響いた。閃光と爆炎が砂漠を呑み込む。
 そして、しばしの静寂が流れた。
 煙の中から現れたのは、立ち上がる龍二の姿。
「……勝ったのは、こっちだぜ。」
 エンジェル666は、砂の中に沈んでいた。そのAIの声は、もはや響かなかった。
決着:高野龍二の勝利
                                
                            決着:高野龍二の勝利
