あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《フィリス・ロランズ VS エル》
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aioricharabattle
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《フィリス・ロランズ VS エル》
陽光が降り注ぐ広大な平原。その中心に、二つの影が対峙していた。
一人は王都魔道図書館の女主人、フィリス・ロランズ。
彼女の手には、一冊の分厚い魔導書が握られている。何が飛び出すか分からない未知の魔術を秘めた書物だ。
もう一人は、冷徹なる魔法の使い手、エル。
七つの属性を自在に操るその力は、自然現象すらも意のままにする。
「さて、どんな魔法が飛び出るかしらね?」
フィリスは魔導書を開く。書物のページが光を帯び、封じられていた魔術が解放される。
「氷槍の陣」
空気が瞬時に凍りつき、無数の氷の槍が地面から突き出した。氷柱は獣の牙のように鋭く、エルを包囲する。
しかし、エルは冷静だった。
「……火炎障壁。」
彼が静かに呟くと、赤々と燃え盛る炎の壁が彼の周囲を覆う。氷槍が次々と炎に飲み込まれ、蒸気となって消えていく。
「ならば、これはどう?」
フィリスはすかさず神名栞を使用し、魔導書を記憶させる。そして、別の魔導書を開いた。
「雷撃の雨」
雷雲が瞬時に形成され、無数の雷がエルの頭上に降り注いだ。
「……風の盾。」
エルは再び魔法を発動し、暴風を巻き起こす。雷撃が風に逸らされ、地面に無害に落ちた。
「ほう、なかなかの防御力ね。でも、攻めてこないと勝てないわよ?」
このままではジリ貧になることを読み取り、状況を変えるためにフィリスが煽る。
「……ならば。」
エルは両手を前に突き出した。二つの異なる魔法陣が彼の周囲に展開される。
「火と水——霧。」
その瞬間、濃密な霧が平原を覆い尽くした。視界が完全に遮られる。
「くっ……視界を奪う作戦ね!」
フィリスは焦りながらも、新たな魔導書を開く。
「魔祓の閃光」
霧を吹き飛ばすほどの強烈な閃光が放たれる。しかし——
「光と闇——混沌。」
エルはすでに別の魔法を発動していた。光と闇が融合し、渦巻くカオスエネルギーがフィリスを包む。魔力が乱され、次の魔法を発動できない。
「やられた……!」
フィリスが苦悶の表情を浮かべた瞬間、エルの手には雷の槍が形成されていた。
「……終わり。」
雷の槍が放たれ、フィリスの胸元に直撃する——かに思えたその刹那。
「それを待ってたのよ!」
フィリスの手元の魔導書が眩く光る。どんな魔法が出てくるのかは誰にもわからないが、彼女には何かの確信があった。
「リバース・オブ・タイム」
一瞬にして数秒前に時間が巻き戻される。エルが雷の槍を放つ直前の時点まで。
「今度はこちらの番!」
フィリスはすかさず神名栞に記憶された魔法を再顕現させ、再び雷撃の雨を放つ。時間を巻き戻されたエルは数瞬だけ対応が遅れ、雷の直撃を受けた。
エルが膝をつく。魔力の消耗が限界に近い。
「ならば……これで決める!」
エルは最後の力を振り絞り、両手を掲げた。七つの魔法陣が空に浮かび上がる。
「七属性融合——原初の魔砲(アルティメット・オリジン・ブラスター)!」
七色に輝く魔力が収束し、一筋の光となってフィリスを襲う。その破壊力は凄まじく、地面を焼き、空気を震わせる。
「させないわ!」
フィリスは最もランクが高い魔導書を開く。これは大国家に一つあるかないかレベルの貴重な逸品である。
「大結界・虚無の盾」
黄金の魔方陣がフィリスの前に広がり、エルの魔法を完全に相殺する。七色の魔力は吸い込まれるように消え、戦場には静寂が戻った。
「決着ね。」
フィリスは微笑みながら、最後の魔導書を開いた。
「封印結界」
金色の鎖がエルを取り囲み、魔力の流れを封じる。
「……負けた。」
エルは短くそう呟くと、静かに目を閉じた。
勝者:フィリス・ロランズ
勝者:フィリス・ロランズ