あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《アナスタシア VS 玄藤ゴウタ》
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aioricharabattle
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《アナスタシア VS 玄藤ゴウタ》
陽光が降り注ぐ広大な平原。風が草原を撫で、穏やかに揺れる。しかし、ここには安らぎなど存在しなかった。
大地を焦がすような熱気と、獣のような殺気が交錯する。火炎を纏う少女アナスタシアと、赤黒いオーラを放つ猛者・玄藤ゴウタ。二人の戦士が向かい合っていた。
アナスタシアは指先に小さな炎を灯し、くるくると回しながらにこやかに笑った。
「おじさん、すっごく強そうだけど……大丈夫? 燃えちゃわない?」
ゴウタは肩を回しながら首を鳴らし、不敵に笑う。
「この体はな、何度も地獄をくぐり抜けてきた。ちょっとやそっとの炎じゃ、オレは燃えねえよ。」
その瞬間、アナスタシアの周囲に無数の火球が浮かび上がる。一つ一つが小さな太陽のように明るく輝き、熱風を巻き起こしていた。
「なら、試してみよっか!『フレアビット』!」
無数の火球が音を立てながらゴウタへと襲いかかる。だが、彼はそれらをいにか意に介さず前進し続けた。次々と炎を受けながらも、赤いオーラが燃え盛る炎を弾くように揺らめく。
「えっ……全然効いてない!?」
アナスタシアの顔には動揺が浮かぶ。
「俺は攻撃を受けるたびに強くなるんだよ……悪いな、小娘!」
無数の火球を受けたことでゴウタのオーラがさらに濃くなり、地面にヒビが走る。蓄積されたエネルギーが一定量を超えたことで「赤光の猛追」が発動したのだ。
「そらっ!お返しだ!」
ゴウタは爆発的な速度で距離を詰め、巨大な拳がアナスタシア目掛け振り下ろされる。「これはヤバいわね……!」
アナスタシアはギリギリでバーニングシールドを展開。燃え盛る炎の壁が拳を受け止めるが、圧倒的な腕力の前に炎ごと吹き飛ばされた。
「くっ、強すぎる……でも!」
彼女は着地と同時に地面へ手をつき、魔力を流し込む。
「ボルケーノクラッシュ!」
ゴウタの足元が突然光を放ち、巨大な火柱が噴き上がる。直撃を受けたゴウタの全身が炎に包まれる。しかし、その中からさらに濃密な赤黒いオーラが噴き出した。
「へへっ……燃えるぜぇ!」
彼女の攻撃によりゴウタのパワーはさらに増していく。
「こうなったらこっちもとことん付き合ってやるわ!『フレイムアーツ』!」
アナスタシアの手から炎が放たれ、一瞬のうちに剣へと姿を変える。
「言っとくが、近接戦闘なら俺の方に分があるぜ。」
これは決してハッタリではない。事実、異能力者との格闘戦に慣れている彼にとって、この状況は独壇場と言える。
「それはどうかしらね!」
炎の剣がゴウタの肉体を切り裂き、それと同時に傷口を焼く。通常なら耐え難い激痛にのたうち回るところだが、そこは流石に歴戦の猛者、その程度のダメージでは怯まない。
「ぬるいなぁ!もっとお前の本気を見せてみろ!」
ダメージをエネルギーに変えて威力が跳ね上がったカウンターの一撃がアナスタシアを襲う。
「これは…止めなきゃ死ぬやつね…」
辛うじて炎の剣でガードするが、その衝撃で剣は折れてしまった。しかし、これも彼女の想定内だ。
「さっさと仕留めるわ!『ボルケーノクラッシュ』!」
本来であれば直接地面に触れて魔力を流し込む必要がある『ボルケーノクラッシュ』を、折れた剣を媒介にして遠隔で地面に魔力を流し込むことにより発動させる。
「何度やっても同じだ!」
ゴウタは湧き上がる火柱をノーガードで受け止める。そして、蓄積されたエネルギーはついに頂点に達した。
「赫炎の滅却」――限界を超えたゴウタの肉体が、燃え盛る炎を突き破って突進する。その足跡は燃え盛る大地を削り、衝撃で草原が吹き飛んでいく。
「こうなったらもう止まらないぜ!」
ゴウタは先ほど以上のスピードでアナスタシアに突っ込む。そのあまりのパワー故に踏み込んだ勢いで大地が割れる。
「ここからが真の勝負所ね。」アナスタシアの目が鋭く光る。彼女は自らの炎をさらに強めた。
「オラァ!」
限界を超えた一撃はもはや防御さえ無意味に見える。アナスタシアはなんとか勘で攻撃を避けたものの、先ほどまで彼女の背後にあった木々は全て消し飛んでしまった。
「ちょっとこれは強すぎじゃないかしら…。」
アナスタシアは戦慄する。それも当然だ。この力は人間の範疇を遥かに超えている。
「こうなったら…アレを使うしかないわね。」
彼女は今まで隠していた奥の手の解禁を決意した。
「面白い!見せてみろ!」
ゴウタの肉体はエネルギーの限界を超えてなおヒートアップし続ける。その勢いはとどまることを知らない。
「これを耐えたらあなたの勝ちよ!」
アナスタシアは全魔力を一点に凝縮。身体を包む炎が燃え上がり、まるで彼女自身が太陽のように輝く。
「オメガプロミネンス!!」
その瞬間、凄まじい爆炎が放たれた。炎の津波が辺りを飲み込み、視界が真っ赤に染まる。空が燃え、地面が裂ける。ゴウタは直感で危険を感じ取ったが、回避行動に移る前にその姿は炎に呑み込まれた。
轟音が響き、爆発の余波で地平線まで熱風が駆け抜ける。
やがて煙が晴れると、そこには肉体の大半が崩壊しながらもなお闘志を燃やすゴウタの姿があった。もう彼の体は手遅れだが、彼の瞳はだけは決して燃え尽きていない。
「お前……本当に、すげえな……!」
彼は満身創痍ながらもなんとか言葉を発する。
「おじさんこそ……しぶとすぎでしょ……!」
魔法の反動で自身も大きなダメージを受けたアナスタシアも、残った力で声を上げる。
「今まで戦った奴の誰よりも、お前は強かった!」
その言葉を最後に、ゴウタは赤いエネルギーを噴き出しながら自爆した。強者からの称賛、これ以上の勝利の褒美は無いだろう。
勝者:アナスタシア