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《対鬼戦演習型絡繰人形「木童子」 VS 屍術師の残骸【死想】》
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《対鬼戦演習型絡繰人形「木童子」 VS 屍術師の残骸【死想】》
広大な平原に、異形の二体が対峙していた。
一方は巨大な絡繰人形——対鬼戦演習型絡繰人形「木童子」。
その身の丈は三メートルにも及び、特殊な霊木で造られた肉体は魔術への耐性を備える。手にした二メートル超の金棒を構え、無機質な瞳を敵に向けていた。
その身の丈は三メートルにも及び、特殊な霊木で造られた肉体は魔術への耐性を備える。手にした二メートル超の金棒を構え、無機質な瞳を敵に向けていた。
対するは禍々しい死霊の遺産——屍術師の残骸【死想】。
黒い靄の中に浮かぶ頭蓋骨は、内包された幾千の魂の怨嗟を吐き出しながら、空中を滑るように移動する。その気配は冷たく、全てを呪い殺すことを目的とした悪意そのものだった。
黒い靄の中に浮かぶ頭蓋骨は、内包された幾千の魂の怨嗟を吐き出しながら、空中を滑るように移動する。その気配は冷たく、全てを呪い殺すことを目的とした悪意そのものだった。
平原に吹く風が止み、一瞬の静寂が訪れる。そして——
「グオオオオオオオオ!!!」
木童子が咆哮と共に地を蹴る。巨体に似合わぬ速度で突進し、両手で握る金棒を振り上げた。狙うは目の前の骸骨
——だが。
「——《大玉》。」
死想が淡々と魔術を詠唱するや否や、膨大な呪詛を込めた魔力弾が連射される。紫紺の光弾が次々と空を裂き、木童子の巨体に叩きつけられた。着弾のたびに呪いの魔力が爆発し、大地を焼く。
しかし——
「ガゴン……ゴゴン……」
木童子の霊木の体は、呪いの魔力をものともせず突き進む。
通常の木材であれば一発で粉微塵になるところだが、訓練用の特殊な霊木であるがゆえに魔力の干渉を受けにくい。光弾を浴びながらも怯まず、木童子は金棒を振り下ろした。
「——《天退》。」
直撃の瞬間、死想は空間を歪め、周囲の物体すべてを上空へと浮かせた。木童子の巨体が宙へと舞い上がる。重力が奪われた世界で、金棒の一撃は力無く空を裂くだけに終わった。
「——墜ちろ。」
死想が静かに呟く。次の瞬間、天から解き放たれた木童子は、数トンの重量を伴い大地へと激突した。土煙が舞い上がり、大地が震える。
「ガ……ゴォォォォ……!」
落下の衝撃でダメージを受けたのか、木童子の動きが鈍る。だが、それでも立ち上がった。機械仕掛けの鬼は決して止まらない。
「—— 《呪怨溜息》。」
死想の肉体から呪いのガスを噴霧される。その奇怪な煙は木童子の視界を遮り、死想の位置を見失わせた。
「——《送茨槍逢》。」
死想の口から怨嗟の呪詛が零れる。黒き茨が大地を裂いて伸び、木童子の胴を絡め取った。
続いて、腐食の魔力を纏う槍が何本も出現し、その体に突き刺さる。
続いて、腐食の魔力を纏う槍が何本も出現し、その体に突き刺さる。
「ギギ……ガゴォ……」
絡繰人形の動きが鈍る。しかし、完全に停止はしない。
「グオオオオオオオオッ!!」
木童子の胸部が熱を帯びる。そして——口が大きく開いた。
ゴウッ!
大量の油と共に強烈な火炎放射が死想に襲いかかる。絡みついていた茨は一瞬にして焼き尽くされ、死想の周囲の黒い靄すらも燃え上がる。
死想の念動が揺らぐ。この怪物は死霊の集合体であるがゆえに、古来より魂を燃やすと呼ばれている炎には特に弱いのだ。
その隙を見逃さず、木童子は地を蹴り、再び突進した。
その隙を見逃さず、木童子は地を蹴り、再び突進した。
金棒が大きく振りかぶられ、死想の頭蓋を狙う。
「——《危機開戒》。」
死想は最後の策を講じた。自身の内包する魔獣の魂を消費し、実体を持つ護衛を召喚する。
巨大な獣の影が死想の前に立ち塞がり、木童子の攻撃を受け止めようとする。
しかし——
「ゴガァァァァン!!!」
木童子の金棒が魔獣ごと粉砕した。その勢いのまま、死想の頭蓋へと迫る。
「——……。」
死想が何かを詠唱しようとする。しかし、間に合わない。
「ゴオオオオオッ!!!」
渾身の一撃が、死想の頭蓋骨を直撃した。
バキィィィィン!!!
鈍い破砕音と共に、死想の頭蓋は砕け散る。黒い靄が霧散し、周囲に漂っていた怨念もまた塵と化す。
しばらくの静寂の後、木童子は金棒を降ろし、静かにその場に立ち尽くした。勝利の実感など持たぬ絡繰人形は、ただ次の戦いを求めるかのように無言で空を見上げる。
勝者:木童子